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この何日か、風邪をひいていることもあって、ほとんど何もせずに、ネットを見ていました。署名行動などもキャンセルしてしまった。犬の散歩と最低限の用事はしたけれど、ほとんど引きこもりです。まずい。13年前、下の子どもがまだ幼稚園でした。キリスト教系の幼稚園で、保護者会もお祈りから始まります。湾岸戦争に反対し、早く戦争をやめるよう祈りました。でも、昼夜放送されるNHKの戦争報道を見て眠れず、体調を壊しました。あの映画のシーンのようなひと気のない爆撃映像の下で、どんな人たちが傷つき命を落としているのか。私はここで見ていていいのだろうかという想い。特に、日本が金だけ出して軍隊を出さないと批判されたことで、一気に自衛隊海外派兵の方針が浮上したことへの恐怖が大きかったと思います。信頼して受診した病院で、担当医は「自衛隊は何もしないで金ばかり使う。海外に出した方がいいよ。そんな心配はやめて、サイクリングなどで気分転換した方がいいですよ。」と言った。もちろん二度と行かなかったし、まだ私は生きているので、今どうすべきかがまた問題なのです。例えばそのころイラクで生まれた少女に、クウェート侵攻の責任は全くない。けれども、今彼女はイラク戦争で生き残ったのに、ファルージャにいればいつ爆撃されるか分からないし、バスラにいれば自爆テロに巻き込まれて死ぬかもしれない。 ─────────それより吸い込んだ劣化ウラン弾の微粒子が、肺に留まりα線を出して、彼女の体を蝕んでいるかもしれない。 劣化ウランの争点は何?私は、微粒子吸入による体内被曝を主に考えていました。それで、バグダッドなどでの破壊された戦車でのガンマー線計測について不思議に思っていました。でも、減損ウラン(回収ウラン?)の混入の問題もあるのでもともと不得手なジャンルでもあり、考えないできました。けれど、ウラン238からガンマー線がでているといういくつかの記述(ベリタではありませんが)を見て、腑に落ちるものがありました。ウラン238のアルファー崩壊に連動してウラン崩壊系列と呼ばれる崩壊連鎖が起こり(?)、ベーター線もガンマー線も放出されるということです。体外被曝という程の量なのかは分かりませんが、はっきりさせてほしいと思います。何か難しいけれど、放射平衡というのがあって、γ線もβ線も、長期間発生し続けるということなので、体内被曝の危険度に関係があるのかどうだか。 放射性物質の危険性についてというか、【安全とは何か】という考え方が問われているのだろうか。ここらはぜひかたきんさんに、語って欲しいところです。誰もその危険性の証明(或いは安全性の証明)のために、自ら人体実験を買って出る人はいないでしょう。イラクの少女はその拒否権もなくそこで生まれ、運がよければ生きていくのです。─────────また、この目まぐるしく変化するイラク情勢の中、私が気になっていたことがあります。それは、ファルージャの殺戮に沖縄から派遣されたアメリカ海兵隊が参加していたということです。「赤旗記事」を紹介します。 ↓http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-04-18/02_03.htmlファルージャでの住民虐殺“沖縄での訓練の成果”米海兵隊が誇示詳しい方にとっては当然のことなのかもしれませんが、ファルージャで殺された子どもたちの写真を見ました。あれも捏造という人もいるようですが、一応本物としての感想です。自衛隊は人道復興支援でも、沖縄から行った海兵隊があの子たちを殺したのなら、その米軍に基地を提供している私たち日本人も、あの子たちの殺戮に手を貸しているのではないか。そんなつもりはなくても、日本人としての責任をまた一つ重ねているのではないか。それはもはや、戦後責任ではなく、新たな戦争責任という段階ではないか。─────────私は何かスローテンポで自分のHPの動きにもついていけないでいますが、「バスに乗り遅れるな」と、駆け込み乗車をするよりも、乗り遅れても、ゆっくりまわりの景色を眺め、自分の足元を固めたいと思います。
2004年04月26日
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ずっと、ここの書き込みも、ぼたんさんちの書き込みも見ていたけれど、日記が書けませんでした。かたきんさんや、あんずさんの気持ちが分かったような気がしています。(勝手な解釈で申し訳ない)私たちが伝えたいことは、「戦争をやめよう。傷つけ殺し合うことをやめよう」ということなのに、それを伝えるはずのネットで、なぜ言い争いのようになるのか。議論?相手にレッテル張って、一歩も譲らないというやり合いは不毛だと思う。でも、黙ってしまったら同じこと。ぼたんの花さんのように、しっかり対応できない自分を情けなく思います。私はレッテル張られても構わない。左翼。共産党シンパ。プロ市民。それらのレッテルに私がきっちり対応できているかどうかは分からないけれど、「戦争反対」と言い続けることは同じです。「基本的な知識がない」という指摘は、私に限っては当たっているかもしれませんが、私なりに勉強しています。その上で、イラクへの先制攻撃は間違っているし、占領軍はイラクの人に謝って撤退するべきだと思う。小泉政権は決してアメリカ追随をやめないようだから、日本国民はスペイン国民にならって小泉政権を倒し、自衛隊を撤退させるべきだと思う。劣化ウラン兵器は危険だと思う。(危険の証明をせよという意見があったようですが、やはり安全の証明をお願いしたい)署名行動の時、毎回、自衛隊員の関係者との出会いがあります。ご夫婦で「息子が自衛隊だから署名できない」という人たち。「私は元自衛官だから署名できない。でもとても心配です」という年長の男性。「私の兄さんが自衛官、イラクに行かないで欲しい」という女子高生、「親戚に自衛官がいる。署名します」という女性、「孫が自衛隊。お願いします」という年長の女性たち。私はそんな男女差があるとは思っていなかったけれど、女性は戦争嫌い。それは知らないからという声が聞こえてきそうですが、今どき情報収集力に差はないと思う。何故か分からないけれど、自衛隊関係者でも女性の多くは基本的に戦争を認めていない。反論どうぞ。(男性でも戦争反対の人がいるのは分かっています。でも、実際男女差を感じています)楽天のテーマ「戦争反対」で日記を書いている人のところを見に行くと、実は「戦争反対に反対」のようなところが多い。びっくりしてしまう。だったら、「戦争賛成」というテーマで書けばいいと思う。
2004年04月21日
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○某S氏さんの書き込みRe:よそで見かけたので私も 某S氏さん (****.jp) Reiさん>イラク・イスラム聖職者協会に心からグッジョブ!> アリガトォ-----世界が善意で動くと思ってるんですか?おめでたいですね。政権委譲後をにらんで力をつけたい聖職者教会とテロ組織との接点を持ちたい日本政府の利害が一致し政府>が水面下色々動いたからこそ聖職者教会が動いたまで。アンタ方の善意とやらで世界が動くんであれば誰も苦労はしないわ。 (4月17日23時27分) ---- ○Reiが思ったこと──某S氏さん、はじめまして。何度か書き込みいただき、リンクまでしていただいたようですね。確かに、世界を今動かしている大きな力が善意であるとは言い難いですね。私たちの善意というより、世界中の国境を越えた人々の平和を追求する想いと行動が、世界を動かすようにならなければ、世界は破滅に向かうだけではありませんか?これは善意というより必然なのだと思います。おめでたいのかもしれませんが、平和で自由な世界を作るために人生を捧げる人達はたくさんいます。イラクに行かなくても、体を壊し命を失うほどに、頑張ることもあります。HHHさんも、「自衛隊派遣」と「善意」について述べておられます。(HHHさん)「同様に小泉政権の「国際協力のために自衞隊派遣する」という甘い論理に賛成している人だって「おめでたい」ですよ。」それに対する某S氏さんの反論は、「国際貢献や国際協力も否定されるのですか。」というものですが、捻れていませんか?国際貢献や国際協力は善意とは無関係ですか?政府の言う「自衛隊は、戦争に行くのではない。人道復興支援に行くのだ。国際貢献だ。」というのは、とりもなおさず「善意の行動。イラクのためにやっている」ということではないのですか?「テロを許さない」というのもあったようですが、それは人道復興支援とは切り離した行動でしょう?切り離せないと言われるなら、やはり「占領軍の一員としての派兵であり、占領軍の『人道復興』の部分をになっている』ということになりませんか?そうなるとやはり、イラク戦争の正当性、占領軍の正当性の問題になってくると思うのですが…。───※取り込み中に申し訳ありませんが、キリ番3000番踏まれた方は、住所氏名私書にお知らせいただければ、熊本で最もポピュラーな純米焼酎・白岳「しろ」(はくたけしろ)を、贈らせていただきます。
2004年04月18日
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『ムラサキケマン』さっきまで日記のタイトル画像にしていた花の名前です。どこにでも咲く地味なありふれた野の花です。この花が好きだから選んだというのでもない。野の花を手当たり次第撮影して順次アップするつもりでした。ちょっと調べてみたら、ムラサキケマンという名前の由来などは想像の範囲でしたが、これがケシ科の花で、毒もあるというのは驚きました。それから、九州にはいないウスバシロチョウという可憐な蝶の食草ということも知りました。『ハリガネムシ』これは話題になった小説が発表された時、そのタイトルの斬新さ、懐かしさで、思わず調べたものです。カマキリの中に寄生しているけれど、本当は水中に住むものでものすごく長くなるというようなことを知って、「恐るべしハリガネムシ」と思ったものです。本当は、ムラサキケマンに感じた微妙な感情を書いてみようかと思ったのですが、無理して文章をひねり出すことはやめました。ただ言えるのは、知ることが喜び、充実感をもたらしてくれるということかな。でも今は、知ることが、悲しみ怒りを呼び起こす。やはり、戦争のことから離れた日記が書けません。ファルージャで起きていることを知って欲しいという呼びかけに、応えなくてもいいのだろうか。Web上で紹介されている傷ついた市民(特に子どもたち)の写真。「残酷ですので、心臓の弱い方などは見ない方がいい」というような注意書きがつけられているものが多く、何日もちゃんと見られずにいました。やっぱりそれではいけないと思い、少しずつ見ています。ムラサキケマンやハリガネムシは、自分が毒を持っていること、寄生して生きること等に疑問を持つ必要はない。しかし、あれこれの知識や理屈をこね回す人間は、自らの攻撃性を絶えず点検して行く義務があると思う。それはやはり、命がけで傷ついたイラクの人々によりそおうとしている人たちに対して、「迷惑」と非難攻撃する心情にも向けられるべきではないかと思う。本当にそれでいいのですか?このまま、占領軍がイラクの人たちを殺し続けることに眼を瞑っていていいのですか?眼を瞑るのはいいでしょう。しかし、目を瞑れずに、彼らの痛みを代弁する人たちを攻撃することで、問題が解決するのですか?『ムラサキケマン』が、毒草としてあまり知られていないのは、命を奪うほどの毒ではないからかもしれない。ムラサキケマンは自分にとって必要な攻撃性の限度を知っているのだろうか。
2004年04月16日
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日記をリンクさせていただいている「ぼたんの花さん」が「ファルージャの殺戮」について書かれた「バグダッドからのレポートを、13日の日記に転載されました。http://plaza.rakuten.co.jp/botannohana/diary/#2004-04-13ぜひ、あちらを読んで下さい。ファルージャの実相をかいま見ることが出来ます。現在、死者は600人以上、800人以上、1000人を超えたなどの情報があります。また停戦延期になってはいるようですが、攻撃が完全にやんでいるのでないらしいし、医薬品や食料も自由に運べないようです。─────────私は、12日の日記に「今井紀明さんのルポ」を転載しました。先日見つけてから、転載したいと思っていたものです。─────────「私たちにとって守るべき大切なもの」とはなんだろうか。「家族を守るのが先決」「自分が一番」「日本国あってこその日本人」とか、いろいろ出てくると思います。でも、どうしても身近なものへの愛着は理屈を超えたものです。愛する家族、触ると喜ぶ犬や猫、気の合う友人などが助けを求めていたらなんとしても助けようと思う。けれども、遠くの知らない人、自分と意見が違う人だと、痛みが分からない。私もそうです。今井紀明さんが、私の下の息子と同じ年頃で、お母様が私と同じ年頃で、住んでいる場所はかたきんさんの住む北海道(北海道は行ったこと無いけど)で、考えていることに共鳴出来るというような要素がなかったら、ここまで、辛くは感じなかったでしょう。だから、今井さん、高遠さん、郡山さんを、身近に感じない方たちが、救出を応援して下さらないことは当たり前なのでしょう。でも、ご家族を苦しめる言動はおやめ下さい。自己責任の話しは、助かってからにして下さい。今、何としても彼らを救出したい。そのための自衛隊撤退でもいいと思いました。けれども、「自衛隊が人道復興支援をしている」と純粋に信じている人がいるとしたら、私は「それは口実で、目的も実態も占領軍の一員として行動している」と申し上げないわけにいかないのです。私が、ぼたんの花さんの「ファルージャ」をおすすめし、今井さんのルポを転載したのは、もしも、このつたないHPを見て下さっている方の中に、「知らない人たちだけれど、読めば身近な人に感じる。」と思われる方がいたら、停戦、救出のために協力していただきたいからです。JSFさん、某S氏さん、日記リンクありがとう。オヤスミ (*~¬~*)/。・:*:・゜★,。・:*:・゜☆ナサイ。
2004年04月14日
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「3人は勧告を無視して、勝手に危険地帯に行った。自己責任で行ったのに、政府を非難するのはおかしい。みんなに迷惑を掛けているじゃないか。イラク戦争は間違っていたかもしれないが、今自衛隊を撤退させることはテロに屈することになるから、撤退するべきではない」という意見が多く聞かれます。私は、これまでも、「イラク戦争は大義のない無法な戦争であって、占領軍はイラクの人に憎まれている。自衛隊の人道復興支援は口実で、アメリカを応援するために行っているのだから、復興支援がイラクの人が期待するようにいかないと分かったときには、自衛隊も占領軍とみなされ危険であるし、無法な戦争に荷担することになるから、自衛隊とイラクの人が殺し合う前に撤退しよう。」と訴えてきました。人質になっている高遠菜穂子さんは、イラクのストリートチルドレンのお世話をしていた人。郡山総一郎さんはジャーナリストとしてイラクの本当の姿を取材に行った人。18才の今井紀明さんは、劣化ウラン弾の危険性を訴える行動などをしていた人だそうです。このような方たちが、イラクの人たちとの本当の架け橋となり、日本がイラクの敵ではないことを伝える大切な役割を果たしておられるのだと思います。そういう本当の交流を危険に晒し、活動を出来なくしたのが「自衛隊派遣」でしょう?「テロに屈しない」というお題目のために、こういう方たちを見殺しにするような事があってはならないと思います。現在、サマワも危険な状態にあり、自衛隊は宿営地から出られないほどです。(明日から外に出るそうです)この状態は、「戦闘地域には行かない」とした「イラク特措法」にも違反していると思います。テロに屈するのではなく、日本の判断で、「自衛隊撤退」を決断すべき時なのです。そうでなければ、日本は、日本人の命よりもアメリカの意向を重視する国ということになります。中東の国々からは、少なくとも湾岸戦争までは、「日本は欧米とは違い、広島長崎を体験して、我々の苦しみも理解してくれる友好国」と思われていたのに、自衛隊派兵がきっかけで、「やはり石油利権のためにやってきた」と言われはじめたそうです。─────────人質を取って脅すなど、決して許されることではありませんが、この事件が起きた背景を考える必要があると思います。[1]ファルージャ 市民への無差別攻撃バグダッドの西にあるファルージャ(スンニ派が多い)での出来事です。米軍は3月31日に起きたアメリカ人4人が殺害され、さらし者になった事件の報復を掲げ、 「不断の決意」と称した軍事作戦でファルージャ全体を包囲し、爆撃しました。現在、かろうじて停戦中です。イラク人の死者は600人を超え、死傷者には女性や子どもが多数含まれています。イスラム教礼拝所モスクも攻撃され、40人が死亡しました。こちらも、読んでみて下さい。↓http://news.kyodo.co.jp/kyodonews/2004/iraq4/news/0413-1095.html累々と重なる遺体 殺りくの街ファルージャ (共同)(記事のみ、画像はありません)[2]サドル師 シーア派 反占領イラク全土へフセイン政権から抑圧されていたために、占領に対して比較的冷静な姿勢をとってきた多数派シーア派の一部の人たち(サドル師)の抵抗事件をきっかけに、シーア派全体が反米、反占領に傾いて行きました。そして、敵同士であった、スンニ派とシーア派が、共同して占領に反対する動きが出て来ました。[3]親米派もアメリカを批判アメリカ主導の占領体制を支えるためにつくられたイラク統治評議会の委員たちが、アメリカを批判するようになりました。また、アメリカが育てたイラク人の治安部隊(警察・軍)も、イラク人とたたかうことを拒否していると伝えられています。日本人人質事件はこのようなアメリカの横暴に対するイラク国民の怒りが渦巻く中で起きた事件だそうです。テロを呼び起こしているのは、アメリカの力ずくのやり方であり、日本人がターゲットにされるのは、そのアメリカの仲間だと思われているからだと思います。占領軍は、復興どころか戦火を拡大するだけです。─────────今日も、緊急に署名宣伝をしました。並んで署名をしていただけるほど、関心は高いです。自衛隊員の家族の方が「本当に宜しくお願いします」と頭を下げて署名をして行かれました。今、自らの意思の及ばぬ所で命の危険に晒されている、イラクの人々も占領軍の兵士たちも、みんな大切な命です。もう、報復の連鎖はやめよう。日本は、アメリカに協力ではなく、アメリカの無謀をやめさせることで、アメリカを救うことにもなると思います。
2004年04月13日
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人質にされている今井紀明さんのルポです。転送・転載・直リンクOKということなので転載しますが、http://www.n-and-h.co.jp/のHTML版で読む方が読みやすい─────────月刊『自然と人間』2004年3月号||||||||黄色いハンカチが舞う「銃後」の町で||||||||かつて有数の軍都として知られた北の街、旭川から、戦闘のつづくイラクへと自衛隊が出ていった。自衛隊派遣に揺れる街と人びとをルポする。今井紀明 いまい・のりあき 1985年、北海道生まれ。フリーライター。 昨年12月に「NO!!DU サッポロ・プロジェクト」を設立、同代表を務める。 ───────── 旭川市街の地図を民宿で手に入れ、歩き始めた。古本屋に立ち寄ってみる。店の中には誰もいない。困ったな、と思っていると、寒そうに身を縮ませながら店主とおぼしき人が入ってきた。30代の男性で、自衛隊派遣のことを聞くと、「もちろん反対ですよ」という。「反対だけど、変わらない」「憲法9条に違反していますし、店に来る人にも、2、3人から話を聞いたけど、みんな反対していたよ。高齢者の方だけどね」店主はあきらめ顔だ。反対運動についてはどう考えているのだろう。旭川でもデモがあったはずだ。「あれで変わるわけないよ。あんなのに参加してもね。やっぱり現実は変えられないよ。有事法制だって決まってしまったし、変えられないよ。みんな選挙行かないでしょ。何も変わらないと思っているから」旭川でも札幌でもどこでも聞かれるのは「国が決めたことだから仕方ない」という言葉だ。店主は最後に「日本は戦前みたいな国になるかもしれないね」と語った。国の決めたことは変えられないという無力感に加えて、ナショナリズムが台頭しはじめているように見える。その危険性を肌で感じる場面があった。街中で自衛隊派遣への意見を聞いてみると、若い人に賛成が多い。私の通う高校でもそうだったが、旭川でも多い。いや、旭川だからこそ賛成する人が多いのかもしれない。年配の方や戦争体験者には自衛隊派遣に反対する人が圧倒的に多い。道端に歩くご老人に声をかけると、ため息をつきながら静かに、「そりゃ、反対ですよ。我々は戦争にいったんですから」と語った。しかし、私の泊まった民宿に居合わせた4人の中学生たちは、全員が賛成だという。「こういうところで自衛隊が活躍してくれないと困る」と無表情に夕食を頬張りながら話した。他人事に過ぎない、ということなのだろうか。この中学生たちは旭川に住んでいるわけではなく、塾の冬期講習を受けるために道東から何日間か泊りがけでやってきた。中学2年生が3人、受験を控える中学3年生が1人。彼らと食事をしながら話していると、彼らの勉強だけにかける「気迫」が伝わってくる。受験勉強が自分の人生にとって価値があるのかと問われれば、多くの学生が否と言うだろう。しかし、組織のなかで生きていかなければならない私たちは、すべてを「仕方ない」とつぶやくだけで終わってしまうのだろうか。自衛隊の被曝を無視?民宿の宿母とその祖母、たまたま訪れた修理屋に、自衛隊員が放射能に被曝する可能性があると聞いたことがあるか尋ねた。3人とも聞いたことがないという。「それは本当か」と聞き返された。「劣化ウラン弾」の名前も知らないという。宿母は皿洗いを止め、「その兵器によって被曝する可能性があるんだったら、行かないほうがいいわよ。そうじゃなかったら、そういう被害の出ない地域に派遣するしかないじゃない。だって、やっぱりわが身が大切だと思うわ。自分たちが被曝したら支援も意味がないじゃない。もし自分の旦那が自衛隊員だったら、自衛隊をやめてもいいから行かないでって言うわ。被曝はお金の問題じゃないでしょ」と座って真剣に話した。修理屋は「放射能の対策ができるんだったら行ってもいいと思うけど、それができなかったらダメだな」と続ける。旭川の公明党市議の中村徳幸議員と田中征夫議員に被爆について聞くと、「劣化ウラン弾によって被曝する可能性がどのくらいあるかわからない。市議会でも国会でも、詳細な情報がないために議論としてほとんど出てこない」と田中議員はいう。しかし、「長期間いると被曝する可能性が高まるので、今は3ヵ月で交代となっていますが、汚染が激しいならば、滞在期間を短くしなければならないと思う」と中村議員は語る。実際には彼らは詳しく劣化ウラン弾の危険性を知っている。にもかかわらず被曝の危険性を問題にしない彼らを見ると不思議でならなかった。本当に自衛隊員の安全を考慮しているのか、と。通りを歩くひとびとは、みな「派遣反対」と語るが、その声は弱々しい。なぜこのような状況になったのだろうか。焼き鳥屋を営みながら旭川市議会の議員(無所属)をつとめる久保あつこ議員に会った。彼女の表情は明るい。久保は20年以上にわたって原発反対運動などの市民活動を行なっているという。旭川市議会で劣化ウラン弾の問題を取り上げた人だ。「自衛隊をいま行かせても国際協力にならないというのが私の判断です。迷彩服を着て武器を持っていくのは占領軍と同じです。現地のひとびとは雇用を求めていますが、自衛隊は雇用を作ることはできないしょう」彼女は、「日本の政府はミカンをリンゴと言い通す状況にあります。しかし、それはミカンですよ、とはっきり指摘できない市民がいる」と指摘する。「ヨーロッパの市民運動は政治家に直接働きかけるような動きを大きく展開している。日本は陳述書を提出したりするだけで、『政治にかかわりたくない』といってきた。でも、それでは政治を変えられないのは当たり前ではないでしょうか」自衛隊が派遣された2月3日、再度旭川に訪れると、不思議な光景がひろがっている。駅前から続く買い物公園通り。一定の間隔で置かれた雪だるまの首には黄色いハンカチが巻きつけられ、道路で客を待つタクシーには小さな黄色い旗がなびく。商店街のいくつかの店には黄色い旗が立てられている。銀行やホテルでも掲げているところがある。黄色いハンカチ運動だ。旭川の経済人によって「派遣された自衛隊員の無事を祈ることと自衛隊の家族の支えになるという2つの理由」で始められた、そう語るのは同運動の事務所が置かれている旭川商工会議所の担当者だ。商工会議所の前にある旭川のシンボルタワー、『常盤ロータリー』には、180枚の黄色いハンカチが取り付けられている。担当者いわく、地元の建設企業が「無償で」取り付けてくれたという。町の中を歩いていると胸ポケットに黄色いハンカチを入れている人にも会った。会議所の担当者は「政治的な意図はまったくない」と何度も語る。黄色いハンカチ運動を企画したひとびとは、善意を「言葉ではなく形として、意思表示として」行なっているという。あるホテルの担当者は「自衛隊員は市民です。市民が派遣されると私たちは受け止めており、だから無事を祈るのです」と述べ、ある銀行の支店員は「正式なコメントとしては受け取らないでいただきたいのですが、あえて申しますと、隊員の無事を祈るために掲げています」と答える。そして、誰もが最後には「政治的な意図はございません」と付け加える。しかし、前出の久保議員は「結局は政治的に利用されているのでは」と危機感を募らせている。「誰でも自衛隊員の安全を祈るのは当然で、それに反対することはできないでしょう。善意で無自覚の行為が結果的には政府を支持してしまうことになります。こうしてかつての戦争も始まっていったのか、と実感しますよ」以前に会った際には冷静だった彼女が少し感情的に早口になっている。「市民は気づいていないかもしれませんが、派遣すること自体が『安全を祈る』ことに反しているのです。劣化ウラン弾の被曝だってありますし、それを知っている政治家が『安全を祈る』だなんておかしいじゃないですか」旭川では白いリボンを派遣反対の意思表示としてつけている市民がいると聞いていたが、ほとんど見かけることがない。唯一立ち寄った古本屋で帽子に白いリボンをつけている老人がいた。「小さな抵抗です。隊員の安全はもちろん祈りますが」と悔し紛れの表情で言葉を出す。既成事実に弱い人間が黄色いハンカチ運動に利用されていくひとびとの姿。それに反抗する老人は、旭川の広い雪原でただ一本立つやせ細った古木のように思えた。1月19日に始まった黄色いハンカチ運動。2月3日までに問い合わせは300件を超え、一万枚以上のハンカチが全国に散らばったという。 Copyright (C) 今井紀明 株式会社自然と人間社 2004
2004年04月12日
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小泉首相様。はじめまして。早速ですが、お願いです。人質となっている今井紀明さん、高遠菜穂子さん、郡山総一郎さんを救出するために、自衛隊を撤退させて下さい。私は、白状しますともともと自衛隊の海外派遣は憲法違反であると思い反対している者です。でも、もともとの話しは今はしません。3人の命を救うため、自衛隊撤退以外の確実な方法があるのなら、お願いします。けれども、残された時間は少なくなってきました。共産党の委員長が、「勇気ある撤退を」と訴えていましたが、私もそのように思います。クウェートまで退いて下さい。現時点では、自衛隊の復興活動も困難な状況なのですから、一時的な撤退を決断して下さい。それは、テロに屈することではありません。人間としての最低限のあり方です。その権限が貴方に委ねられているから、貴方にお願いします。○○Rei○熊本県○○-○
2004年04月11日
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ネット上でも、「テロに屈して自衛隊が撤退することは出来ない」「危険地帯に自ら入った人たちを助けるため撤退する必要はない」という意見を見かける。もともと日本人でNGOやボランティアとして人道支援していた人達が、自衛隊の派遣により活動困難になったときいている。だからこそ、ジャーナリストやボランティアが、自衛隊とは別の視点で現地に行かれる勇気を、私自身は無謀と切り捨てることは出来ない。ただし、もともと自衛隊派遣に関して賛成・反対で意見が二分しているのだから、「即撤退」に抵抗を感じる人がいることは理解できる。問題は、政府が「救出に全力」としながら「自衛隊撤退はありえない」と即答することだ。3日と期限を切られた中で、「撤退拒否」だけを明言する背景は何か。もう国民は気がついたような気がする。日本人の命より、アメリカとの関係の方が優先していることに。命は一人にひとつしかないかけがえのないものだということが政治の原点でなければならないと思う。政治的に立場の違う人たちにも、そこのところを考えて欲しい。イラク国民がこの人質事件に批判的であるらしいことは救いだが、スンニ派とシーア派の共闘という動きまで出てくるほどの反米意識の高まりは、ブッシュの強硬路線が招いた結果である。そのブッシュ路線についていくだけの小泉政権に冷静な対応を求めるのが、自民党支持者にも求められる見識というものではないか。
2004年04月10日
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昨日から、なんか先が全くみえなくなっていた(Rei的にね)イラク情勢。今日は「自衛隊撤退要求署名」に応じてくれる人が多かったのです。きっと、私と同じように不安に駆られる人が増えてきたのだと思う。帰ってからご飯作ったり、自分のHPを覗いたりしてテレビをつけなかったので、3人拘束事件を知ったのは楽天でテーマ「戦争反対」を見たときです。「3日以内に撤退しなければ3人を燃やす?」燃やすなんて…。郡山総一郎さん、高遠菜穂子さん、今井紀明さん福田官房長官は「人道復興支援をしているのだから撤退する理由はない」と言いました。3人を助けるために撤退するのはいけないの?もともと、戦闘地域には行かないって言ってたじゃない。サラヤ・ムジャヒディーン、「郡山総一郎さん、高遠菜穂子さん、今井紀明さん」を殺すな。彼らは、イラクの人とふれ合おうとしていたのでしょう。イラクの人の味方でしょう。日本政府、「郡山総一郎さん、高遠菜穂子さん、今井紀明さん」を見殺しにするな。人道復興支援で、見殺し?信号待ちで署名してくれた人たち。ありがとう。論争になった人もいたけれど、また話しできたらいいですね。「署名どれだけ集めたら撤退するのですか?」って聞いた高校生。ほんとにそうですね。でも、3日以内なんて…。次の行動日が来るのが恐い。「自衛隊のイラクからの撤退を求めます」
2004年04月08日
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イラクが大変なことになっている。アメリカの反米勢力掃討の動きは、スンニ派ばかりか、挑発してまでシーア派急進派を潰そうとして、戦闘状態を拡大させてしまった。詳しいことはいろいろ報道が増えてきたので、みなさん調べておられることでしょう。大量破壊兵器も見つからなかったのだから、もう占領をあきらめて、イラク国民と国連に謝って、撤退して欲しい。今撤退したら大変なことになるという人もいると思うけれど、この戦争はもともと間違っていたのだもの、反米感情が高まるのは当たり前だと思う。力で押さえつけようとすればするほど、殺し合いが広がっていくじゃない。想像出来なかったことではないけれど、現実にこうなってくると、本当にアメリカはどうするつもりなのか分からなくなってしまう。叡智を働かせて、矛を収めて欲しい。ちょっと前に、サマワの陸上自衛隊の宿営地に鯉のぼりが泳いで隊員を癒している、という報道を見たけれど、お節句までに帰国して、日本の空の鯉のぼりを見ることにして欲しい。国内のニュースでは、小泉首相の靖国参拝に対する福岡地裁の違憲判断は重大だと思う。当然すぎる判断なのに、小泉さんは「どうして違憲か分からない」って言ったって、本当?ブッシュさんも小泉さんも、なんか凄いと思う。
2004年04月07日
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楽天さんの道ばたに、ちょっとだけ立ち話の場所をお借りすることにしました。なんとなく感じたことや、調べたことなどつぶやけたらと思います。そして、「戦争放棄」の井戸端会議を期待しています。★うるとびーずさんへ 「ごめんなさい」昨年の11月、長野に行きながらお約束をキャンセルしたり、今年になってからも、HPに失礼な書き込みをしたりしました。あれはあれで、改憲に反対する私の思いを知っていただきたかったからなのですが、いつか謝らなければという気持ちも同時にありました。平和を望むあなたの気持ちはよく分かっていました。それなのに、言葉だけが残るネットのお付き合いで、「憲法9条の大切さを表現するためなら、嫌われてもいい」と判断しました。今もその気持に変わりはありませんが、うるとびーずさんがネット上でもオフでもしっかりと平和を訴えておられることに敬意を表し、失礼な言動をお詫びします。田中知事に対する感覚の違いなどはあります。でも、Reiの最初の日記です。
2004年04月06日
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