美味しいワインと出会う旅

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2010/05/18
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カテゴリ: ワイン会

東京タヴァーン主催 「メルシャン・ワインの夕べ」                                                                                              2010年5月8日

 メルシャン・ワインへの期待で始まった、試飲夕食会の幕開けは、ばら色鮮やかな「穂坂の泡」ロゼだった。

 長い間、日本独自の赤葡萄品種として、フレッシュ葡萄として食べたり、ワインにも醸造されてきた「マスカット・ベイリーA」から醸造されたロゼである。

 かつての野性的な香りがなくなって、新鮮な果実味が、はつらつと味覚を刺激して、食卓は一気に陽気な雰囲気に包まれた。

 ブルゴーニュ特産のスナック、グジェールの芳しさに誘われて、各種ワインを迎える準備も整った。 

以下、ワインの記録。

シャトー・メルシャン 甲州きいろ香 2007  マグナムボトル

 葡萄品種「甲州」は、山梨県特産葡萄として、伝説では800年以上の歴史があるといわれる。長い間、食べる葡萄であり、地元では、生葡萄酒と呼ばれるワインにも醸造されてきた。

 メルシャンは、近代甲州ワインとして1980年代に「シュール・リー」スタイルを完成させた後、新たな研究に取り組んできた。

 2003年それまでの甲州ワインとは、まったく異なる「香気」を放つワインが発見された。それは何かと、当時、ボルドー大学の教授、ドニ・デュブルデュー博士の研究室で、香りの研究に取り組んでいた、富永敬俊博士(1955-2003)にサンプルを送って、最新の機械で分析してもらった。ボルドーの白品種「ソーヴィニョン・ブラン」の香りの研究に専念していた、富永博士は、この新種の甲州には、ソーヴィニョンに共通する香味「チオール化合物」がある、という。

 リンゴのコンポートやスモーキーな香りが分析されて、富永博士の愛鳥の名前から「きいろ香」として命名された。以来、香気豊かな「きいろ香」ワインのジャンルが確立された。

 フランスから特別に購入したというマグナムボトルに瓶詰めされた「甲州きいろ香」。淡い黄色を帯びたワインから早春の花の香りがただよう。果実味は新鮮だけれど、酸味はおだやかで、まろやかな感触はすでによい飲み頃。のみ心地はよくやさしい感触、とりたてて品種特性を主張しないのが、甲州ワインの個性、特徴なのだろう。

シャトー・メルシャン 長野シャルドネ 2007

 ブルゴーニュ原産のシャルドネが、長野県で栽培されるようになったのは、1991年からである。栽培農家にとっては新たな品種の垣根栽培(日本ではすべて棚つくり)は初の試みで、醸造家とともに長い間、試行錯誤が続いた。

 長野県を流れる千曲川の左岸は粘土質、右岸の傾斜地は砂礫質という土壌の特性を生かして、最近は、安定した完熟葡萄が収穫できるようになった。

 60%の葡萄を木樽で発酵させて、新樽(20%)熟成7ヶ月のシャルドネ。ブルゴーニュのシャルドネが大好きな人には、懐かしさを感じさせるクリーミーで、ほのかにスモーキーな香り。ブルゴーニュの典型的なスタイルを表現するシャルドネの個性に引き込まれてしまう。ゆったりとしたボディとまろやかな味わい、料理がなくともワインだけで、しばし瞑想できる余韻が快い。

シャトー・メルシャン 長野メルロー 2007

シャトー・メルシャン 長野メルロー 1999

 長野県・塩尻市の桔梗ケ原では、1976年からメルロー栽培に取り組んできた。標高700メートルの高原なので、収穫期の9-10月は昼夜の寒暖の差が大きく、完熟するには最適な条件となる。メルシャンでは、さまざまな実験を繰り返して、1989年に「桔梗ケ原メルロー1985」を発売して、注目された。

 この長野メルロー、ヴィンテージの差が8年あるけれど、メルローらしさの基本的なスタイルは変わらない。2007年は、充実した果実味に新樽のニュアンスがまだ色濃い。しかし、いやみではなく、将来の熟成が楽しめる可能性のサイン、と感じられた。その点、1999はよい熟成の頂点にあり、複雑なブケに、最適な飲み頃のよさが感じられる。

シャトー・メルシャン 長野メルロー 1999  フレンチオーク

シャトー・メルシャン 長野メルロー 1999  アメリカンオーク

シャトー・メルシャン 長野メルロー 1999  ロシアンオーク

 メルシャンでは、長野メルローの可能性に挑戦するために、世界各地のオーク樽で、醸造実験をした、という。その樽の産地ごとにメルローがどのような熟成をみせるのか。一瞬、醸造の専門家になったような気分が味わえる試飲だった。

 日本語では、オークは、樫樽、と誤訳されてきたけれど、実は「ミズナラ」という落葉樹である。それで、私はいつも、カタカナで「オーク」と書いたり話している。

 フランスでもボルドーやブルゴーニュで使われていた、オークの新樽が、世界各地の葡萄産地で使われるようになって、ワインの品質が飛躍的に向上した。たとえば、カリフォルニアワインとフランスワインの「パリ対決」で、知られるように、フランス製オーク新樽で若いワインを熟成すると、荒いタンニンが和らぎ、濃縮した果実味に複雑な要素が加わり、ワインのボディが豊かになる。

 ヴィンテージが1999なので、ワインは最もよい熟成期を迎えていた。フレンチオークのメルローは、充実感のある果実と繊細なタンニンのバランスが最もよかった。アメリカン・オークは、ホワイト・オークとも呼ばれて、伝統的にはバーボン・ウィスキー樽に使われてきた。ワインでは、スペインのリオハで常用されている。

 普通には、樹脂の香りが強く出る傾向があるけれど、南国的な果実味に熱っぽさのあるワインでは、好ましい結果になる。長野メルローでは少し野生的に感じられた。ロシアンオークは、フランス以外の葡萄産地では、北方育ちで肌理が細かいと、好まれるようになっている。1999メルローのよさが反映されているので、ワインとしては、非常にバランスのよい飲み心地だったけれど、ちょっとだけ木の生々しさを感じた。

 いずれにしても、ワインはステンレスタンクで熟成されるより、樽の木目を通じてかすかに接する酸素の働きによって、ワインを繊細に、複雑に高揚させるのだな、と実感できた試飲会だった。

 今、国産ワインが注目を浴びている。国際的な水準のワインとして、世界のマーケットで評価される日も近いと思える会だった。

                                                                                    有坂芙美子

次回の有坂芙美子さんを囲んでのワイン会は6月16日水曜日です。

有坂さんは日本で初めてワインの雑誌「ヴィノテーク」を創められた方です。

私は25年前からお付き合いさせて頂き、良き先輩であり、私のワインの師匠の一人でもあります。

今回は有坂さんが最近立ち上げた「リースリング・リング・クラブ」にちなんで世界で最も優れたリースリングと地震で被害にあったチリのワインを復興の為のチャリティーも兼ねて飲もうと思っています。またチリのワインは先日のニューヨークのブラインド・テイスティングでボルドーや加州を抑えてトップと4位に選ばれたワインです。

チリの「エラスリス カイ 2006」が1位

2位はナパヴァレーのオーパスワン2006

3位はボルドーのシャトー・オー・ブリオン2006

4位はエラスリスのカベルネ主体のドン・マキシミアーノ・ファウンダーズ・リザーヴ

5位はシャトー・ラフィット・ロートシルト2006

http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/drink/wnews/20100513-OYT8T00547.htm

ワインは当日多少変わる事もあります。

ドイツ Riesling Trocken Gutsabfullung  2008 Weingut Seehof

オーストリー Wachau Riesling Smaragd 2004 Picher

ニュージー Central Otago Dry Riesling 2007 Felton Road

オーストラリア Polish Hill 2008  Grosset

フランス JOSMEYER Riesling LE DRAGON 2007

チリ赤

カルメネール Marques de casa concha 2007

カルメネール Vina Errazuriz Don Maximiano 2006

カベルネ Vina Errazuriz Kai 2006

カベルネ Almaviva 2004

会費12000円

6月16日水曜日 7時より

場所:かがり火

〒162-0061

新宿区市谷柳町1番地

TEL 03-3266-0877

we414243@yahoo.co.jp






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Last updated  2010/05/18 04:02:38 AM
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