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作者:豊島ミホ自分の過ごした高校生活についてのエッセイ。作者は実はまだ20代半ばの女性。底辺というのは、学校内での友人関係の位置で、クラスの中心からはずれにはずれて“底辺”ということらしい。「インストール」(綿矢りさ)の主人公と同じ、と本人も書いている。それで、いろーんなことを考えて、家出してみたり不登校してみたり保健室登校してみたり。紆余曲折を経て、補習をして、みんなより少し遅れてやっと高校を卒業するまでをコミカルに語っている。その年でいくつも文章を書いて本として発行されるくらい、いろんなことを考えてそれを自分の言葉で表現できるというのは、高校時代から思考回路がかなり大人だったんじゃないかと思う。だから周りについていけなくなり(というか、周りよりもっと先を歩いているんだよね)、なんだか浮いてるように自分でも思ってしまう。そういうことなんだよね。いつの時代も周りと同レベルで楽しみながらも、友人関係(女の子のグループ関係)で言えば、決してクラスの中心グループにはならずに、どちらかというと“下部”に位置していた私からみれば、それはそれですばらしい自己なんだろうなぁ。とまぁ、私も今だからそういうことが言えるのであって、まぁその時期に遭遇したら「なんか変わってるよねー」という目で見てたんだろうけど。
2007年11月30日
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作者:天童荒太世間体がイヤになって自分の道を模索する青年と、自らの過去をひきずりながら婦人警官でいる女性と、育てられ方のために家族に対して異常な考え方を持つようになった“彼”の3つの視点でストーリーが語られる。複数の違う事件が並行して調べられ、それは最後まで別の事件なんだけど、同じ人々が関わっていく。ちょっと「音道貴子さんシリーズ」(乃南アサ)を思い出す。天童荒太という人は、人間の心理描写がうまいと思う。この話も3人が3人とも子どもの頃の経験・体験のトラウマを今でも引きずって生活していて、それが彼らの行き方を支えると同時に縛っている。そのトラウマから事件が置きるけど、一概に犯人を責められない思いにさせられる。
2007年11月28日
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ドラマでやっていたのは知ってたけど見たことはなかった。昔はそれこそ「太陽にほえろ!」とかせっせと見ていたんだけど、数年前までは連続ドラマの刑事モノはあまり見てなかった。で、ドラマの最中じゃなくて放送が終わるころから話題になっていたように思う。そして映画化。ふーん、と思っていたけれど、結局ドラマを見ていなかったしそれっきり。で、今回、10周年ということで一挙映画を放送するってんで、それじゃあ、と録画することにした。こういう時って、HDDダブルチューナーってラクだね。VHSテープの残りを気にすることもないし、かち合ってしまう普段の連続ドラマも気にせず録画できるし。映画は映画だけで、ドラマでの人間関係をあまりよく知らなくても単独で楽しめた。だいたいどんな様子なのかは冒頭の描かれ方でよくわかったし。ほとんどコミカル路線なのに、すごくマジメな部分が入り込んでいるのがよけいおかしい。それでいて警察内の上下関係みたいなのもよく表れている(キャリアとノンキャリとか)。所轄と本庁(本店と言われていた)の関係とかも。署長とかがまたおかしいキャラで楽しい。見ていてとても楽しかった。それにしてもこの映画ってもう10年くらい前のなのね。織田裕二も柳葉敏郎も変わってないんですけど(苦笑)
2007年11月26日
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作者:赤川次郎赤川次郎の作品って、実はめったに読まない。いや、別に避けているわけではないんだけど、以前に何冊か読んで、なんとなく続けて手を出す状態にはならず。今回はたぶんアマゾンサーフィンしている時にひっかかったのかな?久しぶりにちょっと読んでみてもいいかもと思って、手に入れてみた。しっかりものの姉とおっちょこちょいの妹の、姉が事故で死んでしまい、しかし妹の意識の中には姉がいてよく妹に声をかけてくれる。だから妹はそれを支えに、家族内で父や母にごたごたがあっても、1人でがんばることもでき、ボーイフレンドもできたりする。たぶんそれは、いつも自分の中で、「こんな時におねえちゃんはどうするだろう?」という自問自答の姿なんだろうな。それよりも、お父さんもお母さんも弱い人だったりするんだな、これが。でも、自分しか立ち向かえないという時には、お母さんは強くて。そして、妹は本当に強く成長していく。読んでいて応援したくなってくる。
2007年11月24日
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作者:綿矢りさ数年前に最年少芥川賞として話題になった綿矢りさのデビュー作。それまでは別に日が当たっていたわけではないけれど、「蹴りたい背中」で芥川賞を受賞したおかげでこちらも日の目をみた。以前に読んだことのあった作品だけれど、中学生が「面白い?」と興味を持ったので(本の巻末にある出版社宣伝ページで見たのか?誰かの紹介でタイトルを知ったのか?)文庫本化されているのを買って再び読んだ。自分を模索する17歳(彼女がこれを書いたのが17歳の時だから等身大の自分ということだよね)の少女が、学校へ行かずに自分のことを見つめ始める。そんな中、小学生の男の子と一緒に、風俗嬢の代わりにオンラインチャットで彼女のふりをする。他人になってみたり、まず通常ではありえない生活をしていく中で、彼女は何をみつけたんだろう?いや、何かにたどり着いたわけではない。だけど、その時に揺れ動く17歳の心は描かれているのよね。世間の常識にがんじがらめにならなくていいんだよ、といいたいが、でもやっぱり世間からすっかり足を洗うことはできない、そんな葛藤。でも、解説者がいろいろ書き出していることで改めてわかったというか。ちなみに芥川賞作品も、似たような印象があったけれど、そちらの方がまだ現実の中であがく少年少女がきっちり書かれているように思えた。前の日記では「よくわからん」と書いているけど・・・Reference:「蹴りたい背中」の日記
2007年11月22日
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東京タワーが見える町。東京の一角。どこなんだろう?昭和33年、もう戦後ではなく発展に向かっている日本の街の一こま。とても話題になっていたので、本当は映画館で見たかったのにぐずぐずしているうちに逃した作品。続編が公開になるというので、前作がテレビ放送された。(実はこの日、私が仕事で関わったイベントの模様も裏番組で放送されていたので、私の仕事的にはこの映画が“裏番組”だったんだけど・・・爆)映像で見る昭和20年代、30年代、40年代、すごい違いがあるように思う。40年代となると私の記憶の中にもある。オート3輪とかボンネット付きのバスとか、おぼろげながら記憶がある。(ぷぷっ。年がバレる・・・笑)でも、映画にあるようなそんな風景よりはもっと近代化されていた。今から10年前って今とそんなにすごーく違いはないと思うのに、私の記憶ができはじめた40年代前半とこの33年を比べるとすごーーーい違いがある。それが高度経済成長期だったからなんだろう。続編の予告も少し流れていたが、「高速道路ができるんだって」「どんどん変わっちゃうのねー」というせりふがあった。あ、その高速道路ができるってのが日本橋の橋の上のことだった。たぶんあのあたりの下町が舞台?夫が「夕日の方向に東京タワーが見えるんだから」と言っていたしなぁ。ストーリーがどうのこうの、というよりも、あの情景がなんともいえない。駄菓子やとか子どもたちの様子とか。たぶんそれに惹かれた人も多く、人気が上がったんじゃないか?
2007年11月20日
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作者:藤原伊織友人がメールのついでに「面白かったよ」と教えてくれた本。買ってみたら上下2冊だった(笑)広告代理店に勤める主人公が中心となって、あるプロジェクトの入札案件を引き受けるところからプレゼンまでの準備を縦軸に、主人公の子ども時代の人間関係が横軸のストーリーにからむ。それと同時に、社内の人間関係が上下左右にかかわり、なかなか複雑。それでいて絶妙なバランス。後輩の若手社員の成長の様子も楽しめる。私自身がマスコミのはじっこにいるせいもあるだろうけれど、広告業界のしくみというのも垣間見れて、そういうところもすごく興味深かった。それでも人間、昔のトラウマというのは、何十年たっても、けっこう引きずっているものなのだわ。
2007年11月18日
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作者:石田衣良ショートストーリーが数編(何編だったか覚えてない・・・苦笑)。どれもが30歳代のラブストーリー。10代、20代の恋愛とは違って、30代となると落ち着いた社会的立場の中で物事が進んでいくし、単純に愛情・欲情だけで行動できるものでもない。自分も同世代として(え?おこがましい?)すごく納得しながら読める作品ばかりだった。でも、石田衣良だから話題になった?それとも話題になっていたのは本屋でだけ?それとも私が何か気にしていただけ?そんなにすばらしい!というほどでもなく、フツーにおもしろいって感じだったかなぁ。ところでこれ、中坊が先に読んだんだけどなぁ。さすがに30代となるとラブストーリーに体抜きはほとんどありえなく、そういう描写もそこそこあったんだけど・・・
2007年11月16日
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作者:二ノ宮知子最近4ヶ月ペースで新刊発行されていたのに、今回は前回から5ヶ月かかった。長かったー。雑誌の連載が気になりながらもずっと我慢の数ヶ月。溜めに溜めて吐き出して満喫~ とてもいい気分。特に今回は内容がよろしい。って、前回はちょっとのだめの千秋のいろいろな音楽面での葛藤が全面に出ていて、それぞれが独自の道を行き、その点で物理的に離れた部分もあり、精神的独立の面でも離れてしまって寂しかったのよね。ところが今回はのっけから、らぶらぶっ!? いやー、千秋さまったらカワイイ。やっぱりなんだかんだ言ってよりどころはのだめなのねー。のだめは前に進めなくてもがいているんだけど、久しぶりに再開した日本編での旧友と楽しい場面もあり。楽しく面白く読めたんだけど、根底には彼らの微妙な気持ちの動きとかが随所に現れているのよねー。特にのだめ。千秋さまにゴロニャンの割に実はきっちり芯がある。逆に千秋の方が突き放したり1人で歩いているようで、のだめに精神的に依存している部分がたくさん。さてさてこの2人、どうなっていくのか?ストーリーとしては全部で4楽章まであり、今は3楽章とのことなんだけど、この先の展開が楽しみでもあり不安でもあり。とにかく2人には別れないで欲しい~Reference:「のだめカンタービレ」18巻の日記
2007年11月14日
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作者:瀬尾まいこ瀬尾まいこの作品というのは、どこかふわっとしたイメージがある。まぁ森絵都ほどではないけど。このお話は、お母さんが離れて暮らすある家族の日々を、妹の目を通して語る。少し前に似たようなタイトルの別の作家の作品を読んで混同しそうだけど、まったく別物。しかしあちらは「幸福な朝食」。こちらは「食卓」だけど、いつも家族が必ず一緒に囲んで、語らいの場として大事にしているのは「朝食」だったりする。そういうご家庭ってあるよね。うちはそういうのはやってないけど(そもそも私が朝ごはんを食べないし、家族それぞれの都合に応じて起きる時間が違う)。まぁ夕飯も含めて、食卓に家族が集まることでつながりや相手のことを確認しあう。それは確かにそういう場かもしれない。淡々と日々が流れていくようで、実は数年にわたる長いお話。そして主人公はいろいろな悲しい体験もしながら、いろんな人の生き様を受け入れていく。自分のことだけで精一杯な多感な中高時代。感じることがたくさんある。ブックオフでハードカバーをやっと入手したとたんに文庫本が出た(涙)
2007年11月12日
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作者:椎名誠椎名誠の私生活にまつわるエッセイ。椎名氏が取材とか冒険とかじゃない自分の話を書くようになったのは、「岳物語」かららしい。もっとも、のちに「春画」というエッセイの中で大人になってアメリカ留学している岳さんとの久しぶりの再会の場面で、この本によって一時親子関係がぎくしゃくしてしまったことをちらっと書いているけれど。(でも「岳物語」はとてもおもしろかったし、今では中学受験の国語の題材で使われていたりする)さて、「かえっていく場所」は「春画」より数年後。相変わらずあちこちにでかける椎名氏と奥様。奥様はすっかりチベットにはまり、椎名氏は内外問わずあちこちへ。今回はニューヨークに住む娘さんと、サンフランシスコに住む岳さんが日本へ帰ってくる場面がある。そして家族が家族としてまとまっていた頃の家(それこそ「岳物語」の舞台であった家)を売って、夫婦2人用の家に移る。そうやって人間の暮らし方は家族の形によって変わっていくんだなぁ。それぞれが大人になり、たまに集まる椎名家。でも根底に絆を感じる。友人に「岳さんは結婚してお子さんもできた」と聞いたけれど、この本ではまだそこまでは到達していなかった。文庫本だから時期遅れなのか?Reference:「春画」の日記
2007年11月10日
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はい、相変わらず「ちょっと前の時期をはずした映画感想シリーズ」(笑)今年の前半はけっこうせっせと映画を見ていた。気分転換にもなるし、それまで1人で映画館に行くのがなんか気後れしてしまってたんだけど、えいやっ!と出かけてみたらなんてことなかったので、それからちょこちょこと行くようになったのね。ところが今年夏以降、まぁいろいろあってなかなかいかれない状態だし、今後もまぁ本に比べるとネタの増え方はすごーく少ないだろうから、小出しにしていきます。ってことで、これも実は5月に見た映画。ちょっとコメディータッチで、シンプルにわかりやすい恋愛映画。つまらないと思う人もいるかもしれないけれど、私はこのテは好き。きっとエンディングはこうだろうという予測がそのまま当てはまり、思いっきりわかりやすくまとまっていたので、安心して楽しく見ていられたというか。 これで結末が違ったらびーっくりだったろうなぁ。お互いに過去の栄光と挫折やトラウマに縛られながら過ごしていて、でも2人で新しいことをしたことがきっかけで、それを乗り越えた。まぁよくある話。そしてそれだけでなく、“過去”ではない“今”の人間にも新たな影響を与えて。まぁストーリーとしては王道だろうなぁ。でもやっぱりこういう安定した映画はたまにはみて安心するためにいいかも。シンプルにスカッとする映画だった。
2007年11月08日
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作者:山田悠介山田悠介という名前は、中学生が学校でもらったプリント(?)で書評が載っていた(?)「リアル鬼ごっこ」の作者として知った。「リアル・・・」は中学生のために買ったけれど、内容が「鬼に捕まったら本当に殺される(だから“リアル”?)」というので本人は面白かったというけれど、私はまだ読んでない。さて、この「パズル」は、たまたま読みかけの本を忘れた時のピンチヒッターとして駅中の本屋で見つけて軽く読めそうと思って買った。進学校の進学クラスに通う高校生たちに学校を占拠した犯人グループが、先生を人質にとって、2000ピースのパズルを校内から探して組み立てさせるという話。それまでこのクラスはエリートクラスとして、周りの友達はみんなライバルという、クラスのまとまりもなにもない、ひたすら勉強してクラスメイトのことなんてしらない集団だったのに、その人間模様がかわっていく。そして犯人グループは誰なのか、目的はなんなのか、ということも、パズルが組み立てられていくと気にかかることになる。さくっと読める軽いミステリーってところか。どうやらこの人の作品はそういう傾向らしい。
2007年11月06日
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作者:乃南アサどこにでもいる人々の「幸せになりたい」気持ちが描かれたショートストーリー7本。玉の輿に乗ったんだけど、婚家の豪華成金になんかついていけないまま結婚式に臨む女性、出世のために上司に滅私奉公しながら部下の女性への昔の恨みを忘れずに彼女を陥れる男性、不倫の末に男を自分のものにしたはずなのに、なんだか違和感を感じている女性などなど。みんな純粋に自分の幸せを追い求めているだけなんだけど、時にそれが世の中の倫理に照らしてみてどうかとか、自分に関わるほかの人の気持ちを踏みにじっていないかとか、そんなことが読者に問われてくる。いや、読者としては、「それってどうよ」と思いながら読み進むんだけど、ふと気がつくと、本人は自分の幸せのことだけを考えているんだなーと思わされるわけで。本には「心理サスペンス」とある。そう、自分のことだけ考えて、その行動にいろいろな打算が渦巻くお話。
2007年11月04日
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初回作に引き続き、せっせとテレビでやっていたのを見た。これは街中が舞台になるのよね。地下鉄とかを巻き込んで。そして終わりになるのかと思ったのにまだ続くところがびっくりなところ。それにしても、2作目以降、超人的なことばかりするのが気になる。どうして飛び始めた飛行機の翼の上で格闘できる?そこから落ちてなんの怪我もない?(2作目)3作目では、地下の水道管から地上へ吹き上げられてたたきつけられたり、橋からつなげたロープが落ちて、やっぱりかなり高いところから船の上にたたきつけられるのに、やっぱりかすり傷くらいで。アクロバティックなカーチェイスもしていたけど。フツー、骨折くらいしないか?だんだん超人ぶりが過激になるのは、シリーズがすすんでいるから?ネットの友人では「4」をみてその記事を書いた人もいるけれど、読んでない。やっぱり(いつになるかわからないけど)、見てから読みたいぞ、それは。今回はサイバー系の話らしいけど、それで体を張るとどうなるのかしらん?それとも不死身のブルースでも、そろそろ体力的にそれはきつい?(笑)Reference:「ダイハード(1)」の日記
2007年11月02日
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