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April 2, 2016
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カテゴリ: 教授の読書日記
 さて、1979年に高校生となった私ですが、のんびりした校風の中学校から割とシビアな受験校に移ったこともあり、学習面で周りの友人たちに追いつかなければ、という必要性があって、割と勤勉に勉強を始めたのではなかったかと。桐蔭学園の附属中学校から進学してきた「内進組」は、中学の段階で既に高校の教科書に入っていましたからね。

 で、他の教科はいいとして英語と数学だけは学校で使う教科書や問題集の他に、自主的に参考書や何かを買って勉強した記憶がある。

 で、その時使った参考書なんですが、まずね、英語方面では当時、当然のように「赤尾の豆単」というのをまず手に取りました。旺文社から出ていた小版の必須英単語集でございます。

 「赤尾の豆単」の赤尾って誰?って話になるわけですけど、これは赤尾好夫って人のことで、そもそも旺文社を設立した人ですな。だから旺文社の赤尾の豆単と言えば、ある意味、旺文社の看板商品みたいなところがあった。ちなみに、赤尾好夫氏は文化放送の設立にも貢献したのだそうで、だからですかね、文化放送で「旺文社ラジオ講座」ってのがあったのは。いわゆる「ラ講」って奴。これは私も時々聴きましたっけ。今もあるの、ラ講? 

 ところで、赤尾の豆単って、要するに重要単語がアルファベット順に並んでいるというもので、面白味という意味では何の工夫もない。だから、「abandon 捨てる」とか、アルファベットの最初の方に来る英単語はよく覚える割に、アルファベットの後半に差し掛かる頃には挫折してしまうという。これ、「赤尾の豆単あるある」ですな。

 で、そんな時にですよ、青春出版社の新書版で森一郎さんの『試験にでる英単語』の噂を聞きつけた。「豆単」に対抗する「でる単」(関西方面では「しけ単」と略称)ですな。1967年の初版以来、累計1500万部という、怪物のような大学受験用単語集。森一郎さんってのは、かつて東大合格者数ナンバーワンだった都立日比谷高校の英語の先生だった人。

 で、この『でる単』っていうのは、その名の通り大学受験の試験問題によく出る英単語を頻出順に並べたもの。なので、当然、収録された英単語はアルファベット順に並んでいるわけではない。だから、最初のページから覚えて行けば、覚えた分だけ受験に強くなるのであって、豆単と違って「aから始まる英単語には強いが、mから始まる単語以降は全然知らない」というような事態にはならない。そこが、他の類書と違う画期的なところだったわけ。しかも、覚えるべき単語数も結構絞られていて、800語くらいだったんじゃなかったかしら。だから、やろうと思えば二日くらいで全部覚えられる。

 で、私も二日くらいでこの本に載っている英単語全部覚えてみたのですけど、そしたら英語の成績が俄然良くなってしまった。少なくとも、私にはすごく効果のある英単語集でございました。

 その他、英語関連で言うと、英語の先生であった父に勧められて「ハラセン」の『英文標準問題精講』とか、そんなのもチラッとやりましたかね。「ハラセン」ってのは原仙作の略で、原さんもまた旺文社顧問かなにかで、受験英語の神様としてあがめられていた人。これ「標準問題」とかいいながら、全然標準じゃなくて、めちゃくちゃ難しい。今の大学生じゃとても読みこなせないでしょう。ま、ハラセンで勉強した、なんてのは、多分、ギリギリ私の世代までじゃないかな。



 でも、とにかく私が高校の頃なんて、英語の授業で読まされる英文は、それこそバートランド・ラッセルとか、ジョン・ボイントン・プリーストリーとか、サマセット・モームとか、そんな連中のエッセイとかでしたけど、これも今じゃ、大学生だって読めないレベルだよね。日本人の英語力ってのは、この30年で大分落ちたね。

 さてさて、一方、数学の方ではどんなだったか。

 まずね、一般的だったのは『チャート式』って奴。これは高校のみならず、中学時代からあったんじゃないかしら。もちろん「チャート式」ってくらいだから「チャート」が重要なんだろうけれども、何がどうチャートなのかさっぱり分からないという奴。中学の時は何となく使いましたけど、高校になってからはあまりピンとこなかったので使いませんでしたかね。

 高校時代に使った記憶があるのは、矢野健太郎の『解法のテクニック』という奴。これは、数学の出来る奴から勧められて使ったもの。それからもっと出来る奴が使っていたのが『大学への数学』。研文書院の。これは表紙が真っ黒で、威圧感たっぷり。私も買ってはみたものの、ちょっとお手上げって感じでしたね。

 むしろ私にとって一番ためになったのは、寺田文行さんの『鉄則』シリーズでした。これは旺文社。寺田さんは、旺文社のラジオ講座も担当されていて、「よろしいか?」というキメ台詞の、ちょっと独特の寺田節で、全国の受験生に親しみ易く数学を解説してくれていた。で、この『鉄則』を使い始めてから、私の数学の成績も大分上がった記憶があります。

 ちなみに、学校の他に予備校とか塾とかに行く気がまったくなかった私ですが、それでも周りの友人たちの影響で、何かやった方がいいんじゃないかと思い、通信添削はやりました。

 当時、通信添削の二大主流はZ会とオリオン。私はZ会に入りましたけれども、オリオンって、今、あるのでしょうか? 

 Z会は、今でこそ小学生向けくらいのものまであるようですけれども、昔は大学受験専門、めちゃくちゃ難しい出題で、しかも月3回の提出でしたから結構、しんどかった記憶があります。あまり難しくて手がつけられず、仕方なく学校の数学の先生を悩ませて提出、なんてこともありましたけど、高校の先生には申し訳ないことをしたもんです。

 ところで、何でこのばりばり文系の私が高校の時にこれほど一生懸命数学を勉強していたかと言いますと、高校生までは将来、生物学で食って行こうと思っていて、当然、理系の大学に進むと思っていたから。だから、数学・物理はさておき、生物学だけは誰にも負けまいと、学内・学外の模試なんかでも常に満点取ってました。そのまま生物学に進んでいたら今頃STSP細胞を・・・。

 ま、文系に転じて良かったのかもしれません。

 とにかく、こんな参考書を友に、高校時代を過していた私なのでした。





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Last updated  April 2, 2016 09:00:58 PM
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釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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