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皓镧传 The Legend of Hao Lan第1話時は春秋戦国時代。趙(チョウ)の都・邯鄲(カンタン)を李(リ)家の大小姐・皓鑭(コウラン)を乗せた馬車が疾走していた。実は父・李赫(リカク)が高官の虞平(グヘイ)に懇願され、皓鑭を後妻に嫁がせると決めたという。姉の縁談話を知った嫡子・岫玉(シュウギョク)は慌てて皓鑭の耳に入れ、恋仲である公子蛟(コウ)に文を書いて助けを求めるよう勧めた。皓鑭は早速、今夜の子(ネ)の刻に湖のほとりで会いたいとしたため、岫玉に文を託して屋敷を出発したが…。皓鑭は侍女・燕雲(エンウン)と共に湖に到着、あたりはすっかり暗くなっていた。すると見晴らし台に立つ人影を見つけ、皓鑭は急いで駆け上がる。「公子…」しかし皓鑭を待っていたのは愛しい公子ではなく、正室である継母・高敏(コウビン)だった。高敏は皓鑭が駆け落ちを画策したと批難し、証拠として皓鑭が書いた手紙を見せる。「なぜあなたがこれを持っているの?!」「先方から戻ってきたのよ、とんだ恥さらしだわ」その時、使用人たちが駆けつけ皓鑭と燕雲を拘束、燕雲はその場で刺し殺された。皓鑭は激怒したがなす術なく、使用人たちに縛られ、重石をつけて湖に投げ捨てられてしまう。湖には偶然、小舟で一夜を過ごしている漁師がいた。娘が投げ捨てられる様子を見ていた漁師は咄嗟に湖に潜って皓鑭を助けてやる。皓鑭は漁師の協力で李家に戻ることにしたが、その日はちょうど岫玉の婚礼の日だった。「ハオラン、せっかく命拾いしたのに屋敷に戻るのか?」「私の家だもの、それに知りたいの、誰が文のことを漏らしたのか…」皓鑭は客に紛れて屋敷に紛れ込み、使用人のふりをした。それにしても新郎は一体、誰なのか…。その頃、裏庭では皓鑭の生母・王婉児(オウエンジ)が高敏にすがりつき、娘の行方を教えて欲しいと泣きついていた。高敏は駆け落ちして行方知れずだと教えたが、それほど会いたいなら会わせてやってもいいという。「今日は岫玉の大事な日、邪魔されたくないの、連れて行きなさい」すると使用人は王婉児の両脇を抱えた。母を探していた皓鑭は裏庭から出てくる高敏を見かけた。そこで急いで裏庭に入ってみると、母が井戸に捨てられそうになっている。驚いた皓鑭は母を救出したが再び引き離され、結局、王婉児は無残にも井戸に投げ捨てられてしまう。すると騒ぎに気付いた高敏が戻ってきた。「しぶといこと、まだ生きていたの?」「高敏…あなたの仕業ね!」皓鑭は高敏が始めから自分たち母娘を殺そうと企んでいたと気づき、父親に言いつけると叫ぶ。しかし高敏は李赫も黙認していると教え、使用人に連れ出すよう命じた。皓鑭は口をふさがれ引っ張り出されていったが、その途中、婚礼の様子を垣間見る。そこには幸せそうに微笑む公子蛟と岫玉の姿があった。ある夜、官兵は松明を片手に長官を刺した黒装束の賊を追っていた。「いたぞ!追えっ!」すると屋根伝いに逃げていた賊が妓楼へ消える。そこで官兵たちは妓楼の房間をしらみつぶし探していたが、やがて胡散臭い男を見つけた。「一体、何の用だ~?ご覧の通りお楽しみの最中だぞ?″2人きり″でな~」「見ない顔だな?貴様、怪しいぞ!」女将は衛(エイ)の大商人・呂不韋(リョフイ)だと教えたが、官吏は横柄な態度の男を取り調べると言って聞かなかった。そこで呂不韋の相手をしていた妓女が寝台から現れ、官吏の上役が自分の客だと教え、告げ口してやると脅す。仕方なく官吏は今夜の件を上役に話すなと釘を刺すと、撤収して行った。「…お救いしたのよ?褒美は何かしら?」「受け取れ」呂不韋は銭袋ごと妓女に渡すと、すぐ帰って行く。その寝台の奥では呂不韋に手足を縛られた本当の客が転がっていた。その日も呂不韋は王族と見まごうような馬車で市場にやって来た。毎日、市場に来てはごっそり商品を買って行く呂不韋、今やこの市場で呂不韋を知らぬ者はいない。そんな呂不韋が今日、目をつけたのはちまたで噂の「人魚の涙」だった。人魚の涙が固まったと言われる美しい珠は匠が彫刻を施した見事な箱に入っている。店主は早速、競りを始めたが、なかなか交渉はまとまらなかった。すると呂不韋の側近・司徒缺(シトケツ)が主人の値を告げる。「付け値は1000金、馬20頭、錦200反だ」店主はその額なら文句はないと即決したが、呂不韋はあえて珠はいらないと断り、美しい箱だけもらうという。その様子を向かいの個室から丞相(ジョウショウ)が御簾ごしに見ていた。丞相は呂不韋を呼んだ。「何ゆえ世にも珍しい珠ではなく、美しい箱だけを求めたのだ?」「美しいだけの珠に伝説が加わると貴重な宝物となります 私が見る限りこれは至って平凡な珠にございます しかし箱の材料は木蓮(モクレン)ではなく、香り高い黄花梨(オウカリン)です 黄花梨の木は伐採の難しい崖に生える、大変、貴重で高値がつくのです それから…我が心にかなう物はいくら出しても必ず手に入れます」すると店主はどちらにしても珠も一緒に持って行くよう頼んだ。そこで呂不韋は屋敷に展示し、毎日、巳(ミ)の刻に一般公開すると公表して皆を喜ばせる。丞相は切れ者の呂不韋に感心した。「小箱に大枚をはたいて話題を作り、屋敷で珠を展示すれば客が押しかけ、噂が広まるだろう これより呂不韋の名は天下にとどろくであろうな」丞相は部屋を出ると、呂不韋に声をかけた。「ゆっくり話がしたい、後日、屋敷に来なさい…」丞相が帰ると、今度は珠のように美しい娘たちが壇上に並んだ。すると呂不韋はなぜか顔に傷がある娘に200金も出すという。「旦那!この娘は斉(セイ)に売られるはずが誤って馬車から落ちて顔に傷が付いたのです いくら経っても買い手がつかず、今日ここに回って来たんですよ?」「その娘だ!」呂不韋に買われた皓鑭は馬車に乗せられた。そこへ支払いを済ませた司徒缺が戻り、主人に100金を上乗せして口止めしておいたと報告する。呂不韋は大芝居のおかげで丞相とつながりができたと喜び、珠の展示で人脈も広がると満足げだった。「今日は天下に豪商として名を馳せただけでなく、美しく聡明な女子(オナゴ)が手に入った」すると呂不韋は皓鑭の顔の傷をこすり、司徒缺に偽りの傷だと教えてやる。「人の目を欺き、醜いふりをしていたのは買われたくないからか?悪いな、目が肥えているのでね」呂不韋は屋敷に戻ると、侍女・司徒月(シトゲツ)に皓鑭の世話を任せた。「あれはただ者ではない、司徒缼?素性を調べろ」司徒缺は拝命したが、あまり目立つと長官が襲われた件で疑いがかかるのではと心配する。しかし長官は宝物欲しさに盗みや殺人を犯しており、現に″人魚の涙″を盗まれても犯人探しはしていなかった。結局、貴重な珠は市場に流れ、呂不韋は堂々と買い取ったというわけだ。「何も恐れることはない」「流石です」皓鑭は飲まず食わずで侍女たちを困らせた。すると呂不韋が現れ、無理やり皓鑭の口の中に食べ物を詰め込もうとする。「李皓鑭!一体、何が気に食わない!」「なぜ私の名を?!」呂不韋はなぜか他人のような気がしない皓鑭の素性を調べたと教え、見返りがあるなら皓鑭の望みを叶えてやると約束した。呂不韋は皓鑭の望みを叶えるため、ある店に連れて来た。やがてその店に公子蛟と岫玉が現れる。すると岫玉が店主と奥の部屋でゆっくり商品を見ることになり、皓鑭はその隙に公子蛟と接触した。公子蛟は皓鑭を連れて裏口から出た。「公子、高敏に文を渡しましたか?」「一体、何の話だ?文など受け取っていない」皓鑭はやはり岫玉と高敏にはめられたと確信、2人に濡れ衣を着せられて屋敷を追われ、母も殺されたと訴えた。その様子を裏の階段から呂不韋が見守っている。皓鑭は公子が助けてくれると信じていたが、そこに岫玉が現れた。すると公子の態度が一変、皓鑭に自分の母と妹をおとしめるのかと激昂する。皓鑭はようやく悟った。実は公子も全てを承知で岫玉を娶ったのだと…。「私たちは幼馴染、将来を誓った仲…おっしゃいましたね?私だけを妻とすると… その誓いを忘れたのですか?!」確かに公子蛟が心から愛していたのは皓鑭だった。しかし食客から皓鑭の生母は身分が低く側室、それより正室であり名家出身の高敏の娘・岫玉を娶るべきだと説得される。公子蛟は皓鑭に命尽きるまで裏切らないと誓ったが、結局、情より志を選んだ。皓鑭は絶望し、ひとり川の中へ入った。しかし呂不韋が引き止め、自分との約束を果たすよう迫る。そこで崖っぷちに連れて行くと、皓鑭を鼓舞した。「生きていたければ鎧をまとい闘え!さっき死んだとしても誰1人として悲しまない 役立たずは生きていても迷惑だからな ハオラン、生きているのが辛いなら止めはしない、だが私ならあんな奴のために死なない いいか?この天下は私のものだ、よく見ろ! ここに広がる国は私のために築かれる、広大な土地をいずれ征服する! 天下のあらゆるものが私のために存在している、所詮、奴らは添え物だ 虫けらのくせに私をもてあそぼうとする、ふっ…いつの日かこの足で全員、踏み潰してやる!」皓鑭は訳が分からず、ただ母に生き返って欲しいと訴え、家に帰りたいだけだと言った。呆れた呂不韋は、ならばここから飛び降りて死ねばいいと突き放し、先に帰ってしまう。呂不韋と司徒缺が下山していると、2人の男とすれ違った。男たちの狙いが皓鑭だと分かっていたが、呂不韋は無視する。実は岫玉が実家に母を訪ね、皓鑭という不安の目を摘んでおきたいと相談していた。『で、どうしたいの?』『うふふふ~』案の定、皓鑭は男たちに襲われた。危うく崖から突き落とされそうになったが、その時、呂不韋たちが駆けつけ皓鑭を助ける。しかし皓鑭は呂不韋が自分に恩を着せるため、わざと襲われるのを待ってから自分を助けたと気づいていた。「いいわ、感謝しましょう?でも同時に恐ろしくなった、あなたには計算と利益しかない」「ははは、見抜かれていたとはな、どうすればいい?謝ろうか? …ハオラン、お前を助けられるのは私だけだ、もう認めろ」「借りたお金はいずれ必ず返すわ、でも魂まであなたに売るつもりはない…もう放っておいて!」街に戻った皓鑭は道で転んだ″わらじ売り″の老婆を助けた。するとその老婆が亡き燕雲の母親だと気づく。かつて燕雲は母を医者に診せてくれた皓鑭の恩に報いるため、母と2人で忠誠を誓っていた。皓鑭は自分の巻き添えで死んだ燕雲に責任を感じ、わずかな宝飾品を質に入れて金を工面すると、燕母の世話を始める。その様子を呂不韋がこっそり見ていた。皓鑭は燕母の代わりに街でわらじ売りを始めた。すると茶楼にいた岫玉と令嬢たちがその姿を見つける。令嬢たちは哀れな皓鑭を嘲笑い、二階から皓鑭めがけて茶碗を投げた。茶碗は皓鑭の頭を直撃、令嬢たちは笑いながら様子を見に行く。「こんな美しい人が何を売っているの?わらじ?ずい分と落ちぶれたものね~」しかし皓鑭は相手にならず、頭から血を流しながら、わらじを拾い集めて帰って行った。皓鑭が人けのない水路沿いを歩いていると、後をつけて来た男にからまれた。その男は虞平の息子・虞浩(グコウ)、父の面目を潰した皓鑭に難癖をつけ、いっそ自分の側室にならないかと迫る。皓鑭が悲鳴をあげると、付近の店から客たちが一斉に顔を出した。そこで皓鑭は短剣を出し、虞浩を脅す。「邯鄲の貴族は誰もが皆、玉をあしらった刀を持っているものよ?でもあなたは丸腰だわ 幾度も過ちを犯し、帯刀を禁じられたのよね? また身勝手に振舞って人を殺めれば、明日には国中で噂になる」すると皓鑭はわざと虞浩に短剣を握らせた。「横暴なあなたの父上は敵が多い、ドラ息子を野放しにした罪を問われるわ でも高官だから罰せられない、拷問を受けることもない、ただ自害を命じられるでしょうね?」皓鑭は自分を刺せと挑発したが、虞浩は皆の笑い者となり、逃げるように帰って行った。皓鑭は緊張が解けたのか、欄干に寄りかかった。すると騒ぎを見ていた岫玉が声を掛ける。「母上のお墓がどこにあるのか知りたくない?」岫玉は人目のない裏通りに移動し、王婉児の墓が知りたければひざまずけと言った。すると驚いたことに高潔な皓鑭がその場に膝をつき、叩頭する。さすがに岫玉も惨めな姉の姿に何とも虚しい気持ちになった。しかしその時、何度も叩頭する姉の首にある玉佩(ギョクハイ)に気づく。「これは…おばあ様の玉佩よね?父上はあなたに与えた 同じ家に生まれた姉妹なのに父上が大切にしたのはあなた… 一緒に琴を習った時も師匠はあなただけに全て授けた 公子もそう!あの方が愛したのは私ではなくあなただった…なぜなの?!」「早く教えて!」「…李家の霊園に行くのね」皓鑭は激しい雨の中、李家の霊園に駆けつけた。しかし確かに遺体は届いたが、一族の反対で埋葬できなかったと知る。すると墓守は無縁墓地に行くよう勧めた。皓鑭が無縁墓地で母の墓を探していると、李赫が王婉児の墓の前で許しを請うていた。「父上!」「ハオラン!生きていたのか!心配で胸が張り裂けそうだった!」李赫は娘との再会に涙したが、皓鑭はまず墓前で叩頭してから父を責めた。「駆け落ちのことは聞かないのね、つまり私が潔白だった事も母が溺死したことも知っていた!」「済まない、お前の失踪を虞平様に釈明せねばならなかった さもなくば私の評判が地に堕ちるだけでなく、家族も辱めを受ける だが約束しよう、必ずお前の汚名をそそぎ、家に戻れるようにする」「それで母上の死を償えるとでも?!」あれは18年前のことだった。李赫は楚(ソ)で賊に襲われ、ある男に救われる。実は王婉児はその命の恩人の娘だった。李赫は王婉児を娶り、趙へ連れて帰ったが、その後、高敏が李赫を見初める。この国で後ろ盾がない王婉児は李家の親族によって側室に降格され、名家の生まれである高敏が正室の座に収まったのだった。しかし李赫の王婉児と皓鑭への深い愛情は変わらず、高敏は嫉妬に燃えて密かに嫌がらせを繰り返す。それでも王婉児は一途に李赫を想い、添い遂げるという誓いを信じて来た。皓鑭はそんな母の無念を思うとやりきれなくなり、父と決別する。「私は誰にも頼らない…決して」皓鑭は燕母を医者に見せた。すでにかなり悪い状態だが、高価な薬草を使った薬ならあるという。皓鑭はついに肌身離さず持っていた祖母の玉佩を質に入れ、薬を手に入れた。医館を出た皓鑭は道すがら、雨の中で転んだ物乞いの兄弟を見かけた。すると偶然、前から来た高貴な男が兄弟を助けてくれる。皓鑭は安堵して通り過ぎようとしたが、その時、大きな荷物を運んで来た男とぶつかって転んだ。驚いた高貴な男は慌てて皓鑭を助けると、落とした薬を拾ってくれる。「ありがとう」実はその高貴な男は秦の国王の孫・嬴異人(エイイジン)だった。その夜、王宮で宴が開かれた。李赫は虞平から岫玉の婚姻の祝辞を言われ、何とも居心地が悪い。すると趙王が嬴異人を呼び、縁談を決めてやろうと切り出した。「その女子はどうだ?」趙王は舞姫の1人を指名すると、舞姫は人質など話にならないと断る。舞姫の答えで殿内に笑いが起こったが、嬴異人は笑い者になっても顔色ひとつ変えず、自分には縁遠いようだとかわした。そこへ趙王に急報が届く。宴はそこで散会、実は急報とは秦国からの縁談話だった。秦王は趙王の娘である公主雅(ガ)を孫の妻に迎えたいと言って来た。相手は嬴異人の腹違いの兄・嬴子傒(エイシケイ)で、父である安国君・嬴柱(エイチュウ)の寵愛を受けているという。すると丞相はこの縁談にも裏があると疑いつつ、かと言って独り身の公主の縁談を断れば戦の口実を与えることになると警告した。仮に秦に嫁いで寵愛を得られれば、決して悪いことではないという。その頃、皓鑭の居場所を突き止めた虞浩が燕母の家に乗り込んでいた。しかし皓鑭の姿はなく、邪魔をした燕母を突き飛ばしてしまう。その時、ろうそくが倒れてわらじに燃え移り、火はあっという間に広がった。皓鑭が薬を抱えて村に戻ると火の気が上がっているのが見えた。するとちょうど虞浩たちが慌てて走って来る。「あなたたちが火をつけたの?!母は目が見えないのよ!」「わざとじゃないんだ!はっ…離せ!」皓鑭は燕母を助けようとしたがもはや手遅れ、村人たちが止めた。皓鑭は焼死した燕母の亡骸の前でひざまずいたまま動けなかった。すると翌朝、呂不韋がやって来る。「玉佩を売ったと聞いて心配で見に来たが… つまらん自尊心を守っても何の役にも立たんぞ?私と帰ろう」「…約束はまだ生きている?」虞平は騒ぎを起こした虞浩を叱責した。風が強かったため火の回りが早く、目の見えない老婆が亡くなったが、すでに手は打ったという。虞浩は父のためだったと訴えたが、虞平は憤慨して出て行ってしまう。嬴異人は竹林で琴を奏でていた。そこへ公主雅が現れる。護衛の公孫乾(コウソンケン)が席を外すと、公主雅は異人の兄との縁談が来たと教えた。しかし異人は何も言わず琴を弾き続けている。すると公主雅は剣を抜き、異人の首に突きつけた。つづく( ̄▽ ̄;)長い…長過ぎる…1話45分だと思っていたらオープニングもエンディングもなく、ほぼほぼ60分しかも本国の2話分がギュウギュウに詰め込まれていた…≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃バタッ
2020.09.28
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三生三世十里桃花 Eternal Love第54話「よみがえった記憶」素錦(ソキン)の企みにより、白浅(ハクセン)は自分が夜華(ヤカ)にとって素素(ソソ)の身代わりでしかないと思い込んだ。夜華との愛にすっかり自信を失い、酒をあおって酩酊する白浅、そんな姑姑の姿を見た白鳳九(ハクホウキュウ)は胸が痛む。「姑姑、青丘のため、どうかお身体を大切に…」「そうね~もし破談にしたら、この青丘で女帝を続けるしかない~もう行って…」白浅は寝台にばったり倒れ込んだ。すると揺れる炎が白浅の目にはまぶしく、仙術でろうそくを全て消してしまう。しかし寝台に置かれた結魄(ケッパク)灯だけは消すことができなかった。苛立った白浅は起き上がって結魄灯を払いのけると、床に落ちた結魄灯が割れ、吸い込んでいた素素の記憶が辺りに広がってしまう。白浅は仕方なく割れた破片を拾おうと手を伸ばしたが、うっかり指先を切った。その時、図らずも素素の記憶が傷口から白浅の身体に吸い込まれ、たちまち素素として過ごした歴劫の記憶がよみがえって来る。…私が素素なのね?素素は私だったんだわ…その頃、人間界では照歌(ショウカ)が未だ白浅の訪れを待っていた。人形の素素は照歌の心にあるのが青丘の神仙だけと承知し、大奥様からいくら照歌の夜伽を命じられても頑なに拒んで来たという。翌朝、白鳳九は姑姑の様子を見に来た。すると白浅から九重天にいた時、狐狸の姿になって一攬芳華(イチランホウカ)へよく行ったのかと聞かれる。鳳九は戸惑いながら行ったと認めると、白浅は素素を訪ねて来るのが鳳九だけだったと漏らした。「素素が天君に見つかって天宮へやって来た時、脅しに行ったわね? 姑姑の許嫁を奪ったと思ったからでしょう?」「姑姑がなぜそれを?私と東華帝君(トウカテイクン)と司命(シメイ)しか知らないはずなのに…」「…ふっ、だって私は阿離(アリ)の母親だもの…素素は私よ」「ぁ~姑姑?お酒の飲み過ぎでは?…姑姑は神仙で素素は人間なんですよ?」「…あれは上神に昇格するための情劫だったのよ、素素は私の修練だったってわけ」素素としての記憶を取り戻した白浅はふらふらと正房に出た。迷谷(メイコク)は飲み過ぎだと心配したが、白浅は自分なら大丈夫だと卓にあった最後の酒をまたあおる。「やるべきことがある…私が修練で人間だった時、素錦に目を奪われたの、修練はもう終わった 素錦の目に私の目は合わないはずだし、やっかいだろうから返してもらおうと思うの」素素の苦悩を知っている白鳳九は本当に姑姑が素素だというなら取り返すべきだと賛同した。すると白浅はひとりで出て行ってしまう。「姑姑が素素なら悲惨だわ、素素は天宮で苦しめられ、濡れ衣を着せられたの…」「だったら必ず取り返さないと」話を聞いた迷谷も納得したが、鳳九は急に白浅が心配になって飛び出して行った。白浅は池に封印していた玉清崑崙扇(ギョクシンコンロンセン)を召喚し、その足で天宮に向かった。すぐ後を追った白鳳九だったが、門衛が青丘の小殿下を知らず、足止めされてしまう。その間に白浅は洗梧宮(センゴキュウ)の素錦の寝殿に乗り込んでいた。ちょうど殿内から出て来た辛奴(シンド)は拝礼してから引き止めようとしたが、白浅の仙術で拘束されてしまう。素錦はちょうどうとうとしていたが、急に寝殿に入って来た白浅に気づいた。やはり素素の事が気になるのだとほくそ笑む素錦、しかし白浅から衝撃の事実を告げられる。「素錦?私の目を300年も使っているようだけど、具合はどうかしら? …どうしたの?使っているうちに元の持ち主を忘れたの? 300年前、私は上神に昇格するための情劫に遭ってね…両目を失った それを思い出したから取りに来たの」「あなたががが…あなたがあの素素?」素錦はあまりの恐ろしさに声が震え、涙があふれ出した。「で、その目を自分で取り出すの?それとも私が掘り出しましょうか? …自分でやるなら早くなさいっ!」白浅は腰が抜けたまま呆然としている素錦に声を荒げた。しかし素錦は到底、信じられない。「素素は間違いなく人間だったわ!神仙じゃなかった…人間だったもの!あり得ない…」「人間でも神仙でも関係ない、300年前の私は少し気弱だったようね? お前のような者に目を奪われ、罪を着せられたのだから…」すると白浅は屈み込んで素錦の顔をのぞき込みながら、どうやら自分で取り出すのは難しそうだと言った。「最近、祝い事でお酒を飲み過ぎてね~手が震えているから痛いかもしれないけど大目に見てね」驚いた素錦は逃げ出そうとしたが、白浅が門に結界を張って阻止した。「楽しみだわ~お前はずっと私の前でか弱い女を装って来た お前の本性がどんなものか、早く見たいの 目を奪われたあの日、夜華はこう言ったわ…″借りを作れば必ず返すものだ″とね お前が目を失った理由は互いに知っている、私の目が今そこにある理由も互いによく知っている …私が自分の物を取り返すのは当然のこと!300年経てばお前の物になるとでも?!」激情に駆られた白浅は扇を振り上げ、ついに素錦から自分の目を取り戻した。「うわあああーーーーっ!」「300年前の出来事は天君が秘密裏に進めた…だから私も秘密裏に取り戻した お前が私にしたことは2つ、目を奪ったことと誅仙台(チュウセンダイ)での悪事よ 目は返してもらったけど、もう1つはどうする? 誅仙台から飛び降りてみる?または天君に直訴するのはどう? ″擎蒼(ケイソウ)を封じた東皇鐘(トウコウショウ)を私の弱い仙力で見張ります、天宮には戻りません″とね」「…いやよ、絶対に嫌!」「嬉しいわ~やっと本性を見せてくれた…自分で言わないなら私が天君に話してあげる~ でも私は考えがころころ変わるたちなの~もっと大きな懲罰を天君に願うかもしれないわ …悪には悪の報いがあるものよ」白浅は結界を解いて寝殿を出ると、辛奴を解放した。「薬王を呼びなさい」東華帝君は夜華の従者・天枢(テンスウ)が若水にいることを訝しんでいた。司命星君は婚儀を前に皇太子が翼(ヨク)族を警戒しているのだろうと楽観していたが、東華帝君は納得できない。何か理由があって夜華が隠していると考えた東華帝君はやはり若水へ行こうと決めた。するとちょうど門衛に止められている白鳳九を見かける。そこで東華帝君は司命に様子を見に行くよう命じた。司命星君は門衛に白鳳九の身分を保証し、中に入れた。すると鳳九は姑姑を助けに来たと訴え、皇太子が愛した素素が白浅だったと明かす。実は素素は姑姑が上神になるための情劫だったというのだ。かつて素素は素錦を誅仙台から落として目を奪われたが、それは濡れ衣で白浅は目を取り返しに来たという。司命星君は思わぬ一大事に呆然、鳳九はその間に姑姑を探しに走り出した。一方、白浅に目を奪われた素錦は激昂し、辛奴と一緒に正殿に向かっていた。すると途中で分支の頭領たちに出くわし、急いで天君の所へ連れて行って欲しいと訴える。そこに白鳳九が現れた。「素錦!姑姑は?」「見ての通り私の目を奪ったわ!天君に訴えてやる!」「なんて酷い女なの?誅仙台で姑姑に濡れ衣を着せたくせに! 姑姑が自分の目を取り返すのは当然のことよ!」「でっち上げだわ!素素の正体が誰であろうと私には関係ない!あの時、私は失明した! 人間だろうと上神だろうと私に償うべきなのよ! ふん!青丘の高貴な生まれだからってそんなに偉いの?天族の私をいたぶる気?!」「なんて邪悪な女!青丘を中傷するなんて!」「私を殺そうとした女から目を奪って何が悪いの?!上神なら許されるとでも?オホホホ~! 言っておくけどここは九重天、青丘の者がこの私を悪者にできると思わないで! 何があろうとあなたの姑姑に過ちを認めさせてやる!目を奪い返すわ!」素錦は頭領たちにあの時の素素が白浅だったと教え、自分の目を奪ったと言いつけた。これに激怒した鳳九は素錦につかみかかったが、頭領たちは素錦をかばい、青丘の小殿下を礼儀知らずだと罵る。「案ずるな、天君は分かってくださる、私たちもついている」鳳九は白浅を守るため素錦たちを追いかけることにしたが、その時、東華帝君が現れた。「私と来るのだ…」その頃、自分の目を取り返した白浅は蓮池にいた。するとちょうど婚儀の準備に向かう仙娥たちが通りかかり、白浅に拝礼して去って行く。白浅はやがて蓮池を抜けると、そのまま誅仙台に登った。…夜華、あなたに分かる?300年前の痛みが昨日のことのようだわ…大義とか道理とか、何もかも私を守るためだったとか、そんなのどうでもいい…私が覚えているのは一攬芳華での孤独な夜や、わずかな望みさえ少しずつ消えて行ったことだけ「はあ~夜華…あなたとは一緒になれない」白浅が十里桃林に帰って来た。折顔(セツガン)は酒蔵の酒を飲み尽くしてねだりに来たのかとからかったが、白浅の表情は堅い。すると白浅は黙って小さな化粧箱を出した。「おお~300年越しで自分の目を見つけるとは驚いたな だが忘れ薬を飲んでも昔の痛みを覚えているとは、もっと驚きだ」「仙体から取った目は49日を超えると使えなくなるのよね?」「神仙が使っていたとは思いもよらなかったな~」「戻して欲しいの」「戻すことはできる、まずは目についた邪悪な気を取り除く、それまで待て」「…分かった」「小五、この目を持っていたのは誰だ?」しかし白浅は話すほどのことではないと言って帰ってしまう。一方、人間界の照歌は青丘の神仙への恋煩いで床に伏せっていた。「素素…私はずっとある者を待ち続けた…私が11歳の時、会いに来たのだ… 私が大人になったら嫁ぐと言っていた…だが現れなかった…神仙は長命らしい 私の短い一生など神仙には数日に過ぎないのだ…ゴホゴホッ…どうやら私はもう待てない」素素は照歌が独り身を貫き、約束を破っていないと安心させた。すると照歌は神仙に責められずに済むと漏らし、自分が死んだら亡骸を焼いて灰にし、数珠と一緒に葬って欲しいと頼む。そして照歌は大きく息を吐き、早逝した。夜華が歴劫から目を覚ますと、そこは崑崙虚の中庭だった。すると閉関していた墨淵(ボクエン)が現れる。墨淵は夜華と蓮の池を眺めながら、夜華が父神の子で自分の弟であると明かした。実は父神がある事故で眠りについた夜華の元神を金蓮に入れて墨淵に託し、この池で目覚めるのを待っていたという。「ここで白浅が修行していた時、金蓮の世話をするのが好きだった 今にして思えば天意だったのかもしれん、大切にすべきはそなたたち2人の縁だ」弟の復活を待つこと数十万年、墨淵はついに宿願を果たした。正殿では天君が央錯(ヨウサク)、楽胥(ラクショ)夫妻と一緒だった。そこへ素錦が頭領たちに支えられながら駆けつけ、自分を助けて欲しいと訴える。するとすぐに東華帝君が白鳳九を従えてやって来た。天君はひざまずいた素錦に立つよう命じたが、素錦は立てば罪を認めたことになると拒否する。「白浅上神は私の目を奪っただけでなく、誅仙台で私に陥れられたと言うのです! 罰として若水で東皇鐘を見張り、二度と天宮へ戻るなと…そう私に命じました!」頭領たちはいくら桑籍(ソウセキ)の件で借りがあるとは言え、こんな横暴は許せないと追従した。何より天族のために滅んだ素錦族にも申し訳が立たないという。そもそも女帝ともあろう者が目を奪ってそそくさと姿を消すとは、何か後ろ暗いからに違いない。鳳九は一方的に白浅を非難され、思わず反論した。「姑姑は天族の面子を守ってくれたのよ!なら世の中に素錦の悪事がばれても構わないの? か弱い者から夫と目を奪い、誅仙台から死に追いやったとね!」「なんて酷いことを!目を奪われた私を悪者にするなんて!」素錦がわめき散らすと、鳳九は唖然とした。「あなたたち天族は何て残酷なの…姑姑を傷つけて、さらに罪を着せるだなんてっ!」「無礼者!」天君が怒号を響かせた。すると東華帝君も確かに今の発言は無礼だと白鳳九に釘を刺す。鳳九は東華帝君まで素錦の味方なのかと失望したが、東華帝君は珍しくこの件に首を突っ込むことにした。「これは天族と青丘の問題だ かつて素錦は天妃だったゆえ、夫であった天君が口を挟むのは良くないかと…」そこで東華帝君はあらゆる一族と関わりがなく、後宮も持たず俗世を離れている自分がこの件を裁くと申し出た。天君は東華帝君にも鳳九との関わりがあると知っていたが、恐らく青丘の立場を考えて身を退けという意味だと捉え、了承する。…素錦のことは本人の運命に任せるしかあるまい…東華帝君は素錦と頭領たちからも同意を得ると、早速、7万年前の経緯を聞くことにした。つづく( ๑≧ꇴ≦)あああ〜!こんな大事な場面なのになぜその衣装なの?白浅!(←そこか?w
2020.09.27
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大明风华 Ming Dynasty第40話「2つの生命」漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)が絶食して5日目、宣徳(セントク)帝・朱瞻基(シュセンキ)は自ら王府に足を運んだ。すると報告で聞いた通り、寝殿から漢王がかつての自分の功績を語る声が聞こえて来る。朱瞻基は寝殿の前に立って耳を傾けたが、その時、急に戸が開き、朱高煦は皇帝だけ連れ込んで戸を閉めた。朱高煦はすっかり憔悴し、もはや立ち上がることもできなかった。危険がないと判断した朱瞻基は錦衣衛に入らないよう命じ、視察から帰った昨日になって絶食の件を聞いたと告げる。「二叔は英雄、靖難(セイナン)の役や北伐で功績を立てた、史書にもそう記されている 私の心にもしかと刻んでいるぞ? こたびの謀反は史書には載せぬし、二叔を守るために加担した者の名も伏せる 私の苦心がなぜ分からぬのだ?」二叔父がこうして一日中、騒ぎ立て、皆を騒然とさせていれば、誇張した噂を流す者も現れるだろう。朱瞻基は自分たち家族の醜聞だと嘆き、このような私事はもう幕引きしようと言った。すると朱高煦は這いつくばって朱瞻基の足首にすがりつき、自分を処刑するよう懇願する。どうやら二叔父が罪を認めるのは難しいらしい。それでも朱瞻基は二叔父を殺すことはできないと告げた。「食事をすれば新しい地に屋敷を用意して禁足を解いてやる、南京はどうだ? ここより大きな屋敷で晩年を過ごせるぞ?」朱瞻基は屈み込んで二叔父を諭したが、朱高煦はいきなり朱瞻基の腕をつかんだ。それほど罪を認めさせたいなら、葬儀の席で自分が言ったことが真実だったか教えて欲しいという。「大侄子(甥)、真相が知りたいのだ…それを知ることができたら死んでも悔いはない…」朱高煦は気が弱かった先帝である長兄を子供の頃からずっと守って来たと懐かしんだ。もし靖難の一件がなければ自分たちは良い兄弟だったはずだという。まさか自分がこうして屋敷に軟禁され、長兄がこんなにも早く逝ってしまうとは…。朱高煦は朱瞻基の情に訴えかけ、あの話は趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)から聞いたと言った。「私の父は何と言っていた?」「ゥッ…爺爺は幾晩も悩まれた、私に譲位しても二叔には勝てぬ そこであなたに譲ろうとした…二叔だけが大局を安定させられるからだ… 二叔に誓わせるつもりだった、太子一家の命を守り南京に逃がすとな…」朱瞻基はついに真実を明かした。すると朱高煦は床に転がっていた太宗の肖像画を広げ、やはり父は自分の力を認めてくれていたと歓喜する。これまで明に暗に盾となって父を守って来たことは無駄ではなかったのだ。「父上が私を害するわけも見捨てるわけもないっ!」朱瞻基は二叔父の気が済んだと安堵し、約束通り祖父の前で罪を認めるよう頼んだ。しかし朱高煦はかつて朱瞻基がそうだったように南京行きを拒否する。「ふっ…私もお前と同じだ、たとえ殺されても、引き裂かれ灰になっても…決して罪は認めぬ」激昂した朱瞻基は約束を破るのかと食ってかかったが、逆に朱高煦から押さえつけられた。「騙されたな!私を信じたのか?!お前の爺爺をよく見ろ!罪があるのはお前の方だ! 帝位を簒奪(サンダツ)し、親族を禁足にした!ぬぐい去れぬ恥をさらして生きるがいい!」「ぐぐぐ…誰かっ!」皇帝の号令で錦衣衛が一斉に殿内に踏み込んだ。朱瞻基は激情に駆られ、錦衣衛の帯剣を抜いて二叔父に突きつけた。すると朱高煦はひざまずき、先帝の腹黒さにはどんな鋭利な剣もひれ伏すしかないと嫌味を言う。「お前の父に負けたことは認める、父上すらだましたのだ、私など簡単だろう?」その時、朱高煦は思わず失禁し、父の肖像画を濡らしてしまう。朱瞻基は異様な姿の叔父に何とも言えない恐怖を感じ、逃げるように王府から飛び出して行った。翌朝、皇妃・孫若微(ソンジャクビ)は皇太后のご機嫌伺いで慈寧宮にいた。しかし皇后・胡善祥(コゼンショウ)は体調が悪く、誰にも会いたがらないという。また宣徳帝も気分が優れず、今朝は挨拶に来れないと女官が報告して下がった。すると皇太后はなぜか太監がうつむいたまま帰らずに控えていると気づく。そこで自ら席を立って話を聞きに行ったところ、顔色が一変した。若微は様子がおかしい皇太后を心配し、何ごとかと歩み寄る。「皇上が…これまでの成り行きを認めたわ…漢王はこのままでは済まさぬはず」|ω・`).oO(その他大勢はもしや側室の皆さん? その夜、頭を抱える朱瞻基のもとに朱高燧が現れた。三叔父に漢王の調査を頼んでからすでに幾月も経ったが何をしていたのか。朱瞻基は三叔父がうまくお茶を濁しつつ、何者かと結託して自分を陥れるつもりかと疑った。すると朱高燧は微妙な立場ながら命がけで実の兄を探っていると訴え、信用できないなら他の者へと辞退する。しかし朱瞻基は最後までやり遂げろと迫った。「北鎮撫司(チンブシ)が嫌なら朝廷内に別の役職を用意してやろう、それも嫌なら地方を治めるか? どこでもいいぞ?約束は守る」「…心得ました」「私に猶予はない…二叔は私のことを追い込む気だ」「いかにも、老二は死をも恐れぬ男、ですが皇上も焦り過ぎでは?面倒な状況なのです 漢王府の件は知れ渡っている…」「(ジロリ…)」「(ハッ)私の失態です」朱高燧は慌てて拝礼すると、朱瞻基はきちんと始末をつけろと凄んだ。朱高煦がひとりで酒を飲んでいると、朱高燧が現れた。朱高燧は手土産に持って来た酒を開け、朱高煦と酌み交わす。「時機が来たな…」「奴を追い詰めました…老二、このまま命を懸けても?」「危険を承知で臨むしかない、今、命を懸けないでいつ懸ける?」翌朝、侍医たちは皇后の懐妊を確信し、胡善祥に伝えた。すでに皇太后と皇帝にも報告したという。こうして久しぶりに慈寧宮で家族4人水入らず、張妍(チョウケン)は今度こそ子を失わないよう息子に釘を刺した。そこで朱瞻基は皇后の子には先帝からもらった名前・祁鈺(キギョク)をつけるが、皇妃の子には自分がつけたいと懇願する。「太后、どうかお許しください、さもなくば癇癪を起こすかも…ふふ この数日、書を見ては縁起の良い字を選んでいます」「重鎮の″鎮(チン)″にしようかと…重石の意味があり、貫禄も感じられる、天下の根幹です」胡善祥は黙って聞いていたが、内心おだやかではなかった。そこへ宦官が現れ、宣徳帝に耳打ちする。朱瞻基は急に席を立つと、辺境で何かあったらしいと断り、政務に戻った。若微は胡善祥を心配し、寝殿まで送り届けた。「皇后、私はこれで…」しかし急に胡善祥が若微の手を止める。「皇妃も懐妊中ゆえ、免礼」どこか不満そうな様子の胡善祥、すると合図して付き人たちを下げた。「私に言うことはない?」「会おうとしなかったのはあなたの方よ?」「あなたが真相をいつ皇上に話すかと気が気でないだけ…」「皇上の子をまた懐妊したのでしょう?大切にしてくれるわ…」「あなたの子に″祁鎮″と名付けた、皇上は言ったわ、天下の根幹だと… 私のことなど眼中にないの、ひと目でも私を見た? ともかくこの子に感謝すべきだわ、そうでなければ私は廃后になっていたかも…」「蔓茵(マンイン)!何を考えているの?両親が天から見ているわ! 私は実の姉なのよ?あなたのことが心配なの!」「姐姐、そう言ってくれるなら安心だわ~私も姐姐が好きよ?でもそのお腹の子は嫌い…」驚いた若微は思わず後ずさりすると、そのまま帰って行った。「ハア~姑姑が言ってたわ、川の両岸の者は考え方も同じではないと…」朱瞻基が寝宮に戻ると三叔父が待っていた。すると朱高燧は証人も物証もすべて揃っていると報告し、万が一にも虚偽なら自分の首を差し出すという。朱瞻基は早速、証拠を確認すると、それは楡木川(ユボクセン)で盗まれた軍報だった。「都の市場で別々のオイラト人から買い付けた物です 当時、皇上に上奏された軍報と同じ物がマフムードの手にも渡っており、大明は大敗を喫しました 奴らは密約を交わし、父上を死に至らしめた、真相を調査していて驚きました 老二は兵権を握っていましたが、まさか内外で結託していたとは… マフムードが都にいたのも老二の手引き、タタール、アルクタイ、ウリヤンハイとも結託していた 国内では靖難の遺児にも手を出しています 遺児の中から人材を選び、武夷(ブイ)山から都に刺客を送った 裏で金を出し、指揮を執っていたのは奴です 建文(ケンブン)帝を正統と見なす者は多い、その切り札を使った 爺爺も老二を恐れていました 爺爺の遺詔の存在で奴が築き上げた勢力は瓦解(ガカイ)しましたが、腹立たしかったはず… 都の中にも宮廷の中にも奴の間者は多く、探れぬものはない」「なら三叔の間者はどれくらいいるのだ?」「知らぬほうが身のためです、皇上、この件が解決しても油断なさらぬよう…」その頃、朱高煦は王妃と2人、最後の晩餐を決め込んだ。皇帝は夜半にやって来るだろう。「使用人は解雇したか?…子供たちは寝たか?」「コクリ…王爺(ワンイエ)、本当に恩情を求めないと?王爺…シクシク…」すると朱高煦は自分が勝利していたら、決して太子たちを見逃さなかったと言った。朱瞻基はついに朱高煦の大罪の証拠を手に入れ、早速、漢王府へ向かうことにした。しかし寝宮を出ると、ちょうど楊士奇(ヨウシキ)たちが慌ててやって来る。「皇上、火急の軍報です!」朱瞻基は後で聞くと言って歩き出したが、于謙が顔を真っ赤にして怒鳴った。「皇上!どこへ行くのです!」実はオイラトが侵攻し、しかも太宗さえ苦戦したあのマハムードだという。朱高燧は翼をもいで心の蔵をえぐれと皇帝を鼓舞、すると朱瞻基は皆を連れて兵部に向かった。朱瞻基は親征を決意した。驚いた楊子奇は朝廷が内憂外患の今、大局を預かる者がいなくてはならないと反対する。しかし朱瞻基はあっさり楊子奇で良いと決めた。「長い間、爺爺は長城の内と外との和平を願っていた だがあの者は長城内に攻め込もうとしている…はお、迎え撃とうではないか 爺爺の遺志を継ぎ、私が徹底的に征服してやる!」「ご も っ と も で す !」于謙はひざまずき、皇帝の決定に賛同した。結局、漢王府に皇帝は現れなかった。すると翌朝になって皇帝の聖旨が届く。朱高煦は寝殿でうとうとしながら聞き流していたが、皇帝が親征すると知って目が冴えた。「″朱高煦は長年、軍中におり、優秀な将軍である この国難に際し禁足を解くこととし、太宗の鎧を下賜する 玉の指輪、多数の真珠、香料も下賜するゆえ、世に太平をもたらすことを己の務めとせよ″」首の皮一枚つながった漢王妃は涙ながらに拝受すると、突然、朱高煦が中庭に現れた。そこには確かに父の鎧がある。玉扳指を嬉しそうに手に取った朱高煦はうっかり落としたが、慌てて拾って寝殿に戻った。一方、朱瞻基は皇后に出征を伝え、最後に若微を連れ出した。「もし私が男だったらついて行きます、ですが残念ながら見送るしかないわ…」「母上に会いに行ったが不機嫌だった、危うく説教されそうだったよ」朱瞻基は心配する母にまだ見ぬ子供たちのためにも戦へ行くのだと伝えていた。「私からのお願いです、皇帝として子供のため、何か一言、残してください」「私が戻らぬと思っているのか?」つづく(´゚艸゚)さてさて、煮ても焼いても食えない老三…どちらに転んでも退路は残していそうw
2020.09.26
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大明风华 Ming Dynasty第39話「同志との別れ」皇妃・孫若微(ソンジャクビ)は宣徳(セントク)帝・朱瞻基(シュセンキ)を訪ね、皇后・胡善祥(コゼンショウ)の禁足を解くよう嘆願した。しかし朱瞻基は調書を読んでも胡尚儀が自害した理由が分からず、何より皇后が子が流れたことを隠していたことに腹を立てているという。若微は皇后に代わり叩頭して謝罪したが、2人が実の姉妹と知らない朱瞻基は若微がなぜそこまで皇后をかばうのか困惑した。「いっそ君を皇后に立ててもいいのだぞ?」「ふふ、滅相もない、皇上たち皇族の体面をお守りください」若微はあらぬ噂が出れば皇帝の徳が傷つくと懸念、皇太后や後宮の者たちも落ち着かないと説得した。仕方なく朱瞻基は少し考えさせ欲しいと頼み、若微はそこで帰ることにする。「…近いうちに徐浜(ジョヒン)と会え」若微は思いもよらぬ皇帝の言葉に足が止まった。「約束したのだ… 靖難(セイナン)の遺児の件が決着するよう北京城を離れ、私が死ぬまでは決して戻らぬとな ちょうど鄭和(テイワ)が再び航海に出る、そこに同行したいと申すので許可した、別れを告げよ」その夜、朱瞻基は寝所に皇后を召した。質素な出で立ちで現れた胡善祥は子を守れなかったと涙し、死んでも償いきれないという。朱瞻基はひざまずいた胡善祥の外套を自ら脱がすと、いきなり胸ぐらをつかんだ。「誠に後悔を?」「禁足の間ずっと自害の機会を探っていました… 周りの者の監視がなければ、こうして皇上にもお目にかかれていません…」すると朱瞻基は胡善祥を乱暴に突き飛ばし、床に倒れ込んだ胡善祥を寵愛した。翌朝、葉秋(ヨウシュウ)は主の身支度を整えながら、思わず不満を漏らした。「皇后は昨夜、皇上の寝殿にとどまり、格別に寵愛されたとか… 禁足も解かれて、調度品も下賜され、皆、不満に思っています …皇妃が皇上に頼んだおかげなのに、感謝の言葉もないなんて」「葉秋…あなたにとって皇后はどんな人?」「聞くところによると、計算高く、受けた報いは必ず返すお方だと… 皆、黙っていますが、仕えていた安歌(アンカ)が姿を消し、いぶかしがっています」若微は14才から6年も宮仕えした葉秋を支度金を持たせて故郷へ帰すと言い出した。驚いた葉秋はその場にひざまずいたが、その時、ちょうど徐浜の来訪を知らせる声が聞こえる。結局、若微は話を中断、そのまま中庭に出て行った。「皇妃…シクシク」徐浜が皇帝の命令で別れの挨拶にやってきた。出立は数日後だという。「皇上が崩御するまで戻らぬと約束した、運良く戻って来られたら、必ずまた会いに来る」若微はその時に自分の墓さえ見つからないかもしれないと言ったが、徐浜は例え死んだとしても黄泉の国で必ず再会できると微笑んだ。「お身体を大切に、いつかまたお会いしましょう」「…待って、航海に出る時は連れて行ってくれる約束よ?私を残していくの?決意は固いの?」「皇上はお前を想っている、私がいては不安だろうし、私の心も落ち着かぬのだ お前が他の男と食事を共にし、他の男のかたわらで眠ると思うと…ゥッ… 心がえぐられるように激しく痛む…私の柄ではないな しかし今が気持ちを伝える最後の機会やも」「徐浜哥哥、長年の苦労がやっと報われたわね…忘れないで 海上で風が吹いたらその風は私よ、雨が降ればその雨も私 月が昇ったら、どうか空を見上げてちょうだい、私も同じ空を見ているから あなたがこの広い空のどこかで生きてさえいれば、それでいいわ 死んだとしても、それはしばしの別れに過ぎない… ″生當復來歸 死當長相思″ (生きては当にまた来たり帰るべし、死しては当に長く相思うべし)」若微は餞(ハナムケ)に蘇武(ソブ)の句を贈った。※生きていればまた会える、死に別れても思い続ければいい…1430年、宣徳5年、鄭和 第7回出航…アフリカ南端に到着…大明は盛世を迎え、後に″仁宣の治″と称される胡善祥は身分を隠し、人知れず道観を訪ねた。そこで道士に水陸会(スイリクエ)で故人の供養をしたいと頼み、″胡尚儀″とだけ書いた紙片を渡す。道士は故人の年齢や生年月日、逝去した日時、遺骨が少し必要だと言ったが、胡善祥は何も知らないと話した。「故人の年齢は知りませんし、生年月日を知る者もおりません 尚儀は故人の官職の名であり、姓が胡であること以外、何も分からぬのです 故人の遺骨は…私が焼き場に到着した時には跡形も残っていませんでした 骸は行き倒れた年老いた宦官たちと共にまとめて焼かれ、肥料として売られたのです …まるでこの世に存在していなかったように…私以外は誰も覚えていないかのようにね…」胡善祥は胡尚儀の哀れな最期を思い出して涙があふれた。すると道士がここ黄梁観(コウリョウカン)に伝わる言い伝えを話して聞かせる。それは唐の開元7年、盧生(ロセイ)という書生が科挙に落ちて邯鄲(カンタン)を訪れた時、呂祖(リョソ)と呂洞賓(リョドウヒン)と出会ったという。呂祖は磁器の枕を授け、盧生はその枕で眠ったところ、子孫に恵まれ、栄華も手に入れ、80歳まで生きたが、最後は私利私欲を図り、処刑されてしまう。驚いた盧生が目を開けると、眠る前に火にかけていた黄梁(オウリョウ)の粥がまだ煮えていなかったとか。しかし胡善祥は自分の心にある憂いや苛立ちは夢ではなく現実だと訴え、全てを忘れたいと嘆いた。「人生は夢の如くはかなきもの、この言葉を贈りましょう」郊外の視察から戻った朱瞻基は、挨拶に向かった慈寧宮で母から若微の懐妊を知った。喜び勇んで皇妃の寝殿へ駆けつけた朱瞻基、すると若微は微熱が出て横になっている。朱瞻基は若微の額に手を当てて熱を測ってみると、若微がふいに目を覚ました。そこで朱瞻基は若微の子には自分が名前をつけたいという。「皇帝になれば全て思い通りにできるのかと…だが違った 実際に山の頂に立ってみると、そこはごつごつしたただの岩に過ぎず、あるのは雑草と害虫、 猛獣だけだ、だが登ったら降りられず、逃げる場所もない…」「お疲れならここでお休みに」「君の寝顔が見たい」その夜、于謙(ウケン)は急に楊士奇(ヨウシキ)、楊栄(ヨウエイ)、楊溥(ヨウフ)たちに呼び出された。眠たそうに現れた于謙、しかし3人の表情を見て何かあったと気づく。「実は漢王が絶食して4日となり、騒動になっている…」郊外へ視察に出ていた皇帝を煩わせないよう黙っていたが、騒動が大きくなって隠し通せなくなったという。「皇上は漢王を殺さぬと宣言されている!餓死を試みていると知らせぬとは… 何を考えているんです!」事態はそれだけではなかった。漢王は絶食しているだけでなく、かつての自分の功績をぶつくさ言い続けながら冤罪で禁足されたと訴えており、このままでは先々帝が暗殺されたと吹聴しかねないという。頭が切れる漢王のこと、恐らく皇帝を矢面に立たせようとしているのだ。禁足という詰めの甘い処罰は、かえって皇帝に後ろ暗いところがあると疑われる隙を与えていた。実は漢王の以前の配下たちが明日、行動を起こすという。楊子奇たち内閣の辞職を求め、朝廷で陛下に漢王の件の説明を求めるというのだ。結局、解決策が見つからないまま、于謙はふと気づいた。「皇上の即位の件に関わるのは我々4人のみ… 真実を隠すため皇帝が死を求めたら応えますか?拒みますか?」翌日の朝議、漢王派の朝臣たちは宣徳帝の漢王への処遇を批判した。「なぜ罪なき親族に非礼な処遇をするのですか?! 漢王が造反した証拠はありませぬ、漢王は領土の要求を? 新たな国を建てようとしましたか?違います 配下の兵も皆、投降して戦をしていません」漢王派は漢王の禁足を解くよう嘆願、激怒した宣徳帝は処罰するので1人ずつ名前を書けと命じ、尚書房へ引っ込んでしまう。すると楊士奇たちは自分たち内閣の不手際だと痛感し、罰を受けに行くことにした。楊士奇、楊栄、楊溥は皇帝に謁見し、漢王の件をこれ以上、先延ばしにできないと上奏した。朱瞻基は5日も絶食の件を黙っていた楊士奇たちを責め、そのせいで朝廷で恥をかいたと怒号を響かせる。驚いた3人はひざまずき、漢王の言動に頭を悩ませていたと釈明した。実は漢王は絶食に加え、寝ている間以外は何やら話し続けており、侍医すらも屋敷に入れないという。使用人たちも辞めていき、大逆無道な話も民たちに漏れていた。大部分が皇帝への誹謗中傷と自画自賛の言葉で、到底、皇帝には聞かせられないという。「私たちには手に負えませぬゆえ、皇上にお任せいたします」しかし肝心の漢王が罪を認めず、朱瞻基は罰を与えることも、殺すこともできずにいた。「先々帝の遺詔について皆が納得するよう新しい説明を考えねばなりませぬ」謀反の件をあやふやにして闇に葬りさろうと思っていた朱瞻基、しかし漢王はそこを突いて遺詔の件を蒸し返している。この数年、漢王の配下が朝廷に入り込んでいると知っていたが、その者たちが奮起したのだろう。「口先だけの文官どもめ…朕に命を奪われたいようだな」「皇上、人を殺めるにも掟があります 高(コウ)皇帝は遺詔で言官は殺すなと記し、鉄碑も建てられました 皇上もご存知のように歴史は鉄も同然、言官を殺せば後世に語られます」楊子奇は漢王に絶食をやめさせ、先々帝の葬儀で虚言を発した理由を述べさせるべきだと訴えた。また、今でも多くの将軍が漢王を信頼しており、このまま皇帝があいまいな態度なら漢王と共鳴する危険がある。軍が乱れれば、それこそ大ごとになるだろう。朱瞻基は漢王府を訪ねた。漢王妃たちは丁重に皇帝を出迎えたが、やがて寝殿から漢王の不気味な武勇伝が聞こえて来る。王妃たちは一斉に向かいの部屋へ逃げると、朱瞻基は寝殿に向かった。つづく(^ꇴ^)漢王…本当にあきらめないよね〜(笑ところで朱瞻基は徐浜への嫉妬もあって皇后を寵愛したのかしら?
2020.09.25
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※ネタバレあり、未視聴の方はご遠慮ください东宫 Goodbye my princess怒涛の最終話まで@中文意訳編さてさて、ついに皇后張氏が五皇子の生母・顧淑妃を毒殺したことが露呈皇帝は夫婦の情を鑑み死罪を免じて幽閉しますが、結局、皇后は自害します曲小楓は夢に出てきた顧小五が師父・顧剣だと勘違い顧剣は真実を告げず、小楓と阿渡を連れて逃亡することに3人は大街が賑わう元宵節に城門を出ようとしますが、そうです、元宵節は皇族がお出ましになるんでしたね~城門にいた太子・李承鄞は小楓の姿に気づき、火事を起こして行事を中止、城門を閉めさせます大火に逃げまどう民たちで大混乱の中、小楓たち3人は離れ離れに…小楓は泣いている子供を庇い、頭を打って気を失ってしまいます怪我をした小楓は記憶が復活宮中に連れ戻されますが、李承鄞を激しく拒絶します「あなたから離れたい」「なぜだっ!」「あなたを恨んでる」激昂した李承鄞はその夜、強引に小楓と夫婦の契りを結ぶことに…翌朝、隣で眠っている小楓の寝顔を眺める李承鄞すると小楓は「グゥシャオウ」とうなされながら目を覚まします「グゥシャオウとは誰だ?」「この世で一番私を愛してくれた人よ…」「じゃあ、君も彼を愛していると?…答えてくれ」「ええ、彼を愛してた、私が愛したのは彼1人…」「グゥシャオウは顧剣か?そうなんだな?」「…(ふっ)いずれにしても、あなたじゃない」李承鄞は嫉妬に駆られて決闘に…「彼女は私の妻だ」「私は必ず彼女を連れて西州へ戻る」顧剣は逆に挑発して帰って行きますそうそう、顧剣はもう残りわずかの命なのでしがらみなんてどうでもいい、小楓命!思えば柴牧が太子に顧剣を見逃すよう情に訴えかけた時のLCYの答えが全てだったのよね…「太子、あなた様と顧剣は同じ顧家の血脈ではありませんか?」「何か勘違いしているようだ、私の身体に流れているのは李家の血だ」((((;゚Д゚)))))))ヒィィィ李承鄞は裴将軍に東宮の外は警備をゆるく、中は弓隊を配備して厳戒態勢にするよう指示顧剣は罠だと知っていながら、それでも小楓を迎えに来ますそして顧剣は阿渡をかばい、全身に矢を受けて絶命…小楓の言葉に全視聴者がうなづいた瞬間でした(涙「…私の顧小五は死んでしまった…あなたが自分の手で殺したのよ」「なら私を恨め、無視されるより恨まれた方がいい」ついに高家の悪事が露呈し、皇帝は高家を粛清しかし父からの急報で高顕だけは自分の軍を連れて西州へ逃げ延びます一方、復讐が終わった李承鄞は小楓のもとへ「グゥシャオウのことは水に流すよ、君を愛している」李承鄞は小楓を抱きしめますが、隠し持っていた短刀でグサリと刺されてしまいますしかしやはり小楓、トドメを刺すことができないんですね~太子が怪我したと聞いて駆けつけた趙瑟瑟するとうなされながら李承鄞は小楓の名を呼んでいます傷心の瑟瑟、しかし小楓が宮中を出て行こうとしていると知り、渡りに船逃亡の手助けをしますが、夜番だった裴将軍に勘付かれ、あえなく失敗します李承鄞は瑟瑟に激怒!自分の心には小楓しかいないと告白し、実は瑟瑟を利用していたと暴露することに…李承鄞を憎みながらも愛している小楓復讐をあきらめ、やはり阿渡と西州へ帰ろうと決めます←もう何度目よwその夜、小楓は李承鄞の元へ…「君の心に私以外の人間がいるのが嫌なんだ」「リチォンイェ、実は私の心にいるのはあなたなの」小楓は李承鄞に口づけ、紅に仕込んだ迷魂薬を飲ませて眠らせちゃいます「再見…再見我的顧小五…」。゚(∩ω∩`)゚。ダー翌朝、李承鄞は小楓が宮中を出たと知り、軍を出して捜索すると裴将軍が待ち構えていた関門に小楓と阿渡が現れます密かに小楓を想って来た裴将軍は情にほだされ開門しかしその時、李承鄞が門を閉めろと叫びながら馬を駆けてきます小楓は咄嗟に前にいた阿渡の馬の尻を叩き、阿渡だけ脱出成功そして急いで城門の上に逃げました「私を愛したことがないならなぜ恨むんだ? 私が君とは無縁な人間だと言うなら、どうして命がけで逃げようとする? 私が顧小五を殺したせいじゃない、顧小五を殺す前だ 東宮に戻ってきた時に君の私を見る目は変った 私を避けるようになったんだ、何故だ?」「…本当にあなたがうらやましい 忘れた事をまた思い出さなくていいんだもの どうして私は忘れたいのに永遠に悩み続けなきゃいけないの? なぜ恨みたい人を永遠に恨めないの?」すると小楓は城門から身を投げてしまいます李承鄞は思わず後を追おうとしますが、裴将軍が慌てて引き止めました落下して行く小楓の姿は忘川に飛び降りた小楓の様子と酷似…その時、李承鄞の脳裏に小楓との記憶が蘇り、激しく喀血して卒倒してしまいます一方、阿渡は落下して来た小楓を受け止め、そのまま馬で走り去って行きました最終回でついに記憶を取り戻した李承鄞(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ too late…TOO LATE!LCY!!!しかし感傷に浸る間もなく西州と高顕が反旗を翻したと報告が…李承鄞は自ら出征します西州に帰ってきた小楓しかし国王である兄が高顕に煽られ、謀反を起こすと知ります小楓と阿渡は民を守るため、大戦を止めようと決意すると阿渡は小楓に内緒で高顕の暗殺を実行、成功するも相打ちに遭って絶命しますいよいよ砂漠で対峙した豊朝軍と西州軍そこに高顕の首を持った小楓が駆けつけ、両軍の間に割って入ります小楓は豊朝の叛臣は死んだと伝え、争いを止めるよう説得両軍がこうして相見えることは祖父や明遠、太皇太后、そして何より西州の人々に背くことだと嘆き、自分の首に剣を当て、命を以って兄と太子の目を覚まさせると叫びました「三つの頼み事を聞いてくれると約束したこと覚えている?」「覚えているっ!!!」小楓は李承鄞も記憶が戻ったと気づき、笑顔に…オゥ(꒦ິ⌑꒦ີ)1つ目は蛍で使ったため残りは2つそこで小楓は李承鄞が生きている間は西州に一歩たりとも侵攻しないよう頼みますそして最後の頼み事は…「しっかり生きてね…」(動画は自粛)「グゥシャオウ… そもそもあの狐狸は 待ち続けることができなかった 彼の姑娘を…」これが小楓の最期の言葉となりました(꒦ິ⌑꒦ີ)(挿入歌″小狐狸″は狐狸が砂丘で姑娘の帰りを待っている歌)…リチォンイェ…あなたを許すわ…私たちの蜜月もすべて水に流しましょう…借りも…過分な望みも…絶望も李承鄞は皇帝となり、やがて老いて三兄の息子に譲位します太上皇となった李承鄞は愛する小楓を探すため西州へ「忘川の水は情を忘れさせる…忘川はどこにあったかのぉ?」(# ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾<知るかーっ!終
2020.09.24
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三生三世十里桃花 Eternal Love第53話「止められない嫉妬心」自ら尾を断ち、高熱で倒れた白鳳九(ハクホウキュウ)。ようやく意識が戻ると目の前に恋しい東華帝君(トウカテイクン)の姿があった。白浅(ハクセン)は鳳九が幻覚と間違えていると気づき、2人のために黙って房間をあとにする。すると東華帝君は枕元に座り、そっと鳳九の頰に触れた。白鳳九は東華帝君の胸の中に滑り込んだ。「…陛下?」東華帝君は困惑したが、鳳九が人間界での情劫の夢を見ていると分かって抱きしめてやる。「九児…」すると鳳九は東華帝君の白髪を握りしめ、いたずらっぽく笑った。「お芝居でした…″陛下″と呼んだこと…あなたは帝君です、東華帝君です… やっぱりこの姿がいい…人間界での姿は不格好でした」「そうか、私は不格好か」「ふふ、からかっただけです、どんなお姿でも素敵です…帝君のために自分の尾も断ちました 夢の中で…夢の中で返してください」鳳九はそう言って再び意識を失ってしまう。東華帝君は2人が決して結ばれない縁だと分かっていたが、思わず鳳九の額に口づけした。東華帝君が中庭に降りて来た。未だ怒りが治らない白浅だったが、東華帝君は去り際、自分が来たことは言わないよう声をかける。そんな東華帝君の辛い胸の内を誰よりも分かっているのが墨淵(ボクエン)だった。翌朝、白鳳九が目を覚ますと、白浅が付き添っていた。「やっぱりね…(東華帝君が来たのは)夢だったんだわ…」「尾を断つだなんて… 折顔(セツガン)がいなければ青丘(セイキュウ)で初の″八尾(ハチビ)の狐″になるところだったのよ?」「狐の尾は便利に使えると父上に教わったから…三生石の帝君の名を刻めるか試してみたんです」白浅はともかく迷谷(メイコク)と狐狸洞に戻って休むよう勧め、自分も師匠の丹薬が完成したら帰ると言った。「2度と馬鹿な真似しないでよ?」「姑姑(ググ)、心配しないで…尾を断てば一度、死んだも同じ…急にあることを悟りました …先は長いし、必ずいい方法が見つかると」( ゚д゚).oO(オイオイオイ…そっち?一方、天宮では素錦(ソキン)が素素(ソソ)の木彫り人形を完成させていた。そして人形に仙術をかけ、素素とそっくりの偽物に仕立てる。実は素錦はこの偽物を人間界の夜華(ヤカ)のもとに送り込み、かつて自分が素素に嫉妬したように、この人形で白浅に嫉妬させようと企んでいた。「白浅に自分は素素の身代わりだと思い知らせてやるわ いくら上神が高貴でも、昔の女の身代わりに過ぎないってことをね…フン」すると素錦は人形に意識を吹き込み、今日からお前の名前は″素素″だと教えた。人間界の照歌(ショウカ)は科挙を首席で合格、屋敷ではその祝いに菓子が振舞われていた。すると人だかりの間から、通りにひざまずいて葬儀代の施しを懇願している娘の姿が見える。照歌はあの時の神仙だと気づき、慌てて駆け寄った。「来たんだね?」「…誰かとお間違えでは?」「確かに…似ているがあの時の女子ではない」照歌は落胆して屋敷に戻ろうとしたが、その娘が急に引き止めた。「どうか哀れに思って私を買ってください」娘は死んだ父を葬る銭が必要だと訴え、これも縁だと思って助けて欲しいという。仕方なく照歌は銀票を渡し、天涯孤独となった娘を自分の屋敷で引き取ることにした。白浅が煉丹(レンタン)房にこもって6日、子闌(シラン)が様子を見にやって来た。2人は一緒に入門した日を懐かしみ、どちらが兄弟子になるかで揉めたことを思い出す。「17…」「ん?」「…何でもない」子闌はやはり司音(シイン)に事情を話せなかったが、白浅には師兄がどこか感傷的に見えた。そこで師兄を励まそうとふざけて掌を放つ。すると思いがけず子闌が吹き飛び、喀血した。「師兄(シション)!しっかり!どういうこと?…16師兄なら受け流せたはずなのに」驚いた白浅は、少なくとも7万年前の子闌の修為はここまで低くなかったと困惑する。子闌は司音には関係のない事だと言ったが、鋭い白浅は女子が原因だと察しがついた。「もういいわ、明日から師父は閉関し、師兄たちも帰る、16師兄はどうするの?」「私は無妄海(ブボウカイ)へ行く」「天族を葬る聖地へ?何しに行くの?」「あそこで一生を終えることにした、この身が混沌に戻るまで天族の墓守をする」白浅は何の冗談かと思ったが、子闌は本気だった。実はある件で天に誓いを立て、天も自分の望みを叶えてくれたという。「だから無妄海で余生を送るしかない」「師兄…でも…」「聞くな、何も答えないぞ」そして子闌はそのまま煉丹房を出て言った。墨淵は閉関を前に酒蔵を訪ね、司音との思い出に浸っていた。やがて房間に戻ることにしたが、途中で白浅と出くわす。「あ、師父、折顔(セツガン)が作った丹薬です、洞窟にお持ちください」白浅は師匠の房間に届けに来たが、留守だったため引き返したところだった。丹薬を受け取った墨淵は白浅を見てうっすら微笑んだが、そのまま黙って行こうとする。「師父?何か私に言うことは…」「夜華(ヤカ)との婚儀はいつだ?」「10月です、花も美しく、いい時期です」「17よ、嫁げば太子妃となる、崑崙虚(コンロンキョ)と違い、天宮は掟やしきたりが多い 過ちを起こさぬよう自重せよ」「昔は騒ぎを起こすたび師父に助けてもらいました…お言葉を胸に刻みます ご安心ください、私には夜華がいます、愚かなことはしません できれば婚儀までに出てきてください、恩ある師匠に叩頭し、新茶を捧げます」(꒦ິ⌑꒦ີ)師父…鈍感な白浅の容赦ない一撃が…崑崙虚から弟子たちが帰り、留守は第2番弟子・長衫(チョウサン)が守ることになった。白浅も無妄海へ発つ子闌を見送ってから人間界の夜華に会いに行くことにする。すると長衫が第1番弟子・疊風(チョウホウ)から預かっていた結魄灯(ケッパクトウ)を返した。「何かあれば青丘までお知らせください、2師兄にお別れを…」しかし白浅が柳家を訪ねてみると、照歌はすでに独立していた。実は照歌は100年に1人の神童と呼ばれ、12歳で太学に入り、5年前の恩科には首席で合格したという。その後、翰林(カンリン)院に勤め、18歳の今ではすでに戸部尚書になっていた。その夜、白浅は密かに尚書府を訪ねた。すると庭先で照歌が娘と酒を飲んでいる姿を見つける。…たったの6日で約束に背くなんて、夜華、私に借りを作る気なの?…その時、突然、素錦が現れた。白浅はなぜ自分の居場所が分かったのか不満げだったが、素錦は隠身(インシン)術で騙せるのは人間の目だけだと笑う。「雲の合間から輝く光がのぞいたので、来てみるとやはり白浅(バイチェン)上神(シャンシェン)でした~うふ」そこで素錦は夜華がひとりで寂しくないよう、かつての想い人の人形を作ったと報告し、人形が真面目に働いているか、こうして確かめに来たと説明した。「…あの娘が人形だなんて気づかなかったわ、優しいのね」「誰に似せて作った人形かお分かりでしょうか?…″素素″という名を聞いたことは?」「誅仙台(チュウセンダイ)から飛び降りたという阿離(アリ)の母ね?」白浅はいずれ夜華が人形の件を知って素錦を罰するはずだと脅したが、素錦はさらに白浅の嫉妬心に火をつけた。「素錦は人形を作って街中に置いただけ、それを見初めたのは殿下ご自身です 私をお責めになるのは道理に合わないかと…結局のところ誰かを心の底から愛せば、 いくら忘川水(ボウセンスイ)を飲んでも、その面影は記憶から消えず、再び愛してしまうのでしょう」しかし白浅は夜華が素素のために300年も結魄灯をともし続けたことなら知っていると話し、素錦が人形まで作って夜華の世話をしてくれるのは助かると強がった。「夜華がもしこの件であなたを責めたら、取りなしてあげる」「素錦、上神に感謝したします、ではこれで…」白浅はかろうじて体面を守ったが、心の中では激しく動揺していた。白真(ハクシン)が十里桃林でひとり碁を眺めていると白浅がやって来た。どこか沈んだ様子の白浅、するとふいに阿離の母・素素を知っているかと聞く。白真は折顔の話でしか知らなかったが、どちらにせよ死んだ者にこだわる必要はないと励ました。「…でも四海八荒には女の神仙が大勢いるのに、なぜ彼は私を見初めたの?」「誰かを愛することに理由など求められない」「四哥(スーグァ)の言う通りね…でも考えてみると初めて会った時、夜華は私を素素と間違えたのよ? 四哥?彼が素素に似ているから私を好きになったのなら、私は身代わりなの? 夜華は素素を300年も愛し続けた… 海の如く深い想いは長年、変わらなかったのに、なぜ私に会って一変したのかしら?」「夜華のことはお前の方がずっと理解しているはず、夜華の愛が本物かどうか分からないのか?」「…もしも今夜、夜華と素素の人形の親しげな姿を見なければ信じ続けられたわ 私への愛は本物だとね… 私は夜華を愛している、でも夜華が私を素素に似ているから愛しているのなら… 素素を愛するあまり、私に面影を求めただけなのかも…そんな愛は受け入れられない」 白真は死んだ者と張り合っても意味はないと慰めたが、白浅はへそを曲げて帰ってしまう。素錦は嬉しそうに寝宮へ戻った。予想通り白浅の弱みは夜華を愛したこと、遠からず自ら身を引くだろう。白浅は平静を保っていたが、素錦の目はごまかせなかった。一方、悶々としたまま狐狸洞に戻った白浅は早々と床に入った。迷谷(メイコク)は食事を届けたが、白浅は見向きもせず眠り続けてしまう。房間は沢山のろうそくが灯され、寝台の足元には結魄灯の灯りが揺れていた。迷谷は正房で姑姑が2日も眠っていると白鳳九に相談していた。その時、ふらりと白浅が顔を出す。「お酒をちょうだい」どんなに眠ろうと、白浅の心のもやもやは晴れなかった。そこでお酒の力を頼ることにしたが、心配した鳳九が様子を見にやって来る。「聞いてくれる?この間、夜華(照歌)に私を知っているか聞いたら、″知らない″だって… それから数日後に屋敷に女を連れ込んでたのよ~?」「姑姑、忘川水を飲めば覚えていなくて当然です」「覚えていない?だけど夜華が連れ込んだ女は阿離の母親にそっくりなのよ?」「素素に?」実は鳳九は素素を知っていた。それにしても皇太子が結魄(ケッパク)灯で素素の骨肉を作っていた頃は平気だった姑姑がどうしてこんなことになったのか。すると白浅は自分が馬鹿だったと卑下した。これまで昔のことだと思い、素素のことなど気にしていなかったという。しかし今頃になり、夜華が自分のことは忘れても素素だけは覚えていると知った。「それで分かったの…夜華にとって大切なのは私じゃないってね」つづく(^ꇴ^)折顔のお土産の蜂蜜を美味しそうに食べる白真まだお子様なのか?それともまさか実は白真が…んなわけないか~( ̄▽ ̄;)>″
2020.09.22
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大明风华 Ming Dynasty第38話「身代わり」自ら皇帝の密偵になりたいと申し出た趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)。宣徳(セントク)帝・朱瞻基(シュセンキ)は半信半疑だったが、朱高燧の情報により自分の暗殺を企てていた3人を捕らえることに成功した。そこで叔父にさらに宮中の状況を教えて欲しいと頼む。すると朱高燧が興味深い話をした。「西華門に隠し扉が…過去に大雨が降った際、太監が炭を運ぶのに便利だと増築された極秘の門です そこでは太監たちが盗品を売りさばいたり、妃嬪が家族と密会しています 北鎮撫司(チンブシ)は見ぬふりを… 妃嬪や太監の機嫌を損ねたくないのと、己の懐に賂(マイナイ)が入るからです 宮中は厳しく見えて抜け穴がある、誰もが口に出さない公然の秘密です 先ほど知らせが届きました、ある者が皇后の寝宮に入っていったと… 探りを入れてください、どのような獲物がかかるか楽しみです」皇后の寝宮に大きな箱が運び込まれた。しかし胡善祥(コゼンショウ)が箱を開ける前に突然、錦衣衛が乗り込んでくる。「皇后…刺客からお守りせよとの命です」「馬鹿な!…っつーか、どうしてここに刺客がいるの?」←″っつーか″と聞こえるwその時、箱の中から男の呻き声が漏れて来た。錦衣衛は箱に近づいたが、その時、皇妃・孫若微(ソンジャクビ)が現れる。「なぜ錦衣衛がいるの?!…その上、帯剣まで!どういうつもり?!」若微は皇后のお腹の子に何かあったらどうするつもりだと叱責、すぐ出て行けと怒号を響かせた。若微が錦衣衛を追い出し、胡善祥は寝宮にひとり呆然と立ちすくんでいた。そこへ報告を受けた朱瞻基が駆けつけ、大きな箱を発見する。「これは…これは一体、誰のものなのだ?」「私で〜す!」その声は中庭でひざまずいている胡尚儀だった。胡尚儀は明らかに酔っ払っており、その箱は自分のものだと嘘をつく。「皇后とは姑姑として近しいため、これ幸いと…うふふっ」朱瞻基は皇后に本当に胡尚儀のものかと確認したが、胡善祥は何も言えなかった。憤慨した朱瞻基は思わず錦衣衛の帯剣を抜き、胡善祥の腹に突きつけて再び確認する。「信じていいのだな?違うなら容赦せぬぞ?…君が患っている病とは?」「診療録が寝台の上に…」錦衣衛は急いで寝台ヘ向かうと、皇帝に診療録を持って来た。そこには皇后が心労で子が流れたと書いてある。愕然となった朱瞻基は皇后に禁足を言い渡し、錦衣衛に胡尚儀を捕らえろと命じて帰って行った。一方、于謙(ウケン)は今夜も講義のため漢王府にいた。しかし朱高煦(シュコウク)は南京を落とした年に父から下賜されたと言う極上の酒を飲み、于謙の話など聞き流している。憤慨した于謙は講義を諦めて帰ろうとしたが、朱高煦が引き止めた。「まあ待て…お前は多くの書を読んでいるのに、最も基本的なことすら知らぬようだ」「私が何も知らぬと?!史学の知識は誰にも劣りません!」「では質問だ、″永楽大典″をすべて読んだのなら何が記してあったか一言で申してみよ」「一言では…」「わははは~へぼ学者め、内容は多彩だが4文字で表せるぞ、″帝位争い″だ…罰杯を」于謙は思わず失笑し、杯を空けた。その頃、朱瞻基はまだ趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)から情報を聞き出そうとしていた。しかし朱高燧はすべて話せば身の危険にさらされると苦笑いする。「真意を確かめたら次を話そう、いずれにしろ″皇帝″とは火あぶりの刑に処されるようなもの 陰謀に耐えられなければ真の″皇帝″ではないぞ?」「…私の欲しい情報は分かるはず、教えてくれればどんな条件でものもう」朱瞻基は三叔父がわざと二叔父の情報を避けていることに気づいていた。すると朱高燧は永久に禁足にした二兄なら″死んだ虎″も同然だとかばったが、朱瞻基は二叔父がまだ罪を認めていないと声を荒げる。「信頼を得たいなら手土産くらい用意して誠意を示せ…もう夜も更けた、帰って休め」于謙は罰杯をきっかけにすっかり酒にのまれ、漢王を″朱兄″と呼んだ。すると朱高煦は自分を友と見なすなら見返りを考えるという。ただ自分がいずれ皇帝に殺された時、漢王府に通っていた于謙が自分の一味だったと噂されることを心配した。于謙は朱兄が心を入れ替えれば皇帝は自身の血族を殺めないと教えたが、朱高煦は皇帝を知らな過ぎると飽きれる。実は朱瞻基は残忍さから言えば先々帝といい勝負で、ずる賢く偽善的なのは先帝以上だ。「謀(ハカリゴト)にも長けており、すばらしく運気もいいが、きっと天罰が下るはず… 長生きはできぬな」「…そんな批判は聞きたくありません!ムニャムニャ…」 「別れの記念としてあるものを贈ろう」于謙は高価なものなど自分には必要ないと辞退し、どうせならこの酒を少々、欲しいと申し出た。残念ながらその酒はもうなかったが、朱高煦はいっそ″妻″を贈ろうという。「ある娘を王府で養っている、私の血縁者だということは誰も知らぬ 母親が早くに死んで私が引き取った、心残りはその娘のことだ 私が死罪に処されれば、私の一族は皆殺しにされるだろう…代わりに養え 妻でも構わぬし、妾でもいい、何なら奴婢でも…夭折するよりはましだ」于謙は酔った勢いで了承したが、朱高煦は立ち上がって拝礼した。若微は禁足となった胡善祥に代わり、物置部屋に拘束された胡尚儀と面会した。「伝言があれば私に…」しかし胡尚儀は皇后の弱みにならないよう拒む。若微は外にいる女官なら腹心なので口が堅いと安心させ、必ず胡善祥に伝えると約束した。すると胡尚儀は自分が罪をかぶれば皇后は免罪されると話し、毒薬を持っていると教える。「夜明け前に逝きます…私にとって円満な最期です」胡尚儀は覚悟を伝え、ようやく本音を漏らした。「あの子が去ってからずっと困惑していました、なぜ私は生きねばならないのかと… 私は誤解していました、あの子は私がいないと何もできないと…事細かに教育しましたから… でもあの子が去って(ゥッ)気づいた…ゥフフフフ…ゥグッ…支えられていたのは私だった! 私は宮中で毎日、亡霊のようにさまよっていた…ただ知りたかったの… あの子がどこで何をしているのか…そんな日々は…本当に…地獄だった… ようやく終わりにできる」若微は妹をここまで守り、育ててくれた胡尚儀に深く感謝し、せめてもの恩返しに叩頭した。「皇后にお伝えください、私はこれ以上、何もしてあげられないと…」伝言を聞いた若微はそこで帰ることにした。「あなたがあの子の実の姐姐なのね?」「…コクリ」「ふふふ…うふふふ~良かった、あの子に寄り添ってくれる人がいた…」そして夜が空けた頃、様子を見に来た宦官が息絶えた胡尚儀を発見した。朱高燧は結局、再び皇帝の寝所を訪ねた。朱瞻基は予測していたのか、突然、姿を現し、三叔父の条件を聞くという。しかし朱高燧は二兄の企みならまだ分からない点が多く、再度、精査しなければならないと説明した。そこで朱瞻基は皇后の部屋で男が入った箱を見つけたと教える。実は皇后は子が流れており、その証拠となる診療録を渡した。「よく調べて報告せよ」「お任せください」翌朝、若微は皇后の寝宮を訪ねた。胡善祥は青白い顔で寝台に座ったまま、食事も薬湯も拒否している。「あなたを説得するよう皇上が私を寄越したの 胡尚儀があなたの代わりに罪をかぶって亡くなったわ… 自分を粗末にすると胡尚儀は無駄死によ?」「今朝、夜明け前に目が覚めたわ… 突然、胸が締め付けられて苦痛を感じたの…それで分かった…胡尚儀が死んだと…」胡善祥は誰に聞いたわけでもなく、姑姑の死を悟っていた。共に頼れる家族がいない者同士、寄り添い合って生きてきた2人、胡善祥は胡尚儀が死んで自分の心の一部も死んでしまったという。そこで若微は胡尚儀の遺言を伝え、自分が実の姉だと名乗り出たことを報告した。「とても喜んでいたわ…あなたに寄り添ってくれる人がいたと…」そんな中、中南半島の諸国が不穏な動きを見せていた。鄭和(テイワ)は何度、上奏しても皇帝の元に上がらず、ついに朝議で交趾(コウシ)にレロイを頭目とした逆賊が出たと報告する。宣徳帝はなぜ兵部が上奏しなかったのか訝しむと、楊子奇(ヨウシキ)は鄭和が上奏したのが先帝だったと釈明した。実は先帝は財政面を考え黄福(コウフク)将軍を召還し、逆賊をなだめていたという。「それで?交阯から布政使(フセイシ)が帰ってくることをなぜ朕に黙っていた?」鄭和はその結果、逆賊に息つく暇を与えたと憤り、焦りを禁じ得ないという。すると宣徳帝は先人が鮮血と引き換えに得た地は決して失えないと言った。鄭和も交阯を失えば大明が南洋からの退却を余儀なくされ、南洋諸国との関係にも悪影響を及ぼすと危惧する。「太宗が苦心して作り上げた陸路と海路を放棄することになるのです!」しかし依然として大明の国家財政は危機を脱しておらず、戸部も太宗と先帝の陵墓の修繕で新たな出費がかさむため、頭を悩ませ眠れぬ日々を過ごしていた。そこで宣徳帝は今年の国家予算に自分の陵墓の建造があったと思い出し、数年後で良いという。驚いた楊子奇は風水で建造の時期も選んでいると上奏、規定通りに行うべきだと諫言した。「吉と出るか凶と出るかは…天に任せるわっ!」宣徳帝は怒号を響かせ、亡き祖父の言葉に倣った。「″我が大明の国境線は目に見えるものだけではない…諸外国との友好関係も含まれる″とな! 子孫として新境地を開拓せぬのはともかく、先祖の偉業を捨てるのか?!」宣徳帝は鄭和に経費なら何とかするので再び航海へ出ろと命じた。皇帝の英断に鄭和は感嘆、その場にひざまずいて拝命する。「再び海に出られるなら国家のために死ぬまで尽力します! …私は海に出ないと眠れぬし、食事も喉を通らぬのです 航海が順調ならば中南半島へ行って諸国を慰撫します ホルムズとも国交を結び、その後、モザンビーク海峡へ、大明の貿易や国防を盤石にします!」「はお、帰りを待っているぞ」その夜、すでに眠っていた于謙は何者かにいきなり口をふさがれた。「うううう…」「大人(ダーレン)!漢王の小姐(シャオジエ)を連れて来ました 面倒を見てくれればこの恩は死んでも忘れないと…」男が消えると、しばし呆然としていた于謙は起き上がった。確かに客間には面紗(メンシャ)をかぶった花嫁の姿が…。「于大人にご挨拶を、夜半に押しかけて申し訳ありません…」于謙はひとまず燭台を持ち、娘の元へ行った。娘は面紗をあげると、父から于謙に名前を付けてもらえと言われたという。すると于謙は寝台に戻って布団を丸め、それを客間に広げた。「小姐、そなたは寝台で休みなさい…私は床に寝る…私は良心には背かぬ…」面倒を見ると約束した以上、守らねばならないが、ともかく話は明日だ。そにしてもあの時の話は酔った上での戯言だと思っていたのに、まさか事実だったとは…。若微が皇帝の寝宮を尋ねると、朱瞻基がちょうど床に航海図を広げて何やら計画を練っていた。「皇上…」朱瞻基は拝礼する若微の姿に気づき、一緒に座って地図を見るよう勧める。初めて航海図を見た若微はまさに″井の中の蛙大海を知らず″だと驚嘆、すると朱瞻基は確かに大明だけを″天下″と思うのは浅い考えだと共感した。そのため鄭和を再び航海に出し、多くの国家と国交を結ばせて自分の宿願を叶えたいという。そこで若微は朱瞻基が上機嫌なこの好機に皇后の禁足を解いて欲しいと嘆願した。「姑姑には養育の恩があるので拒絶できなかったのです こたびの禁足で皇后は罪を悟りました…なぜかたくなに解かないのです?皇后は泣き濡れています もし身体を壊してでもしたら内外にその噂が広まり、皇上の徳に傷がつくのでは?」つづく(꒦ິ⌑꒦ີ)最期に胡尚儀の本音が分かって良かった〜最近はパッとしなかった二叔だけど、于謙をうまくやり込めたね( ̄▽ ̄)そして…フラグ立った?!
2020.09.21
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大明风华 Ming Dynasty第37話「灯台下暗し」漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)は謀反に失敗、死を覚悟していた。しかし宣徳(セントク)帝・朱瞻基(シュセンキ)はそんな叔父に帰京して宗廟で懺悔するよう命じる。「爺爺(イエイエ)すら私を勝利に導けなかった、しかし爹(ディエ)は違いました ディエは耐え続け、二叔は暴挙を続けた…藩王たちは二叔が横暴ゆえ敬遠を… そこでディエは私を南京へ送り、江南7省を押さえた さらに楊士奇(ヨウシキ)を二叔のところへ送り、同時に二叔の将軍へ文を記した …たった8ヶ月で二叔の基盤を崩したのです、こたびの私の勝利もディエのおかげだ」朱瞻基は自分も長い時間をかけて先帝の行いを思い出し、ようやく父が仁義ある明君だと分かったという。すると朱高煦は確かに自分も朱瞻基も先帝には敵わないと認め、趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)の安否を尋ねた。実は朱高燧ならとうに投降しており、都に戻ってから会わせてもらえるという。朱高煦は思わず高笑いし、朱高燧と再会したら謀反について相談すると挑発した。「草原で殺せばよかった…心底、後悔している、お前は私と同じ過ちを犯すな ただ生きるだけの暮らしを私にさせる気なら、いっそ殺せ」「爺爺とディエに殺すなと言われているのです…自害すると言うなら家系図から抹消します」朱瞻基はしかと生きろと釘を刺し、これは勅命だと言って笑った。一方、皇后・胡善祥(コゼンショウ)は階段から落下し、お腹の子を失った。その翌朝、侍医が診察にやって来る。胡善祥は付き添っていた姉の皇妃・孫若微(ソンジャクビ)に追い返すよう頼むと、安歌(アンカ)がどうなったのか聞いた。「死んだわ…昨夜、私の目の前で飛び降りて命を絶った、密かに土に埋めさせたわ 両親の死後、宮中に入ったそうよ、ある復讐のために…」「私は安歌の従姉を殺した…その罪を子の命で償ったのね…」胡善祥は安歌と出会った時、なぜか気の毒に思えて警戒心を少し緩めてしまったという。人生で初めて″いい人″になった結果、こんなことになるとは…。胡善祥は自業自得だと嘆き、後悔していると涙した。すると若微が侍医の到着が遅れていたら胡善祥の命はなかったと教える。「何があってもあなたを助けよと、命懸けで止血させたのよ?」姉の言葉を聞いた胡善祥は、子ではなく自分を助けた若微に八つ当たりした。「あの子を消したかったのでしょう?太子となる子だものね?…勝手に殺さないでよっ!」若微は妹の暴言に憤って寝台を離れたが、取り乱す妹の元へすぐ戻った。「ハァ〜お腹の中の子は階段から落ちた時、すでに命を失っていたわ…」「姐姐(ジェジェ)…これから私はどうすればいいの…」若微は絶望する妹を抱きしめながら、ただその悲しみに寄り添うことしかできなかった。于謙(ウケン)は皇帝の聖旨を携え、朱高煦を連れて漢王府にやって来た。すると朱高煦は憮然としながら屋敷に入り、勅命も聞かずに行こうとする。「王爺(ワンイエ)!」漢王妃は慌てて漢王を引き留めたが、朱高煦は立ち止まったまま戻ろうともしない。仕方なく漢王妃は屋敷の者たちと平伏、害が及ばないよう皇帝の言葉を聞いた。「″…朕は史書を好んで読む、かつて皇族は漢の時代、八王の乱を起こし、唐では玄武門の変を、 宋では千載不決の議を起こし、身内での争いを続けた 同じ轍を踏まぬよう朕は日々、徳の修練を、だがこたび漢王は反乱を起こした これは漢王が遠征に忙しく史書を学べずにいたゆえだ よって朕が遣わす大臣と書を読み、古(イニシエ)の過ちを鑑(カガミ)とし、そこから学びを得よ ちんつー″」実は漢王に遣わされた大臣とは于謙のことだった。 胡善祥は昨夜の一件を隠し通そうと決めた。そこで安歌の骸を処理した若微の女官・葉秋(ヨウシュウ)を故郷へ帰すよう頼み、侍医には誰にも口外しないよう誓いを立てさせるという。命懸けでここまで上り詰めた胡善祥、皇帝がこの件を知れば自分は一巻の終わりだ。「策を考えるわ…」「策なんてないわ、神が子を戻してくれるとでも?…くだらないことを」呆れた若微は外で待たせている侍医を呼びに行くと言ったが、胡善祥が腕をつかんで引き止めた。「祁鈺(キギョク)は生きてる!先帝が名前を付けてくださったのよ? 姐姐も誓ってちょうだい、誰にも言わないと…」「…誓うわ」しかし胡善祥は若微の腕を強く握ったまま、なかなか離そうとしなかった。朱高煦が寝殿に入ると朱高燧が待っていた。朱高燧は自分も永遠に禁足になったと話し、二兄が自ら罪を認めるよう説得せよと皇帝から命じられたという。朱高煦が霊堂での言葉は偽りだと藩王に説明すれば、北京から出して隠居させてくれるというのだ。朱高燧は譲歩するよう勧めたが、朱高煦は激怒した。「なぜ自害せぬ!」「瞻基が言うのです、自害すれば家系図から名を消すと…」「なぜ瞻基が抹消を?!私は正真正銘、朱家の者だ!」「ハァ~二哥?もう瞻基には対抗できぬのですよ?よくお考えを…」しかし朱高煦はまだ挽回できると訴え、手を組もうと持ちかけた。皇太后・張妍(チョウケン)はうっかり寝過ごし、慌てて朱瞻基が待つ庭園にやって来た。「昼寝をしていたけど誰も起こさないから…祝賀大典に遅れるわ」「祝賀大典は中止です」朱瞻基は身内の闘争に勝って祝賀するのは不体裁だと言った。誰もが2人の叔父は処刑されると思っているが、殺せば黄泉の国で祖父と父に釈明できないという。そこで朱瞻基は2人の叔父の爵位は奪わず生涯禁足と決め、自分が罪の半分をかぶって謀反に加担した者が罪に問われず、史書にも残らぬようにすると説明した。「これで今回の件は煙に負けます」「うむ…ただ心配なのよ、木の意に反して風が吹くことがね… 爺爺の葬儀の時、2人が発した言葉がなぜか今になって街で噂になり、たちが悪くなっている」しかしこの噂話の一件を母に吹き込んだのが舅舅(オジ)の張克倹(チョウコクケン)だと知り、朱瞻基は頭を抱えた。すると張妍は弟が先帝の葬儀で慌ただしい間、眠らずに付き添ってくれたと話し、弟を朝暘(チョウヨウ)門の税官にして欲しいという。これには朱瞻基も失笑し、舅舅には別の役職を与えると言った。朝暘門と言えば国の大事な関所、到底、舅舅に任せられるはずがない。張妍は弟に伝えると笑ったが、内心では怒っていると朱瞻基は分かっていた。朱瞻基が若微の寝殿にやって来た。若微は皇帝が皇太后の慈寧宮を訪ねたと聞いており、てっきり母子水入らずで食事をすると思っていたという。「早々に追い返された」すると朱瞻基は皇后も呼んで食事をしようと言った。若微は咄嗟に皇后が風邪を引いて静養が必要だと嘘をつき、日を改めて見舞いに行くよう勧める。「″時には馬鹿なふりも必要だ″…爺爺はよくこう言っていた 今はその言葉の意味がよく理解できる〜ふっ」朱瞻基は若微の嫉妬と勘違いしたのか、黙って食卓についた。そこで母が張克倹を朝暘門の税関にしたいらしいと教える。「狐を鶏小屋に入れるも同然だ」若微は失笑したが、皇太后にとってはただ1人の弟であり、この数ヶ月、心が晴れずに不安な日々を過ごしていた皇太后に付き添うのは良いことだとなだめた。確かに道理は分かるが戦は終わったばかり、朱瞻基は事が複雑なため徐々に整理したいという。その頃、胡善祥は侍医を買収し、診療録を偽造させていた。「″皇后は皇帝が戦に行かれ、心労がたたり子が流れた″と記しています」胡善祥は皇帝が調査すればこれでは隠し通せないと指摘、別の策を考えろと迫った。しかし侍医は後宮での秘め事のため、一介の侍医では限界があると困惑する。そこで胡善祥はこの件をうまく処理したら一生、贅沢させてやると懐柔した。「他の策を考えて、そうでなければ私もあなたも罪に問われるわ…」夜が更けると、若微は人目につかないよう胡善祥の寝宮に入った。「皇上があなたに会いたいと…風邪を引いたことにしたわ、皇上にどう説明するか考えた?」「策があるから、あと数日、隠し通して」胡善祥は若微を引き寄せると、耳元で他の男と子をもうけると囁いた。度胆を抜かれた若微は誰の策かと動揺したが、胡善祥は他に方法がないと訴える。「かつて人を殺めた報復として階段から落とされたと伝えろと?! 姐姐、こうするしか策がないの!」翌朝、漢王府に于謙がやって来た。しかし于謙が拝礼しても朱高煦は寝台で寝転んだまま無視している。于謙は仕方なく漢王の足を寝台から強引に下ろし、朝廷に反抗するのかとその態度をとがめた。「こちらへ、私の後に続いて読んでください ″学びて時に之(コレ)を習う、亦(マタ)悦(ヨロコ)しからずや…″」「・・・・・」「″朋(トモ)遠方より来るあり、亦、楽しからずや、人知らずして怒らず、また君子ならずや…″」すると朱高煦は急に高笑いし、再び寝台に横になってしまう。「皇上は何と言っていた?かつて私が勉学を教えたのだ、君子の書を読めば謀反は起こさぬと? ふふふふ~くだらぬ」朱高煦は于謙が持っている書は出世のための道具だと蔑み、それを古訓のように仰ぐのかと呆れて出て行ってしまう。一方、早々と投降した朱高燧は謀反の首謀者としての罪を免れ、早速、宣徳帝に目通りを願い出た。すると朱瞻基は謁見を認め、用があるなら率直に言えという。「三叔からお願いがございます…皇上の代わりに情報を集めさせてください」そこで朱高燧は自分なら鼻が利くので危険な香りを嗅ぎ分けることができると訴えた。「宮中には灯台下暗しであることが多々あります 先々帝は出征前、遺詔を記していましたが、先帝はお渡しに?」「遺詔?…不可能、誰から聞いた?」「ぁ~私と二叔がどうやって北京城を出たと? 皇帝の寝殿にあった兵部の印章が紛失していましたよね? 誰の仕業だと?宮中は常に兵が巡回し、宮殿は夜、施錠を… ですが金さえ渡せばある通路から出入りすることができるのです、私はその通路を知っています ヌルガン都司の靖難(セイナン)の遺児を赦免されましたが、先々帝と共に靖難に加わった老将は 不服に思い、密かに集会を開いて三営に反乱を説いています、それはご存知でしょう?」「知らぬ…だが三叔の考えは分かる 三叔、真面目に勉学に励み、悪事は考えるな、朕は民の暮らしを乱すことは許さぬ 三叔の挑発には決して乗らぬぞ?」朱瞻基はそこで叔父を下げたが…。その夜、宣徳帝が急に趙王府に現れた。昼間の話をよく考えたが真偽が分からず、話を聞きたいという。そこで朱高燧は遺児の赦免に不服な者は帝位簒奪(サンダツ)に加わった老臣で、首謀は慶成(ケイセイ)郡主だと教えた。郡主は建文(ケンブン)の叔母で、建文に代わり和議を伝えに行ったが寝返ったという。おそらく郡主は赦免された遺児たちが戻り、罪を追及されることを恐れ、赦免反対を扇動しているのだろう。後もう1人は袁容(エンヨウ)だった。袁容と言えば先々帝の娘婿、つまり趙王の妹の夫で、朱瞻基も面識がある。袁容は広平(コウヘイ)侯に封じられてから、なぜか遺児の赦免に反対していた。さらに富陽(フヨウ)侯に封じられた李譲(リジョウ)という者もいる。「朕を欺けば末路は分かるな?」「物を買う際は品を見極めます…(ニヤリ」早速、錦衣衛は密談中の3人を取り押さえ、宣徳帝に証拠を届けた。朱瞻基は他に仲間がいないか尋問するよう命じたが、拷問を禁じ、冷遇しないよう指示する。「署名だけさせ、それ以上は追及無用だ」朱高燧の情報は事実だった。すると朱高燧は実は先々帝からの任務だったと暴露する。靖難の遺児の監視を解いてから3人が動き出すと、近しい親戚ゆえ先々帝は大々的にせず、朱高燧に監視させていた。「まさか皇上の暗殺を企んでいたとは…意外でした」そこで朱瞻基は宮中の状況を教えて欲しいと頼む。つづく( ๑≧ꇴ≦)三叔父!転んでもただは起きない
2020.09.20
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大明风华 Ming Dynasty第36話「謀反の結末」漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)は宣徳(セントク)帝の本営に奇襲をかけ、逃げ出した朱瞻基(シュセンキ)を追い詰めた。ついに朱瞻基に剣を突きつけた朱高煦、そこで先帝が死を前にして何と言ったのか追及する。「″二叔を殺すな″と…」「笑わせるな!」朱高煦は激怒して朱瞻基の胸に飛び蹴りし、先帝への不満をぶちまけた。「ひどい父親だった、子供の頃は犬同然に殴られたものだ 私が軍に入ると謀反に加担させ、″死にたくない″と言うと″皇帝になれぬぞ″と脅したのだ! 今、その私に何がある?!」朱高煦は鬱憤を晴らすように朱瞻基を何度も蹴り上げると、朱瞻基は激しく血を吐いた。「″二叔が謀反を起こしさえしなければ、私たちは家族だ″と先帝は仰せに…」「そうか?…瞻基よ、私はお前より強い、」朱高煦はばったり倒れている朱瞻基の頭を足で踏みつけると、いよいよとどめを刺そうと剣を構えた。しかしその時、樊忠(ハンチュウ)率いる騎馬隊が駆けつけ、一斉に漢王に矢を放つ。「皇上から離れろ!」すると朱高煦は馬にまたがり、勝負は持ち越しだと叫んでゆっくり帰って行った。樊忠は捕らえろと命じたが、なぜか配下たちは朱高煦に手を出せず、そのまま見逃してしまう。皇宮では胡尚儀が早朝から東宮へ呼び出されていた。皇太子妃・胡善祥(コゼンショウ)は女官・安歌(アンカ)から朝なら酒を飲まないと聞いたという。そこで胡尚儀を隣に座らせ、自分のお腹を触るよう促したが、胡尚儀は拒んだ。胡善祥は無理強いせず、胡尚儀の肩に両手を回し、姑姑(ココ)が引き取ってくれたおかげでこの子供がいると感謝する。「もう怒らないで…」「私は老いた、怒ったりしないわ…それに昔のことなど覚えていない」「構わないわ、私は覚えている 例えば一緒に眠ったこと、風呂に入ったことも…これからは私が面倒を見るわ この子に免じて私を許して欲しい、今後はお酒を控えて、そばにいて欲しいの 2人で仲良く暮らして行きましょう?」すると胡善祥は胡尚儀の手を取ると、今度は胡尚儀も素直に胡善祥の腹に触れた。九死に一生を得た朱瞻基、しかし本営では安堵よりも動揺が広がっていた。「皇上は重症なのか?」「ご心痛なのだろう、敵と通じた者が軍営の門を開け、皇上を討とうとしたのだ 許せない裏切り行為だ」「困ったことになった…内通者の追及が始まれば皆、無事では済むまい そもそも敵の軍隊に肉親がいる将兵は多い、連座させていたら切りがないぞ?」その時、樊忠が将校たちに皇帝の天幕へ入るよう声をかけた。宣徳帝はかなり憔悴した様子だった。すると朱瞻基は漢王と通じている者がいるせいで本営に踏み込まれたと指摘する。幕舎に動揺が広がる中、将校たちの目の前で樊忠が皇帝に証拠を渡した。「我が軍と敵軍の兵がやり取りしていた文です…済南(サイナン)で摘発しました」敵軍には三千営と五軍営の兵が多く、神機営に肉親が大勢いるという。「封を開けておりませぬ、どうぞご覧ください」朱瞻基はその文を受け取ったが、しみじみこの戦に勝っても何もならないと気づいた。このままでは後世で″大明の将兵は肉親同士で殺しあった″と言われるだろう。しかもその原因が自分たち朱家の帝位を巡る争いだったと…。「ウッ…朕たちのせいで…お前たちが肉親と殺しあうなど…慚愧に堪えぬ…ウウウ…」朱瞻基は思わず火鉢に文を捨て、読まないことにした。「今まで漢王と通じた者がいたとしても、お前たちの罪は問うまい 国のためにも、民のためにも、この戦はするべきでなかろう…ハァ~ 文を交わしてもよい、今後は摘発しない、だが文に書いてくれないか? お前たち肉親に伝えて欲しい、″投降した者には報奨を与える″と… 勝手な行動は重罪だが、それ以外は罪に問わない …20里、退却しろ、下がれ」朱瞻基は将校たちが幕舎を出ると、慌てて火鉢に入れた文を取り出した。しかし幕舎に引き返した樊忠が偶然にもその様子を見てしまう。「(ぁ…)皇上?」「(ァチチチッ!)読んだのか?」「皇上、誓って一字も読んでおりません!」すると朱瞻基は樊忠に焼け残った文を読むよう命じ、奥の寝所へ戻った。「また裏切り行為があれば、お前を罰する」朱高煦の陣営に于謙(ウケン)が現れた。そこで朱高煦は戦利品の皇帝の兜(カブト)を見せ、于謙の頭にかぶせる。「この状況で私がお前の話を聞く理由があるのか?」「王爺が得たのは兜のみ、口は依然として皇上の顔についています 皇上を守ろうとする十数万の兵も残っていますぞ?」朱高煦はひよっこの皇帝に命がけで尽くすのはよせと懐柔したが、于謙は兜を脱いで宣徳帝の文を代読した。…二叔、三叔、久しくお会いしていませんね…父上の崩御にも私の即位にも来なかった…謀反を起こすと言いながら、軍は動きませんね…戦わないのなら帰京してください、王の位と称号は残してあげます…これ以上、勝手をすれば、もう情けをかけませんよ…追伸、ついでに楊士奇(ヨウシキ)を于謙に伴わせて帰京させてください于謙は困惑し、続きの文があるはずだと探した。しかし何度、筒の中を見ても文はない。朱高煦は高笑いし、3日以内に于謙も楊士奇も皇帝に会わせてやるという。「拘束しろ」于謙は今さらながら朱瞻基に″投降しろ″と言われた意味が分かった。趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)が部屋で暴れていると、ようやく楚王が現れた。「なぜ何日も私に会おうとしなかった?裏切る気か?」楚王は謀反に加担する度胸がなかったと釈明し、ここ数日、軍の準備をしていたという。そこで朱高燧は楚王の軍が徐州(ジョシュウ)を出たら漢王が瞻基を倒す計画だと確認し、軍への命令書を出せと迫った。「まさか投降する気か?私たちが負ければ、敵が長江を超えて攻めてくるんだぞ?」「へへ~三哥、皇上が予想したとおりの言葉だ」「皇上が予想した?いつのことだ?」「南京で楚王に会った時です」その声は徐浜(ジョヒン)だった。朱高燧は弟が寝返ったと気づいたが後の祭り、楚王軍に取り囲まれてしまう。実は楚王はその気になればすぐにでも趙王を捕らえることができた。しかし兄弟なればこそ、自ら投降する道を残したという。徐浜は自分なら自滅の道を選ばないと諌め、先帝がなぜ皇太子を南京に送ったかを話して聞かせた。「太子を南京に送ったのは南方の楚王たちに接近させるためでした 先帝は北京をあなたたちに譲ったが、あなたたちは帝位の簒奪(サンダツ)しか頭になかった そのような皇帝を藩王たちが望むわけがない そこで先帝が崩御すると、彼らは太子の即位を上奏したのです 藩王たちは先帝の遺志を酌み、戦いを拒否している…これでも勝てるとお思いで?」徐浜は10日以内に宣徳帝が勝利しなければ、自分の首を進呈すると言った。今まで人を陥れていた立場だった朱高燧、まさか自分が陥れられる日が来ようとは…。宣徳帝の親征は叔父たちに投降の機会を与えるためだったが、徐浜は何を言っても無駄だろうと言い捨て、楚王に任せて出て行った。「お前たち、三哥は休息なさる、手厚くもてなせ、ただし外出は禁止だ」いよいよこの日、宣徳帝率いる神機営は漢王率いる敵軍と対峙した。朱高煦は千里鏡で敵軍の様子を観察、やはり朱瞻気はうつむき加減で元気がない。そこでまずは槍部隊に前進するよう命じた。朱高煦は余裕綽々、再び千里鏡で戦況を見守る。しかし槍部隊は敵軍に到着したものの、神機営にいる身内との再会を喜び、歓声を上げた。「あいつら、何をしている?!」すると今度は将兵たちが宣徳帝の前にひざまずき投降、死罪を乞うている。そこで朱瞻基が樊忠に目配せすると、樊忠が皇帝は罪を免じると伝えた。皇上が罪を免じられた!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<罪を免じられた!「…あいつら、寝返ったのか?!」千里鏡をのぞいていた朱高煦は呆然となった。朱瞻基は龍の旗を自ら掲げ、馬を駆けた。すると宣徳帝の後に将軍たちが続き、敵軍へ向かう。朱高煦はすぐさま弓弩(キュウド)営に号令をかけたが、なぜか配下に止められた。仕方なく自ら弓を構え、朱瞻基を狙う朱高煦、しかし配下に制止された上、馬から落ちてしまう。その時、朱瞻基が正面突破、樊忠が投降を呼びかける声が響いた。「我らは皆、大明の臣民だ!武器を置くがよい!これ以上の戦いは無益である!」朱瞻基は敵軍のちょうど中心あたりで馬を止めた。怒り心頭の朱高煦は剣を抜いて朱瞻基の元へ向かおうとしたが、配下たちが次々、止めに入り、最後は押し倒されてしまう。「100万の精鋭のいる私がなぜ負けるのだ!負けるはずがない!」虚しく響く朱高煦の嘆き、しかし兵士たちは皆、宣徳帝の言葉に耳を傾けていた。「三千営と五軍営の兄弟たち!かつて朕は皆と共に関外で血を流した! あれは我々の子孫のための戦いだった!だが今、朕の旗はどこを向いている?! …これでは同士討ちだ!5度の親征で出した死者でまだ足りぬか!これ以上の死者を?! 朕は皆に約束しよう!今すぐ武器を捨てて家族の元へ帰るがよい!罪に問うことはない!」 胡善祥の元に宣徳帝からお達しが届いた。…戦が終わり、万事順調に進んでいる…朕は皇后と未来の皇太子のことをいつも思っている…斉王から献上された人参酒を届けさせた、滋養があるので毎日、飲むがよい現在、皇帝が山東軍の再編中で寝る暇もない中、早馬で人参酒を届けてくれたと知り、胡善祥は鼻が高い。しかしそれ以上に皇帝が自分の子を″皇太子″と決めていると分かったことが幸せだった。胡善祥はお腹の子が皇太子と呼ばれ、すっかり有頂天になった。そこで孫若微(ソンジャクビ)を呼び、2人で祝杯をあげることにする。すでに酔っ払っていた胡善祥は控えている安歌(アンカ)をよそに、いずれ皇帝を説得し、父と母を皇后の両親に封じてもらうという。「皇室の宗廟に2人を入れてもらうわ」すると胡善祥はふらふら立ち上がり、若微に近づいた。「私の言葉を覚えてる?朱一族が手にした天下の半分を私たちが得る…やり遂げたわ おほほほ~あははは~ついにやったのよ~」若微は身重の胡善祥を心配して酒を止めようとした。「もうそれで終わりに…」「うるさいわね~私は皇后なのよ!」胡善祥は姉の手を引いて席から離れ、高楼から月を見上げた。「これは皇上がくださった人参酒よ、この酒を父上と母上に捧げます」そして亡き両親に献杯したが、その時だった。安歌が急に走り出して胡善祥に突進し、突き飛ばしてしまう。胡善祥は階段から落下、腹を打って裳裾から血が流れ出した。驚いた若微は慌てて胡善祥の元へ駆けつけたが、安歌は上階から冷静に見下ろしている。「何をするの?!」「その女は心眉(シンビ)姉さんを殺した、姉さんは両親の葬式を出してくれたの 命など惜しくないわ!」すると安歌は自ら身を投げ、命を絶った。胡善祥は寝殿で目を覚ました。するとちょうど宣徳帝の戦勝の知らせが届き、宮殿が歓喜に沸いている。しかし胡善祥はまだ恐怖と悲しみの中、震えが止まらなかった。一方、夫たちの敗戦を知った漢王妃と趙王妃は皇太后を訪ね、命乞いすることにした。「太后~うわあぁぁぁ~ん」2人はいきなり平伏したが、張妍(チョウケン)は2人の魂胆などお見通し、皇帝の戦勝の知らせを聞いてわざわざ泣きに来るのは不満だからかと厳しい。「太后~私たちは夫の勝手な行動の犠牲者です~彼らの頭には戦しかなく、家では何も話しません 出兵する時も置いていかれました~ホロホロホロ~」「ここへ来た理由は分かったわ 漢王たちが今後、おとなしく服従するなら、陛下が一族の者を殺すことはない しかるべき処分があるはず、私は公務に関与しないわ」張妍は体調が悪いと断って寝所へ戻ろうとしたが、漢王妃と趙王妃がすがりついて止めた。「もし…漢王たちが皇上に服従したら、小さくてもいいので領地をもらえますか?」「そうです~家族ですもの、過去はなかったことに…」趙王妃のその一言が張妍の逆鱗に触れた。「漢王家と趙王家が私たちを追い詰めた結果がこれよ!先帝は心労で苦しみ、崩御された! ″なかったことに″?いいわ!私の夫と息子を返して! ″家族″ですって?帝位を巡って殺し合いをしたくせに!今さら何を言うの?!」張妍はこれまでの鬱憤を一気に吐き出し、思わず呼吸を整えた。「…もう遅い」その頃、捕らわれた朱高煦は朱瞻基の天幕に連行された。朱高煦は殺されると覚悟し、自分の部下を追い詰めないで欲しいと嘆願する。しかし朱瞻基は帰京したら宗廟で懺悔するよう命じ、自分も過ちを認める詔(ミコトノリ)を出すと言った。朱高煦は朱瞻基が長兄にそっくりだと高笑いし、まさに仁義道徳にかなう言葉だという。「朱家に新たな聖人が生まれたのか?」「父上が崩御してやっと分かったのです、父上に帝位を争う野心はなかった」つづく( ๑≧ꇴ≦)面白かった!でも太后の怒号で泣いた〜(꒦ິ⌑꒦ີ)
2020.09.15
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大明风华 Ming Dynasty第35話「君主の道」皇太子妃・胡善祥(コゼンショウ)が懐妊した。報告を受けた洪熙(コウキ)帝・朱高熾(シュコウシ)は″祁鈺(キギョク)″と命名、久しぶりに明るい話題で皇帝一家に笑顔があふれる。そこで皇太子嬪(ヒン)・孫若微(ソンジャクビ)はこの機会に皇帝と皇太子・朱瞻基(シュセンキ)の中を取り持とうと考えた。「皇上、太子はまだ懐妊を知りません、ここに呼んで一緒にお祝いしましょう 太子の話では皇上に奏状を拒まれ、お目通りもできないとか、太子は罪悪感に苛まれています」洪熙帝はどうせ息子は戦のことで頭がいっぱいだと嘆いた。「根性を叩き直さねば誰の手にも負えなくなる」その時、懐妊の知らせを聞いた朱瞻基が突然、飛び込んできた。気まずそうな洪熙帝だったが、拝礼する息子を無下にもできない。そこで皇后・張妍(チョウケン)は皇帝の顔を立て、2度と父を怒らせないよう諭した。しかし母から釘を刺されたそばから朱瞻基はまた武力行使を訴えてしまう。「2人の叔父はマフムードと結託し、直隷(チョクレイ)を攻めようとしています 生まれて来る子のためにも傍観できません」呆れた洪熙帝は激しく咳き込みながら、寝所へ戻ってしまう。その夜、洪熙帝は朱瞻基を寝所に呼んだ。「お前の奏上は全て読んだ…ここまでにしろ、他に言いたいことは?」「ふっ…ふはは…爺爺が国が分裂したことを知ったら棺から飛び出してきますよ? 爺爺は父上のことを永遠に許しません」「お前も私を許さないのでは?」「そんな権限はありません、でもこの戦いは負けられないんだぁぁぁ!」朱瞻基が声を荒げると、洪熙帝は侯泰(コウタイ)に聖旨を読むよう命じた。「…精査を重ねたところ、皇太子・朱瞻基は親族を顧みず争いを好み、野蛮かつ軽率で身勝手である よって直ちに都を出立し、南京にて勉学に励み、修養せよ 命令に背けば朝廷から追放し、処罰する…ちんつー」朱瞻基は父の仕打ちにしばし呆然としていたが、結局、聖旨は受け取らず、拝命するとだけ答えて出て行った。漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)のもとに楊士奇(ヨウシキ)がやって来た。洪熙帝は于謙(ウケン)を投獄し、皇太子を南京へ左遷、そして災いの元凶である自分の身柄をこうして漢王に差し出したのだという。そこで朱高煦は本物の遺詔があるはずだと迫り、真実を話せば楽に死なせると言った。楊士奇は漢王たちの誤解を招かぬよう策を講じたと認め、どうしても腹の虫が治らないなら処罰してくれという。すると朱高煦は席を立って楊士奇に歩み寄り、手を取った。「そなたは誠に有能だ、私ならそなたのような者を手放さず寵愛する だが大哥は私に差し出した、悲しくないか?命がけで尽くしたのに罪を着せられたのだぞ? 楊閣老は主を見誤っている…違うか?」朱高煦は懐柔しようとしたが、楊士奇が急に失笑した。「王爺(ワンイエ)、私は自ら望んで来たのです、あなた方の兵は横暴で天下を揺るがしている 皇上は誠心誠意、和睦を求めています、私1人のために天下を戦乱に巻き込む必要はない 王爺、これでもまだご不満ですか?」「…監禁しろ、よく考えて沙汰を出す」楊士奇が連行されると、趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)が現れた。朱高煦は長兄が楊士奇を見捨てたと呆れたが、朱高燧の表情は厳しい。なぜなら自分たちは奸臣の粛清という大義名分を掲げていた。しかし自分たちが粛清する前に首を献上され、このまま戦えば帝位の簒奪(サンダツ)になってしまう。戦わずして北京に戻れば、ともに決起した兵士たちが黙っていないだろう。朱高煦は朱高燧に指摘され、ようやく長兄に先手を打たれたのだと気づいた。朱瞻基は2人の妃を引き連れ、懐かしい南京の東宮に戻った。すると朱瞻基は永楽元年から22年までの間に兵部で扱った軍報を全て集めた書房に案内される。租税に関することや軍馬、徴兵、戦略など細かく分類されていたが、朱瞻基だけでなくほとんどの人間がこの部屋を知らなかった。何でも当時、皇太子だった洪熙帝だけが時折、ここに来ては調べ物をしていたという。朱瞻基は父からここにある全ての軍報を読むよう命じられ、早速、ほこりをかぶった折子を引っ張り出した。朱瞻基が南京に飛ばされ、怒り心頭の張妍は病床の朱高熾の元へ押しかけた。しかし朱高熾は張妍の小言に耳を貸さず、弟たちが欲しいのは都であり、譲渡しても構わないという。「私にはもう時間がない…頼む…文を書いてくれ…息子に尋ねよ… …勉学に励んでいるか奏状を出せと」その頃、朱瞻基は胡善祥と孫若微を連れて寂れた南京城を散策していた。今や城楼の枯葉を掃く者もいない。朱瞻基は気が滅入るばかりだとこぼしたが、若微は皇帝が都を明け渡すのは便宜上の措置だろうと励ました。「私たちの敗北は決まった!間違いなく帝位も譲渡されよう それだけで王爺たちが満足すると思うか?次は私の首をよこせと言い出すだろう…ふっ 問題は皇上がいつ差し出すか?」すると朱瞻基は2人の妃の手を取った。「君たちは配下も軍隊も持たず、私と共に監禁された こうして敵が増長して行くのをただ眺めるだけ…今の朝廷に戦う力はないと皇上は悟ったのだ 実はな…″交趾(コウシ)に逃げろ″とある者から忠告された もしくは素性を隠し、建文(ケンブン)のように僧侶になれと…なれるものか~ 僧侶になれば君たちを手放すことになるからな~♪」若微は朱瞻基の戯言に失笑し、身重の皇太子妃を不安にさせるなと諌めた。しかし朱瞻基は自分には落ちぶれた国を子供に残すことしかできないと弱音を吐き、書房へ戻ってしまう。すっかりやさぐれてしまった朱瞻基、そこで若微は徐浜(ジョヒン)を呼んだ。徐浜は若微から朱瞻基を慰めるよう頼まれたが、実は興味深い情報を調べるのに手間取り、少し遅くなったという。「江蘇(コウソ)で最も精鋭の部隊が輸送兵となり、分散して徐州に異動を… 河套(カトウ)で交代する予定の関寧(カンネイ)騎兵は休暇を終えても戻りません 皇上が太子爺を南京に送ったのは訳がありそうです、皇上から戦を起こすことはあり得ないし、 たとえ漢王と趙王が攻めてきても皇上は平定する気がありません どういうことか…太子爺ならお分かりかと」すると徐浜は自分が書き写した兵部の異動に関する奏状を渡した。しかし表紙を見た朱瞻基は自分が提出した諫言だと気づき、机に放り投げてしまう。そこで徐浜はならば誰が兵を統率すれば漢王の大軍に勝てると思うか尋ねた。朱瞻基は適任者がいないことなど分かっているはずだと苛立ったが、徐浜は皇太子がいるという。「(ヤレヤレ~)将来、帝位を継承したら、この状況で戦いますか?」「惰性で生きるなら戦って死にたいね」朱瞻基は書房を出ようとしたが、徐浜が戸を押さえた。「バン!国を担う太子とあろう者が縁起でもないっ!祖先に顔向けできますか?! 若微や私に申し訳が立つと?!」朱瞻基は仕方なく徐浜の助言を聞くことにした。「わが国は今、漢王に気押されています 反乱軍が増長し、各省の藩王は戦々恐々とするも、暴君を仰ぎたい者など1人もいません 太子爺が文を書いてください、斉王・楚王・秦王・粤(エツ)王を説得するのです 礼儀正しく、丁寧な文体で、誠意が伝われば皆、従います」「…″心を攻むるを上となす″か、なるほど妙策だ、すぐ書こう」そこで朱瞻基はどんな褒美が欲しいか聞いた。徐浜は辞退したが、その代わり朱瞻基の即位後には都に戻らないと話し、若微を大切にすると約束して欲しいという。「いいや、褒美は与える、私が崩御したら都に戻ってよい、ただし墓は西の地に」「…ふっ、感謝します」そんなある夜、東宮に突然、楊溥(ヨウフ)が勅旨を届けにやって来た。朱瞻基はいよいよ皇太子を廃されると覚悟したが、楊溥はいきなりひざまずき、洪熙帝がいつ亡くなってもおかしくない状態だと報告する。驚いた朱瞻基はすぐ北京へ帰ろうとしたが、楊溥が手をつかんで止めた。「太子爺!皇上からの言づてです、皇上の生死にかかわらず、戻ってはなりません! 太子爺がいれば情勢が混乱しようと収拾はつきます!江南7省の藩王も軽挙は慎むでしょう 皇上が仰せに…太子とは父子の間柄だ、言いたいことがあれば大急ぎで文に書けと!」洪熙帝はすでに虫の息となっていた。すでに皇后や朝臣たちが集まっていたが、そこへようやく朱瞻基の奏状が届く。張妍はすでに朦朧としている朱高熾に息子からの文を読んで聞かせた。…思い返せば爺爺が亡くなられた頃、私は策略を企て、正道から外れました…是非を問わず、利害だけを問うて行動し、君主の道など何1つ知らぬ者に国は担えません…今さらながら己の過ちを悟り、冷や汗が流れ、いたたまれぬ思いです…2人の叔父たちが反発した時も私は浅はかでした…この戦は国にとって吉祥の兆しとなり得ません…血気にはやらず、時間をかけ解決すべきです…仁義を天下に示し、形勢を見て敵意を解いて行く…備えれど戦わず、城を攻めず心を攻め、天下に恩を施す、これぞ必勝法です…かつての私は傲慢で身勝手でした…あまり父上にお仕えできず、忸怩(ジクジ)たる思いです…南京に保管されている記録はよく読んでおり、深い感銘を受けています…22年に渡り爺爺は偉業を成し遂げました…世に仁政を施す方法とは争いを鎮め、民を安じること…覇業は時機や状況に応じて成すべきで、強引に求めるものではないこと…山海関の内も外も同じ、天下の民は皆、兄弟です…私が君主になれたら必ずや父上に倣います…民の心をもって己の心とし、民の考えをもって己の考えとする…後世の者は私たち父子の功績を知るでしょうが、私たちの人となりは知る由もない…紙幅が尽きました、父上のおそばに行けず、涙が流れ、胸が張り裂ける思いです朱高熾はいまわの際で朱瞻基の改心を知って安堵したのだろうか。張妍が奏状を読み終えて顔をあげた時には、すでに旅立っていた。公元1425年、洪熙元年5月、朱高熾が崩御同年、朱瞻基が回京して即位、″宣徳(セントク)″と改元し、同年8月、朱瞻基は反乱を平定するため親征へ宣徳帝・朱瞻基は本営で叔父宛の文を書いていた。そこで自分の文を届けて欲しいと頼んだが、于謙はこの期に及んでまだ説得するつもりかと呆れる。「まだ一戦も交えていない、我々は侮られています!」しかし朱瞻基は叔父たちが楊士奇を捕らえているため、連れ戻して欲しいと言った。駆けつけた樊忠(ハンチュウ)も敵の威嚇に神機営を出すべきだと進言したが、于謙に無駄だと教えられる。「使いは私が引き受けます」「お前を死なせたくない、楊士奇を失うだけで打撃だ… 叔父たちが応じなければ投降しろ、これは勅命だ(ニヤリ」朱高煦が軍営に戻ると、幕舎で朱高燧が酒を飲んでいた。「お前は気楽だな~」「敵が応戦せぬ、どうしろと?」朱高燧は自分の言う通りにしていれば、今頃は徐州だったと不満を漏らした。それが今やここ楽安(ラクアン)で身動きが取れなくなっている。しかし朱高煦は長兄の急死が想定外だったと釈明し、朱高燧をなだめた。「恐れるな、楚王と斉王は味方だ、江蘇の軍隊を動員しろ、瞻基を黄河に沈める、機嫌を直せ」腹の虫がおさまらない朱高燧、ともかく楚王に会ってくると決める。「それにしても瞻基が自ら戦場へ来るとは…大した度胸だ、瞻基を侮れば一生、後悔しますよ?」「楚王にこう言え、天下を取ったら江南と江西を与えるが、拒めば開戦と共に殺すとな」その時、軍報が届いた。朱高煦は得意げに朱高燧に渡し、早速、部下に指示を出す。実は軍報の差出人は朱高煦の護衛兵を10年ほど務めていた者だった。漢王に昇進させてもらえず皇太子に寝返ったが、朱高煦は許したという。そして10年前に差出人の息子が戦死、それ以来、朱高煦は見舞金を送り続けていた。その恩返しに朱瞻基の首を取るらせてくれるのだろう。しかし朱高燧は二兄ほど楽観的になれず、ともかく楚王に会って長江より南は押さえておくと言った。朱瞻基が幕舎で眠っていると、急に父に起こされた。『目を覚ませ!敵が来たぞ?!』現実では父の姿はなかったが、確かに外が騒々しい。朱瞻基は咄嗟に剣を抜くと、ちょうどその時、樊忠が帳(トバリ)を開けた。「皇上!夜襲です!お逃げを!」「なぜ本営に?!」朱瞻基は剣を手に馬にまたがり、無我夢中で駆けた。しかし朱高煦に追われ、やがてあたりが明るくなる頃、追いつかれてしまう。朱高煦が放った矢は朱瞻基の背中に命中、そのまま落馬し、絶体絶命となった。「私を殺してあの世で祖父に顔向けできるのか?!」「父上とて大勢を殺した、己のことで忙し過ぎて、私に構っている暇などない 瞻基、泣いてもいいぞ?うわぁぁぁ~ん」激昂した朱瞻基は剣を拾い、戦いを挑んだ。しかし朱高煦は悪あがきする朱瞻基の喉元についに剣を突きつける。つづく|ω・`)ねえ〜ちょっと〜パパ凄くない?地味に凄くない?
2020.09.11
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三生三世十里桃花 Eternal Love第52話「三生石の悲劇」素錦(ソキン)は照歌(ショウカ)の様子を見ようと人間界にやって来た。幼い頃の夜華を見た素錦は、あの頃は自分だけが夜華(ヤカ)のそばにいられたと懐かしむ。「夜華は昔から見目麗しく、無口でおとなしかった、なかなか笑わないから苦労したわ …私はずっと夜華のそばにいた 夜華は私の唯一の家族、自分の命より大切にして真心を尽くして来た あの女どもの比じゃないわっ!」照歌は約束通り美しい神仙からもらった数珠を肌身離さず持っていた。そんなある夜、父が従姉・素錦を連れて来る。父は素錦が数日ほど滞在するため、一緒に遊ぶよう勧めたが、照歌は素錦にまったく興味を示さなかった。一方、崑崙虚(コンロンキョ)では白浅(ハクセン)が埃まみれの酒蔵を掃除していた。「男たちは皆、不精者なんだから…ブツブツ」「…怠け者だった17が別人のようだ」「師父!きれになりましたか?」「きれいだ」墨淵(ボクエン)は思わず司音(シイン)の頰についた汚れをぬぐい取った。「師父、覚えておいでですか? 離鏡(リケイ)に裏切られ、深酒した私のために、師父は修行を早めに切り上げて ここで寄り添ってくださいました 師父?当時、私が娘だとお気づきでしたか?」「そなたが崑崙虚の大殿に足を踏み入れた瞬間に狐帝白止の娘だと分かった」「?!ではなぜ私を弟子に?女弟子を取らないはずでは?…ふっ、折顔ですね?そうでしょう? もし拒めば折顔に絡まれますからね~」思えば自分を弟子にとった結果、師匠はもっと面倒なことになった。何せ上仙になる時、自分の代わりに天劫を受けることになったのだから。白浅はふとあの時、泣いてばかりで感謝もしていなかったことを思い出した。そこで改めて拝礼しようとしたが、墨淵が咄嗟に止める。「そなたは私のために7万年も心の血を抜いたと聞いたが誠か?」「師父には大恩があります、たとえ命を差し出しても構いません 私の心の血で師父の仙体を守れれば、私は本望です」「…もし私が東皇鐘(トウコウショウ)の生贄にならなかったら、そなたはまだ崑崙虚にいたか?」「もちろんです!17はずっと崑崙虚にいるつもりでした」「ずっと崑崙虚に?!」「実は離鏡とのことで感傷的になっていた頃、思ったんです いつまでも崑崙虚にいて師父のもとで修行したいなって…」「だが女子はいずれ嫁がねば…ご両親もそう考えるはずだ」「当時はまだ夜華がいなくて…誰かと添い遂げたいとも思いませんでした」「そうだな、夜華はいなかった… 17よ、私が7万年もの間、己の元神を修復させていたのはなぜだと思う?」「17には分かります、弟子たちを失望させないためですね? 師父が若水で″私を待て″と言ったので、必ず戻ると信じていました、全て私たちのためですね?」「″弟子たちを失望させない″か…その通り、確かに私の弟子のためだ」しかし白浅にはやはりその意味が伝わっていないようだった。すると墨淵は思わず司音を抱きしめてしまう。白浅は師父の背中に手を回し、かつて翼(ヨク)界に救出に来てくれた時もこうして抱きしめてくれたことを思い出した。「師父が戻られて本当に良かった~」「そうだ、師父は戻って来た」墨淵はそっと司音を離すと、そこに第16番弟子・子闌(シラン)がやって来た。司音に″賓客″だという。正殿では師兄たちに囲まれて楽しそうに笑っている阿離(アリ)の姿があった。阿離は白浅の姿に気づくと嬉しそうに駆け寄って来る。「にゃんちーん(娘亲)!」「どうしてここに?あ、私の師父・墨淵上神よ」阿離は父と瓜二つの戦神の姿に目を丸くしていたが、すぐひざまずいて拝礼した。「本当は父の代わりに阿離と東華帝君(トウカテイクン)が来るはずでした でも帝君が仙力を失ってしまったので、阿離が1人で来たのです」「そなたのふーちん(父亲)とは…」「天族太子・夜華です」そこで白浅は実は夜華が墨淵の弟で、父神(フシン)の息子だと教えた。阿離の父は生まれた時に身体が弱く、金蓮になって蓮池で眠り、それから太子・夜華として生まれたという。「ふーちんがにゃんちんのしふのでぃでぃ(弟弟)?では墨淵上神をどう呼べばいいの? 大伯?それとも太師父?にゃんちん、よく分かりません」「うーん…父上に聞いてみましょう?」「おう」墨淵は思いがけず甥と対面し、聡明な阿離に目を細めた。すると子闌が白浅には嫁入り前から子供がいると揶揄する。第2番弟子・長衫(チョウサン)は司音が最初に跡継ぎを作ったと驚き、いまだ独り身の大師兄・疊風(チョウホウ)に少しは遠慮しろと笑った。(  ̄꒳ ̄)<師父も独り身だぞ?@大師兄(´゚艸゚)<あ…人間界、その夜は激しい雪になった。素錦は照歌の部屋に駆けつけ、雪を見に行こうと誘ったが、照歌は相変わらず黙ったまま書を読んでいる。「秘密を教えてあげる、私たちの縁談が決まったの!」「そんな馬鹿な、今すぐ断りに行く」「駄目よ!私は夜華に嫁ぐの!」素錦は照歌の腕をつかんで引き止めたが、その時、照歌の手首から数珠が抜けてしまう。「誰からもらったの?!」「返せ!」「嫌!」2人が数珠の取り合いをしていると、照歌の従者が駆けつけた。すると照歌はようやく数珠を取り返し、憤慨して部屋を出て行ってしまう。「夜華!戻ってらっしゃい!」「…小姐?″夜華″とは誰のことですか?なぜ少爺にあんな口を利いたので? しかも少爺の命も同然の数珠に触れるとは…」「誰からもらったの?!答えなさい!」「私も存じません、ただ青丘に関係があるとか…」照歌は青丘について長いこと必死に調べているという。「青丘ですって?」従者は青丘を知っているなら照歌に教えて欲しいと頼んだが、素錦はなぜか癇癪を起こして教えないと拒んだ。洗梧宮(センゴキュウ)に戻った素錦は素素(ソソ)の木彫り人形を作り始めた。せめて9割方は素素に似ていないと夜華を欺くことはできないだろう。辛奴(シンド)は根を詰めないよう諌めたが、素錦は早く作り終えないと間に合わないと焦った。一方、青丘に帰った白鳳九(ハクホウキュウ)は飲まず食わずで泣いてばかりだった。迷谷(メイコク)は心配し、誰に恋するかは自分次第、女帝になることと何の関係があるのかという。「だって女帝になったら青丘を離れられないっ!姑姑が退位するのは九重天に嫁ぐからだわ!」「違います、姑姑のお相手は将来、天君に即位する太子夜華ですよ? つまり姑姑が青丘を離れるのは、いずれ天后になるからです でも東華帝君はとうに退位しています、だからどこへ行こうと文句を言われません だから小殿下が青丘女君になっても何の問題もない、むしろ女君になった方がいいですよ? 青丘の女君は九重天の朝議に出る機会が多い」迷谷の話を聞いた鳳九はかえって帝君と会える機会が増えると知り、急に女帝になる覚悟を決めた。善は急げ、白鳳九は礼法の書物や青丘の史籍をかき集め、女帝になる準備を始めた。すると突然、狐狸洞に司命星君(シメイセイクン)が現れる。司命は鳳九が女帝を継ぐことになった祝いに、ある興味深い天族の史籍を見せたいと言った。それは通常の史籍ではなく、東華帝君が四海八荒を治めていた頃の記録だという。鳳九は早速、その史籍を読んだが、そこでついに″三生石″の真相を知った。「だから姑姑まで帝君を忘れろと言ったのね…」司命星君は東華帝君が決して冷酷なわけではなく、鳳九への情もあるとかばった。実は人間界での修練は人生の六苦を味わうためではなく、鳳九の願いを叶えるためだったという。天宮では天命に縛られて鳳九と結ばれないが、人間界なら修練の名目で天に逆らえた。「東華帝君はわずか数年でも小殿下に真心を捧げました、これが小殿下に伝えたかった真相です」「帝君が私のために修練を?」鳳九は東華帝君の思いを知って号泣、狐狸洞を飛び出して行った。墨淵が現れると同時に翼界が荒れ始めた。報告を聞いた東華帝君は皇太子がなぜ人間界に行く前、天枢(テンスウ)に若水(ジャクスイ)を見張るよう命じて行ったのか気づく。…もしや何か起こるのか?…その時、太晨宮(タイシンキュウ)の門のところで座り込んでいる白鳳九を見つけた。東華帝君は白鳳九にもう来ないよう釘を刺し、門を閉めることにした。焦った鳳九は咄嗟に九尾狐に戻り、隙間から中へ飛び込んでしまう。すると鳳九に飛びかかられた東華帝君があっさり倒れ、喀血した。「帝君?!…帝君!大丈夫ですか?」「そなたは3割もの仙力で私に飛びかかったな」「まさか人間界から戻ったあと、本当に仙力を失ったなんて…なぜ私に隠していたのです?!」「大したことではない」東華帝君は天宮にいれば危険もないと言ったが、鳳九は心配で泣き出してしまう。「60年と定めた修練を最後まで終えなかったゆえ仙力を失ったのだ この私さえ天に逆らえないのだ、だが2年ほどで回復する、説明は以上だ、帰るが良い」東華帝君はきびすを返したが、その時、鳳九が後ろからいきなり抱きついた。「私を拒むのは…三生石に私たちの名がないからですか?」「なぜそれを?!折顔か墨淵が言ったのか?あるいはそなたの父か? 他言しないと私に約束したのに…」「違います、司命が天族の史籍を届けてくれたのです、三生石の己の名を自ら削ったのですか? ゥッ…もう打つ手はないと?…グスン…信じません!」「そなたが信じなくとも、三生石に私の名は現れないのだ、私はそなたばかりか誰とも結ばれない」白鳳九はどうしても納得できなかった。そこで東華帝君の宝剣を仙力で引き寄せ、自分の九尾を一本、切り落としてしまう。「うっ!…青丘の狐の尾は執念を神器にできる、三生石に帝君の名を刻みます」すると鳳九は呆然と立ちすくむ東華帝君を残し、誅仙台(チュウセンダイ)へ向かった。白鳳九は階段を駆け上がったが、三生石の目前で転んだ。司命星君の話では当時、四海八荒で戦が絶えず、その主として天地を治めていた東華帝君は己の弱みをなくそうと三生石から自分の名前を削ってしまったという。婚姻の縁を定めるという三生石、そこに名がなければ今生、誰とも結ばれなかった。つまり東華帝君がどんなに長命でも、生涯、独り身と決まっている。そのため誰かを愛しても悪縁にしかならず、人間界での修練と同じように鳳九との愛は実らないのだ。それでも白鳳九は傷ついた身体で起き上がり、三生石までたどり着く。しかしやはりいくら探しても東華帝君の名前はなかった。そこで自分の名前を探してみたが、思いがけず自分には別の縁があると知る。…白鳳九…文昌(ブンショウ)帝君「不可能…そんなはずない…どうしてこうなの?…私が愛しているのは東華帝君よ」司命星君はこれ以上、執着して天に逆らっても何も良いことはないと忠告していた。東華帝君と白鳳九の人間界での縁は天上ではわずか数日のこと、それでも帝君は仙力を失うことになってしまう。「これは警告です、小殿下が執着し続ければ、どんな報いがあるか分かりません 小殿下、あきらめるのです」鳳九は司命の言葉を思い出し、泣き崩れた。その時、九尾で作った短剣を思い出し、自分の名前の隣に″東華帝君″と刻むことにする。しかし何度、彫っても彫っても、東華帝君の名前は風のように消えて行った。やがて鳳九は尾を失った衝撃の大きさから気を失ってしまう。その姿を東華帝君が見ていた。東華帝君は白鳳九を腕に抱き、太晨宮に向かった。そこで司命星君に鳳九を託し、直ちに青丘へ送るよう頼む。「自ら尾を断った… 掟では天族の史籍は持ち出し厳禁、戻った後、普化天尊(フカテンソン)のもとで罰を受けよ」「小仙、拝命しました」司命星君はすぐ白鳳九を連れて青丘へ向かった。そこで迷谷に鳳九を渡し、尾を断ったと伝える。「何だって?!心の臓をえぐるような痛みだぞ?!」「それほど深刻か?」憤慨した迷谷は司命星君を追い返し、急いで十里桃花へ向かった。折顔も白真も崑崙虚へ出かけたまま、十里桃花には誰もいなかった。そこで迷谷は白鳳九を抱えて崑崙虚へ向かい、ちょうど門に出てきた子闌に助けを求める。「小殿下は尾を断った後、ずっと高熱が…折顔上神が見当たらないのでここに来ました」知らせを受けた白浅たちは慌てて房間に駆けつけた。迷谷の話を聞いた白浅はさすがに動揺を隠せず、白真も白鳳九が命を粗末にしたことに愕然となる。折顔はともかく鳳九に丹薬を飲ませた。このまま痛みを止めてやらねば、激痛で死ぬ恐れもある。すると折顔がしばらく鳳九を1人で静かに休ませようと言った。白浅たちが中庭に降りると、ちょうど墨淵が東華帝君を連れてやって来た。すると怒り心頭の白浅は東華帝君に拝礼もせず、何の用かと突っかかる。「小五、無礼な口を利くな、この件は帝君の過ちではない」折顔は白浅をとがめたが、白浅は鳳九をここまで追い詰めた東華帝君を許せなかった。「帝君、あなたはもっと早く小九を拒むべきだった 私たち九尾狐族は一度、心に決めた相手を永遠に愛するわ 小九を深みにはめたくせに、あの子を拒むなんて…何のお遊びかしら?」「…すまない」「今さら謝っても、あの子の痛みは取れません!」白浅は思わず声を荒げると、墨淵が止めた。「17…帝君もつらいのだ」「はお、もうやめるわ」さすがに師匠に止められた白浅はそこで退くしかない。すると折顔が鳳九も目覚めた頃だと教え、様子を見に行こうと言った。意識が戻った白鳳九の前に東華帝君が立っていた。白浅は鳳九が幻覚と間違えていると気づき、2人のために黙って房間をあとにする。すると東華帝君は枕元に座り、そっと鳳九の頰に触れた。つづく( ー̀ωー́ )帝君も辛いのだ…(」゚ロ゚)」俺も~@師父
2020.09.10
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三生三世十里桃花 Eternal Love第51話「照歌と白浅」墨淵(ボクエン)が中庭から絶景を眺めていると、第17番弟子・司音(シイン)@白浅(ハクセン)がやって来た。「師父、煉丹(レンタン)房の掃除も終わりました」「…そなた達のおかげで崑崙虚(コンロンキョ)は昔の面影を取り戻した」「毎日、皆が一緒であの頃に戻ったようです…実は先ほど思い出していました 師父がここで私に代わり天劫(テンゴウ)を受けてくださったことを…」「そんな取るに足らぬ事をまだ覚えていたのか」「ウル…師父から受けたご恩は一生、忘れません、今後は必ずや師父に孝行を尽くします」「孝行…か」墨淵は改めて自分が白浅にとってただの恩師でしかないと思い知らされ、落胆した。そんな師匠の苦しい胸の内など知る由もない白浅は、四兄・白真(ハクシン)に夜華(ヤカ)の様子を人知れず見に行きたいと懇願していた。白真は色恋に夢中なことを兄弟子に知られたくないのかとからかい、線香1本分ならと条件を出す。その時、ちょうど崑崙山に雪が舞い落ちて来た。「四哥、折顔(セツガン)と裏山に行って雪景色を堪能して来たら?」白浅はなるべく長い時間、人間界に留まろうとしたが、白真は線香1本分だと念を押して送り出す。それにしても人間界の夜華はまだ10歳、白浅は一体、何のために行ったのだろうか。白真は急に興味が湧き、結局、折顔との碁を放って追いかけて行った。人間界も崑崙虚と同じように粉雪が舞っていた。白浅は学堂に忍び込み、夜華の生まれ変わりである照歌(ショウカ)を発見する。照歌は名家の神童として育っていたが、驚いたことに右腕を失っていた。…天君は自分の孫に容赦ないのね、人間界でも右腕がないなんて…その夜、白浅はすでに眠っていた照歌の部屋を訪ねた。急に灯りがついたことで目を覚ました照歌は、枕元に美しい女性が座っていることに気づく。「まだ夢の中か…」照歌は再び寝ることにしたが、白浅に起こされた。「え?夢じゃないの?…あなたは誰?どうやって入ったの?」「私は青丘の小仙よ、天機を盗み見て10年後に私たちが結ばれることを知ったの だから未来の夫を見に来たのよ?」白浅は照歌が自分のことを忘れないよう、数珠を贈ることにした。そこで手首にはめてやりながら、自分の代わりにそばにいると教える。すると照歌は数珠のお返しに首から下げていた玉佩(ギョクハイ)を贈った。「ありがとう、毎日、身に着けるわね」「僕も毎日、着けるよ」「絶対に他の女子を娶っちゃ駄目よ?じゃあ、暇ができたらまた来る、将来あなたに嫁ぐわ」「あぁ?」白浅が屋敷の中庭に出ると、白真が待っていた。「興味半分で見に来たが、まったく驚いたな~かくも幼い少年さえ束縛するとは…」「女難に遭わないようにしただけよ」「白家で一番、嫉妬深い白鳳九(ハクホウキュウ)の母親をしのぐな~」翌朝、目を覚ました照歌は手首にある数珠を見て驚いた。どうやら昨夜の神仙はただの夢ではなかったらしい。そこで早速、青丘という場所を探してみたが書物では見つからず、学堂の師匠に聞いても知らないという。一方、人間界から戻った白浅と白真は、崑崙虚の正門でうなだれて座っている白鳳九を見つけた。「私の小姑奶奶、なぜここへ?」白浅は鳳九に降り積もった雪を払いながら、二兄に見つかればまた折檻されてしまうと心配する。しかし鳳九は心配無用だと言った。「父上は帝君が絶対に私を娶らないと知って、もう止めなくなったのです」白浅は深く傷ついた鳳九を思わず抱きしめた。「バカな子ね、未だに東華帝君を諦められないなんて…」そこへ運悪く墨淵と折顔が正門に現れ、白浅は思わず何も言わないよう合図する。(´ ・3)b<シー「諦めるなんて無理です…ゥッ…罵られても苛められてもやっぱり忘れられません…ウワーン 姑姑だって太子殿下を忘れろと言われたら忘れられますか?」( ̄▽ ̄;).oO(師父たちの前で何てことを…「姑姑が言いすぎたわ…ヨシヨシ」「ちゃんと答えてください…忘れられますか?」「…いいえ」白浅の答えを聞いた折顔は思わず失笑、鳳九は慌てて後ろを振り向いた。「老鳳凰!なぜ立ち聞きを?!」「小殿下、私と墨淵はずっとここにいたぞ?」「なら遠慮してよ、女子の会話をこっそり聞くなんて…失礼よ!ってか、目覚めたの?」鳳九は炎華洞(エンカドウ)の仙体しか見たことがない墨淵を指差し、うっかり暴言を吐いてしまう。「鳳九!師父に無礼なことを…」「はっ!鳳九をお許しください、その~突然、生身のお姿を拝見したもので…あ、違うっ! お元気で堂々たるお姿に目を奪われただけです」「良いのだ」寛大な墨淵はまだ年若い鳳九の失態など気にしなかった。折顔は昔、墨淵に贈った数万年物の古酒があると話し、蓮池の前に酒席を設けた。酒に弱い白鳳九はすっかり酔っ払い、折顔に東華帝君の過去を知りたいとせがむ。「東華か~墨淵よりも色恋に無縁だな~」「どうして無縁なの?帝君も男でしょう?」「小九よ、現実をよく見ろ~帝君はかつての四海八荒の主、並の男ではない まったく~よりによってあのような男を選ぶとは…」「文句つけないで~」鳳九は悪態をついたかと思うと、うとうとして来た。折顔は鳳九が白浅に似ず酒に弱いと笑ったが、白浅は弱い方がすぐ酔えるという。「それで帝君が色恋に無縁な訳を知っている?」すると黙っていた墨淵が急に口を開いた。「四海八荒のためだ」「いかにも、世を守るためだ」翼(ヨク)王・離鏡(リケイ)は天宮を訪ねた帰り、崑崙山のふもとにやって来た。臙脂(エンジ)と煉丹炉を借りに来た時は難なく登れた山も、今は霊気が強いため近づくことさえ難しい。「墨淵が戻ったのだな…」崑崙虚で目を覚ました白鳳九、すると白浅が現れ、白真が待っていると教えた。そこで改めて女帝の座を継いで欲しいと頼んだが、鳳九は帝君をあきらめろと言う意味だと気づく。「姑姑が譲位するのは天宮に嫁げば青丘の民を守れないからでしょう? 私だって帝君に嫁げば青丘の民を守れません、それなのに… 私に譲位するのは青丘に私を留めるため?」「…帝君を忘れなさい」「でも姑姑だって太子殿下を忘れられないと言いました 自分ができないことを私にやらせるの?!」「よく聞いて、あなたと帝君は結ばれない運命にあるの」「姑姑は私の味方だと思っていたのに… 白家の皆が私を縛り付けても姑姑だけは帝君の心をつかめと応援してくれると信じてた ウッ…女君にはなりたくない、だって2度と九重天に行けなくなっちゃうもの!」すると鳳九は号泣しながら飛び出して行ってしまう。翼界では先王が戻ると言う噂が広まり、ついに各地で反乱が起こり始めた。臙脂は応児(オウジ)をあやしながら二兄の帰りを首を長くして待っていたが、いざ戻って来た離鏡は天族太子はもちろん天君にも東華帝君にも会わなかったという。「知っているか?阿音と太子殿下は間もなく婚儀を行う 天族と青丘の婚姻でもあるから、四海八荒で最も盛大な婚儀となる ふっ、かつて俺は翼族の王子として最高の婚儀を行えると思っていた だが殿下と比べれば滑稽でしかない…」「二哥…白浅上神のことがまだ好きなのね、でも…」「墨淵上神の元神がすでに戻った、崑崙虚にいる阿音は大喜びしているはずだ」「元神が戻ったの?二哥、それなら墨淵上神に話しましょう? 私たち兄妹の命こそ父上の功力の法宝、大哥が死んで父上は仙力が大きく増しているから、 じき封印を破ってしまうと…」しかし離鏡は駄目だと言った。擎蒼(ケイソウ)が東皇鐘(トウコウショウ)を出たら誰かが封印しなくてはならない。そうなれば司音が再び墨淵に元神を離散させるとは到底、考えられず、必ずや自ら封印に行くはずだ。離鏡は嫁入り前の司音に何かあってはならないと訴え、急に臙脂の前にひざまずく。「臙脂…我が子を頼む、父上の子はじきお前1人だけになる、翼界もお前に任せたぞ」すると離鏡は臙脂をいきなり眠らせ、東皇鐘の件が済むまで極寒の地に監禁するよう命じる。火麒麟(カキリン)は主のそばにいたいと懇願したが、離鏡は我が子と臙脂を託せるのは火麒麟だけだとなだめた。「俺が死んだら臙脂を次の君主にしろ、神獣のお前が臙脂のそばにいれば誰も臙脂を傷つけない 父上と俺が死ねば、皆、臙脂を君主として認める…早く連れて行け!」離鏡は背を向けたまま突き放すように火麒麟を追い出し、決して見送ろうとしなかった。「…7日だ、あと7日あれば、俺は必ずやり遂げる」一方、夜華から東皇鐘を見張るよう命じられていた天枢(テンスウ)は土地神から一報を受けて若水河畔にいた。ここ数日、若水はなぜか激しく波打っているという。「用心しなければ…」その夜、毎日、忙しく立ち働いていた白浅は、正殿でうたた寝していた。すると折顔が現れ、また客人だと脅かす。「はっ!お茶を出して~!(なんだ〜)折顔~もっと寝かせてよ~昨日は休めなかったの」「大事な用で来た」折顔は墨淵が7日後から閉関すると教えた。その際、療養もできるよう丹薬を作るため、白浅にも手伝って欲しいという。墨淵が戻って11日になるが、夜華の修為でどうにか目覚めたものの、身体はまだ弱っていた。「今日は師父に会いに行け、またしばらく会えなくなるぞ?…半年、あるいは10年かもな」墨淵は房間で琴を奏でていた。かつて自分の琴の音を聞くと心が安らぐと言った司音…。その時の司音の笑顔を思い出しながら弦を弾いていると、白浅が桃の花を持ってやって来た。「師父、明日から丹薬作りを手伝うのであいさつに来られません 今日は桃の花を換えに来ました、16師兄に頼んだので今後も毎日、換えてくれるはずです」「そのためにここへ?」「師父…師父が戻ってから毎日が忙しくて、ゆっくりお話もできませんでした 折顔の話だと閉関されるとか…だから会いに来たのです…お邪魔でしたか?」「めいよー」「私は入門したての頃、駄々っ子で、師父が琴の名人だと知ると毎日、弾いてとせがみました ご記憶ですか?」「覚えている」「そう言えば夜華の琴は聞いたことがないわ」「…夜華はよくしてくれるか?」「彼は師匠の優しさとは違いますが、真心で接してくれます」「…それはよかった」「あ、雪だわ」その頃、正殿でひとり碁を解いていた折顔は再び聞こえて来た墨淵の琴の音に気づいた。「…すれ違いだな、上手くいかないものだ」すると第2番弟子・長衫(チョウサン)がやって来る。そこで折顔は崑崙虚で作る桃の花の蜂蜜を土産にもらうことにした。「甘すぎて子供しか好みません…上神のお子様に?いつのまに所帯を?」「あ…いや、白真上神のことだ」「確かに上神にとって白真上神はまだ子供ですね、今すぐ持って参ります」白浅は窓から雪をながめながら師匠の琴を聞いていた。「あ、寒いですか?窓を閉めますね」「必要ない…夜も更けた、17ももう戻って休め」「すみません、師父には静養が必要なのに…17先告退了」つづく( ;∀;)しふぉ〜!
2020.09.09
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三生三世十里桃花 Eternal Love第50話「吉報と凶報告」白鳳九(ハクホウキュウ)は東華帝君(トウカテイクン)が大難に遭うと知り、それまでそばにいたいと懇願した。「私が大難に遭うと?」「…え?違うのですか?」東華帝君は自分が間もなく死ぬ者に見えるのかと呆れたが、鳳九は見えなくても大難に遭う日まで離れないと抱きついている。しかしそこに突然、白奕(ハクエキ)が現れた。白奕は偶然にも白浅(ハクセン)の婚姻のことで天宮に来ていたという。すると東華帝君は天族と狐族の婚姻は一大事だと言ってさっさと帰って行った。取り残された鳳九はその場にひざまずき、いくら折檻されても東華帝君から離れないと訴える。「諦めぬつもりか?」「諦められません…ゥッ…」崑崙山は墨淵(ボクエン)の復活と共に龍気が湧き立ち、ふもとには噂を聞きつけた小仙たちが集まっていた。一方、崑崙虚ではすでに弟子たちが戻っていたが、仙気が漂うのを見て師匠の帰還を知る。そこで門で待っていると、ついに7万年振りに墨淵が姿を現した。「弟子恭迎師父」「長い間、待たせた…」弟子たちはしばし感動でむせび泣いていたが、墨淵と共に正殿へ向かった。墨淵は改めて弟子たちの拝礼を受けた。すると第16番弟子・子闌(シラン)が報告があると申し出る。「師父が逝ってから司音(シイン)も姿を消し、それ以来、消息を絶ったままです 恐らく無事ではないと…」「無事です」その声は物陰から現れた白浅だった。「師兄、私が司音です」白浅は兄弟子たちの間に入って一緒にひざまずくと、師匠に叩頭してから告白した。「私は師兄たちを泥酔させ、師父の仙体を抱え崑崙虚を出ました、それが真相なのです 16師兄が言わなかったのは私を守るためでしょう」「17?…17なのか?!アイヤー… 名を伏せて隠れているのだと思ってあらゆる土地を探したが、見つけられなかった ところがお前と来たら…よりによって… いくら私たちから身を隠したいとは言え…女装して生きて来たとはぁぁぁ~」「ちょっと16師兄?…私のこの姿が女装の男に見える?」その時、ようやく一番弟子の疊風(チョウフウ)がすでに司音が女だと知っていたことをばらした。実は司音の正体は青丘白浅上神、四海八荒(シカイハッコウ)で尊ばれ、自分たちが敬意を払う立場になるため、言えなかったという。しかし白浅は師匠がいる限り自分は永遠に崑崙虚の弟子であり、師兄たちの司音だと安心させた。白浅は折顔と白真と一緒に裏庭へ出た。「師父がこんなに早く目覚めるとは不思議ね~」「夜華(ヤカ)が一生分の修為(シュウイ)を与えたからだろう」「夜華も一途な男だ、だが恩を返し終えたお前は再び恩を受けたことになった 墨淵への恩は心の血で返したが、夜華への恩返しはどうする気だ?」しかし白浅は四兄の問いかけに臆する様子もなく答えた。「私と夜華はいずれ夫婦になるのよ?夫婦の間には愛さえあれば恩返しなんて必要ない そうでしょう?…房間に戻るわ」折顔と白真は思わず顔を見合わせた。その夜、墨淵は珍しく折顔と桃花酔(トウカスイ)を傾けた。昔はどんなに折顔が勧めても飲もうとしなかったが、墨淵は聞きたいことが多いので酒の力を借りたいという。「なぜ17は私を連れて青丘へ戻った?」しかし折顔は聞くべきかまず良く考えた方がいいと言った。「目覚めて以来、心が乱れているし、白浅への思いは弟子に対するものか、または愛なのか、 混乱するだけだぞ?」「…話してくれ、聞きたい」「そなたが逝った時、17は亡骸を抱きかかえていた 悲しみのあまり逆上し、翼(ヨク)族を皆殺しにしようとしたのだ…」その頃、司音の房間に子闌が布団を抱えてやって来た。「私の房間も客間も師兄たちに占領された、だから今夜はここで眠ることにしたよ~」すると子闌が翼族の公主・臙脂(エンジ)を覚えているかと聞いた。「若水(ジャクスイ)の戦のあと会ったことはないけれど、物分かりが良くて感じのいい娘だったわ」「ああ…感じのいい娘だ」実は子闌は人間界で司音を探している時、臙脂と顔見知りになっていた。白浅は16師兄が臙脂に恋したのだと気づいたが、子闌は急に話を切り上げて眠ってしまう。「いいところで話をやめるの?!」仕方なく白浅も布団に潜り込んだが、ふいに夜華のことを思い出した。…こうやって夜華と話したい…でもまだ私の言葉を理解できないわね…だって今は満1歳くらいだもの…どんな赤子かしら?息子の阿離(アリ)と似ているかもね墨淵は酒を飲みながら折顔の話を聞いていた。「(胸に手を当て…)ここから心の血を抜いたのだ、それを碗に入れ、そなたに飲ませていた 救えると分かっているならまだしも、何の確信もないままに…そうやって仙体を守ったのだ 九尾狐(キュウビコ)族の血を使って元神を失ったものを守るとはな~」一方、東華帝君を諦めきれない白鳳九は、一芝居打ってそばに置いてもらおうと企んだ。そこでちょうど床に就いた東華帝君の隣にいきなり姿を現し、人間界で帝君に操を捧げたと知った父からぶたれたと同情を引く。しかし東華帝君はあっさり鳳九の顔の傷が偽物だと気づいた。「小狐狸よ、″断つべきは断つ″と先日、言ったのを忘れたか?そなたの恩返しはすでに終わった また何をしに来たのだ?」「大難に遭うまでおそばに置いてください」東華帝君は呆れ果て、自分の年齢を知っているのかと聞いた。「そなたの父が生まれる前にもうこの姿だった、そなたが知らぬ世の移り変わりを見て来た 両手を血に染めて戦った私を知らぬであろう? そなたが慕うのは本当に目の前にいる者か?言っておくがそれは本当の私ではない 太晨宮(タイシンキュウ)にいるのも本当の私ではない、無論、人間界で会った者も違う 本当の私とはかつて掟を定め、天地を治めた者、欲や感情がなく、世の無常も知らぬ 何を見ようと心が動かぬ東華紫府少陽君(シフショウヨウクン)だ!」「でも…」「もう良い、今すぐ立ち去れ」(´・_・`)、しょぼ~ん白鳳九は作戦を考えてくれた成玉元君(セイギョクゲンクン)に失敗したと報告した。すると成玉は司命星君(シメイセイクン)に東華帝君の過去を説明するよう頼む。「まだ天君が赤子の頃、帝君は諸神を率いて戦い、四海を平定しました もちろん私も書物から得た知識です」「ほおぉぉ~そんな高齢じゃ大難にも遭うわね~」しかし成玉の話を聞いた司命星君は帝君が大難に遭うなどあり得ないという。もし天地を治めた帝君が大難に遭うとなればすでに知れ渡っているはず、混沌にかえるどころか鳳九より長生きだと教えた。「お忘れなく、帝君は石から生まれたのですよ?しぶといのです」成玉は霊宝天尊(レイホウテンソン)が言っていたと訴えたが、どうやら誤解だったらしい。「帝君が大難に遭わないなら、今日の私って本当に恥さらしだわ… どうしよう…父上に知られたら死ぬほどぶたれちゃう…」実はその頃、白奕は娘のために東華帝君に拝謁していた。そこで人間界で娘と夫婦であったなら、鳳九を娶る気があるのか尋ねる。父として娘の心は見て分かるもの、白奕は帝君の気持ちを聞きに来たと率直に話した。すると東華帝君は自分と白鳳九には縁がないと断言する。そんな2人の姿を回廊から鳳九が見ていた。東華帝君は白奕を見送ると、隠れている白鳳九に出てくるよう命じた。姿を現した鳳九は帝君が大難に遭うと誤解し、そばにいたい一心で恥をさらしたと釈明する。東華帝君は自分たちに縁はないと言い聞かせたが、それでも鳳九は食い下がった。「私のことを何とも思わないなら、あの日、なぜあの小屋に? もし心の中に私がいるなら、人間界の時のように…」「はおら(好了)!」一喝された鳳九は最後の手段に帝君にそっと口づけした。しかし東華帝君は顔色ひとつ変えず、鳳九を睨みつけている。「なぜ私には冷酷なの?」「私は誰に対しても同じだ」「違うわ…そうとは思えない」すると東華帝君は実は白奕が娘を娶ってもらえないか頼みに来たと教えた。鳳九はあの父が頼み事をしたと知って衝撃を受け、それでも東華帝君が断ったことに深く失望する。「私のせいで青丘に恥をかかせてしまうなんて…もう東華帝君から離れます…ゥッ…」白鳳九は逃げるように天門へ走った。すると自分が来るのを待っていた父の姿がある。しかし白奕は鳳九を叱らず、恥を知って傷ついた娘を黙って連れて帰った。一方、白鳳九が青丘へ帰ったと知った司命星君は、珍しく東華帝君を諌めた。「小殿下は恩返しのために天宮へ来て、人間界にまで下ったのです いたわりの言葉もないのは、傍観する私から見ても酷だと思いますが…」そこで東華帝君は、運命簿において縁のない者同士が縁を持つことがあるかと聞いた。司命は確かに自分が書き換えない限りは不可能だという。「では婚姻を定める″三生石(サンショウセキ)″でも無縁なら?」「三生石で?」すると東華帝君は寂しそうに1人で出て行ってしまう。崑崙虚の復活の裏で、翼界では″先王・擎蒼(ケイソウ)が戻り、翼王・離鏡(リケイ)を成敗する″という噂が広まっていた。当時の翼族の栄光を懐かしむ民も多く、先王の残党が怪しい動きを見せているという。離鏡は王位にしがみつく気はないものの、民を顧みない父だけには王位を譲れなかった。「私がここである事をなせば、翼族と世を守れることになるやもしれん…」そこでわずかに残った臣下に信頼できる兵を集め、大紫明宮(ダイシメイキュウ)を死守するよう命じた。臙脂は大戦後の翼界を再建した兄の功績を称え、誰が翼王になっても二兄には及ばないと励ます。「二哥哥が何をするにしても必ず私が助ける」すると離鏡は天宮へ行って皇太子に会ってくると言った。離鏡が洗梧宮(センゴキュウ)を訪ねると、慶事の飾り付けに気づいた。結局、皇太子は2ヶ月ほど不在のため会えなかったが、夜華と白浅の婚儀が近いと知る。すでに司音との縁は尽きたと分かっていても、離鏡は言いようのない喪失感に襲われていた。墨淵が戻って10日ほど経ったが、未だ謁見を求める客人が絶えなかった。そんな中、師兄たちと談笑していた白浅は、子闌から″婿殿といつ会えるのか″と揶揄され、思わず再来月の婚儀に招待するという。白浅の婚儀の話題を聞いた墨淵はなぜか顔を曇らせたが、白浅は師匠の様子がなぜ変なのか想像もつかなかった。「以前、白真とも話したことがあるが、お前は色恋に疎い 出来のいい神仙だが、男女の情が分かっていない」折顔に指摘された白浅は目を丸くし、同じ事を四兄にも言われたという。「…本当に疎いな、疎すぎる」「あぁ?」白浅は煉丹炉(レンタンロ)の掃除にやって来た。「ここは片付いているわ」すると奥の部屋から第2番弟子・長衫(チョウサン)が現れる。「当然だろう?最近まで使われていたんだ、許婚から聞いていないのか?」あの夜、右腕を失った天族太子が血まみれでここに来たが、なぜか傷の手当てではなく、煉丹炉を使ったという。白浅は夜華が誰にも知られず丹薬を作るためにここへ来たと話し、実は自分のために作ってくれたと教えた。「そうだったのか、お優しいのだな〜では夕餉の準備をしてくるよ」「はお」…すべては私のためだった…本当は神芝草(シンシソウ)も修為も私が師父に捧げるべきなのに、でも夜華が白浅は改めて夜華の自分に対する深い愛情を実感していた。つづく(๑°⌓°๑)え?16師兄が言わなかったって?司音が師父を連れて逃げたって知ってたの?
2020.09.08
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三生三世十里桃花 Eternal Love第49話「師匠の帰還」狐狸洞に戻った白浅(ハクセン)は、二兄・白奕(ハクエキ)と四兄・白真(ハクシン)に夜華(ヤカ)との縁談を早めて欲しいと頼んだ。「姑姑?!本当に太子殿下に嫁ぐの?」白鳳九(ハクホウキュウ)は驚いたが、白浅は早めるよう提案したのが夜華の母・楽胥(ラクショ)だと教える。しかし白奕は復活が近い墨淵(ボクエン)のことが気にかかった。実は白浅が愛しているのは墨淵だと思っていたという。「二哥!変な冗談はやめて…私にとって父のようなお方よ?師父のためなら死んでも本望だわ だけど愛しているのは夜華だけなの」「はお、決心したのなら反対する気はない、だが突然、急ぐのはなぜだ?」「夜華は自分の修為(シュウイ)を使って師父のために丹薬を作ってくれたの 修為は残りわずかよ、天君の位を継ぐ時には天雷と荒火(コウカ)に耐えきれないかも…」そこで白浅は早く夜華に嫁ぎ、天后を継ぐ者として一緒に天雷と荒火を受けたいと説明した。事情を知った白奕は了承、早速、両親に文を出すと約束する。「ありがとう、二哥、では帰るわ」白浅は正房を出たが、ふと思い出して引き返した。何事かと思えば、自分が嫁いだら鳳九に女帝を譲りたいという。白真はいい考えだと喜んだが、鳳九が帝位を継いだら世代が揃わなくなると揶揄した。そこで白奕はひとまず両親や大兄と相談してみると告げる。白浅は安心して帰ることにしたが、ついでに鳳九を外へ連れ出した。白浅は白鳳九に連宋(レンソウ)の想い人からの伝言を伝えた。「私も理由は知らないけれど、天宮に来て欲しいそうよ?」「成玉(セイギョク)元君が?」鳳九の話では成玉は慎重な性格のため、一大事でもなければ姑姑に伝言など頼まないはずだという。「天宮へ行くなら四叔に頼みなさい」白真は十里桃林に戻ると、早速、折顔に報告した。実は白浅が早く嫁ぎたいと言い出し、白鳳九が東荒(トウコウ)の女帝を継ぐことになったという。「婚儀は9月2日になりそうだ」「別に驚くことでもないさ…」そうは言ったものの、折顔は内心、動揺していた。(´-ω-`).oO(アイヤ~墨淵よ墨淵…一方、天宮では楽胥(ラクショ)が久しぶりの祝い事に心躍らせていた。そこで側室である素錦(ソキン)にも洗梧宮(センゴキュウ)の妃として宮女たちへの指示を頼む。内心、穏やかではない素錦、しかし白浅上神を立派に迎えると安心させ、婚儀の日取りを聞いた。すると実はまだ決まっていないと知る。父神(フシン)が瀛州(エイシュウ)においた猛獣を夜華が殺してしまったため、罰として修練に出ることになったのだ。「2ヶ月後、夜華が戻ってきた時に決まるはずよ?」「承知しました」白浅が洗梧宮へ戻ると、すでに婚儀の飾り付けが始まっていた。どこか照れ臭い白浅、すると紫宸(シシン)殿から天枢(テンスウ)が現れ、夜華の命令により自分が案内するという。「こちらです」しかし水廊に入る頃には霧が深くなり、目が悪い白浅は自然と欄干に触れた。その時、突然、欄干を頼りにこの水廊を歩いた記憶がよみがえり、なぜか急に言いようのない不安に襲われてしまう。「上神?どうかしましたか?」「何でもないわ…ここに来たことがあるの…なぜ今夜は霧が?」「殿下のご指示です、上神、こちらへ」すると急に霧が晴れ、夜華が蓮池に集まった神仙たちと一緒に白浅を出迎えた。「臣等拝見姑姑」「浅浅、こちらへ」夜華はこうして正式に白浅を皇太子妃として紹介した。「あなたって時々…」「何だ?」「かわいく思えるわ」「それだけか?」そこへ阿離が駆けつけ、父と母の手を引いて行く。神仙たちはそんな3人の姿を微笑ましくながめながら、可愛い天孫に目を細めた。紫宸殿に戻った夜華は白浅に9月2日の婚儀は無理だと教えた。実は瀛州で猛獣と戦ったせいで人間界で修練するという。人間として60年の人生を送るが、天界で不在なのは2ヶ月だけだった。しかも今回は天君の指示で運命簿が空白だという。「空白?つまり何が起こるか誰にも分からないのね?」「その通り」「では言っておくわ… 人間界へ行って自分が太子であることや、正室になる許婚(イイナヅケ)がいるのを忘れても、 別の女を娶らないでね…だって怖いの 人間界では女子と深みにはまってはだめよ?知っての通り私は一途な性分だもの」「もし私に女ができたらどうするのだ?」すると白浅は急に夜華を寝台に押し倒した。「そんなことをしたら青丘の狐狸洞に閉じ込めてやるわ 日々会えるのは私だけ、食事をする時も、書を読む時も、私しかいないの」「それが誠なら今すぐ青丘へ行きたい」「じゃあ…約束したわよ?戻ったら青丘へ私を訪ねて来てね、婚儀のしきたりはどうでもいい 青丘のしきたりに従い、閉じ込めるから」「はお…浅浅、もう寝よう」折顔と白真は白浅が皇太子の世話で忙しいため、代わりに疊雍(チョウヨウ)の様子を見に行った。付き添っていた疊風(チョウホウ)の話では昨夜、急に気分が悪くなって苦しんだが、今朝になってことの外元気になったという。折顔は墨淵が戻ってくる兆しだと気づき、早速、疊雍を追魂(ツイコン)術で探ると、思った通り墨淵の元神はもういなかった。そこで疊風に今すぐ崑崙虚(コンロンキョ)に弟子を集め、墨淵を迎える準備をさせるよう指示する。折顔と白真はすぐ炎華洞(エンカドウ)へ向かい、墨淵の元神が仙体に戻ったか確認することにした。一方、人間界に下ることになった夜華は、先に白浅を門まで見送りに出た。「送らせてくれないの?」「わずか2ヶ月だ、人間界まで私を送れば笑い者になるぞ?」「天族の掟は面倒ね…そうだ、渡すものがあるの、持って行って」白浅は玉魂(ギョクコン)を渡し、離鏡(リケイ)が手放す理由を知っているか尋ねる。「瀛州で私に命を救われた礼だろう…なぜ私が素直に受け取ったと思う?」「離鏡が私に会う口実がなくなるもの~もう行くわね」その頃、崑崙虚は帰京していた弟子たちが戻り、かつての賑わいを取り戻していた。するとついに師匠の来訪を知らせる鐘の音が響き渡る。「きっと師父だ!師父が戻られる!」その鐘の音は九重天にも届いていた。夜華は大殿にて歴劫に出かける挨拶をする矢先、鐘の音を耳にする。「崑崙虚の鐘だ…」天君と東華帝君(トウカテイクン)も思わず席を立って外を眺めた。「帝君、この鐘の音はもしや…」「そう、崑崙虚からでしょう、墨淵が戻って来るのです」青丘に戻った白浅も鐘の音を聞いていた。するとちょうど西海から折顔と白真が戻り、墨淵の復活を知る。「…師父が目覚めるのね」白浅は居ても立ってもいられず、炎華洞に向かって走り出した。同じ頃、挨拶を済ませた夜華は紫宸殿に戻っていた。司命(シメイ)星君は掟に従い、人間界へ下る前に忘川水(ボウセンスイ)を飲むよう告げる。すると夜華は白浅との約束を思い出した。…戻ったら青丘へ私を訪ねてきてね、婚儀のしきたりはどうでもいい…青丘のしきたりに従い、閉じ込めるわしかし墨淵が戻った今、夜華の心に一抹不安がよぎる。…浅浅、待っていてくれ夜華は覚悟を決めて忘川水を飲み干した。白浅は炎華洞の前に到着すると、咄嗟に男の姿に戻ろうとした。しかし折顔は墨淵なら初めから見抜いていたと教え、そのままの姿で会うよう勧める。すると白浅は大きく息を吐き、洞窟に足を踏み入れた。…7万年が過ぎた…四海(シカイ)と六合(リクゴウ)の中で青丘は779回の干ばつがあった…7万年と言えば私の生きてきた半分よ…その7万年で私が唯一なしたことは、師匠の目覚めを待つことだった白浅は白い靄が立ち込める洞窟に入った。するとすでに意識を取り戻して腰掛けている墨淵の姿がある。まるで昨日のことのように思い出される崑崙虚で過ごした日々…。白浅は昔と変わらない師匠の姿を目の当たりにすると、7万年という月日がすべて吹き飛んだようだった。「師父…」「間違いなく司音(シイン)だ」白浅は思わず墨淵に抱きつき、涙を流して喜んだ。「師父、やっとお戻りに…」「その通り、師父は戻った…その姿もよく似合っている」そこへ折顔と白真が遅れて姿を見せた。折顔は7万年ぶりだと感慨深い様子、白真は白浅が7万年も墨淵を隠し、戻って来るのを待ち続けていたと教える。司音の献身を知った墨淵は感極まり、涙がこみ上げた。こうして宿願を果たした白浅、しかしその一方で東皇鐘(トウショウコウ)の封印の力が弱まっていた。擎蒼(ケイソウ)は墨淵の復活を感じ取り、墨淵の元神がなくなった東皇鐘では自分を封じ切れないだろうとほくそ笑む。「もうすぐだ、待っておれ…再び私に会える」白浅たちは墨淵を連れて狐狸洞に戻った。すると墨淵はこの7万年で自分に瓜二つの者が現れなかったかと聞く。折顔は確かに現れたが、その者とは司音が親しいと意味ありげに言った。しかし白浅はどこか神妙な様子で、口ごもってしまう。折顔はいいから話せと促し、仕方なく白浅は師匠に夜華のことを話した。「師父がおっしゃる瓜二つの者とは恐らく…私の許婚で天族太子かと」「許婚?…その者の名は?いつ生まれた?」「夜華という名です、私と師父が崑崙虚を出た頃に生まれました」「…そなたは私の弟を手に入れたのか」墨淵は驚くべき事実を明かした。実は父神が逝去する直前、墨淵は自分に双子の弟がいたと知る。あれは父神から金蓮を賜った時だった。四極が折れて天地が崩れた年、墨淵の母は天を支える柱を守ろうと身ごもった身体を悪くしてしまう。そのせいで双子の小さい方の息子を守りきれず、無事に生まれたのが墨淵だった。父神は弟を不びんに思い、半生分の修為を使って仙胎(センタイ)を作ると、さらにその仙胎で金蓮を作ったという。そして混沌に戻る前に墨淵に金蓮を託し、崑崙虚の蓮池で守るよう頼んだのだ。兄である墨淵が弟を呼び起こし、いつの日か世に出して欲しいと願いながら…。「私が元神を捧げたあとに目覚めたのだな…」折顔はようやく合点が行った。だからあの金蓮は墨淵が死ぬと同時に枯れてしまい、まもなく楽胥が夜華を産んだのだ。夜華が生まれた時、72羽の五彩鳥(ゴサイチョウ)が飛び、3年も霞がかかったのもこれで納得できる。父神の子だからこそ、あのように天地も祝ったのだろう。しかし白浅は複雑な心境だった。…夜華と師父は似ていると誰もが言う、私でさえ間違いかけたわ…でも2人が兄弟だなんて考えもしなかった墨淵は司音に弟に会いたいと頼んだ。白浅は夜華が人間界にいて自分も会えないと説明し、今は閉関して体力を養うよう助言する。「師父が元気になった頃、私が連れて来ましょう」「いいだろう、では崑崙虚で待つとしよう…兄弟子たちは元気か?」するとどこか白浅はきまりが悪そうだった。「数千年もの間、兄弟子たちは姿を消した私と師父を探し続けていました でもその後は帰郷するなど離れ離れに…崑崙虚も昔の面影を失っています そんな崑崙虚を師父にお見せしたくありません…」「構わん、今すぐ崑崙虚へ戻ろう」一方、父から禁足を命じられていた白鳳九は、白真の協力のもと仙障(センショウ)を抜け出して天宮へ駆けつけた。すると成玉元君から東華帝君に大難が迫っていると知らされる。神仙ならば仕方がないこと、いくら位が高くても大難は避けられず、最後は混沌に戻る。鳳九は衝撃を受け、直接、東華帝君に聞くことにした。東華帝君は蓮池にひとりたたずんでいた。「帝君…」「なぜ泣いている?」すると鳳九は黙って東華帝君に抱きついた。「帝君が生きれば私も生きる、帝君が死ねば私だけ生きたりしません…」東華帝君は青丘の姫が九重天で帝君に抱きつくとは恥ずべきことだとたしなめたが、鳳九は人間界では夫婦だったと訴え、離れない。「大難に遭うまでおそばにいますぅぅぅ~」「私が大難に遭うと?」( ゚д゚)<…えっ?違うのですか?つづく。゚(∩ω∩`)゚。しふぉ~!お帰りなさい!髪の毛のツヤもそのままでw大方の夜華ファンを敵に回し、数少ない師父推しの管理人です(笑
2020.09.07
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大明风华 Ming Dynasty第34話「翻された反旗」漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)は皇太子妃・胡善祥(コゼンショウ)を脅し、都を脱出する手はずを整えた。そこで奸臣の粛清という大義名分のもと挙兵できるよう、新帝を追求することにする。朱高煦は洪熙(コウキ)帝・朱高熾(シュコウシ)が先帝の遺詔を読み上げる格好の機会を利用、いきなり遺詔が偽物だと難癖を付けた。そもそも先帝は出征中に幕営で崩御したが、たった数十里の所にいたにも関わらず自分たちは亡骸を見ていない。一体、先帝の死因は何なのか。なぜ自分たちに訃報を届けなかったのか。趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)も二兄に追従し、皇太子・朱瞻基(シュセンキ)を怪しんだ。先帝を訪ねて本営に行ったところ、朱瞻基が不意打ちのように自分たちを備倭(ビワ)兵に捕らえさせ、都に護送させたという。しかもなぜか先帝の棺を早々に都に送っていたのだ。すると朱高煦が遺詔は偽物だという理由を語り始めた。「先ほどの遺詔には2つのことが記されている! まずひとつ目、大哥を新帝に立てるとのこと!2つ目は靖難(セイナン)の遺児の赦免だ! ここには先帝と出征した者も、先帝の理解者もいる! 先帝は言動に責を負い、面汚しを嫌うお人だろう?! ゆえに遺詔は偽物だっ!太子爺こそが証拠である!太子の側室は靖難の遺児だからだ! 建文(ケンブン)の旧臣と結託し、国の簒奪(サンダツ)を企んでおる! お前のような者は罰せねばならぬ!」朱瞻基はひるむことなく、遺詔は先帝が内閣首晡・楊士奇(ヨウシキ)を病床に招いて欽定(キンテイ)したと証言、うっかり全て楊士奇が証明できると口を滑らせた。驚いた朱高熾は咄嗟に黙れと叱責したが、朱高燧はやはり楊士奇の名前を出したとニヤリ…。「忘れたのか?私と二叔は情報に通じておる…」朱高熾はともかく国葬が終わってから話し合おうとなだめたが、朱高煦は必要ないと拒否、屋敷で沙汰を待つと言い放ち、遺詔を破いて朱瞻基に投げつけ帰って行った。朱瞻基はその夜、漢王府と趙王府に乗り込んだが、すでに2人の叔父は都を出た後だった。報告によれば叔父たちは皇帝の公印を持っており、城門を開けざるを得なかったという。「公印だと?…なぜ持っている?!」すでに追跡はしていたものの、2人が北京を出たのは昼間だったため、到底、追いつけるとは思えなかった。胡善祥はここ数年、胡尚儀の世話をしていた新入り女官・安歌(アンカ)を呼んだ。恐らく先輩女官たちが尚儀を疎み、まだ年若い安歌に押し付けたのだろう。「胡大人(ダーレン)はそれほど偏屈ではありません お酒に溺れてはいますが、体罰は過失をした時だけです」「あなたにも?どんな?」「鞭打ちです…茶器を頭にひざまずかせることも…」胡善祥は昔を思い出し、思わず失笑した。「誰のツテで宮中に入ったの?」「いとこです、いとこも宮女でしたが、お酒に溺れて死に、その穴埋めに呼ばれました」すると胡善祥は安歌に自分の世話係を任せた。年越しの日、北京は激しい雪になった。皇帝一家は家族団欒で夕食を取ることにしたが、洪熙帝は弟たちと交渉がうまくいかず、苛立ちを隠せない。朱瞻基と言えば叔父たちが提示した条件に全く応じず、意地でも戦をするかのようだ。しかし朱瞻基は戦を望んでいるのは叔父たちだと反発、父や大臣たちから今回の騒動の元凶のように扱われ面白くない。そんな中、ようやく食卓についた洪熙帝はやけ酒を飲み、朱瞻基を呆れさせた。そこで洪熙帝は戻りが遅かった理由を皇后・張妍(チョウケン)と皇太子の2人の妃にも教えることにする。「山東にいる老二、老三の所に侯泰(コウタイ)を談判に行かせていた 侯泰は風雪の中、出かけ、この年の瀬にやっと戻ったのだ…」洪熙帝は今回の件を国事ではなく兄弟間の揉め事として扱い、あえて侯泰を使いに出していた。侯泰は皇帝からの詫びを伝え、連れ戻すよう命じられたと話した。もし漢王と趙王が都に戻りたくなければ、好きな地方を治めて構わないという。朱高煦と朱高燧は鼻で笑い、なら北京城を明け渡せと言った。「今の大明があるのは、我々が靖難の血戦に加わったからだ …侯泰、私が今、話した一言一句を違えることなく大哥に伝えよ」朱高煦は戦など恐れていないと牽制、さらに長兄を惑わせた奸臣の首を送ってくれば談判に応じるという。すると朱高燧がわざとらしく長兄を惑わせたのは奸臣ではなく、放蕩息子だと言った。「悪の根源は瞻基なのです」「そうか、今の話も伝えよ」朱瞻基は例え自分を殺したところで、叔父たちは決してあきらめないと分かっていた。どちらにしても北京城に攻め入ってくるだろう。しかし洪熙帝は今、戦っても自分たちに勝ち目はないという。「なぜ負けると決めつけるのです?!」息子の言葉に驚いた洪熙帝は思わず酒器を床に落として割った。ガッシャーーーン!胡善祥と孫若微(ソンジャクビ)が慌ててひざまずくと、朱瞻基も仕方なくひざまずく。席を立った張妍は口が過ぎると息子を叱り、洪熙帝の背中をさすりながらなだめた。「家族なのだから怒らずに話し合って…年越しなのよ?食事がまずくなるわ」皇后から目配せされた若微も皆で楽しく食卓を囲もうと賛同したが、洪熙帝は息子を諭した。「2人の叔父に反意があることは知っていた…陰謀を企ててばかりでは大成せぬ! 皇帝になったら天下の民を重んじよ! たとえ勝算があろうと、何度も話し合いを重ねて、譲歩もして、それでも駄目なら戦をするのだ! …権力は武器だ、公器というものは一個人や家族のものではない 誰が見ても分かるように真心を持って問題を解決するのだ、それが正道だ 国が正道から外れれば皆、お前を見捨て、民への慈悲を怠れば見下される 威張り散らし、血気にはやるのは簡単だ 侮辱を受け入れ、許すことを覚え、耐えることこそ最も難しいのだ! 今の言葉に納得したなら良いが、聞き入れずとも良い、私の考えは伝えたぞ」洪熙帝は息子にも志や抱負があると重々、分かっていたが、ならば自分や祖父より立派に国を治めればそれで良いと言った。「今日は私が間違っていました…」朱瞻基はいきなり酒器の酒を飲み干して罰杯としたが、酔ったようだと断って早々に帰ってしまう。一方、山東では皇甫雲和(コウホウンワ)が檄文(ゲキブン)の草案を披露していた。…余は幼少より高皇帝と太宗に従い、敵を駆逐し、国難を靖んじ…西は巴蜀、東は大海、南は閩越(ビンエツ)を抑えてきた…だが太宗が崩御した際、奸臣が遺詔を偽造し、国を簒奪したのだ…長兄を皇帝に推挙し、罪なき我が将軍を殺戮し、国は乱れた…余は天命を受け、国の平和のために挙兵する…奸臣を静粛し、国難を靖んじ、民を塗炭(トタン)から救い…高皇帝、太宗の意志を継ぐ…軍を厳しく律し、民の暮らしを乱さぬ…帰順する者は平穏に暮らせるが、背く者は自ら塞外に移れ朱高煦は感想を聞いた。すると朱高燧が″長兄を推挙した″と書いては帝位を奪う戦だと思われると懸念する。朱高煦は自分たちも聖旨を偽造すればいいと話し、皇太子を廃する聖旨を書くと答えた。また朱高燧は奸臣とは具体的に誰なのか、人物と罪名を決めて欲しいと頼む。そこで朱高煦は朱瞻基が自分たちの命を狙ったとし、また楊士奇、楊栄(ヨウエイ)、楊溥(ヨウフ)には兵を交代させた罪があると指摘した。「これも追加を…″于謙(ウケン)はマフムードと結託し、太宗を殺した大奸臣である″と そうそう、靖難の遺児を赦免したことも追記して罪名を決めよ」朱高燧は皇甫雲和に追記を命じて下げた。「懸念すべきは楊士奇たちです、父上に長く仕え、才能もあり、軍にも影響力がある 老大が戦を決断すれば我々は不利になります、年明けすぐに出兵しましょう …老大を追い詰めながら江南7省を掌握するのです そうなれば上将軍1人でも黄河を越え、北京へ行き、老大たちを投降させられます オイラトに再度、金を渡して可套(カトウ)から直隷(チョクレイ)を攻めさせ、老大を追い詰めましょう」しかし朱高煦は直接、北京を攻めると強気だった。朱高燧は二兄なら確かに戦に精通していると顔を立てながら、腕試しに済南(サイナン)を攻めて圧力をかけてはどうかと説得する。仕方なく朱高煦は明日の朝、半分の兵で済南を攻めるよう命じた。「華麗なまでの勝利を収めて老三を安心させろ!」こうして洪熙元年、漢王・朱高煦が反旗を翻した。そんなある夜、床についた矢先に呼び出された朱瞻基が不満そうに姿を見せた。しかし楊士奇から済南が落とされたと急報を渡され、朱瞻基の眠気も吹っ飛ぶ。楊士奇は漢王たちの進路がまだ分からず無茶できないと訴えたが、朱瞻基は黄河を越えて直接、北京へ来るはずだと断言した。兵が迫ってもなお洪熙帝が談判を望むなら死を待つのみだ。楊士奇は遼東(リョウトウ)一帯に駐留する関寧(カンネイ)騎兵なら十分に勝ち目はあると自信を見せたが、問題は漢王たちが徐州(ジョシュウ)を落とし、長江上流を渡って安徽(アンキ)へ入ることだという。「そうなれば江南7省を奪われる、高皇帝と同じ進路です 漢王は高皇帝を崇拝し、兵の運用も真似ています、本当にそうなら我々は苦戦します これ以上、引き伸ばせば我々は不利に…藩王も朝廷の出方を見ています 出兵せねば保身に走るでしょう」その時、平服姿で現れた于謙が守衛ともめている声が聞こえて来た。楊士奇は守衛に于謙を入れるよう許可した。実は漢王たちの檄文が発端となり、于謙は朝臣たちからマハムードに情報を売ったとあらぬ疑いをかけられたという。これに激怒した于謙は辞職を願い出たが、洪熙帝はひとまず休暇を与えた。しかし于謙は戦を勧める自分が疎ましいだけだと反発、自分を見捨てた楊士奇を卑怯だと罵る。すると朱瞻基は于謙も自分と同様、″戦を″としつこいせいだと諭し、むしろ停職で済んだのは幸運だと言った。「今日から太子府で軍務を手伝えばいい」皇太子府に戻った朱瞻基は若微を起こさないよう、そっと寝台に横になった。すぐ目を覚ました若微は朱瞻基に布団をかけてやったが、朱瞻基がぼそっと済南が破れたとこぼす。若微はそれより皇帝に会って欲しいと頼んだ。しかし朱瞻基は年越しの夜から自分に会おうとしないと話し、于謙も罷免されたと教える。「算了…何のためにもならぬ話だな、君を悩ますだけだ…」「そんなことないわ、話を聞くのが好きなの…眠って、今夜はもう軍報は来ないから」その夜、外は激しい雷雨となった。于謙は燭台を片手に暴風で開いた戸を締めに行ったが、部屋に戻ってみるといつの間にかマフムードがいる。「友を忘れたのか?」「…ハシジュス?」マフムードは于謙がいくら国に忠義を尽くしても無駄だと助言し、自分と一緒に発とうと誘った。間も無く錦衣衛が于謙を内通者として捕らえに来るという。「漢王たちは私に金を渡し、″北京を攻めたら山海関の外の地を渡す″と… オイラトと漢王の軍に攻められたら、朝廷はお前のことなど気にもかけぬ、忠義は無意味だ」その時、ついに錦衣衛が戸を叩き始めた。しかし于謙は1人で行けとマフムードを見逃し、寝台に戻って書を読み始めてしまう。錦衣衛は戸を破って乗り込み、于謙を連行したが、すでにマフムードの姿はなかった。朱瞻基は投獄された于謙を迎えに行った。しかし于謙は戦ができないなら任務もないため、このまま牢にいたいという。朱瞻基は仕方なく配下を下げ、牢に入って座った。「私以外にも詔獄(ショウゴク)にいることを好む者がいるとはな…ふっ」「昨夜、マフムードが来ました…漢王たちとマフムードで南北から北京を攻めるらしい」思わぬ密告に朱瞻基の顔色は一変する。「関寧鉄騎の力を抑える気か?」「それだけではない、あの者たちは可套から直隷に攻め込むつもりらしい …マフムードは馬鹿ではない、今すぐ皇上に上奏するのです これは″靖難″ではなく帝位の簒奪だと…出兵せねば先帝に顔向けできません!」朱瞻基は慌てて牢を出たが、きびすを返して戻った。「何か必要なものは?!」「はっ!琉璃廠(ルリショウ)で書を買いましたが、近頃、取立てがひどくて… 代わりに支払ってください」そんな中、皇太子妃・胡善祥が懐妊した。洪熙帝は朱家の家系図で″瞻″の次に用いる″祁(キ)″に、雅で君子の風格がある玉を合わせて″祁鈺(キギョク)″と名づける。久しぶりの明るい話題で皇帝一家に笑顔があふれたが…。つづく( ๑≧ꇴ≦)皇甫先生!もうすっかり忘れてたけどお元気そうで何より~え?wひとり能天気を装っている胡善祥がいい具合にイラっときます(笑
2020.09.06
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大明风华 Ming Dynasty第33話「遺詔と公印」朱高熾(シュコウシ)が新帝に即位、時代は″洪熙(コウキ)″となった。漢(カン)王・朱高煦(シュコウク)と趙(チョウ)王・朱高燧(シュコウスイ)は父・永楽帝の葬儀に参列するため都へ戻ったが、新帝に拝謁しても不満を隠そうともしない。「これからは私たち3人で力を合わせていこう、何かあれば3人でよく話し合うのだ 父上に心配をかけてはならぬ…」「老大…」朱高煦が″長兄″と呼んだことから、朱高燧は思わず咳払いして諌めた。「ぁ…皇上、私たちは前線にいた、回りくどい話は無用だ、ひとつだけ聞く 先帝はなぜ崩御を?三千営はすぐ近くにいた、なぜ崩御したことを私の陣営に知らせなかった? …こっそり遺体を都に運んだのでは?私たちと本営の兵を争わせ、一体、何がしたい?」しかし父のそばに控えていた皇太子・朱瞻基(シュセンキ)はうつむいたまま黙っている。「2人とも、まあ~落ち着け…父上の葬儀が終わり、各国の使節や各省の藩王が帰途に就いたら、 家族だけで卓を囲み、じっくり話し合おう」洪熙帝は先帝と誓いを立てた通り、兄弟反目せずに助け合おうとお茶を濁した。朱高煦と朱高燧はひとまずおとなしく引き下がってくれたが…。漢王妃は通夜へ向かう夫の着替えを手伝った。王妃は皇后から衣と装飾品を賜ったと報告したが、避けられているのか会ってはくれないという。しかし漢王は黙ったまま何も言わなかった。「戦から戻って以来、別人のようね、一日中、無言で鏡に向かっている…不気味だわ」「…考えていた、お前より不運な妻はいないと」朱高煦と朱高燧の部隊は山東(サントウ)へ飛ばされた。朱高燧の息のかかった北鎮撫司(チンブシ)は全員が入れ替わり、都はすでに朱瞻基の手先ばかり、漢王と趙王を監視している。朱高煦は通夜が終われば朱瞻基が動き出すと踏み、逃げ出す方法を考えていた。もはやまな板の上の鯉か、帰京を止めた朱高燧は朱瞻基に殺されたら二兄のせいだと不満を漏らす。しかし朱高煦には帰京する理由があった。「老三、今が一番の好機だ、道義的に足場を固めたい、公衆の面前で老大を問い詰めよう 朝廷に疑惑が渦巻けば、奸臣の粛清を掲げて挙兵できる」一方、朱瞻基は楊士奇(ヨウシキ)、于謙(ウケン)と密談していた。漢王と趙王をすぐにでも排除したい朱瞻基、それに対し于謙(ウケン)は猛反発する。「人を殺せば裁きが下る、全国から藩王が来ています 霊前で凶行に及べば、三ヶ月以内に各地で反乱が起きますよっ!」「では今、反乱を起こされたらどうする?奴らと互角に戦える者が朝廷にいるか?! 勝てると思うか?!苦労して積み上げた大明の業績が消えるんだぞ!」朱瞻基は項羽(コウウ)が劉邦(リュウホウ)に情けをかけたせいで天下を失い、自害するはめになったと声を荒げた。「いいか、叔父たちは決して自分には屈さぬ」そこで于謙は黙っている楊士奇に意見を求めた。「殺しても殺さなくても、それぞれに利点がある 今の漢王と趙王はもちろん最大の脅威です、始末して憂いを除くのはたやすい 問題は皇上が望まれるかどうか、天下の民心や軍心が動揺するやも…どうか慎重に」朱瞻基は自分に味方しなかった楊士奇に憤慨し、帰ってしまう。于謙は皇太子を諌められない楊士奇を非難した。「あなたのような臣下が国を滅ぼす!」「そなたこそ!朝廷というものを分かっておらぬ!″人はまず身の程を知ること″だ!」「私はあなたのような朝臣になりたくない 是非を問わず、利害だけを考え、迎合するだけ…それは″妾婦(ショウフ)の道″だ」于謙は楊士奇を蔑み、出て行った。皇太子妃・胡善祥(コゼンショウ)は多忙な皇后から後宮を一任されていた。しかし頼りになるはずの胡尚儀が相変わらず酒に溺れて使い物にならない。様子を見に来た胡善祥だったが、胡尚儀は引退したいと申し出た。胡善祥は仕方なく国葬が終わったら自分が面倒を見ると決めたが、胡尚儀は皇宮を出たいという。「ここを出てどこへ行くの?6歳から宮廷で育ち、一度も出たことがないくせに!」「宮仕えを引退した老人たちがお金を集めて都の郊外に土地を購入し、合葬墓を建てました 私のような跡継ぎのいない太監や女官のためです、道教の寺院まで建てて供養させています 誰かが死ねば埋葬する者がおり、助け合っている…宮廷を出て彼らと一緒に住みたい」胡善祥は思わず姑姑につかみかかり、もう時代は変わったと言い聞かせた。自分はいずれ皇后になり、姑姑を養って行ける。「何が気に入らないの?!あなたに耳障りなことを言ったこともないのにっ!」「毎朝、目覚めるたび不思議に思うの…なぜ生きねばならないのかと…」「私を…恨んでいるの?」すると胡尚儀の目から大粒の涙がこぼれた。「申し訳なく思うわ…あなたを手放してしまった…守るべきだったのに… あなたが去り、私はすべてを失った…」「私が死なない限り、どこへも行かせない!」胡善祥は居たたまれなくなり寝殿を飛び出した。新入りの女官は慌てて平伏し、胡尚儀の無礼な発言は自分たちの責任だと謝罪する。「気が利くのね…名前は?」「安歌(アンカ)です…″短い人生、安処はいずこ、九原の歌声、黄泉に託す″」胡善祥は安歌を気に入り、これからは自分に仕えるよう命じた。一方、皇太子嬪・孫若微(ソンジャクビ)は洪熙帝の代わりに祭文を代筆していた。確認した朱高熾はもはや本物と区別がつかないと感心し、若微に玉璽を押印するよう命じる。すると今日の最後の頼みを聞いて欲しいと切り出した。「あれは先帝の遺詔だ…明日、霊前で私が読み上げる いろいろと考えたが、やはり靖難(セイナン)の遺児のことは書き加えたい …そなたの来歴のことは知っておる、遺児の赦免は先帝の意志であり、私の最大の願いだ 新政において最も優先すべき事柄だが、私は威厳が足らぬ 遺詔の内容に組み込めば多くの論争を避けられよう」朱高熾は今から供養の席に戻ると話し、今夜中に先帝の筆跡を真似て書いておくよう指示した。思わぬ申し出にしばし呆然としていた若微、しかし洪熙帝が書斎を出て行こうとした時、慌てて叩頭する。「…お慈悲に感謝を!」「朕は父上にも息子にも頭が上がらない…ふっ…慈悲心だけが取り柄でな…」若微は悲願を叶えてくれた洪熙帝を見送りながら、その恩情にむせび泣いた。朱高熾はあえて兄弟たちと並んで祭壇の前に座った。それを見た朱瞻基は思わず父に全員が皇帝より後ろに座るべきだと諫言する。しかし朱高熾は今日は家人の礼で良いと釘を刺し、叔父たちの面目を守った。「永楽22年、甲辰の年 啓天弘道高明肇運聖武神功(ケイテンコウドウコウメイチョウウンセイブシンコウ) 純仁至孝(ジュンジンシコウ)太宗文皇帝の霊前にて祭文を読み上げる」…巍々たる聖明は天下をあまねく照らし、大功でもって万邦に寄与した…5度にわたる北征で誠を尽くすも、楡木川にて天地が揺らぎ、国に殉じて春秋に遺産を残した…その歩みは輝かしくも波乱万丈である…南に運河を開き、北に5度の遠征、ここに儀式を行い、万民の弔辞を捧げる…戦と聞けば自ら戦地に赴き、屈強な身体に甲冑を身に着けた…大将が去り、三軍は喪に服す…帝が去り、万民が喪に服す日も暮れる頃、通夜で疲労困憊した参列者たちは宦官たちに背負われ、運ばれて行った。胡善祥はまだしっかり座って先帝を弔っていたが、その時、漢王妃が呼びに来る。「太子妃?太子妃?…お話が」しかし皇后・張妍(チョウケン)がその様子を見逃さなかった。漢王妃は胡善祥を人気のない宮道に案内し、引き返した。すると物陰から朱高煦が現れる。「瞻基は私を殺すつもりだ、殺さねば安心できぬだろう 私と老三は常に見張られ、袋の鼠だ」「私にどうしろと?」「瞻基は先帝の犬に過ぎず、軍隊を掌握できぬ 私の部隊が山東へ移らされ、三営は動揺している、正義のために戦うつもりだ」胡善祥は思わず息をのみ、慌てて帰ろうとした。しかし朱高煦は胡善祥を死なせたくないと迫り、一緒に逃げようという。「埋め合わせをしたい、皇帝の寝殿に都の公印がある、兵部の印章の箱の中だ 皆が通夜に出ている間に忍び込め」「そんなこと無理です…」「忘れたのか?そなたと私は一蓮托生だ 私が生きて戻れば、そなたを大明の皇后にしよう、受けた恩は決して忘れぬ」 胡善祥が逃げるように帰って行った。すると朱高燧が姿を現し、思わず失笑する。「遊び駒を今頃、使うとは…多くの悪党を見てきたが、二哥ほどの極悪人はいませんな」「黙れ、お前の目は節穴だな」朱瞻基は通夜に配下を紛れ込ませていた。しかし父が2人の叔父から離れず、手が出せない。朱高熾はそんな息子の思惑に気づき、休憩した折に朱瞻基を呼びつけた。「今は軽率に動くでないぞ、二叔と三叔は武装しておらぬ」朱瞻基は叔父たちが納得するはずないと反発したが、父の真意は他にあった。「私たちが先に手を出すわけには行かぬ!はあ~… さもなくば新政における最初の仕事で太子を廃することになる」「儿臣(アーチェン)、よく分かりました」その夜、若微が密かに先帝の遺詔を書いていると、突然、誰かが入って来た。若微は咄嗟に隠れたが、胡善祥だと気づいて姿を見せる。「どうしたの?!なぜここに?!」「はっ!うぉ(我)…その~」すると胡善祥は若微が床に落とした遺詔に気づいて拾った。「…これは遺詔では?正気なの?詔の改ざんは一族皆殺しよ!」「一族なんていないもの…それより何の用?」「聞かないで」胡善祥はふと思い出し、兵部の印章の箱をあさって都の公印を見つけた。驚いた若微は胡善祥を引き止めたが、胡善祥はお互い様だと訴える。「あなたの秘密は話さなくていい、だから私のことも聞かないで! 今夜は会わなかったことに…」翌日、いよいよ洪熙帝が先帝の遺詔を読み上げた。…朕は皇位を受け継ぎ、22年間、大明を統治してきた…長く在位したゆえ、国に殉じても悔いはない…ただ辺境の戦では功を焦りすぎ、5度にわたる北への遠征で天下を疲弊させた…埋め合わせができず、その悔いは募る…太子・朱高熾は仁愛の心を持ち、祖訓を守り、民情に寄り添っておる…よって皇位を継がせる…朕の葬儀は伝統に従って行うこと、27日後に喪明けとするがよい…この間の婚礼や祝い事は禁ずる…葬儀において親王、郡王、藩王たちはくれぐれも働き過ぎぬよう…天下の民を煩わせることなく、簡素に行え…また前朝における靖難の役にて、流刑や死罪に処された者、全員に大赦を下す…生存者は雇用し、死者の子孫には補償を…獄につながれた者は釈放し、辺地に流された者は故郷に戻す…過ちを繰り返さず、朝臣は朕の胸中を理解した上で天下に布告し、知らしめよ…ちんつー「吾皇万歳万歳万万歳!」「待った!」漢王が急に叫んだ。朱高煦は突然、前に出ると、朱高熾から遺詔を奪った。「皆の者、今日は先帝の霊前にて私から話がある… ″家人の礼でよい″と皇上が仰せゆえ、遠慮はしない この遺詔は…偽物だ!」ざわざわ…>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<マジか…つづく
2020.09.04
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白发 Princess Silver最終話「山河の志」容楽(ヨウラク)@漫夭(マンヨウ)はついに秦漫(シンマン)の記憶を取り戻した。そして容斉(ヨウセイ)が自分を解毒するため、命を差し出したと知る。容斉からもらった木彫りの人形を握りしめ、泣き崩れる秦漫…。一方、正殿では苻鴛(フエン)が玉座に座っていた息子がすでに死んでいると知り、呆然と立ちすくんでいた。そんな主人を横目に林申(リンシン)は痕香(コンコウ)@秦湘(シンショウ)に容楽の子供を火にくべるよう急かす。「はお…」痕香は短剣をふりかざし、かごを繋いでる紐をひと思いに切断した。しかし瞬時に紐をつかんでかごを引き寄せ、姉の子供を救出することに成功する。それを合図に宗政無憂(ソウセイムユウ)と傅筹(フチュウ)@宗政無筹が天仇門(テンキュウモン)に襲い掛かり、痕香を援護した。痕香は姉の子をかばい、林申の掌(ショウ)をまともに受けて階下まで吹き飛ばされたが、子供を守りきった。そこで宗政允赫(ソウセイインカク)に孫を託して自分の娘を迎えに行こうとしたが、途中で倒れてしまう。一方、傅筹も林申が腕に仕込んでいた暗器に刺されていた。すると念児を救出した無憂が傅筹にかごを渡し、先に逃がす。傅筹は息も絶え絶えに父に念児を託すと、痕香の側へ何とかたどり着いた。「…よくやった、よくぞ2人の子供を守り抜いてくれた…」「阿筹…来世でも…あなたを探すわ…」痕香はついに事切れ、そのままばったり倒れてしまう。「来世では…私と出会うな…」その頃、無憂は林申と一騎討ちになっていた。卑怯にも林申は暗器を放ったが、無憂は瞬時に避けることに成功する。そして最後は無憂が林申を思い切り蹴り飛ばし、吹き飛んだ林申は石段の縁に激突、頭を強く打ち付けて絶命した。無憂は急いで階下に駆けつけたが、傅筹は毒矢を受けてすでに手遅れだと知る。「念児…」それが傅筹の最期の言葉となった。…無憂、これで貸し借りはなしだ…私は幸い、恨みの闇に飲み込まれる前に光に照らされたそこへ宗政無郁(ソウセイムイク)と無相子(ムソウシ)たちが駆けつけた。宗政允赫は息子たちと再会するまではと持ちこたえてきたが、2人の孫を託してついに倒れた。無憂と無郁は慌てて父を支えたが、もはや風前の灯だと知る。「この罪業のけりは私がつけるべきだ…かつて私は国を再興するため、人の感情をもてあそんだ それがもとで息子たちに殺し合いをさせてしまうとは… 太子や無筹…お前たちの子供も…皆、罪のない犠牲者でもある お前たち兄弟は私の過ちを忘れるな…今後も民を裏切らず、期待に応えよ…」その時、宗政允赫の目に前に愛しい人が現れる。「雲児(ウンジ)…」こうして北臨(ホクリン)帝・宗政允赫は笑顔の雲児に迎えられるように旅立って行った。「父皇ーーーっ!」無郁の悲痛な叫びが宮中に響き渡った。苻鴛は長年、憎しみ続けた宗政允赫の死を見届け、自業自得だと罵る。父を侮辱された無憂は激昂したが、未だ漫夭を見つけられずにいた。「黙れ!漫夭はどこにいる?!」「宮中を探しても見つからなかったのでしょう?だったら…死んだのよ」しかしその時、漫夭がゆっくりと正殿に向かって歩いて来るのが見える。安堵した無憂は漫夭へ駆け寄ったが、なぜか漫夭は無憂を一瞥もしなかった。秦漫はたった1人の家族だった秦湘の死を知った。そしてふらふらと石段を登り、玉座に座っている容斉を見つける。「斉哥哥…今行くわ…」「お待ち!なぜ?なぜお前が生き延びて、息子が死ぬの?」苻鴛は秦漫の前に立ちはだかり、これまで息子に最も貴重な薬を与え続け、延命してきたと訴えた。その時、秦漫は気づく。「斉哥哥…母后に疑われないかと恐れたのね、母后が解毒の邪魔をする可能性があったから… 自分の血と命を私に捧げた…亡骸になってもまだ私を守ろうとするなんて…」「まさか…不可能!あり得ない!」「斉哥哥、あなたのことを忘れてごめんなさい、とても後悔している…」「なぜ一緒に死ななかったの?!息子に尽くされる資格があるとでも?!」激昂した苻鴛は秦漫につかみかかり、突き飛ばした。階下で様子を見ていた無憂は驚き、咄嗟に石段を駆け上がって漫夭を苻鴛から引き離す。「…お前は蝎寒散(カツカンサン)の毒に冒され死ぬはずだった 斉児がお前に薬入りの菓子を食べさせたから、白髪になるだけで済んだのよ… お前のせいであの子がどれだけ苦しんだか…」「あなたは母親失格よ…」「ふっ…ふっふっふ…私のしたことなど、たかが知れている 斉児が何よりも苦しんだのはねえ、お前が宗政無憂を愛していると知った時よ! あの子はお前を救うため、別の男の元へと送り、お前に恨まれても黙って受け入れていた!」言葉を失う秦漫、すると憤慨した無憂が苻鴛に剣を差し向けた。「すべての元凶はお前だ!…確かに私の父は罪深い だがお前は母に許され、無筹から敬われ、漫夭にも助けられた、天下の民からも守られてきた それなのにお前は大勢の者を陰謀に巻き込み、国同士の戦まで引き起こそうとした 民に何の罪がある?自ら恨みにとらわれたなら、結果は予想できたはず…」「私の気持ちなど分かるものですか!あははは~全てを失ったわ~あははは~!」苻鴛は気が触れたように高笑いすると、自ら炎の中に身を投げた。秦漫はかつて愛した容斉の元へ向かった。そして息絶えた容斉の目をそっと閉じ、愛おしそうに抱きしめる。…私では幸せにできぬ、ならばそなたの幸せに尽くす…漫児、私を許してはならぬ、恨み続けよ…憎い者が去るなら辛くはないはずだ漫児は今になってようやく容斉の最期の言葉の意味を知り、涙に暮れた。宗政無筹と秦湘は美しい花々に囲まれながら眠っていた。その日、墓参りにやって来た無憂は母譲りの土笛を披露する。「無筹、母妃に教わった曲だ、気に入ったか? 母妃は生死不明の子を思うたび、この曲を吹いていた…お前が生きている間に聴かせたかったよ」そこへふいに蕭煞(ショウサツ)が現れた。「漫夭はまだ西啓から離れたくないと?」「王妃はずっと寡黙で、茶室や冷宮を行き来なさっています…」「そっとしておけ、過去のことや悔恨の念はそう簡単には消えぬ 以前なら無理にでも連れ戻しに行った…だが時は流れた、いずれ気づくだろう ″執着を捨てれば己を許せる″と…」「殿下、実は西啓帝が殿下宛ての文を残しています」すると容斉の太監だった小荀子(ショウジュンシ)が現れた。実は黎(レイ)王だけに見せるよう、西啓帝から頼まれていたという。…黎王殿下、変わりはないか?…私はじきに死ぬが、心残りが1つだけある…私と殿下はあまり親交がなかったが、懐の深い殿下にしかこの思いは託せぬ…母の罪は息子の私が命をもって償いたい…犠牲者たちが母を許し、恨みを忘れるよう願う…私と漫児の縁は尽きていた、今の漫児は黎王だけを愛している…どうか約束して欲しい、生涯、漫児を愛し、添い遂げると…そして西啓の民は貧しく、苦しみにあえいでいる…私が死ねば国は滅びるだろう、どうか黎王に仁愛の心で万民を受け入れて欲しい秦漫は容斉を忘れた後悔から今も西啓に暮らし、容斉を弔う毎日だった。その日は思い出の山荘で過ごし、ここで容斉の墓を守ってくれている蕭煞に感謝する。「私もずい分、悔やみました… あの時、陛下が宸(シン)国へ王妃を迎えに行ったのは、解毒法を見つけたからだったのですね 私が陛下を信じていたら状況は違ったのやも…」「いいのよ…あの毒が″天命″という名前なのは、運命を選ばせるからなのね ある者は我が子を犠牲にして己の命を救い、ある者は自ら犠牲になり人の命を救う… 斉哥哥は後者だった、自分が短命と知るからこそ、人々の苦しみにも心を寄せることができたの 人のために犠牲になることもいとわずに…」秦漫はひとり今年の青梅酒の味見をした。「今年は去年のよりずっと甘いわ…あなたの願いは来世で叶うかしら? 来世は普通の民に生まれ、病苦にさいなまれず、愛する人と平凡でも幸せな人生を送って欲しい」無憂はその日も土笛を吹きながら臨安(リンアン)門の様子を見に出かけた。するとついに馬車の前に立つ笑顔の漫夭を見つける。2人は同時に走り出すと、無憂は漫夭を思い切り抱きしめた。かつて仮面をつけて北臨にやって来た西啓公主・容楽…。当時、いきなり陳(チン)王から揶揄されたのが昨日のことのように思い出される。しかし今度は無憂の妻として添い遂げるため、秦漫は漫夭としてこの門をくぐることになった。宗政無郁(ソウセイムイク)は蕭可(ショウカ)の″郁可(イクカ)無料診療所″を手伝っていた。しかし今や国が豊かになり、医館に来る民も減っている。「私も気楽だ~自由気ままな暮らしは長年の夢だったんだ」「どうせ妓楼に通いたいんでしょう?」「ぁ…やきもちか? 政務のため数年間、各地を回っていたが、帰京してから別の女子とは口も利いていないぞ?」患者の治療に人生を捧げると決めた蕭可、無郁も爵位を捨てて蕭可を支える道を選んだ。あとは蕭可が嫁ぐと決心してくれるだけだったが、漫夭がきっかけを作り、無郁はなかば強引に婚儀を決めてしまう。博古(ハッコ)堂では遊歴から戻った洛顔(ラクガン)が師となっていた。「今日は″山河志″の話を…黎王と王妃の縁を結んだ書よ…」しかし子供たちに渡された山河志には何も書いていない。戸惑う宗政嬴(ソウセイエイ)と念児(ネンジ)、すると無憂と漫夭が現れた。「昔の山河志には山水画と手遊(テスサ)びに書かれた詩が記されていただけだ…」「父亲!母亲!」「叔父、叔母」実は山河志はもともと秦永(シンエイ)が2人の娘のために作った教本だった。天下を思う心を忘れさせないよう″山河志″と名付けたが、優れた兵法書だと誤った噂が流され、多くの国が手に入れようと一大事件になってしまう。結局、秦永の富国強兵の策とは天下の民への思いやりを失わず、勇気と知識と知恵で国を治めるというものだった。「今度はあなたたちが成長するまでに、この空白を抱負と展望で埋める番よ」洛顔は子供たちにそう教えると、″大雅(タイガ)″の″文(ブン)王″の暗唱を始めた。乾臨(ケンリン)宮で宗政無憂の即位式が行われた。これまで日陰の身だった無相子(ムソウシ)や南境で漫夭を追及した曹(ソウ)氏は今や、重鎮として朝廷を支えている。そして范陽(ハンヨウ)王・宗政玄明(ソウセイゲンメイ)や冷炎(レイエン)も無憂と漫夭の晴れ姿を笑顔で見守った。…無憂、私たちは不運にも乱世に翻弄され、他人の罠に落ちた…それでも幸い″山河志″を忘れず、太平の世を築けたわ…定められた運命などない、人の運命は結局、自分で決めるもの…ある者は茫然自失し、ある者は己に背き、ある者は道を誤り、ある者は改心する…ある者は何かを探し、ある者は自らを犠牲にした…今の望みはあなたと添い遂げることだけ…私たちが選んだ道をしっかりと踏みしめて行きたい完( ๑≧ꇴ≦)終わりました〜!前半は謎が謎を呼んで視聴意欲が湧きました、ストーリーも面白いただ演出のせいか?キャスティングの相性なのか?ちょっと惜しい!(←誰wもし皇兄の最期で盛り上がったまま最終話なら評価はもっと高かったのに@管理人比(´-ω-)ウム…評判ほど入れ込めず星★★★☆☆(ドラマ2皇兄で1w)
2020.09.03
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白发 Princess Silver第57話「最期の願い」姉を救うため、項影(コウエイ)と共に冷宮に潜入した痕香(コンコウ)@秦湘(シンショウ)。無事に秦漫(シンマン)@容楽(ヨウラク)@漫夭(マンヨウ)と再会できたものの、実は互いの子供たちが人質取られていることが分かる。その時、表から林申(リンシン)の声が聞こえた。「3人とも、今すぐ出て来い」容楽は1人で中庭に出た。すると林申は容楽にはまだ使命があるが、中にいる天仇門(テンキュウモン)の逆賊2人は差し出せと迫る。しかし容楽は寝殿には誰もいないと嘘をつき、疑うなら確かめろと挑発した。林申はゆっくり寝殿に入った。すると隠れていた痕香と項影がいきなり暗器を放ち、隙をついて寝殿を飛び出す。痕香は姉を連れて逃げ出したが、そう簡単に林申をまけるはずもない。そこで項影は2人を先に脱出させ、門を閉めておとりとなった。容楽は項影の気持ちを無にしないよう涙をのんで秦湘を連れて先を急ぐ。こうして項影は誓いを守り、最期まで命を懸けて愛する痕香を守ったのだった。一方、急に倒れた容斉(ヨウセイ)はようやく意識を取り戻していた。小荀子(ショウジュンシ)は皇太后が薬をくれたと教え、本当は皇帝を案じているのだとなだめる。そこへ密偵が駆けつけた。「陛下、公主が…失踪しました」容楽と痕香は逃げる途中、偶然、ある寝殿から赤子の泣き声を耳にした。2人が物陰から様子をうかがっていると、寝殿から皇太后が現れる。…西啓の皇太后は苻鴛だったのね?!すると皇太后の後ろから侍女が念児(ネンジ)を抱いて現れた。痕香は思わず身を乗り出し、物音を立ててしまう。そこで容楽は咄嗟に痕香を逃し、自ら姿を見せた。「あなたが陰謀の黒幕なのね?」「賢いお前ならとうに気づいていたのでは?お前は宗政兄弟を離間させるための駒よ あの2人は見事にお前に入れあげた、大した腕ね、よくやったわ」その時、林申が駆けつけた。実は天仇門の逆賊が2人侵入し、1人は始末したが、容楽と一緒に痕香がいたはずだという。苻鴛は痕香が子供を残して逃げるはずがないと分かっていた。ともかく容楽を再び冷宮に連れ戻して厳重に監視するよう命じ、衛兵たちに連行させる。一方、痕香は容斉に助けられていた。しかしなぜ容斉が自分を助けたのか分からず、企みがあると疑う。すると容斉は痕香が秦永(シンエイ)の娘で容楽の妹・秦湘だと知っていた。「朕なら容楽を救える、だがそなたの協力が必要なのだ」痕香は姉と子供を連れ去った男を信用できないと拒否したが、容斉は自分が死ねば容楽も死ぬことになるという。容楽は衛兵と冷宮へ向かっていた。すると御花園を通り抜ける時、黒衣の曲者が現れる。衛兵たちは咄嗟に様子を見に行ったが、その隙に容斉が容楽を連れ去り、容楽の面をつけた痕香が入れ替わった。まさか林申がその様子を垣間見ていたとも知らずに…。容斉は容楽を連れて山荘へ逃げた。しかし容楽は自分を利用する容斉を憎み、かんざしを抜いて自分の首に当てる。「知っているわ、西啓の太后は苻鴛でしょう?あなたは苻鴛の息子よ…答えてちょうだい! ″天命″の毒はあなたの仕業?それとも強いられて母親の計略に手を貸しただけ?」容斉は一瞬、秦漫の記憶が戻ったのかと思ったが、どうやら早合点だったらしい。「…そなたは私のせいで″天命″を飲んだ」容楽は自分の浅はかさに思わず失笑し、かんざしを握っていた手が力なくだらりと下がった。「私が馬鹿だったわ、何か事情があって誰かに強いられたのかと思ってた… 不思議よね~警戒していてもどこかであなたを信じたかった、でもその結果がこれよ… 毎回、失望させられる!」「それもこれも目的のためだ、私自身の目的のな…」「あなたの目的はよく分かっているわ 私と痕香の子供を盾に無憂(ムユウ)と傅筹(フチュウ)を脅し、北臨(ホクリン)を制すること… 天下を取るつもりね?」「…いかにも!皇帝なら誰でも抱く大望だ! 己の決断に後悔はない、人生をやり直せるとしても同じ道を選ぶだろう」「人生をやり直せるなら無関係でいたいわ、たとえ無憂と出会えなくなるとしても…」容楽は憤慨して出て行こうとしたが、その時、立ちくらみを起こして倒れてしまう。「漫児!大丈夫か?!」ついに″天命″の作用が出た容楽、もはや命の期限が迫るが…。その頃、苻鴛はようやく宗政允赫(ソウセイインカク)に真実を伝えていた。「あの時、容毅(ヨウキ)に辱められた私は子供を身ごもった… 産まれるとすぐ林申が西啓に送り届けたの なら筹児は誰の子だと思う?…雲児(ウンジ)は子供をひとり亡くしていたわね? 私が林申に子供の亡骸を用意させ、雲児の子供と取り替えたの、その子は私のそばで成長した あなたを敵だと思って育ったのよ!その子に傅筹と名付けたわ…ふふふ~信じられない? 筹児に龍の痣がないか確かめに来たわね?…でも先手を打っておいたの、あははは~」苻鴛は宗政允赫に顔を近づけて嘲笑すると、その時、動けないはずの宗政允赫が手を伸ばして苻鴛の首を締めた。ちょうど林申が駆けつけ難を逃れたが、苻鴛はなぜか林申がとどめを刺そうとするのを止める。「今となっても生かしておきたいと?あなたのために私は宦官にまでなった 秦永が献上した十里香の中に蝎寒散(カツカンサン)を盛ったのも私です あの時から、あなただけのために生きて来ました 奴はどうです?!あなたを利用し苦しめただけだ、なのに…まだ未練があると?」すると苻鴛はもっと苦しめてやりたいだけだと取り繕い、思わず林申の手を握りしめて情を利用した。「事が成就すれば必ず恩に報いるわ…」ともかく明日の計画は失敗するわけにいかない。苻鴛は容斉がまた容楽に手を貸さないよう、監視を増やすよう命じた。「先ほど確認しましたが異常はありません」「すぐ触れを出して、明日、哀家(アイジャー)が皇宮で宗政無憂と傅筹を待つと…」一足先に西啓に潜伏していた無相子(ムソウシ)が報告にやって来た。王妃は西啓皇宮の冷宮に監禁されているが、護衛には復活した天仇門も関わっているという。そこで無憂は今夜、子の刻に皇宮に潜入すると決め、宗政無郁(ソウセイムイク)たちは宮外で待機するよう指示した。すると冷炎(レイエン)が急報を伝えに戻って来る。「大変です!皇宮からの触れで今夜、太后が公主を処刑するそうです」その頃、容楽は朦朧としながら容斉の話を聞いていた。「漫児…そなたの愛と憎しみは、いつも白か黒だ…愛した者のために生き、死さえも辞さぬ だが人を憎めば、かくも情け容赦なく、かくも冷たい」「そう思うなら…私を放して…もう憎まず済むように…」「これも運命だ…そなたに出会って、私は生きる意義を見い出した だが運命は残酷すぎる…そなたを愛する機会を私に与えながら、共に生きることは許さぬ」「何を…言っているの?…分からないわ…」「それでいいのだ、そなたが無事ならそれでいい…多くは望めぬ 命は儚いからこそ大切にすべきなのだ…健やかに生きよ 私の言葉を決して忘れるな…いかに苦しくとも、辛くとも…ゥッ…生きねばならぬぞ?」「何の話?何をするつもり?」すると容斉は秦漫を抱きしめ、眠るよう促した。「目覚めたら何もかも良くなっていよう… 覚悟はできている…全て私が背負うと…そなたを北臨に送ったあの時から、この日を覚悟していた 私では幸せにできぬ…ならば…そなたの幸せに尽くす 私を許してはならぬ、恨み続けよ…憎い者が去るなら辛くはないはずだ…」その時、容斉の目から大粒の涙がほろほろとこぼれ落ちた。「私の願いはもう叶えられた…そなたの愛情を胸に…浮世を去ろう…」容楽はいつの間にか眠っていた。ようやく胸の内を明かし、容楽に別れを告げた容斉、すると蕭可(ショウカ)がやって来る。「陛下、準備ができました」「…私もだ」「陛下…本当に…」「始めてくれ」無憂と傅筹たちは皇宮に侵入、しかし冷宮はもぬけの殻だった。「罠か…」すると天仇門と衛兵たちが現れ、包囲されてしまう。しかし無相子と無郁が精鋭たちを引き連れ加勢、無憂と傅筹は一足先に正殿に向かった。正殿には衛兵の姿もなく、開放された永陽(エイヨウ)宮の玉座に容斉が静かに座っている姿が見えた。階下から正殿を見上げる無憂と傅筹、その時、苻鴛が悠々と現れ、容斉の横に腰掛ける。「家族の命が惜しくないなら、どうぞ私を殺してちょうだい」苻鴛が合図すると、捕らわれた容楽と宗政允赫が現れる。「妹に何と残酷な仕打ちだ!」無憂は思わず西啓帝を非難したが、容斉は黙ったまま何も言わなかった。すると苻鴛は2人を救いたいなら、かつて憎しみ合っていた頃のように命がけで戦えという。「容楽と宗政允赫は生き残った者に引き渡すわ」無憂と傅筹に他の選択肢などなく、2人はついに戦い始めた。しかし実際は戦いながら密かに2人で目配せし、捕らわれていた容楽と宗政允赫を同時に救出することに成功する。宗政允赫を助け出した傅筹はようやく素直に父と呼ぶことができたが、無憂は漫夭が偽物だと気づいて愕然となった。憤慨した苻鴛はさすが同じ母を持つ双子だけあると嫌味を言ったが、動揺している様子もない。その時、永陽宮に林申が現れ、天仇門が無憂たちの前に立ちはだかった。「上手く行ったと思うのは早すぎるぞ?芝居の幕は開いたばかりだ」永陽宮の石段の両側に容楽の息子と念児がそれぞれ籠に入って吊る下げられた。2つのかごの真下には激しい炎が見える。驚いた容楽は前に飛び出し、子供を返して欲しいと訴えた。「返してくれるなら私はどうなってもいい!」「傅筹?宗政無憂の子供だけではないぞ?あれを見ろ…あれはお前の娘だ 痕香が産み落としたがお前には隠していたのだ、痕香、そうだろう?」痕香は仕方なく仮面を剥ぎ取り、正体を表した。苻鴛はてっきり容斉が容楽を取り替えたと疑って激怒したが、なぜか容斉は一点を見つめたまま何も言わない。「斉児?黙っているのはなぜ?!」焦った小荀子は咄嗟にひざまずき、西啓帝は来る前に激しく咳き込み、声が出ないと釈明した。すると痕香が再び苻鴛に自分の命を渡すので子供を放してくれと懇願する。そこで苻鴛は痕香を正殿の前まで呼んだ。痕香は黙って石段を上がり、林申の前に立った。「あちらにいるのは容楽の息子よ お前の姉の子供を焚き火にくべればお前の子供は返してあげるわ」すると痕香は林申が差し出した短剣を受け取り、容楽の息子が吊るされたかごへ向かう。傅筹は咄嗟に痕香に声をかけ、冷静になるよう訴えた。「痕香!落ち着け…話を聞くんだ」「…あの子を見て、念児というの…もう1歳よ」「無憂たちの子を殺せば生涯、お前を許さぬぞ?覚悟はいいか?…短剣を捨てろっ!」傅筹の言葉を聞いた苻鴛は呆れた。「筹児、さすが宗政允赫の息子だけあるわね、父親と同じように冷酷無比だわ! 斉児、ご覧なさい、親子の情の前には利己的で卑怯になるものよ? なぜそなたは母に背いて他人の肩を持つの?!」しかし容斉が何の反応もしないことから、苛立った苻鴛は席を立って玉座へ近づく。「まだ私に逆らうつもりなの?!」苻鴛は思わず容斉の肩を小突いたが、その時、容斉の首が力無く傾き、冕冠(ベンカン)が落下した。玉座に座っていた容斉はすでに息がなかった。苻鴛は容斉を胸に抱き、必死に声をかけたが、取り返しはつかない。その頃、山荘では容楽がようやく目を覚ましていた。すると枕元にはかつて容斉が将軍府に持ってきた3つの菓子、容斉の字を手本にして自分が書いたという書、北臨に嫁ぐ時にもらった玉佩(ギョクハイ)、そして自分を象った木彫りの人形がある。容楽は思い出の品に触れるたび秦漫の記憶がよみがえり、ついに全てを思い出した。西啓帝・容斉は兄でも敵でもない、かつて自分が愛した人だったと…。「斉哥哥!…斉哥哥っ!」そこへなぜか蕭可が現れた。蕭可は容楽が1刻ほど眠っていたと教えた。その時、容楽はふと薬の香りの中に混ざった生臭さに気づく。蕭可は″天命″の毒が解毒できたとだけ伝え、何も聞かないで欲しいと頼んだ。しかし解毒法は出産の時に毒を子供に移す方法しかないはず、他の方法をどこで知ったのか。すると容楽は自分の手首に包帯が巻かれているのを見て蕭可を追及した。「この傷は何?!何があったのか話して!」苻鴛もかつて″天命″の毒に冒された。そこで容斉に毒を移して解毒したが、その代わり容斉は生来、身体が弱く、延命の薬を飲んで生き長らえて来たという。こうして容斉の体の血は延命する効果を持った。「医書の残りの半冊にも解毒法が書かれていたの ″血をもって血を換え、命をもって命を換える″と…」つづく(꒦ິ⌑꒦ີ)だーっ皇兄の首が曲がったところで涙・涙・涙…秦漫め!なぜ忘れた!と怒りの涙でも蕭可の説明で一気に涙が引っ込んだ!全然、意味が分からない(笑
2020.09.02
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