全6件 (6件中 1-6件目)
1
日本の大和言葉を美しく話す 高橋こうじ 東邦出版 ネットの世界にいると、つい気楽な言葉を使ってしまう。あるいは、年齢、性別、職業などが明らかにならない世界にいるためには、若者言葉を使った方が便利だからか。そんな自分に喝を入れるべく読んだ、この本。聞き慣れた言葉から、まったく知らない言葉まで、日本語の豊かさを実感した。 象の大和言葉は「きさ」、蝶の大和言葉は「かわひらこ」、蛾は「ひいる」 なかなかに奥が深い。
2015/01/21
コメント(0)
キャロリング 有川浩 幻冬舎 クリスマスに会社をたたむ予定の子供服会社「エンジェル・メーカー」 そこで働く大和俊介32歳。同僚で元恋人の折原とう子。 会社内で学童保育事業も行なっていて、そこに通う小学生の田所航平。 それぞれの境遇と思いと偶然が重なって、クリスマスまでにある事件が起こる。事件を解決する方法は...。 登場人物がそれぞれ際立って描き分け出来ていて、やはりこの作者は上手いと思った。ストーリーは荒唐無稽なようで、人物描写が巧みなので無理がない。ぐんぐん読ませるストーリー運びも流石。ただ、もう少し読後感に重く胸に残るものが欲しかった。
2015/01/15
コメント(0)
出版禁止 長江俊和 新潮社 出版禁止となった、ある心中事件を追うルポルタージュ(本編)と、それを出版することになった経緯(序、出版にあたって)で構成されている小説。ルポルタージュを読み進めるうちに、ルポライターと共に心中事件の真相を知りたくなってくる。心中事件の生き残りの女は、白か、黒か。ルポライターは事件の真相に辿りつくのか。そして、再び事件が起こり、驚愕のラストへと一気に読ませる。心中は究極の愛の形なのだろうか。
2015/01/13
コメント(0)
四人組がいた。 高村薫 文藝春秋 骨太な小説を書く作者が挑戦したユーモア小説。 鄙びた山村の元村長、元助役、郵便局長、キクエ小母さんの四人組が、緩やかに時を刻む郵便局兼集会場で過ごしながら、やって来た人々と出会い、さまざまな事件に出くわす。 その山村では、動物も鳥も、果てはこの世のものではないモノまでもが、ごく普通に存在する。四人組は少しのことでは驚かない。いやむしろ楽しむネタを探している。 年寄りが枯れているなんて誰が決めた⁉︎縦横無尽に人生を謳歌する四人組の生き方が羨ましく感じた。
2015/01/12
コメント(0)
図書館奇譚 村上春樹 新潮社 僕は買ったばかりの茶色の革靴をはいて図書館に行った。本を返し、新たに本を探していると言うと、司書に地下へ行けと言われた。深くて薄暗い地下室のドアを開けるとそこには....。 図書館をめぐる不思議な物語。あり得ない設定なのに、「ひょっとしたら自分がいつも行っている図書館にも...」と思わせる何か。主人公の陥った理不尽な境遇にハラハラしながらも、その甘美な読書体験にうっとりする。 村上春樹の「図書館奇譚」はもともと1983年他の短編と一緒に「カンガルー日和」のタイトルで出版された。それから絵本版として出版するために、多少子ども向けになったりし、数年前にドイツの出版社からカット・メンシックの挿絵で出版されたものが、今回日本語訳されて出たわけだ。不思議な内容と妖しい雰囲気のイラスト。相乗効果で一気に異界に連れて行かれる。こういう本が好きだ。
2015/01/03
コメント(0)
逢魔 唯川恵 新潮社 生きた人間はいつも身勝手である。自分の欲と名誉と恋慕を最優先する。何の罪もない人を殺めてまでも。 むしろ物の怪の方がよほど情がある。愛する人への想いを貫くのだ。よく知っている古典的な妖怪話なのだが、物の怪の情に胸が熱くなる。恐ろしいのは人間なのだ。 牡丹灯籠、番町皿屋敷、ろくろ首など、物の怪たちの哀れに涙した。 特に番町皿屋敷をベースにした「蠱惑する指」の美しい話に読了後、涙が止まらなかった。
2015/01/02
コメント(0)
全6件 (6件中 1-6件目)
1

