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作者:ささやななえ画/原作:椎名篤子体験者からの、親からの虐待の話をマンガにして、いくつかのエピソードを紹介している。「続」というからには、これが2冊目なんだろう。それにしてもすさまじい話。父にも母にも捨てられて、1人で生活して学校へ行ったというのにびっくり。実父や義父からのせっかんや性的暴行というのはありそうな話だけど。読んでいて、だんだん気持ち悪くなってしまうほどだった。しかし体験者たちは自らの思い出したくない幼い頃の出来事をこうしてさらけ出すことによって、自分達のようにひどい目にあう子が1人でも減って欲しい、という気持ちで寄稿してきているというのが伝わってくる。いやぁ、うちの子ども達は幸せだなぁと思いながら、私も平凡に幸せな子どもだったんだなぁ、とつくづく実感。
2007年08月30日
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作者:間瀬 元朗1巻は読んだので続きを。1000人に1人の割合で、「国家繁栄維持法」によってある日役所から死亡予告証、通称“逝紙(イキガミ)”が届く。受け取った者に残された時間はわずか24時間。 「生命の価値を認識させ犯罪を減らし少子化を改善して国力増強を図る」が目的というけれど、ロシアンルーレットのように、ある日突然誰かが死ぬことでそんな効果があるんだろうか。逃れた人はほっとするだけ。死を突きつけられた人だけが命について考えさせられるもの。それでどうして少子化が改善されるんだろう? 今はもう4巻まで出ているらしい。
2007年08月28日
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作者:横山秀夫横山秀夫の作品はけっこう好きで、特に警察関係の話とか好きで、今回もそういう事件性の話かと思っていたら全然違った。ちょうど先日、テレビでもやったのよね。数年前に映画化されていたんだわ。学徒出陣した大学生が人間魚雷となって特攻することになる話。国民学校で「お国のために」と純粋培養されている弟と違って、戦争について考え、特攻について考える。自分の夢とか好きな女性とか、そういう悩みは今の若者と一緒。でもそれを語ることは許されず、決められた道を進むしかない。そんな中でもかつての甲子園優勝投手だった彼はある夢(というか目標)を捨てず、最後の最後まで、日の目をみることのない目標に向かって努力を続ける。それが彼自身の心の中でのけじめであり、「己の戦争」への決着だったりする。今になって検証すると、荒唐無稽な作戦だったり、時代錯誤の戦艦だったり、精神論だけでの邁進だったりするあの戦争。心の中ではみんないろんなことを考えていても、誰も口には出せず、お国のために与えられたことこなしている。私は仕事柄、当時のニュース映画をたくさん見た。「大本営発表」の事実が隠されたプロパガンダ。あのまやかしの中に封じ込められたたくさんの本音は、こうして戦後何十年もたったからこそ、作品になり、人々の中にしみこんでいくのだろう。「硫黄島からの手紙」もしかり。
2007年08月26日
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作者:東野圭吾作者の名前からして、何か事件が起きて、それを解決するとかそういう話かと思ったら、事件は序章に起きて犯人は逮捕されて一件落着してしまった。え?それでこれから何がどう展開・・・?事件そのものは凶悪とはいえ単純なものだったので、今後どんな事件が重なっていくの?と思ったけれどそうでもなかった。ただ、その後の犯人の弟の日常が淡々と語られていく。そう、淡々と。でもそれは常に「犯人の弟」というレッテルの中にあり、その事実を抱えながら彼は不本意な道を選択させられることが多い。彼が受ける理不尽な仕打ちを読むと、「なんで世間は・・・」と思わされるけれど、さて自分が彼のような立場の人と関わったとして、どういう態度でいられるだろう。やっぱり本の中にあるような“世間”と同じ反応をしてしまうのではないだろうか。「そんなことはない!」なんて言い切れない。冷たくあしらうのではなくても、同情の目で見ながらうわべだけは“今までのように接する”のでも、充分に人間関係はぎくしゃくしている。そんな情景も描かれている。自分は「差別」をしているつもりはなくても、知らなかった時とまったく同じ態度がとれない限りそれは「差別」なのだということを、差別意識がないと思っているはずに自分の心の中に潜む「差別心」を掘り起こされた気がする。
2007年08月24日
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相変わらず、映画の話は少し前の。今年の前半はせっせと見ていたけれど、途中から諸般の事情で全然見れてない(涙)。なので映画の話はほぼしばらく前のものが続く・・・さてこの映画、Will Smithの子ども役の子が、本当にWill Smithの子だというのをどこかで聞いてみていた。 以前に友だちがmixi日記に書いていた話では、「幸せのちから」という邦題よりも、原題の「the pursuit of happyness」(happynessはあえてスペル間違い)の方が合ってると言ってたけど、見て確かにそうだと思った。直訳すると“幸せの追求” 子どもをかかえ、子どものために苦労しながらがんばるお父さん。子どももわかってるんだよね。いいよー、泣けます。実話ベースだって。 セリフの中で、パパが「たぶんね」というの、最初は"Probably"(かなり高い確率でありえる)だったのに、"Possibly"(パパの説明によると可能性が五分五分)になって、それは、「つまり行かないってことだね!(子どもの解釈)」ってのに、笑えたー。 あとは、ルービック・キューブがなつかしかった~ そういえば、私も最速では1分くらいでそろえられてたんだっけ(もうできないけど)
2007年08月22日
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作者:重松清またまた、良くも悪くも重松の本だった。短編が12。いつものように家族の話。まぁタイトルがタイトルだからそんな内容なことは予想できていたけどね。1つの話が短い分だけ、人物の掘り下げもストーリーの深みもない。そしてまた彼の場合、やっぱり自分と同じ背景以外のことは書けないんだろうか。他の作者が自分とまったく違う年齢を主人公にすえ、時に一人称で物語が展開していくんだけど、彼の場合、一人称になるのは決まって中年男。それも彼の世代の(1学年違いなので私ともほぼ同世代なんだけどね)。1つ1つの物語の内容は全然違うんだけど、テイストは同じ。それでも気になるから読んでしまうんだけど、読んで「やっぱり重松」と思う(笑)やっぱりそれに比べると、「エイジ」とか「ナイフ」はいいねぇ。
2007年08月20日
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作者:盛田隆二なんでこの本を手にしたのかよくわからない。amazonで本サーフィンしている時に、「この本を買った方は・・・」のところででも見かけたのかなぁ。(そこで見かけて書評がおもしろそうだったら、チェックしてブックオフであったら買うってのはよくやること)で、読んでみたら、なんのことはない、北海道を舞台にした大学生とラーメン屋の後妻さんとの不倫駆け落ち話だった。この大学生、北大の4年生でまじめでしっかりしていて第一志望の新聞社に就職が決まって、だったのに、ふとしたことからラーメン屋の女性と恋に落ちてしまってそれからがなんだかなー。いや、貫き通すんだったらそれでもいいんだけど、貫き通し方がなんだかなぁ。一度、女性の方が手を切るんだけど、それでもあきらめ切れなくて。最後までとことんと。それはそれで彼の貫き方なんだろうけど、内定していた就職先は取り消しされて、はっきりとは書いてないけど、大学もきっと中退で。きっぱりと貫き通すんだったら、自分から内定を断りに行けっていうの。貫き通すんだったら、駆け落ちしてからの仕事をきっちり考えろっていうの。なんか前半がきちんとした青年な分だけ、ギャップがなぁ。女に惚れ込むとオトコってそこまでへにゃへにゃなるもの?いくら女性の方が一回りも年上だとしても。本人、女に寄りかかっているつもりはないだろうけど、結局そうじゃん。書評では、「ただひたむきに互いの人生に向き合う二人を描いた、感動の恋愛小説。」って言ってるんだけど、そうかぁ?
2007年08月18日
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三谷幸喜作品。あるホテルの12月31日の人間模様を描く。2時間の映画はそのままリアルタイムに2時間をあらわしている。みんなマジメに過ごしているのになんか笑いを誘うんだよね。それがこの人の持ち味。支配人、副支配人、その他ホテルスタッフたち、泊り客にしてもエライ先生だったり、政治家だったり有名歌手だったり、そうかと思うと、そこにはびこる売春婦もいたり。笑えるのになんだか涙が出そうになる。つまりそれぞれ人が背負うその人の生き方がにじみ出てくるからなんだろう。笑いながら見た後に、なんだかじんわりと味わいがでてくる映画。それがやっぱりこの人のうまいところなんだね。
2007年08月16日
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男子校水泳部の男の子たちが、文化祭の時に“シンクロ”を披露する、という話はある時のニュースレポートで知っていた。この映画ができる数年前。この映画はその活動を参考に出来上がった映画で、ちゃんとテロップにも「川越高校水泳部」は協力として名前が載っている。実際に撮影(シンクロシーン)にはOBらがいろいろ協力したらしいけど、けっこう知らない人って多いんだよねー。映画化されたのは知っていたが、その時は機会がなくて見ていなかった。そして結局、映画よりも先にドラマ化されたシリーズを見た。その後、映画をテレビで放送したので見て、あ~、テレビシリーズは映画を損なわずに作られていたんだなぁ、と思った。数年前に作られたこの映画、今ではいろいろ名前の出ている俳優たちが、そこここに出ていたりする。この時点では主役の妻夫木聡も売出し中だったし、ヘンな髪型の仲間は玉木宏!シンクロメンバーH(その他大勢の1人)が杉浦太陽!他にも近藤公園とか、平山綾とか、私はよく知らないけど・・・ってのももっといそう。ストーリーは、苦労して文化祭でシンクロを行うまでの水泳部落ちこぼれくんたちの集まり。仲間集め、学校への理解、回りの理解、もろもろ。川越高校も映画化以前に慣習になっていたとしても、最初はいろんな苦労があったのかもね。高校生らしい葛藤やら挫折やらそれでも頑張るとか女の子とのほろ苦い気持ちとか、そんなこんなが混ざった、いかにも“青春モノ”。実はこういうの好きだったりする。自分の高校生時代も、“青春モノ”の舞台になりそうな高校で(いや、本当にそういうロケに使われてるんです)、部活はやってなかったけどいろいろと青春を満喫していたので。うちの中学生にもそういうことを満喫して欲しいんだけどなぁ。なんかノリが悪いんだよなぁ、彼は・・・
2007年08月14日
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作者:佐藤多佳子この人のことは「一瞬の風になれ」で初めて知ったんだけど(遅いって)、引き込まれるような若者のお話を書く人なのだと思った。どこにでもいるような、でもいろんなことを考えてる高校生、悟とみのりの、もっと前のそれぞれの話が冒頭にあって、それからいきなり高校時代になって。最初はまったく違うお話がエッセイのようにいくつか収録されているのかと思ったくらいだった。高校生になってからは、お互いを1人称として交互に語られながら、ストーリーが進んでいく。あの年代にありがちな、男女がお互いを知りたくなった時に感じられがちな好きとか嫌いとかじゃなくて、それでいて男女の友情ともまた違うような、不思議な絆で惹かれあっていく2人。共通なものを通じて、そうして人間同士として認め合える存在っていいなぁと思う。若い時期でもそういう風に相手を認められると、それって一生モノなんじゃないかな。お話の舞台が、私の高校時代の場所と重なる分だけ、なんか引き込まれ度合いが大きかったかも。
2007年08月12日
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(作者):北上次郎編いろんな本の「中学生の部活動を中心にしたストーリー(一部抜粋)」を集めたもの。中沢けいの「楽隊のうさぎ」なんて読んだことのあるのも混ざっている。部活だけじゃなくて学校生活の話もあるから、いじめの話もあったりするんだけど、毎日を彼らなりに一生懸命過ごしていることのわかる話が盛りだくさん。短編なら全部、あとは長編の1章だったりとちりばめられている。どっぷりとストーリーを読みたい人には向かないけれど、アラカルトみたいだから、じっくり作品を読むことの少ない中学生にちょうどいいのかも。面白いのは作者のラインナップで、氷室冴子、角田光代、などと一緒に、森鴎外、井上靖、大岡昇平 と並ぶ。森鴎外なんて「ヰタ・セクスアリス」だもん!!!ちょっと消化不良な部分もあるけれど、まぁまず手にはしない鴎外なんかも一緒に読めてしまうところは便利かも。このシリーズ、家族編と恋愛(と言っても中学生のだけど)と全部で3冊。他のも読んでみよう。さて、うちの14歳も読んでいたけれど、どう感じたのかなぁ?(「どうだった?」ってなかなか聞けないのよねぇ。自分からは言わないし)
2007年08月10日
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作者:乃木坂太郎/原案:永井明現在の医学会の体制にメスをいれようとする話。ちょっと「BJによろしく」を思い出す。しかし、病院と医師の体制のひずみを、研修生が体験しながら悩んでいることで描き出している「BJ」とは違い、この話は、腕はあるがアウトサイダーの医師が、大学病院の教授を頂点としたピラミッド体制を崩していこうとする。 腕があるからできるのか、彼は自分の主張は曲げない。まぁそれがアウトサイダーになった理由でもあるのだけど、彼の腕を見込んで大学病院に招き入れた助教授は、学内の教授至上主義システムと自由な発想の間に立ってもがく。助教授は、自分がまずシステムの中で教授の座を手に入れてからその体制を崩そうともくろんでいるが、アウトサイダーはそんな彼女(助教授は女性)におかまいなしに、患者のことだけを考えて組織論にしばられない。そして教授選が迫る。まだまだ連載中。
2007年08月08日
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作者:吉田秋生ネットで友だちが「いいよ」と書き込んで紹介していたのを、その場で買ってしまった。もう表紙絵からしてツボだったんだもの!!!お話としては、いろんな人たちの人間模様がすごくリアルに、それでいてなんというかそのまますんなり自分の気持ちに入ってくるというか、つまりは共感しやすいということかな?なんか、とても納得してしまうことをあの人もこの人も言うんだよね。それが四姉妹の28歳の長女だったり、13歳の末っ子だったりするんだけど。特に長女が「しっかりしているいい子だからと言って、大人の役割を子どもにさせてはいけない」というのにはドキッ。まぁこの場合は、親をなくして自分がしっかりしなくてはいけない立場だった長女が、自らのことを振り返りつつ末っ子(三人の姉とは腹違い)のことを言ってるんだけど。いやぁ、ピッピがけっこうしっかりいろいろするもんだから、私は任せてしまっている部分ってあるからなぁ。それとは違うんだけどね。でもやっぱりさ。そしてこれも舞台が地元だよ。最近、偶然だけれど、読む本、読むマンガが地元をベースにしているものがとても多い。このマンガは表紙から入ったので納得だったけど、他の作品も新旧どちらも。使いやすい情景なんだろうけど。
2007年08月06日
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作者:あさのあつこ 高校生の女の子2人を中心に、彼女たちの周りで一緒に過ごす男の子女の子との日常。ちょっと落ちこぼれていると自分達も自覚していて、でも自分は自分。やりたいことはやって楽しく過ごしている。どうしてこの人は10代の人たちの心をこんなにもストレートに日常の中で描けるんだろう?読んでみると、あぁそうだった、あの時代ってそうだった、と思えるんだけど、自分の子どもとして対峙すると大人の視点で見てしまう。でもあさのあつこの作品は、彼らがそのままの姿で生き生きしている。
2007年08月04日
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作者:村山由佳 恋愛をめぐる人間関係に傷ついた青年が、普段の生活を離れ、いつもと違う人々に囲まれた日々を過ごすうち、ふと気がつくと自分の心は癒されている。また自分自身の言動が、周りの人々を癒していることにもちょっとだけ気づかされる。 全うで当たり前なことだけど、人はそんなにまっすぐは行動できないし考えられない。でもそういうことをまっすぐに言ったり行動したりする人々もいる。だからこそ彼も癒されたのだろう。青年自身、心に傷を負っている割に、それ以外についてはとてもまっすぐな気持ちを持って行動する。そういうことも彼自身を癒す一助になっているのだろうなぁ。人の心のひだにしみこむ話。やっぱり村山由佳すごい。
2007年08月02日
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