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2026.07.16
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カテゴリ: 朝雪録 全38話
※ATTENTION:ドラマにはグロテスクな内容が含まれています

朝雪录 Coroner‘s Diary
第29話

燕遅(エンチー)は連続殺人事件の容疑者である王信(オウシン)の目撃情報を得た。
そこで目撃現場の付近一帯にある全ての石臼店を調べさせることにする。
しかし時すでに遅く、捜索中の白楓(ハクフウ)が空き家になった石臼店の廃屋で遺体を発見した。

知らせを聞いた燕離と秦莞(シンワン)が現場に駆けつけた。
被害者は石臼で顔の半分を潰され死亡、手のタコの位置から彫刻師と推測され、急ぎ寧不易(ネイフエキ)を呼んで似顔絵を作ることにする。
遺体の死後硬直と血の乾き具合から被害者は捜索前には殺されていた。
争った形跡はなく、被害者が自らここまで歩いて来たのなら、顔見知りの犯行の可能性が高い。

「事件の夜、梁には石臼が吊され、地面には無義花の絵があった
 しかし被害者は暗がりで気づかず、絵の上に立った瞬間、下手人が縄を切ったんだ」

秦莞と燕遅は石臼に残っていた縄を調べた。
縄は2度に分けて切られており、1度で切れないことを案じてあらかじめ半分、切っておいたらしい。
秦莞は片側の切り口が整い過ぎていることから、彫刻で使う糸鋸(イトノコ)を使ったと分かった。
下手人はやはり王信なのか。
そこへ寧不易が到着したが、顔を潰された遺体を見てまた気分が悪くなってしまう。

寧不易は半分の骨格を元に似顔絵を作成、帰って行った。
すると燕遅は寧不易が嘔吐(エズ)いた時、甕に張った水に映る様子を見たという。
寧不易は嘔吐するふりをしていただけだった。
実は秦莞は最初の呉謙(ゴケン)の時にすでに気づいていたという。

苦しそうにしながら顔色は変わらず、目の充血もなかったという。

遺体を義荘に移した秦莞は復顔法で遺体の頭部を模した粘土像を作った。
そこへ展(テン)捕頭が寧不易が書いた王信の似顔絵と今回の犠牲者の似顔絵を持って来てくれる。
粘土像は王信の似顔絵と一致、手のタコからも被害者は王信と断定した。
寧不易の腕なら被害者の顔を間違えるとは思えず、わざと別人に描いたのだろう。

「輪郭を似せつつ顔の特徴を微調整している、下手人だから王信であることを隠したのね」
状況証拠は明らかに寧不易を示していたが、燕遅はやはり動かぬ証拠が必要だと言った。

燕離と岳凝は染墨画館を訪ねた。
そこへ予定通り鳳栖(ホウセン)楼の妓女が現れ、燕離に馴れ馴れしく言い寄る。
「燕離!私の真心を踏みにじったわね!」
激怒した岳凝は燕離を引っ叩いて帰ってしまう。
その様子を寧不易が見ていた。
寧不易は郡主に真心を尽くすよう諌めたが燕離は一蹴、機嫌取りに店で何か買いたいという。
「ちょうど良い匕首があります、家の書斎にあるので夕餉の後にお越しください」

燕離と岳凝が一芝居打って寧不易の標的となった。
燕遅は今晩、燕離の代わりに白楓を送り込むことにしたが、燕離は自分が行くと譲らない。
誰もが危険だと反対する中、秦莞だけは燕離を後押しした。
「生きてさえいれば必ず私が治してみせる、これを持って行って」
秦莞は万一のため薬や鷹笛を渡した。
すると燕離は不安そうな岳凝の様子に気づく。
しかし岳凝は素直になれず、優しい言葉ひとつかけられなかった。
「何も言わないで!私たちは何があってもずっと″良き兄弟″よ」

その夜、燕遅と白楓は寧不易の家の屋根に上り、瓦をひとつ外して燕離を見守った。
しかし燕離は寧不易が持って来た匕首を見ようと席を立ち、2人の視界から消えてしまう。
証拠をつかむまで乗り込むことができない燕遅たち、その時、部屋の奥から白い煙が見えた。
「しまった!」

寧不易が匕首が入った箱を開けると途端に迷昏香の煙が現れた。
驚いた燕離は握りしめていた鷹笛を吹こうとしたが、首を突かれて意識を失ってしまう。
気がつくと燕離ははりつけにされていた。

燕遅と白楓は燕離を見失った。
そこへちょうど秦莞たちが駆けつけ、寧不易が抜け道から燕離を連れ去ってしまったと知る。
恐らく屋敷内のどこかに密室があるはずだ。
その時、秦莞が池から小さな気泡が出ていることに気づく。
「抜け道よ」
燕遅たちは注意深く橋を調べると、ついに隠し扉を見つけた。

燕離は時間を稼ぐため、悪事を働いていない自分を殺すのは天道社(テンドウシャ)の規則に反すると訴えた。
天道社を知る者がいたことに激しく動揺する寧不易、すると妓楼に入り浸って永寧(エイネイ)郡主の心を弄んだ罪により燕離を″切り裂きの刑″に処すという。
「誤解だ!私はまだ女子を知らぬ、ただ1人で眠れず妓楼通いを…
 我らは三生を近い、夜を共に過ごした仲なんだ」
その時、岳凝が真っ先に地下の密室に飛び込み、背後から寧不易を蹴り飛ばした。
「それ以上、言ったら口を裂くから!」
岳凝は燕離を心配していたことも忘れ、名節を傷つけられたと激高した。



白楓と展捕頭は梯子を登って来た義(ギ)王世子を引っ張り上げた。
すると燕離は大急ぎで走って逃げてしまう。
2人は呆気に取られながら、今度は永寧郡主に手を貸した。
「燕離は?!」
「あちらに」
「許さない!八つ裂きにしてやる!」

一方、秦莞と燕遅は現場に残って寧不易の目が覚めるのを待った。
隠し部屋を見回していた秦莞が帷を外すと社主の白い仮面を発見、壁には大きな無義花の絵がある。
その時、寧不易の意識が戻った。
「あなたが王信を殺さなければ疑念のまま終わったのに」
「奴は殺されて報いを受けるべきだった、欲深い者には″石臼の刑″が相応しい
 観音鎮事件の時は詰めが甘かった、そろそろけじめをつけるべきだな
 私は殺されても構わぬ、だが数日でも生き延びたら必ずや貴様を殺して大業を果たす!」
寧不易の標的は将軍として多くの命を奪った燕遅だった。
「なんと惜しいことよ…まだ志半ばだ」
すると寧不易は匕首で自分の首を掻っ切ってしまう。

秦莞は寧不易の遺体を検視した。
気血が尽きているところを見ると、すでに余命がわずかだったと分かる。
すると左胸に無義花の入れ墨が入っていた。

翌朝、秦莞は張洞玄(チョウドウゲン)を証人として京兆府に呼んだ。
社主の仮面は樟木(ショウボク)に白い漆を塗り、寧不易の顔の輪郭を基に作られている。
樟木の堅さから輪郭が一致しなければつけることはできず、色も黄ばんで年季が入っていた。
張洞玄の話では白い仮面は社主しかつけられず、副社主が銀の仮面をつけるという。
そこへ白楓が寧不易の来歴を調べて戻って来た。

…岷江(ミンコウ)と沁河(チンガ)で水害が起き、裕(ユウ)王自ら朝廷の救済金を湖(コ)州へ護送した、しかし湖州布政司(フセイシ)の按察副使(アンサツフクシ)・寧守徳(ネイシュトク)が救済金を横領、救済が停滞、結局、寧守徳は罪を認めないまま斬首刑に処され、子孫三代は仕官の道を断たれた…

寧守徳は寧不易の父だった。
確かに按察副使1人で横領などできるはずもなく、皇族の裕王だけ見逃されたのだろう。
「寧守徳は身代わりにされたのね、息子が天道の不公平を恨んで当然だわ」
秦莞は父を思い出してうっかり私情を挟み口を滑らせた。

燕遅が秦莞を連れて一旦、外に出た。
「寧守徳と君の父親は違う、首謀者でないにしろ横領に手を染めたのだ」
「そうね、正義を求めるなら民を害さず、裕王を裁く術を探るべきだった」
秦莞は軽率な発言を反省し、燕遅の警告に感謝した。
「鄭府尹や展捕頭の前での言動には気をつけてくれ」

その夜、燕遅は皇帝に呼び出された。
皇帝は連続殺人事件が無事、解決したことを評価したが、兵糧事件の容疑者が入京したにも関わらず動かない燕遅を訝しむ。
「調査の結果、軍内に″害虫″がいますが、証拠を収集できていません
 害虫はいても軍の潔白の事実は揺るがず、陛下に忠実です」
燕遅は父王をかばったが、皇帝が遠回しに兵権の返還を迫っているのは明らかだった。
「陛下、私自ら朔西へ赴き、害虫を炙り出して陛下の心を安心させましょう」
「よかろう、この件は漏らすな」

白楓が密書を持って睿王府に戻ってきた。
皇太子が朔西に到着、兵糧を引き渡す際、睿王が内部調査していた鳩組を捕まえてしまったという。
「私は朔西へ行く、お前は命懸けで莞児を守れ」

(ˇ⊖ˇ)<ホッホ~

李牧雲(リボクウン)は鄭府尹から事件の報告書を受け取った。
すると報告書の末尾に″未解決″とある。
鄭府尹は張洞玄の証言から副社主と残党が残っていると説明した。
しかし李牧雲は都を騒然とさせた事件を早く決着させるべきだと訴え、何より義王世子を危険に晒したことが皇帝の耳に入れば処罰は免れないと脅した。
鄭府尹は罷免を恐れるあまり、調書を修正してから奏上すると約束してしまう。

そんなある日、岳凝が秦莞を迎えにやって来た。
帰京した信(シン)王世子・燕澤(エンタク)が皇太后への挨拶で福寧宮に来るため、一緒に参内しようという。
実は亡き信王妃と睿王妃は親友で、燕澤は燕遅とも仲が良かった。

燕澤は目が見えず、名医を探して各地を旅していた。
しかし秦莞の名声を聞いて帰京したという。
すると燕澤は診察のため近づいた秦莞にこっそり皇太后を心配させたくないと伝えた。
「後日、改めて診察を頼む」
「分かりました」
そこで秦莞は皇太后を安心させるため、鍼治療と薬膳で回復できると伝えた。

岳凝は秦宅に泊まることにした。
珍しく元気がない岳凝、茯苓(フーリン)は鬱憤晴らしに燕離と遊びに行ってはどうかと勧めたが、かえって怒らせてしまう。
実は秦莞は岳凝が信王世子と再会してから様子がおかしいと気づいていた。
「正直に話すわ…内緒よ?ずっと後悔していることがあるの」
それは岳凝がまだ6歳の頃だった。
冬の巻狩に参加したくても誰も馬場へ連れて行ってくれず、腹が立って勝手に出かけてしまったという。
しかし岳凝は大雪の中、足をくじいて迷子になった。
そんな岳凝を探しに来てくれたのが燕澤だったという。
燕澤は岳凝を背負って歩いた結果、吹雪を顔に受け、雪の反射光で目を痛めてしまう。
「その後よ、目が見えなくなったのは…
 確かに昔から体が弱くて、長く目を使うと痛みが生じると言ってた
 でも見えなくなったのは私のせいなの
 だから…責任を取って澤哥哥に嫁いでお世話する!
 目が不自由な皇族に令嬢は嫁がない、見捨てられないわ、責任を取る!」
「愛していない相手に嫁ぐの?燕離のことは?」
「望んで嫁ぐのよ、燕離は…私がいなくても楽しく過ごすわ」

燕離は風邪を引いていた。
白楓は薬を届けがてら、茯苓から聞いた話を教えてしまう。
岳凝が信王世子に嫁ぐと知った燕離は激怒、薬そっちのけで慌てて出かけて行った。

翌日、秦莞は信王府を訪ねた。
そこで燕澤が太医から処方された薬を確認したところ、脈診との矛盾に気づく。
「以前、毒を盛られたことをご存知ないのですか?」
「やはり優秀な医者だ、だがもう済んだことだ」
すると燕澤はもし両目を失っても運命だと受け入れる覚悟があると伝えた。

その夜、秦莞は燕遅のことを想いながら証しの玉を見つめていた。
すると突然、白楓が駆けつける。
実は燕遅は兵糧の横領事件と睿王のことで問題が生じ、急に朔西へ出かけたという。
「あなたは行かないの?」
「私は少帥の命により郡主を護衛します、ところで晋(シン)王府の件で…」
「晋王府?」

つづく


( ゚д゚)え?終わり?と思ったら未解決か、これは期待!
そう言えば王信を待ち伏せしていたのって銀色仮面だよね…ザワッw





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最終更新日  2026.07.16 21:54:20
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