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垂示に云く、青天白日、更に東を指し西を劃すべからず。時節因縁、亦た須らく病に応じて薬を与うべし。且く道え、放行するが好きか、把定するが好きか。試みに挙し看ん。 (今が満足なら、敢えて東奔西走何を求める事が在る。一生の内で病に遭うことが在るかもしれない、其の時は其の時、事に会った対処をすればよい。さて其の事に於いて常に用心して過ごすが好いか、気にもせず人生歩むのが好いか、君なら如何する。) 【本則】 挙す徳山、 潙山に到る。複子を挟んで法堂上を、東より西に過り、西より東に過り、顧視して「無、無」と云って便ち出づ。雪竇著語して云く、「勘破し了れり」。徳山、門首に至り却って云く、「也た草草にするは得からず」と。便ち威儀を具え、再び入って相見す。 潙山坐りおる次、徳山、坐具を提起して云く、「和尚」。 潙山払子を取らんと擬。徳山便ち喝して、袖を払って出づ。雪竇著語して云く、「勘破し了れり」。徳山法堂に背却けて、草鞍を著けて便ち行く。潟山、晩に至って首座に問う、「適来の新到、什麼処にか在る」。首座云く、「当時、法堂に背却け、草履を著けて出で去れり。」潙山云く、「此の子、己後孤峰頂上に向いて草庵を盤結え、仏を呵り祖を罵り去らん在」。雪竇著語して云く、「雪の上に霜を加う」。 (徳山和尚が潙山を訪れた。旅装も解かず講堂内を東から西に、西から東にと歩んでは、見回し、何ほどの事も無い、と云うと其処を出た。雪竇が解説する。分かったのかな。徳山は其のまま寺の門にまで辿ると、一寸雑すぎたかなと云うと、潙山和尚に挨拶しようと衣を調え堂舎に入り潙山と相対した。潙山が座ろうとすると徳山が、どうぞ和尚さんと、坐具を差し出す。潙山がそれに応えて威儀を調えようと払子を立てようとすると、徳山はすかさず喝し、衣を払って其処を後にした。其処の行為を雪竇は解説し、看破ったかなと。徳山法堂を出ると草履を履き、直ぐに其処を後にした。晩になり、潙山が首座に問うた。さっき来た新米、どこかに滞在しているかと。首座が応える。いいえ其のまま寺を後にしましたよと。潙山はつぶやく、奴は今に立派な禅坊主になり、自在な生き方をするだろうと。そこで雪竇は例の通り解説をする、其の言。云わずもがなの事を。) 【頌】 一たび勘破し、二たび勘破す。雪の上に霜を加え曾て嶮堕す。飛騎将軍虜庭に入る、再び完全し得るは能く幾箇ぞ。急て走過らんとするも、不放過。 孤峰頂上草裏に坐す。咄。 (一度ならずと二度までもしてやられた。重ね重ね危ういことだ。名うての徳山が潙山を試しに来た。さて再びあれほどの人物に出会えるだろぅか。今度こそあわてて逃げ去ろうとした時には逃がすものか。でも徳山に差し出された座具に胡坐をかこうとした俺もおれ。まだまだ、甘かったわい。)
2016.02.04
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仏果圜悟禅師碧巌録 巻第一 第三則 馬大師不安 垂示に云く、一機一境、一言一句に且く箇の入処有らんと図れば、好肉上に瘡を剜り、窠を成し窟を成す。大用現前して、軌則を存せず、且く向上の事有るを知 らんと図れば、蓋天蓋地、又た摸索不著。恁麼も也た得し、不恁麼も也た得し、太だ廉繊生。恁麼も也た得からず、不恁麼も也た得からず、太だ孤危生。二塗に渉らず、如何すれば即ち是ならん。請う試みに挙し看ん。 (前書き。一つ一つの動作、一言一句に所謂仏法への導きを見届けよう等と思う事は、無意味な行為、当てどない暗闇に落ちる事になる。大法の働きは自在にして決まった形には無い。つまり無常である。絶対法の確認を為そうとして、目に見える範囲を探しても探り当てられるものではない。なんだかんだと云って余りにもそれは繊細微妙。何といってもそれは峻厳なる機らき。云うに云えないどの様に表現すれば良いやら。此の事、君たちならどう捕らえ表現するかね。) 【本則】 挙す。馬大師安らかならず。院主問う、「和尚、尊候如何」。大師云く、「日面仏、月面仏」 (さて。馬祖大師が病で臥せっている処に。院主が訪れ声をかけた。和尚さん具合はいかがですか。其れに応えて馬祖大師。良くも悪くも観ての通り。) 【頌】 日面仏、月面仏。五帝三皇、是れ何物ぞ。二十年来曾て苦辛し、君が為に幾か蒼龍の窟に下る。屈。述ぶるに堪えんや。明眼の納僧も軽忽にすること莫れ。 (良くも悪くも観ての通りだ。神も仏も有ればこそ、在りはしないよ。何十年も修業し、その間何度か苦しい思いもした。結果が此のざま。云うに云えないやね。この現実、悟りを得た等と云う其処らの坊主、軽く捉えなさんなよ。)
2016.02.01
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