心理士夫妻ブログ
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こんにちは、夫です。今回は『【もの】と【かかわり】①』の続きです。 前回の内容は、児童養護施設にはたくさんの寄付が届きますが、そういった寄付などに対しては、子どもたちはほとんどと言っていいほど、うれしいと感じたり、感謝の気持ちを持ったりすることない、ということでした。 この『【もの】と【かかわり】』では、いったいそれはなぜなのだろう、いうことを述べていきたいと思います。 今までの話を聞いていただいて、ほとんどの大人の方々が、子どもたちにがっかりし、失望されたのではないかなと感じています。 それは、児童養護施設の職員に関してもまったく同じです。こんなに恵まれているのにこの子どもたちはなんて恩知らずなのだろう。恵まれすぎていて、これがあたりまえになっているのが問題だよね。きちんと感謝の気持ちを育てるように指導していかないと、たいへんな大人に育っていってしまうのではないか。 年配の方ですと、これだから飽食の時代は、、、なんて愚痴を言うこともよく聞かれています。 さて。 マズローの欲求5段階説に基づいて簡単に結論をお話しますと、【それは、人間って生理的欲求や安全の欲求が満たされたとしても、所属と愛の欲求(社会的につながりたい)や承認欲求(他人から認められたい)、そして自己実現欲求(自分にしかできないことを成し遂げたい、自分らしく生きていきたい)といった欲求を満たしていくべく行動するから】ということになるのかなと感じています。 つまり、まだまだ【もの】(もちろん、たいせつなことなんですけれど)だけで満足することはないし、おそらく子どもが、というより人間が、ほんとうに求めていくものってもっと別にあるのではないかな、ということです。 一見そうやって、【もの】の面では恵まれているように見える、児童養護施設で過ごす子どもたち。けれども、【もの】に恵まれることだけで子どもたちは、そして大人も含んだ人間って、しあわせを感じ、こころからの感謝の気持ちを抱くようになるのか。 そのあたりを、次回『【もの】と【かかわり】③』では、ある(複数の事例を組みあわせた、架空の)子どもの事例を使いながら、【もの】と【かかわり】という視点からお話できればと考えております。
2024.05.19
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