今回のお題はイエスの「Close to the Edge(危機)」。 1972年9/13日にアトランティック・レコードからリリースされた5枚目。 収録曲が3曲とイエスが大作主義を全面的に打ち出した初のアルバムで、「こわれもの(fragile)」共々彼らの代表作とされ、プログレの一つの到達点とされている。 前作の制作にも関わってるロジャー・ディーンがジャケットなどのアートワーク、バンドのロゴデザインを担当した。 アメリカではビルボード200アルバムチャートで最高3位、本国イギリスでは最高4位と彼らにとって大きなヒット言える売上を記録した。 制作メンバーはジョン・アンダーソン(Vo)、スティーヴ・ハウ(Gt)、クリス・スクワイア(Ba)、リック・ウェイクマン(Key)、ビル・ブルーフォード(Ds)。本作発表直後にブルーフォードが脱退したため、このラインナップでレコーディングされた最後の作品となった
本アルバムの録音は1972年3月に前作の『Fragile(こわれもの)』のリリースに伴うコンサートツアー中、2日間だけロンドンウェスト・エンドのアドヴィジョン・スタジオで次作に向けた数トラックから始まっている。ツアーが終了した同年5月に、シェパーズ・ブッシュのバレー学校ですでに録音されていたトラックにアレンジを加えてリハーサルを行っていたが、曲のアレンジが日を追うごとに徐々に複雑になっていき、次の日には全員がアレンジの内容を忘れるという事態が頻繁に起こるようになったという。これによってリハーサル毎に全て録音しなければならない作業が続き、長い時間をかけて録音作業をしたものの、結局、一曲も完成にこぎつけた曲が無かったと言われている。後にビル・ブルーフォードは、この状況を見てまさにグループにとって「崖っぷち」であったと語っている。ここからアルバムのタイトルである『Close To The Edge(危機)』に繋がっている。 <曲目>
Ⅰ.The Solid Time Of Change(着実な変革) Ⅱ.Total Mass Retain(全体保持) Ⅲ.I Get Up I Get Down(盛衰) Ⅳ.Seasons Of Man(人の四季) 02(B-1).And You And I(同志) Ⅰ.Coad Of Life(人生の絆) Ⅱ.Eclipse(失墜) Ⅲ.The Preacher The Thecher(牧師と教師) Ⅳ.Apocalypse(黙示) 03(B-2).Seberian Khatru(シベリアン・カートゥル)