2014.03.14
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 そしてその養分を外から取り入れています。



 日常では、献立を考えてスーパーで食材を調達し、調理をして食事をするというパターン、あるいは外食で済ませるパターンが一般的ですが、それらのパターンの中で「殺生」の二文字が明示的に語られることはほとんどありません。

 それよりも、漠然とこの事実を知りながらも、あえて深く考えないようにしているのかもしれません。
 そんな、目を背けたくなる現実を否応なしに見せつけてくるドキュメンタリー映画、それが今回ご紹介する『アースリングズ』(Earthlings, 2005年)です。

牛


Earthlings [外部リンク]
公式サイトはこちら(英語)
※公式サイトでは全編を無料でご覧になれます。


 当時私は海外在住中でしたが、何かのイベント会場でこの映画を観ることになりました。


 その理由のひとつとしては、日本のイルカ漁の血なまぐさい映像(恐らく無断撮影によるもの)が収録されていたからなのではないかと個人的には思っています。


 後にスウェーデンの友人が日本に遊びに来たときに言っていましたが、彼はレストランで同作品を鑑賞したそうです。
 食事しながら『アースリングズ』鑑賞とは、一気に食欲が失せてしまいそうな演出ですね。


わかりやすい解説


 本作品はドキュメンタリー映像にナレーションを乗せた形になっているだけで、ストーリー的なものはありません。
 以下の五部構成になっており、人間の手にかかった動物たちが命を落とす映像が延々と続きます。

  1. Pets ― 愛玩動物
     可愛いからという理由で飼い始めた愛玩動物が、家庭の事情や気まぐれなどで飼えなくなり、捨ててしまう人が後を絶ちません。

     捨てられても、運よく心優しい人に拾ってもらえれば、新しい飼い主のもとで幸せに暮らしていけるかもしれませんが、保健所行きになればほぼ間違いなく殺処分が待っているのです。

  2. Food ― 食物

     大量の食用肉を生産するために、数多くの家畜が劣悪な環境で飼育され、そして無残な殺され方をしています。
     人間は胃袋に入る以上の量の肉を求め、そして飲食店では売れ残りの肉をゴミとして捨てています。

  3. Clothes ― 衣料品

     皮革製品、毛皮製品などがどういう経路をたどって私たちの手元に届いているかを教えてくれます。

  4. Entertainment ― 娯楽

     ロディオ、釣り、ドッグレース、競馬、闘牛など、人間にとっては日常的な娯楽の裏で、無数の動物たちが人間の私利私欲のために働かされています。

  5. Scientific Research ― 科学研究

    新薬開発、科学研究のために、年間100億匹あまりもの動物の命が犠牲になっています。

映画のメッセージ性について


 上記の解説をご覧になっただけで、複雑な気持ちでいっぱいになってしまった方もいらっしゃるかもしれません。
 しかし、こういった残忍な行為は、わたしたち(とても曖昧な表現ですが)のほとんど目に触れないようなところでごく当たり前のように行われています。

 この映画が菜食主義者や動物愛護団体によって制作されたことはまちがいないのですが、私はこの映画を殺生を否定するための材料にしてはならないと思っています。
 菜食主義者の方のサイトや啓蒙ページをを拝見していて思うことですが、動物を殺すことが誤りであることを理由に菜食主義を勧めるスタンスには違和感を覚えます。

 ヒトはもともと狩猟・採集生活から農耕生活にシフトしていった雑食組ですから、肉食と菜食の両方に適した肉体構造になっている以上、肉食はダメだと単純に言い切るわけにはいきません。
 また、たとえ菜食至上主義であったとしても、対象が植物になっただけで、命あるものを殺して養分をとっていることには違いないのです。



 生命を繋いでいくうえで、どうしても殺生は避けられないが、その現実に向き合ったうえでありがたく命を頂戴し、人間のエゴによる動物たちの悲しい死を減らしていくことをメッセージとして伝えた方が良いように思います。

 そしてこの映画は、人類が生態ピラミッドの頂点に君臨しているという、知的動物であるがゆえの驕りから引き起こされる生態系破壊、環境破壊問題にまで警鐘を鳴らしています。


 人類も地球に間借りさせてもらっている存在だということを絶対に忘れてはいけませんね。
 そのために、わたしたちが今日からでも実践できることはたくさんあります。

  •  食べ物を粗末にしない。
  • 必要以上に食べない。買わない。
  • ペットは死ぬまで責任をもって飼う。人間になつかなかったとしても、生命体としての意思を持っていることを認識して大切に育てる。
  • 病気の治療に使われる薬は、動物たちの犠牲の上につくられたものだと認識し、不健康な生活を改善して、できるだけ薬の世話にならないように心がける。

どうでもいいトリビア


 ナレーターはホアキン・フェニックス





 ホアキン・フェニックスは『スタンド・バイ・ミー』で子役ブレイクを果たした故リバー・フェニックス(以下ジャケット画像左から二番目)の弟であることをご存じの方も多いと思いますが、兄弟そろってヴィーガンとしても知られています。



 両親が南米在住中にヴィーガンになったことから、リバーは 7歳のとき、そしてホアキンは3歳のときからヴィーガン生活を始めたとされています。

 リバー・フェニックスが映画のプロモーションのために来日した際に、日本食体験という名目でうどんを出されたのですが、彼がベジタリアンということに配慮した具材を使用したにもかかわらず、うどんつゆにかつお節が使われていたことで、そのうどんには一切手を付けなかったというエピソードも残っているほどの徹底ぶりでした。




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最終更新日  2019.02.04 13:29:41


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