2017年02月05日
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カテゴリ: OPERA



Madama Butterfly / Giacomo PUCCINI

Conductor Philippe AUGUIN

Production KURIYAMA Tamiya

Madama Butterfly ANDO Fumiko

Pinkerton Riccardo MASSI

Sharpless KAI Eijiro

Suzuki YAMASHITA Makiko

Goro MATSUURA Ken



Commisario imperiale OMORI Ichiei

Il principe Yamadori YOSHIKAWA Kenichi

Kate Pinkerton SATO Michiko


Chorus New National Theatre Chorus

Orchestra Tokyo Symphony Orchestra


2016/2017シーズン
オペラ「蝶々夫人」/ジャコモ・プッチーニ
全2幕〈イタリア語上演/字幕付〉
Day2

2017年2月5日(日)14:00 
オペラパレス


演 出 栗山民也
美 術 島 次郎
衣 裳 前田文子
照 明 勝柴次朗

蝶々夫人:安藤赴美子
マルセロ・プエンテ →リッカルド・マッシ
シャープレス:甲斐栄次郎
スズキ 山下牧子
ゴロー 松浦 健
ボンゾ 島村武男
神 官 大森いちえい
ヤマドリ 吉川健一
ケート 佐藤路子

合唱指揮三澤洋史
新国立劇場合唱団

東京交響楽団

***

終演しました。
やはり涙涙の幕切れとなりました。

さんの蝶々さんが絶品!

落ち着いた楚々とした振る舞いの中にも、武士の娘であるという気品があって、
歌唱は美しく強靭
美しさと強さを併せ持つ蝶々さんでした。

ピンカートンのリッカルド・マッシはとても背が高くマッチョで、映画から抜け出したよう。まさにピンカートンそのもの。お声は強靭なリリコ・スピントで高音はすべてクリアー。世界レベルの逸材でした。演技も上手くて、いわゆる泣きの声も完璧で、すばらしかったです。

シャープレスはすばらしいバリトンの甲斐さんで、美しいビロードの声。歌うたびにうっとり聞き惚れてしまう美声でした。

スズキの牧子さん すばらしい演技と声!甲斐甲斐しく蝶々さんを支える女性を演じきりました。

ゴローの松浦さんがすばらしかったです。プッチーニのキャラクターテノールに欠かせない人です。

蝶々夫人を見るといつも演出が誤解された日本になっていてがっかりするのですが、これはそれだけはありませんので安心です。

幕切れが残酷過ぎますが…

歩く所作とか着物の着方とか化粧とか大事ですよね!

フィリップ・オーギャンと東響 すばらしかったです。

第3幕前の間奏曲が圧倒的で感動的でした。

装置 は豪華絢爛な藤原歌劇団ヴァージョンが一番ですが…。

あれは忘れられないな。

今回安藤さんは新国立劇場で初の日本人キャストの蝶々夫人でしかも研修所出身は初、ということですよ!
いろいろ記念碑的公演だったのですね!

***

第1幕

海が見える高台にある家

セットは抽象的でシンプル

縁側と畳の部分
段差で表現されているだけだ
奥に障子

ピンカートンと五郎の会話

五郎がスズキと使用人2人を紹介する

ピンカートンはスズキにお金を渡す(ドル)

スズキは最初は断るが、次は断らず受け取る

ピンカートンは五郎にも金を渡している

シャープレスが到着する

Nagasaki, il mare, il porto

ウイスキーを勧めるピンカートン

五郎はシャープレスにも女を勧めようとしつこくくっついてくるので閉口するシャープレス。

お金で女性を買うなんて…
ピンカートンをいさめるシャープレス

Dovunque al mondo lo Yankee vagabondo
ヤンキーバガボンド

すばらしい!

America forever!

シャープレスもすばらしい!

すばらしい声の共演に胸が熱くなる

あの子は真剣だぞ…?

a una vera sposa americana
いつか本当の結婚をするアメリカの花嫁のために乾杯!

なんというひどい男だ!

いよいよ結婚の行列が到着する

美しい女声合唱

年を聞いて仰天するシャープレス

ピンカートンは美しい娘に夢中になっている

僧侶が来て蝶々さんの改宗をなじる

やめろ!
ピンカートンが怒る

蝶々さんに失望した人々は去っていく

誰もいなくなる

手に口づけする蝶々さん

どうして?

着替えますわ

スズキはピンカートンは来ないように手で合図する

打掛を脱いで寝巻き姿になった蝶々さん。

二人の愛の二重唱がすばらしい!


第2幕

3年がたった。

スズキ

帰っていらっしゃるわ

言うのよ

帰って…いらっしゃる

泣き出すスズキ

ある晴れた日に

きっとそうなるわ
私は信じてる

大拍手

シャープレスが来る。

駒鳥はいつ巣を作るの?アメリカでは

なんですって?

でもなぜ?

ピンカートンが帰ってくるって

五郎の笑い声

人力車でヤマドリが来る。

ヤマドリの吉川さん、すばらしい声です。

(領事さんに)お茶を。

ヤマドリはお茶ももらえない

鈴木がお茶を持ってくる

シャープレスは断る。

ヤマドリはあっさり振られ、憤激しながら人足や五郎を扇子ではたき、コミカルに帰っていく。

手紙を持ってきたんです

読んであげましょう

階段のところで

もう私のことは忘れてしまったでしょう

忘れたですって?スズキ!言ってやって!

そういちいち茶々を入れられては…

おとなしくしてますわ

彼女に心の準備をするように

ショックを受けないように

帰ってくるのね!

喜ぶ蝶々さん

もう無理だ

ピンカートンめ、ひどいヤツだ!

つぶやくシャープレス

蝶々さん、もう彼が帰ってこなかったらどうしますか?

打撃を受ける蝶々さん

また…
歌うのかしら

もういやだわ

ヤマドリの申し出をお受けなさい。

ひどいわ。

スズキ、お客様がお帰りよ!

子供が走ってくる

シャープレスは驚く

息子を抱っこする

名前は?

ドローレ。
でも彼が帰ってきたら「喜び」になるわ。

子供に言うようにあなたを食べさせるために町に出かけて
歌うのよ

泣き崩れる
子供が泣いている母を覗き込んでいる

許してくれ

シャープレスは縁側にひざをつき、謝る。

蝶々さんはシャープレスの手を握り、立たせる。

シャープレスは子供に言う。

お父さんに伝えるからね。

シャープレスは辞去する。

スズキがほうきを持って五郎を追いかけている

五郎は捨て台詞

女たちに追いかけられ逃げる

スズキは子供の耳を塞いでいる

そこにどおおんと大砲の音が響く

アブラハム・リンカーン号が入港したのだ。

ここがもう涙

望遠鏡を持ってみる

名前は…!

名前!

アブラム・リンカーン号よ!

大忙しで準備を始める

花の二重唱

子供にもお化粧をし、

障子の奥で待っている



ここでは休憩なく上演する。

第3幕

高台からずっと港を眺めていた蝶々さん
坂道を降りてくる。

立ち止まる

鈴木がもうやすむように言う。

スズキはドローレを抱きかかえ蝶々さんに渡す。

蝶々さんはそのまま奥へ消える。

階段から紺色の軍服を着た男が来る。

表情が激変している。

明るかった脳天気なおおらかさは消え、悲しみに眉をひそめている
マッシ、さすがの演技力です。

美しい旋律、この瞬間涙があふれてくる。

シャープレスとケイトも続く

スズキは一瞬喜ぶが女性の姿を見て動揺する

誰なんです!誰!?

静かに。

お嬢様は

まだ会わない。まだ。

君にお願いがあるのだ

あたしが何ができるっていうんでしょう

三重唱がすばらしい!

スズキはケイトと奥に消える

シャープレスは苦言を言う

言っただろう、彼女は真剣だと

Sorda ai consigli,
sorda ai dubbi,

一人で苦しみに耐えていたのだよ。

夢うつつの思い出で家に上がりこむピンカートン。
シャープレスの声は聞こえていない。

ピンカートンは花の匂いをかぎ

奥の棚の上にある自分の写真を眺め、また元に戻す。

なんてことだ

僕はもう耐えられない

行くがいい。

ピンカートン渾身のアリア

Addio, fiorito asil,

僕は逃げていく
卑怯者だ…

ピンカートンが去る

ケイトがスズキと出てくる

お願いします

シャープレスは蝶々さんが来る気配を感じ、ケイトを庭の奥に隠す

蝶々さんが出てくる

どこ?どこなの?

あら領事さん

白い着物
花嫁衣裳の打ち掛け姿のまま
走り回る。

いない。

庭の奥からケイトが出てくる。
シャープレスは制止しようと手を上げるがケイトも引かない

あの女性は…?

泣き出すスズキ

どうして泣くの?

応えて。

生きているの?

はい

でももうお見えにならないのね?

沈黙

蝶々さんは花びらのかたわらで

ええいいまいましい
応えなさい

Mai più.
もういらっしゃいません。

あの女の人が怖いわ

奥さんだよ

でも無実なんだ

お子さんのために犠牲になってくれますか。

子供を渡しましょう

彼に

30分後にきて下さい

すばやく去るシャープレスとケイト

蝶々さん

子供は

遊んでいるわ

遊ばしておいて

あなたも行きなさい

いやです、

行くのよ!
命令よ!

激しい口調に急ぎ足で去る鈴木

蝶々さんは奥の棚から出した短刀の覆いを取る

短刀を抜く
鞘を持っている
そのまま前に出てくる

大きな道を通って駆け込んでくるドローレ。

途中で立ち止まってたたずんでいるスズキ

蝶々さんは短刀を投げ捨て子供を抱きしめる

piccolo Iddio! Amore, amore mio
私の可愛い子!

Va, gioca, gioca!
行きなさい。遊んでおいで。

スズキが連れて行く

子供はふと立ち止まって振り返るがスズキに連れられていく

蝶々さんは短剣を大きく振りかざす

腹を刺す。

その時子供が入ってくる
子供はアメリカの国旗の柄の人形を引きずりながら母親が死にかけているのを凝視している

Butterfly! Butterfly! Butterfly!
蝶々さん!蝶々さん!
とピンカートンガ叫ぶのが聞こえる

蝶々さんはあおむけにばったーんと倒れる

全幕了。

照明が効果的だった!





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最終更新日  2017年02月06日 22時31分55秒


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