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三輪の編(515年)
★
大和の祭主・手白香媛により、 新嘗祭
が執り行われた。
<写真はWEBより借用、場所はご想像下さい>
男大迹王も側に並んで参列するが催事は任せている。
手白香媛は、大和にいる八百万の神々に祈りを捧げ、
亡くなっていったすべての人の霊としか言いようのない
存在である。心の有りよう、その美しさで、大和盆地の
溜め池が干上がる寸前に、雨乞いをして雨を呼んだのだから
凄い力を持っていよう。
< 三輪山 >
<田植えの頃の「逆さ三輪山」>
<収穫の頃の三輪山>
<大神神社>
<立ち入り禁止区域>
★
男大迹王の指示もあって、春日大郎は王家の家事・祭事一切を
手白香媛に譲ったが、王家の財産は大郎が掌握し、手白香媛は
要求もしない。大郎なら家事・祭事に使ったものは、豪族達に
払い下げたものを、大事に再利用して慎ましく暮らし、
品性を高めて、かつ、王家の財政は益々豊かになっている。
★
祭りが終わり、男大迹王から、(新)隼人梟師が自分の所に挨拶に来て、
蘇我高麗に相談に行くように指示したという。
明日、甘橿の蘇我部邸に来るというので、満月を受けて三輪山と、
手前の箸墓が妙に調和するのを見ながら、真夜中に邸宅に着き一眠りし、
新しい隼人梟師とその妻達にあった。流石に選ばれただけあって礼儀正しい
好男子。孫達も行儀が良かったが、挨拶の後は大騒ぎで、此花媛に任せて
二人で客殿で会談した。
★
隼人梟師
:
重大なことなので、まずは大和の大王にお話ししたのだが、熊野新宮以東を
蘇我高麗の配下に組み込んで貰いたい。
蘇我高麗
:
大胆な申し入れであり、簡単にはいかない。布左の国に夷隅の国があり、
最近、夷隅を王家に預けたいというので行って現地を見て、王家に
手白香媛の代理として献上したが、その船旅で「伊勢の白子湊」から
「布左の白子湊」へと渡り、隼人族にはお世話になった。
若いときに、海で漂流した経験から海嫌いになっていたが、治ってしまった。
隼人梟師
:
「白子」の本貫は、大隅の蛤良(こうら)にある「白子」であり、黒潮の流れる
あちこちに邑分けしている。さて、布佐の白子を例としましょう、具体的に
説明を始めます。
・・・< 布佐の白子の例
>・・・
・ 戸数は70,人口は450人,生業は鰯漁で豊漁、捕鯨も行う、水田30町歩、
畑10町歩、食糧自給体制
・ 鰯の捌き方は、日干しにした後、畑(綿や、夷隅では桑)の肥料として
近在や、他の隼人の邑に捌いている
・ 西都原に行くときは上納品として安房の真珠百束を持参する(船旅費用が
嵩むので負担を軽くするため)
・ 水田耕作が湿田から乾田に移行するに今後、倭人の力を借りねばならない。
・ 倭人は漁労では、魚介の採取、投げ網は程度、隼人の地引き網、捕鯨に及ばない
----------------
これまでは、現状分析だが、、今後の方向としては次に様に考える。
・ 隼人には祖先神として大山祇を祭る習慣があるが、それは踏襲する
・ 隼人と倭人の和合は婚姻により勧めるべきである
・ 白子の例は、やりやすいが、近くに豪族がいる場合は、邑毎に、戸籍、
地図、産品台帳などを用意し、年に一回、土地の人口、田畑の面積、
鉄に換算した蓄積の増減を把握しておいて、蘇我高麗の配下にする
方法を考えよう
・ 白子の例だと、西都原への往復の航海がなくなるから、それに見合う産品量
を決めればいいのでは、などなど。いずれにしろ、細部を詰めるために、
隼人の代表が難波津に集まり話し合いが始まった。
★・ 後継問題
2. 才伎の長
蘇我一族の繁栄は、王族と共に順調のように思われた。
しかし、手白香媛による質素を旨とする王家の家事一切の仕切りで、
武具・馬具も自ら男大迹王が賄うこと、中央・地方豪族も
それなりに半島から才伎を集めることで、ここ5~6年、
需要が急減していると、渡来人の才伎を預かる漢一族の長・山木は、
判断している。つまり、専門職があぶれて畑仕事に出なければならない。
このまま都に留まることは難しいのである。
地方に分散して技術を伝播していった秦氏に見倣い、地方に分散しながら
一人で多くの技術をこなせる才伎になる必要を感じている。
機械に喩えれば、優秀な単能機としてでなく、優秀な複合機として
機能しないと売れないのである。
つまりは世の中が大きく変わろうとしているのであり、他方では自分たちは
すこし老いてきている。すでに育ちつつある若者に権限を移す、自分たちの
引退を考えるべき時が近づいている。
3. 文人官僚を率い王家の財政担当の長
漢氏の地方分散と隼人の受け入れの問題が発生し、一人では無理である。
畿内、北陸道、東海道、中山道に4分割し、各道に長官を配し、
それに隼人の優秀な若者を付けて束ねて行けばよい。
4. 警護隊長や舎人軍の長
物部や大伴と互角の軍団に育てるには、冷静沈着で、物見をさせても正確な報告
がかえり、経験豊かな後継者が育っている。
★
主要な関係者に相談すると次のような意見が出た。
春日大郎 :
大変な改革であり、同年配として全面的に支援する
手白香媛 :<
自分は、大和の神々に霊を通ずることはできるが、
隼人が大和の民となっても、彼らの霊を通ずることはできない。
隼人の神を祀るものを大和に置き、隼人の遣り方でやる必要があろう。
男大迹王 :
隼人が東半分の放棄を申し出た理由は、東半分には蝦夷もいて、
倭人との混血で隼人が部族の生き残りの方法を考え、東半分は
王家の配下になると言うが他の豪族の動きを警戒して進める必要があり、
その辺を蘇我高麗の目の黒いうちに目途を付けるように。
大和の神、隼人の神については神々の結婚ということもあるが、
手白香媛ではそうはいかないだろうから、気配りをしてやってもらいたい。
★
これらの意見を尊重しながら改革を進めていくことにした。
★
・・★・・
呆けの写経は続く、と言いたいが・・・猛暑で疲れてきた。
それに、原書はここら辺から個人の描写が多く、生き生きと書かれている。
ぜひ、原書をご覧下さい。
休み休みで、辿ることにします。
・・・・・・
本日の早朝テニス練習(7:00-9:00)は、
練習前に雑草取りしたこと、
上級~初級者をごちゃ混ぜの日であり上級者が多かったこと、
人数が普段の2/3に減っており、
駐車場の車のガラスの反射・照り返しも強くて、目が回りそうであった。
・・・・・
本日を以て、ゆっくりと 間欠泉の如き写経 に取り組みます。
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