クルマ、バイク、鉄道模型など趣味で人生を楽しむ

クルマ、バイク、鉄道模型など趣味で人生を楽しむ

2024.04.03
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テーマ: 鉄道模型(720)
カテゴリ: 鉄道模型
鉄道模型ファンの皆さん、「弘法筆を選ばず」と言いますが、それはウソです。
そうでなくても緻密な作業でストレスが貯まるもの。
私の今までの試行錯誤の経験からお薦めできるツールとサプライをご紹介します。


​1.カッティングシート、鉄板、木板
ほとんどの皆さんは私と同じく、机で鉄道模型工作をなさっていると思いますが、作業環境として最低限カッティングシートと鉄板、木板を揃えておくと机も汚れず、傷つかず、作業中にあちこち移動せずに集中できます。


カッティングシートは以前小さいサイズを使っていましたが、やはり作業スペース全体をカバーする現在の大きさ45cmX30cmに落ち着きました。値段はモノタロウで600円前後です。

鉄板は10cmX15cmX1cmで裏にゴムシートが貼付してあり、増量ウェイトを叩きのばしたり、モーターにウォームギヤを叩き込んだりしても机が傷つきません。以前、レールのカットピースを使っていましたが、場所を取るのと落として足の甲を怪我したことがあり、尖った形状は避けた方が無難です。
木板は切れ端程度でいいですが、ドリルの穴あけやハンダ作業で使っています。




2.専用工具箱
立派な工具箱は必要ありません。ご自分がよく使うツールやサプライを狭い机上に整理できる工具箱は作業の効率化のために欠かせません。私は段ボールで20cmX15cmの底面箱を自作して、大変重宝しています。細かい仕切りは実際に使いながら位置を調整したほうがうまく使えると思います。


いつも机上に置いても邪魔にならないことが肝心!






​3.車両作業台
Nゲージ、HOゲージの各々の特性に応じて、次のような作業台を自作して活用しています。

<Nゲージ用>

KATOの製品ケースとマイクロエースのスポンジを流用しました。
Nゲージ最大のポイントはビスや部品が小さいので紛失しないことです。
透明ケースの中で車両を安定させるとともに落としたビスやパーツを見つけやすいようにしました。
スポンジはSLや電車、客車に対応して屋上クーラーやパンタグラフに当たらないよう、井桁を並べる形でケースにはめ込んであるだけで位置をズレせるようにしています。カプラーや前方デッキの切り込みも入れました。



<HOゲージ用>

固めのスポンジ(作例では天賞堂カンタム機用を流用)を切り出して、様々な形の車両を自在に安定させるとともに、分離した車体と床板を前照灯や尾灯、室内照明の配線を外さない状態で整備できるようにしました。


車体と床板を分離可能なリン青銅の接点式になっているモデルも多いですが、チラツキや接触不良を防止するために改造し、ハンダ付け結線しているケースが多いので、助かっています。



​4.ビスキャッチドライバー
車体の奥まったところのビスを締めるのに、中々ビス穴にはまらず、下に落としたり、モーターのマグネットにくっついたりでイライラしたことはありませんか。
そんな時にこのキャッチドライバーはいかがでしょう。
粘度の高いグリスでビスをドライバーの先に仮止めする手もありますが、作業途中で落ちたり、モーターの磁石に鉄製ビスが盗られたりと不便もあります。





​5.フック(ケガキ針、ハンダフック、ピック等)
部品を押さえたり、接着剤の乾くまで固定したり、中々くっつかないメタル転写マークやインレタを押さえたり、ナンバープレートにゴム系接着剤を塗る時にドライバーやカッターナイフの先で代用されている方も多いと思います。



あまり、沢山の種類は不要です。両端はL字形にI字形かS字形があれば十分です。@200-300円前後ですが値段の数10倍の価値はあります。


N小屋の内装シートを貼っているところ。フックの腹で押さえます。


「ナンバープレートくらい自分で付けないとね・・・」とは言うものの、道具と慣れは必要です。
こういう作業は実は子供のほうが得意です。小学5-6年のころは指先だけでやっていました(笑)。


​6.使い切り瞬間接着剤
瞬間接着剤は便利なようで扱いが厄介です。使おうと思ったらカチカチに硬化していたり、強くチューブを押さえると一気に出過ぎて、接着部分が白くなって大慌てという経験はありませんか。

まず、付けすぎないのが接着のコツです。余っても、赤い栓をしておくと思いのほか再利用可能で、1回で無理に使い切る(捨てる)必要はありません。モノタロウで600円前後で買いました。


ほかの樹脂系やビニル系の接着剤も同じですが、使っているうちに中身が硬化するので、大きなサイズより、割高でも小さいサイズを使ったほうが作業のストレスは少ないです。



​7.拡大鏡いろいろ
精密作業には拡大鏡が不可欠ですが、場面に応じて色々揃えておくと助かります。


写真のハズキルーペのようなメガネタイプを愛用されている方は多いでしょうが、倍率は1.32倍、1.6倍、1.85倍と大きくありません。
それに対し、手持の拡大鏡/ルーペは2.5倍や3倍です。(@500-1,000円)
スタンド式で照明の付いたルーペは通常10倍で4倍くらいのものもあります。(@2,000-3,000円)
時計職人がまぶたに挟んでみている筒形のルーペは5倍や10倍です。(@1,000円前後)
つまり、倍率によって使い分けや重ねて使うことを覚えましょう。

次に照明の必要性と両手の自在度で使い分けると便利です。
小型のLEDペンライトで照らしながらネジを差し込んで回す場面を考えてみてください。
隅々まで明るいですが、片手しか使えませんので、部品を押さえながらドライバーを回す、あるいはネジを押さえながらドライバーを回すということができません。
照明付きのスタンドルーペは狭いところを照らすには不充分で、スタンドは作業の邪魔になることはありますが、両手が使えて非常に有難いことも多いです。



​8.腰のあるピンセット
ピンセットは微妙な強さで挟んだ方がいい場合もありますが、逆にしなってしまうので強く握り過ぎてカプラーやドローア―のスプリングなどを飛ばしてしまい、机の下を探し回ったようなことはありませんか。腰が太くて全くしならないピンセットは意外に使う場面が多く、ぜひ揃えておきたいツールです。
モノタロウで@800円前後で買いました。


手前のタミヤのピンセットと太さの違いにご注目!


普通のピンセットよりはるかにグリップ力が強いので、ラジオペンチの小型版のように真鍮線やリン青銅線などを曲げたりする際も便利に使えます。

これを新たに見つけましたが、腰がさらに強いタイプで、極小や薄いパーツもしっかり掴めて先を曲げたりするのも容易です。細い糸も結べます。HOZANというメーカー品でモノタロウで1,700円もしましたが、それだけの価値はあります。ステンレス製で元々はどうも手術などの医療用のようです。

3本持っておくと便利で、バネやビスを飛ばして机の下を探しまわることも少なくなると思います。



​9.先端変形ニッパー
ニッパーの先端部分の刃の裏側が大きくえぐれている変形ニッパーです。プラやABSパーツをランナーから外す際に残りバリが殆ど出ないので切断後にいちいちヤスリで削る手間が省けて作業効率が上がります。









​10.爪楊枝
愛用されている方も非常に多いと思います。色々な使い方ができて綿棒とともに万能ですね。
モノタロウでは500本入の3パックで300円など安価なのでぜひどうぞ。


外れにくいKATOの客車やスカートの長い2階建て車体、あるいは鬼のように外れないTOMIXの機関車車体を外す時にクサビとして重宝しています。


はみ出したゴム系接着剤やホワイトボンドを除去する場合、ドライバーやカッターナイフでは塗装を傷つけてしまう可能性があるので、爪楊枝に勝るツールはありません。


接着剤が乾くまで局部的に押さえたり、角の部分を押し込んだりする時も活躍します。





「ナンバープレートくらい自分で付けないとね・・・」とは言うものの、道具と慣れは必要です。


接着剤は絞り出して付けるのではなく、爪楊枝をチューブの中に差し込んで付けるようにする と、余分なつけすぎにならず、接着剤の硬化も防げるように思います。


はみ出たゴム系接着剤は爪で引っ搔いても伸びて中々取れにくいですが、 カッターナイフやドライバーなど金属ツールは禁物!  新品の爪楊枝の先ではみ出た接着剤を押すようにすると車体の塗装を傷つけずに取れます。


ウレタンスポンジを切り抜く時の位置決めに。 抜いても意外にも穴は残りません!
なお、切り抜きのコツは別稿の「車両ケースを極める」で解説していますので、ご覧下さい。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/



​11.ハンダいろいろ
ハンダが流れない、ハンダを付けようとしたら隣のハンダ付したところが外れた、余分なハンダを削っていたらハンダ付が外れた・・などなど、悩みは尽きません。
30W前後の温度調整機能付ハンダコテや100Wクラスの強力ハンダコテ、塩化亜鉛溶液、ヤニ入りハンダ、キサゲ、ハンダ吸取りテープなど、悩み多きあなたの味方になってくれるでしょう。
コテ先にまず軽くハンダを付けておく(ハンダメッキする)ことがコツ。


ハンダ吸取りテープは銅メッシュで、100Wクラスのコテとともに油分なハンダ部分に当てると「あ~ら不思議!」、毛細現象でハンダが吸取られる優れモノです。@200-300円です。







12.アルコール液と介護用綿棒
KATOやTOMIXなどのレールクリーナーやクリーニング棒は値段が高すぎます。
消耗品ですので普通のアルコール液と介護用綿棒(ケア綿棒)で十分代用できます。価格は半額以下でドラッグスストアやアマゾン、モノタロウなどで手軽に調達できます。
アルコールは「れーるぎゃらりー六甲」のこの道40年のご主人床次様に教えてもらいました。

なお、アルコールはレールクリーニングのほか、タミヤカラー等で施したウェザリングの除去やエンドウの車体表面に融着した緩衝材の除去など、シンナーでは侵される車体のクリーニングにも使えます。
また、TOMIXのプラ車体のように金型脱着用のオイルが薄く残っていて、そのままで塗料が乗りにくい場合、オイルを除去するプライマー代わりにも使えて用途が広いです。
蒸発したウェット・ティッシュの再生にも。


綿棒は汚れて黒くなれば、そこだけむしり取ります。写真の綿棒は使用中で大分小さくなっていますが、一度に両方のレールをクリーニングできて助かります。取っ手が長いのでトンネルや架線アングル、切通しの線路など、狭いところでも拭きやすくて楽です。ドラッグストアで安売りしています。


全長25cm、綿の直径2cmです。


取っ手が長いので、トンネル内のレールクリーニングも楽にできます。写真はNゲージ


Nゲージなら両方のレールを一度にクリーニングできます。両側が切通しになっていうような狭い線路でも便利です。


HOですと、一度に2本のレールは無理ですが、綿棒の先が大きいので、アルコールを付けてもよく持ちます。



13.電子小型計量器
機関車などのウエイト増量のほか、一般的な封筒の計量や台所での調理計量にも活用できます。
1Kgまで計量でき精度も悪くありませんが、中国製なので一応商品の評価欄で確認してからアマゾンやモノタロウで買いましょう。1,700-2,000円前後です。




蒸機機関車は大体500-600g、プラ製客車は100-150g、真鍮製客車は150-180gで室内照明やN小屋内装シートを装備すれば50g-70g増になるという牽引の目安も認識できます。



14.通電促進グリス
元々は屋外に晒されることが多いバイクのライトやメーター、バッテリーなどの接点通電促進のために開発されましたが、鉄道模型でも蒸機のドローアや客車カプラーのセンターピン、ピポット車軸、車体と床板の集電端子(特にKATOとエンドウ)、天賞堂カンタム搭載機の機炭連結端子などの通電促進に大いに効果があります。バイクショップ以外でもモノタロウなどで買えます。@400-500円
付けすぎるとが逆に漏電の恐れがあるので、爪楊枝の先に付けて塗布してください。
なお、カーボングリスは締め付けると粒子同士が結びついて摩擦係数が高くなり、外れにくいという特性がありますが、黒色でその特性が災いし、手や服に付くと落としにくいです。


粘度が高いので、精密ドライバーの先に付けてM1.4などの微細ビスキャッチャーに使うこともあります。


車体と床板の接点も古いモデルほど繊細なリン青銅線などで錆や接触不良をおこしがちなので、塗布しておくと安心です。



15.レール・車輪の集電向上剤
鉄道模型は一に集電、二に集電、三に絶縁、最後に集電です!
不動や不調の大半は集電、絶縁の見直しで改善されることがほとんどでしょう。
この分野で頼りになる助っ人が増えてきました。
まず、「LOCO」という鉄道模型専用の集電向上剤です。
「れーるぎゃらりー六甲」のこの道40年のご主人床次様からサプラス社の製品を勧められて半信半疑で使ったところ、確かに効果がありました。
M車の集電車輪の踏み面やレールに爪楊枝や綿棒で塗布すると、カーボンの付着が抑制され、ギクシャク走行の緩和やレールをクリーニングする間隔が伸びて作業が軽減されます。また、室内照明のチラつく客車の車輪にも塗布すると効果があります。塗布した状態で走行させるとレール面にも徐々に行き渡るので間接的な効果があるように感じます。
原理的には車輪とレールの間のスパークによって黒い斑点のように付着する汚れを落とし、表面に不揮発性の極薄被膜を形成して付着を防止する機能があるとのことです。確かにこの集電向上剤を付けずに、単にアルコールでレールを拭いただけでは当初は非常に好調ですが、延べ3時間ほど走行させると再度クリーニングしないと集電不良によるギクシャクや不始動、スロー不調の症状が出てきます。
1本10ccで@3,100円もするのが難点ですが、だまされたと思って一度お試しいただく価値はあります。

次に安いにも関わらず、かなりの効果が期待できる「接点復活王」です。偶然モノタロウで見つけて試用したところ、@630円にも関わらず、集電復活の効果は確かで、調子の悪いNゲージSLや接触不良のポイントがみごとに復活しました。これもぜひお試しください。

下の写真の左が「LOCO」で、右が「接点復活王」です。



そのほか、KUREの「接点復活スプレー」もすぐれモノです。値段も@500円前後と安いです。

ポイントはカーボンが付着して通電が悪くなりがちですので、定期的に「接点復活スプレー」を散布しています。作業が手軽なのが何よりのメリットです。


Nゲージでは通電がかなり微妙なので、切り替え頻度の高いのポイントには「接点復活王」を直接筆塗しています。筆が付いているので、作業が楽です。


また、集電トラブルが起こりやすいNゲージ車両はテスト走行線路に通電剤を塗布して前後に走行させるだけで復調することが多いです。車輪全周にいちいち塗布するより作業ははるかに簡単です。




16.潤滑グリス
色々試しましたが、よく推奨されるシリコンスプレーは粘度が低いため、回転箇所ではすぐに落ちてしまいます。主台枠の上で激しく回転する動輪車軸やギアボックスの潤滑、客車のピポット台車からの異音(特にエンドウ)対策などに最もお薦めできるのが エンドウの「セラミックグリース」 です。
「必要は発明の母」とはよく言ったもので、エンドウに「新品の完成品でも異音がする」と文句を言ったら逆に強く薦められました。半信半疑で試したところ、キーキー、キュルキュル鳴っていた異音がなくなりました。「これこそ、マッチポンプ!」と苦笑してしまいますが、メーカーとしての努力は認めます。

なお、潤滑剤は慎重に選ぶ必要があり、 ミシンオイルや鉱物系の潤滑油・グリスはプラ製ギアの成分を侵してギア割れなどのトラブルやギアボックスの経年固着によるトラブルを誘発 します。
40-50年前はミシンオイルしかなかったので、自転車や真鍮製蒸機モデル(電関)など何にでもジャンジャン付けておりましたが(笑)。





17.小型ヒートガン
以前はホームセンターで売っているような強力ドライヤー並みのヒートガンを使っていましたが、鉄道模型には風量、熱量とも大きすぎるようです。例えば鬼のように付きにくいTOMIXやKATOの転写マーク(メタルが最悪😢)、インレタを温めようとすると保護したメンディングテープもろともスルメのように滲んだりして台無しになることもありました。
この写真の小型ヒートガンは全長25cmほどでコンパクト、作業机の上でも邪魔にならず、風量、熱量も適度に弱いので扱いやすいです。強弱の切替えスイッチも付いており、塗装や接着剤の乾燥、コードの収縮チューブ固定などにも重宝しています。モノタロウで買いましたが、@6,000円の価値はあります。





18.歯ブラシ
これも「れーるぎゃらりー六甲」のこの道4年のご主人床次様から教えていただきました。SLや電気機関車のフランジは結構カーボンが付着しますが、綿棒にアルコールを付けたくらいでは擦っても落ちにくいので固めの歯ブラシを使うと頑固な汚れもかなり落ちます。
それでも落ちない時はハンダ用のマイクロステンレス製「キサゲ刷毛」を使いますが、ほとんど稀なので真鍮工作の多い方でない限り、常備するほどではないと思います。




マイクロステンレスのキサゲハケです。



19.ネイルアートブラシ(極細線引き筆)
極細の線を引ける「ネイルアートブラシ」です。
色々探して、私はナイロン製の0.7mm、0.9mm、1.1mmの3本セット税込699円の「Kolinsky Brush」という製品をアマゾンで入手しました。線を引くだけでなく、非常に細部のピンポイント1か所だけを塗ることもでき、重宝しています。
今まで、空気作用管やフィギア、車両標章、前照灯シルバー、手すりなどの塗装に使っています。
塗料は先端だけに付けて寝かせるようにして塗るのがコツです。筆の部分全体に塗料をドブ付けしたりしないように注意してください。シンナーで洗浄して何度も使えますが、筆先が繊細なのでやさしく洗浄
し、同色だけに使って、2-3度使えば交換という感じで使っています。








他の筆との比較です。左からネイルアートブラシ、面相筆、普通の細筆です。
面相筆は元々行書のひらがなを書く「光る君」用なので、個人的には塗装には向いていない印象で、通常は細筆を使っていました。


天賞堂のカンタム蒸機の空気作用管の固定ステーの塗装とパイプのウェザリングに使った時の写真です。


貨車の所属標識レタリングが欠けたので、補修しています。常に筆先を引くように塗るのがコツです。


ナンバープレートの書き換えにも使っています。



20. 検電テスター
電気は見えないので、私も苦手ですが、検電テスターを持っていると見えてきます。よく似たモノとして「検電ドライバー」がありますが、1本だけで例えばコンセントの片側に差し込むと電気が来ていれば点灯すうようになっています。ただ、これですと+-どちらの極性か、分かりませんし、鉄道模型工作の場合は通電状態を確認できないとあまり意味がありません。「検電テスター」は片側がワニぐちになっていて、A点とB点の両方にタッチするとAB間の通電が確認でき、AとBの極性を知ることができます。


通電の確認事例です。両方の台車から集電できているので、赤いランプが点灯しています。


極性の確認事例です。写真では青いランプが点灯していますので、手前のレールがマイナスであることが分かります。「右側プラスで前進」が鉄道模型のルールなので、この状態で車両を載せると左に進むはずです。複数M車の同期を図ったり、LEDの配線(極性が違うと点灯しません)を確認したり、何かと便利です。




21.絶縁用樹脂ビス、ナット、段付きワッシャ
40-50年前のKTM、エンドウ、天賞堂などの大古ブラスモデルは電気が床板や車体に上がらないような対策や他の連結車両に電気が伝わらない対策が不徹底で、走行中にショートして止まるようなトラブルが付き物です。
特に縦型モーターを床板に固定するボルスター周辺は要注意で、床板を絶縁ではなく、マイナスアースしているモデルさえ、あるほどです。そのため、樹脂製の主にM2のビス、ナットや段付きのワッシャを使うようにしています。最近の精密製品は単に固いだけでなく粘性もあり、経年劣化や強度の不安はまずありません。
なお、ネジ径は金型の制約で現在最小2.6mmまでになっています。
2024/7/9の「ものづくりワールド」にも訪れて探しましたが、業界としての限界値のようです。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202410030000/
モノタロウで50個500-1,000円前後で買いました。




​​ 絶縁使用事例: 縦型モーター台車からボルスター経由で床板に流れようとする電気を完全にシャットダウンするのに樹脂製のビスナットや段付ワッシャは安心感があって重宝します。最新のプラ製モデルのように、レールから床板、車体に電気が上がらないようにするのが基本です。


集電使用事例:
​急行貨物のKTM救援車ワムフ100は室内不灯のため、台車の車輪を両絶から片絶に交換、センターピンの穴を大きくして樹脂製段付きワッシャを挿入、 室内照明の集電を図りました。


2時間ほどの作業ですが、樹脂製段付きワッシャがないと床板が真鍮ですし、床板と絶縁しながら簡単に集電することはできません。
なお、いちいち書き上げていませんが、写真のような検電用のワニぐちコードなども揃えておくと作業を非常に効率的に進められます。
​​



22 .ホコリ取り極細ブラシ
​精密蒸機などのホコリ取りに苦労されていませんか。
エアダスターや筆、カメラレンズクリーナー、掃除機などでホコリを取ったつもりなのに、強い照明を当てて撮影すると、細かいホコリが沢山写っていてがっかりします。色々試行錯誤していましたが、やっとホコリ取りに威力を発揮する極細ブラシを見つけましたので、ご紹介します。


アマゾンでは19件の評価しかないので、余り知られていないようですが、わずか960円のスグレモノです。簡単にいうと極細毛を束ねて成形した女性用の化粧ハケに静電加工したような機能品です。


使わないときは白い保護ネットをブラシの後端から被せるようになっています。


保護ネットを押し下げると毛が広がります。


極細毛がディーテルに入り込んで頑固なホコリを除去してくれます。


デフの隙間などにも毛が長くて柔らかいので、無理なく入ります。


Before: ホコリをエアダスターやカメラレンズクリーナーで除去して撮影しましたが、この有様でした。


After: 極細毛ブラシでホコリを除去して、撮影し直した写真です。


Before: 極細毛ブラシでホコリを除去する前の撮影写真です。


After: 極細毛ブラシでホコリを除去して撮り直した写真です。

効果はご覧の通りなので、ぜひ一度、試してみてください。



23 .Nゲージ分解ハンドブック
ツールではありませんが、Nゲージの分解をするうえで、まず全体の構造とばらし方を俯瞰するためにイカロス出版の「Nゲージ再生 ビンテージメンテナンス」は作業机に常備しておくべきハンドブックとしてお薦めします。
Nゲージがこの世に出てすでに30年。この本はモーターとコンデンサの回路、台車周りのギヤとウエイトとして機能するダイキャスト・モナカ構造の外皮という代表的な構成や完成品の手入れについて、要領よく写真付きで解説されています。メーカー面でもKATO、TOMIX、マイクロエース、エンドウ、学研、しなのマイクロ、中村精密などほぼ全てを網羅した形で全26種をカバーした労作です。
構造を理解しないまま試行錯誤で分解を始めるとプラの爪を破損したり、逆に外れずに断念するリスクがあるので、急がばまわれ。ぜひご一読下さい。


文字は小さめで老人にはきつい面がありますが、コンパクトさも重要であり、狭い作業スペースでは軽視できません。


ビンテージモデルは精密度の妥協だけでなく、スケール面でも大き目だったことを再認識します。


最新の超軽量、片軸動力のNゲージモデルからは信じられないくらい金属パーツが多く、HOゲージの構造を踏襲していることが分かります。

個人的には電気機関車の分解が最も難度が高いと思います。それだけ、この本が役立ちます。



23.作業専用机
ツールではありませんが、別稿の「本当のセレブに招待される2」に記載のようにクルマ、バイク、自転車、鉄道模型、ミニカーなどのマニアの隠れ家にお邪魔したところ、何とROLEX社の時計職人用専用机と同一仕様の机を特注されていました。
自分で今の作業台を改造されたりする時の参考にご笑覧ください。





今のところ、以上になりますが、
今後も更新を続けますので、よろしくお願いいたします。​

​閲覧数が43,000件を超えて、鉄道模型の別テーマに関しても、ご覧ください。

「HO・N複合レイアウト ジオラマ」​:
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「HOブラス不動蒸機の再生」​:
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「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:​
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​https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/20240229000 0/



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ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。​

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Last updated  2024.11.11 16:00:13
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