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2007/03/03
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カテゴリ: カテゴリ未分類
ちょっと前の話になりますけれど、1月26日のニュースに ファイザーとアステラス製薬、非ステロイド性消炎・鎮痛剤「セレコックス錠」の製造承認を取得

「関節リウマチ、変形性関節症の消炎・鎮痛」を効能・効果として、製造承認を取得しました、とのことです。
このニュースの解説には、
『従来の非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)はこのCOX-1とCOX-2の両方を非選択的に阻害するため、COX-1阻害による消化管などに対する副作用が問題となっていました。そこで、炎症や疼痛に関与するCOX-2のみを選択的に阻害する薬剤の開発が進められ、その結果、世界で初めて製品化されたCOX-2選択的阻害剤がセレコキシブです。』
とあり、リマダイル等の、副作用が多いとされるこの分野での画期的な薬の様な印象を与えます。


ところが、現実にはそう上手くは行かない場合も多い様です。

アメリカでの発売は1999年ということで、個人輸入も結構行われている様で、 セレブレックスの商品説明 セレブレックス(COX-2阻害剤)成分セレコキシブ

『胃の痛み、便秘、吐き気、頭痛、消化不良、下痢』

『セレコキシブは致命的となりうる心臓発作などの重大な心臓疾患の可能性を増加させるかもしれません。また、出血などの深刻な皮膚反応や胃の問題が、いきなり起こり、致命的になる可能性もあります。』

等が上げられています。

『COX-1阻害による消化管などに対する副作用が問題となっていた。そこで、炎症や疼痛に関与するCOX-2のみを選択的に阻害する薬剤の開発が進められ、その結果、世界で初めて製品化された』( ファルマシアプレリリース )筈なのに、何故この様な副作用が出るのでしょうか。


2004年のFDAの Safety Alerts for Drugs, Biologics, Medical Devices, and Dietary Supplements には、セレブレックスに関して Celebrex (celecoxib) Audience: Rheumatologists and other healthcare professionals の中で、NIH等からセレブレックスが心臓疾患の可能性を増大させるかも知れないという報告を受け、新たな規制が必要かどうか分析中です、と述べています。

以降のFDAからの警告や提起された裁判等に付いては、DEFECTIVE DRUGSの Celebrex が纏めています。また、発売開始以来からの状況もレポートしています。

発売当初の爆発的な売上げとそれに続く多数の副作用(死亡、胃腸からの出血、心血管障害、腎臓・肝臓の損傷及び潰瘍)、そしてFDAからの、広告に対する 警告
従来からのNSAIDSに比べて安全であるとする臨床的意義が見出せなかったとするレポートや、胃に対しては、従来からの鎮痛薬よりも安全ではない、というレポート( Celebrex, Vioxx not Safe on Stomach )等も相次ぎました。


こういう経過は科学技術トピックス の 新しい非ステロイド抗炎薬「COX‐2阻害薬」に予期しない副作用 でも紹介されていて、

『ところが2004年9月30日に、ロフェコキシブを製造している米国メルク社は、世界的に年間3,000億円売れているこの薬物を市場から撤退させると発表した。』


とCOX-2選択的阻害剤の撤退が続きました。


2005年ですのでちょっと古いですけれど、ミノファーゲン製薬の COX-2阻害薬の現状 (PDFです)にも詳細な説明があります。(製薬会社の立場に立って書かれたものと思いますので、若干注意は必要かも知れません)

『スーパーアスピリンとして注目されたコキシブ系薬剤ですが、今後の使用に関して現在慎重に検討されています。』

と結んでいます。



この様に、問題も多いCOX-2阻害薬ですけれど、勿論使用するメリットも大きいため、セレブレックスは現在もFDAに承認されています。
去年の12月には、新たに若年性関節リウマチへの効果と適用も認められています。( Celebrex Approved to Treat Juvenile Rheumatoid Arthritis




犬に関しては、 DERAMAXX(deracoxib) という薬がNovartisから発売されています。

この薬も、当然問題が多く、 Even painkillers for dogs have serious risks というニュースではRimadyl (リマダイル)にも言及していますけれど、DERAMAXXに付いては、発売以来FDAの元に2,813件の有害情報が寄せられ、その内死亡若しく安楽死は630件との事です。

現時点のFDA(CVM)の 副作用情報 (PDFです)では

総件数:3658
死亡:347
死亡(安楽死):346

となっています。(DERACOXIB ORAL、DOG)


この副作用の原因に付いては、 DeramaxxR: Smart Drug or Clever Marketing? が説明しています。

Celebrex(Deramaxx)は肝臓でCYP450として知られている代謝経路によって代謝されます。
Celebrexの臨床試験の中で、犬がどの様に代謝するか、かなり研究されました。
CYP450代謝経路にかかわる主要な酵素の一つが、Celebrexなどの薬がどれくらい速く代謝されるかを決定することが分かりました。
この酵素を発現する遺伝子の差が代謝の速度の元になっています。
代謝の早い犬と遅い犬は凡そ半々です。
代謝が早い場合は問題ありませんが、遅い場合は血中濃度はゆっくり増加していって、毒性のレベルに達します。
2回目の投薬の際、既に高濃度の状態のままで、更に高いレベルに到達する場合もあります。
更に、既に腎臓、肝臓、心臓に障害があったり、胃腸潰瘍がある場合は、代謝が早い場合でも危険です。


副作用に付いても詳細に解説してありますけれど、その中で気になることは

Adverse event reports further suggest that Deramaxxョ can cause irreparable kidney damage.
Many dogs continue to have abnormal blood values indicative of kidney damage long after Deramaxxョ has been discontinued.
有害事象レポートは、Deramaxxが修復不可能な腎臓損害をもたらしうることを示す。
多くの犬が、Deramaxxが中止された後もずっと腎臓障害を示す異常な血液値を保持し続ける。


という点です。
Deramaxxを使用する際は、血液検査を含む十分な検査を行い、頻繁にこういった数値をチェックする必要があると思います。



Aboutの Celecoxib には、

Celecoxib metabolism is primarily mediated via cytochrome P450 2C9.
Celecoxibの代謝は主にCYP450 2C9を介する

とあります。
現時点ではちょっと無理かもしれませんけれど、もうじき、この様な バイオサービス や、こういった 解析キット の利用により、副作用を避けることが当たり前の様に出来るようになるかも知れません。



Rimadylは凡そ1500万頭の犬が使用したそうです。
それだけ、副作用の無い関節薬に対する需要が大きいということです。
私の愛犬も中年の域に差し掛かってきました。
もう数年もしない内に(犬では当たり前ですけれど)高齢になってしまいます。
それまでの間に、第3世代(?)の副作用の少ないNSAIDsの開発や犬の遺伝子解析サービスが受けられるようになるでしょうか。


(これを書こうと思ったのは、勿論この 米食品医薬品局:犬にも乗り物酔い薬 のニュースを見たからです。(正確には FDA Approves First Drug To Prevent and Treat Vomiting in Dogs のコメント)
セレコックス錠が非常に有望であるかのようなリリースを行い、まるで発売当時のアメリカでの状況の再現を狙っているかのような姿勢と企業体質を思い出しました。)






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最終更新日  2012/03/30 01:32:52 AM コメント(4) | コメントを書く


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