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デヴィーアがあんなに役に入り込んで感情表現するなんて!新鮮かつうれしい驚きです。どれもテクニックに加えて訴える力がすばらしく、大変聞きごたえありました、満足です。 前半いきなりベルカント3連続。アンナ・ボレーナの「Al dolce guidami・・・」と始まった瞬間、今まで彼女にいだいていた、無機質なイメージと違い、あれ?と思いました。ノルマでは、グルベローヴァの「Casta diva」では味わえない、包み込むような包容力ある温かみ・やさしさを感じました。高音から低音へ最後アジリタで下がってくるところなど、もう背筋がぞくぞくするインパクトです。そしてルクレチア・ボルジアのフィナーレ・カヴァレッタ。助けようとした息子に誤って毒を飲ませてしまった、悲痛な慟哭が上り下りするアジリタとともに表現され、見事としか言えない。ラスト三点Esが、これほど的確に悲壮感を表現するのだと感じました。後半はベルカントの緊張感がない分とてもリラックスして楽しんで歌っているようでした。でもやはりそれぞれ役に入りきる。アンコールのパリを離れて、彼女の歌い出しはまさに死の直前のヴィオレッタでした。そして日本語で歌った「初恋」の、歌唱の教則本のような丁寧で的確な歌い方は、みごととしか言いようありません。 フィリアノーティは、デヴィーアが(アンコール除いて)イタリア語ばかり歌っているのに、ドイツ語・イタリア語・ロシア語・フランス語で歌っていたんですね!よく切り替えできます。甘さより真摯でまじめな印象を受ける歌声は、ルチア・フィナーレの「祖先の墓に」やチレア作曲アルルの女の「ありふれた話」のように、叙情的で悲痛感ある役柄や歌に大変合っているように感じました。でも私が一番よかったのは、やはりアンコールの椿姫・アルフレートでした。 デヴィーアは黒と紫、緑などで彩られたフィットドレス、フィリアノーティはホワイトタイのタキシードです。フィリアノーティが歌うときは主に赤やオレンジで背景やそでがライティングされ、デヴィーアの時は緑や青と、本人のイメージや歌に合うように効果的に照明がなされ、とてもいい雰囲気を醸し出していました。また「オペラ」に心が向かっていきます。ラ ヴォーチェ公演指揮 ステファノ・ランザーニ管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団第一部何と美しい絵姿~モーツァルト「魔笛」 ジュゼッペ・フィリアノーティ泣いているの? 私のおうちに~ドニゼッテイ「アンナ・ボレーナ」 マリエッラ・デヴィーア人知れぬ涙~ドニゼッテイ「愛の妙薬」 ジュゼッペ・フィリアノーティベッリーニ「ノルマ」前奏曲 清らかな女神~ベッリーニ「ノルマ」 マリエッラ・デヴィーア祖先の墓に別れを告げよう~ドニゼッテイ「ランメルモールのルチア」 ジュゼッペ・フィリアノーティこの若者は私の息子でした~ドニゼッテイ「ルクレチア・ボルジア」 マリエッラ・デヴィーア休憩第二部春風よ、なぜ目覚めさせるのか~マスネ「ウェルテル」 ジュゼッペ・フィリアノーティ身を委ねたその日から~シャルパンティエ「ルイーズ」 マリエッラ・デヴィーア青春は遠く過ぎ去り~チャイコフスキー「エウゲニ・オネーギン」 ジュゼッペ・フィリアノーティプッチーニ「マノン・レスコー」間奏曲 ドレッタの美しい夢~プッチーニ「つばめ」 マリエッラ・デヴィーアありふれた話~チレア「アルルの女」 ジュゼッペ・フィリアノーティ氷のような姫君の心も~プッチーニ「トゥーランドット」ああ、うるわしい乙女よ~プッチーニ「ラ・ボエーム」 二重唱アンコールパリを離れて~ヴェルディ「椿姫」第3幕より 二重唱ナポリ民謡「オー・ソレ・ミオ」 ジュゼッペ・フィリアノーティ越谷達之助 日本の歌曲より「初恋」 マリエッラ・デヴィーア平成21年8月19日 サントリーホールにて
2009年08月19日
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今日は間近でコジョカル・オーロラ姫堪能できました、最高!!激近でみると、ポージングのピタッとした決め、手や脚のスローモーションのような優雅な動きにますます魅せられます。ローズ・アダージョのアラベスクもグラン・パ・ド・ドゥのフィッシュダイブも、男性がサポートする前に自身でポージングは完了していて、男性は本当に介添えするだけなんですねぇ。目の当たりにすると、あのポーズをビシッと決めてしまうテクニックにあらためて感嘆せざるをえません。また、コジョカルは本当にリフトされているときの、手の動き脚の動きがなめらかで、フワッと持ち上げられている感じが表現され、たいへん美しく優雅です。コボーは、胸の高さくらいまでジャンプするけど、すごい切れる動きしていると感じない。いい意味で動きがたいへん優雅で、ノーブルな王子にはピッタリの感じがします。コジョカルのチャーミングさと双方うまく盛り上げて効果高まってます。演出や舞台は、今年一月にヴィシニョーワとマラーホフで見たときと同じです。カラボスもその時と同じ高岸さん。このカラボス好きです!不遜だけど憎めなくてほんと適役ですね、プリマに次ぐ拍手でした。カーテンコールでコジョカルとコボーにオレンジのバラの花束が渡されると、コボーはすかさずコジョカルに自分の花束捧げ渡し、コジョカルは花束からバラを一本取り、指揮者のガーフォースに手渡す。この辺の自然に行うパフォーマンスが、雰囲気盛り上げていいですね!会場に掲示されていたコジョカル&コボーのフォトです。NBS掲載本日の配役より2009年8月15日 東京文化会館第12回世界バレエフェスティバル 全幕特別プロマラーホフ版「眠れる森の美女」 ◆主な配役◆ オーロラ姫:アリーナ・コジョカルデジレ王子:ヨハン・コボーリラの精:田中結子カラボス:高岸直樹フロレスタン国王:永田雄大王妃:坂井直子カタラビュット/式典長:野辺誠治 【プロローグ】 妖精キャンディード(純真の精):矢島まい妖精クーラント<小麦粉>(活力の精):乾友子パンくずの精(寛大の精):高木綾カナリアの精(雄弁の精):高村順子妖精ビオラント(熱情の精):奈良春夏妖精のお付きの騎士:松下裕次、長瀬直義、宮本祐宜、横内国弘、梅澤紘貴、柄本武尊 【第1幕】 オーロラ姫の友人:西村真由美、吉川留衣、渡辺理恵、川島麻実子、森志織、福田ゆかり、村上美香、阪井麻美4人の王子:木村和夫、後藤晴雄、平野玲、柄本弾 【第3幕】 ルビー:岸本夏未エメラルド:阪井麻美サファイア:村上美香ダイヤモンド:西村真由美シンデレラとフォーチュン王子:渡辺理恵-柄本弾フロリナ姫と青い鳥:佐伯知香-松下裕次牡猫と子猫:吉川留衣-平野玲赤ずきん:森志織 指揮:デヴィッド・ガーフォース演奏:東京フィルハーモニー交響楽団 ◆タイムテーブル◆ プロローグ・第1幕 13:30~14:40休 憩 25分
2009年08月15日
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クラシックからコンテンポラリーまで、究極の表現力・全身でのアピールを十分堪能しました。最後には(恒例?の)サプライズ企画があり、これは笑った笑った!夏のひととき、十分楽しみました。NBS掲載のプログラムを利用して感想です。第12回世界バレエフェスティバル [ガラ] 8月13日(木)17:00開演 会場:東京文化会館■第1部■ 17:00~18:00序曲「戴冠式行進曲」 (ジャコモ・マイヤベーア作曲)「白鳥の湖」第1幕よりパ・ド・トロワ振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキールシンダ・ダン レイチェル・ローリンズ ロバート・カラン☆英国王室にみたてた演出、女性二人が入れ代わり立ち代わり男性の相手方に代わる、そして一人になったときの女性は自己主張しタイミングを見て相手ととってかわる。すさまじい三角関係のもつれです。こんな感じで全幕続くならすごいパワーですね。「カルメン」振付:ローラン・プティ/音楽:ジョルジュ・ビゼータマラ・ロホ フェデリコ・ボネッリ☆なにげない振りが実はとてもエロティックで、タマラの誘惑パワーがすごいです。最初、ハバネラで男性(ボネッリ)がソロで踊るのは、オペラ見慣れた私には新鮮でした。「ダンス組曲」振付:ジェローム・ロビンズ/音楽:J.S.バッハニコラ・ル・リッシュ☆バッハ無伴奏チェロ組曲に乗り、赤のスウェット上下風を着て、散歩でもするように何気なく歩きだす。ふと見ると技に満ちあふれたダンス。やさしい雰囲気とシャープさを交互に出し、とても満ち足りた感慨を与えてくれる。すばらしいソロでした。今日最初の3回カーテンコールです。「いにしえの祭り」振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:リヒャルト・シュトラウスエレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン☆二人がやった前AB2演目との違いにびっくり、こんなダンスするんですね~おとなの雰囲気がよかった。「ジゼル」より第2幕のパ・ド・ドゥ振付:ジャン・コラーリ /ジュール・ペロー/音楽:アドルフ・アダンアニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス☆ルテステュは本当の妖精でした。まさに空気のよう、そこにいるのに実体を感じない。指先までの手の表情がすばらしかった。今日2回目の3回カーテンコール。<休憩20分>■第2部■ 18:20~19:35「ジュエルズ」よりダイヤモンド振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキーディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ☆二人のABプロ2演目よりはずっとオーソドックスな感じがしました。「カンティーク」振付:モーリス・ベジャール/音楽:ユダヤの伝承音楽エリザベット・ロス ジル・ロマン☆ロスは真っ白なフィットしている衣裳が大理石彫像のようで、非常に美しかった。「グラン・パ・クラシック」振付:ヴィクトール・グゾフスキー/音楽:ダニエル・オーベールポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル☆セミオノワの片足トウ移動に感嘆。「TWO」振付:ラッセル・マリファント/音楽:アンディ・カウトンシルヴィ・ギエム☆ギエムは一メートル四方くらいのライトが暗い枠の中から一歩も出ず、振り上げた手足が空中で枠の外に出た時だけスポットライトがその部分を照らす。ジャンプも回転もしないのに、体の表現だけで迫力醸し出しました。すばらしいの一言につきます!3回目の3回カーテンコールです。「ソナチネ」振付:ジョージ・バランシン/音楽:モーリス・ラヴェルオレリー・デュポン マニュエル・ルグリ☆ルグリの真骨頂、なんてやわらかくスローモーションのように踊るのでしょう。一見ゆっくりに見えるけど、まさに一コマ毎のていねいなしぐさが、かえって迫力感じさせます。デュポンのかわいらしさもそれで映えた感じです。「海賊」振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴマリア・コチェトコワ ダニール・シムキン☆言うことなし!シムキンの何気ないふうに飛んだり回転したりしてしまう迫力すばらしいです。そしてコチェトコワもグランフェッテはほとんど2回転づつ回ってました。いやぁ若い二人堪能!本日4回目の3回目カーテンコール、シムキンはものすごいジャンプして答えてくれるサービス迄あり。とにかくすばらしかった!<休憩15分>■第3部■ 19:50~20:40「ラ・シルフィード」振付:オーギュスト・ブルノンヴィル/音楽:H.S.レーヴェンスヨルドナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ☆オシポワはキュートで悪戯好きそうで、なんともかわいらしい!そしてサラファーノフは教則本のような基本技の連続をみごとにこなしました、すばらしいです。「アルミードの館」よりシャムの踊り振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:ニコライ・チェレプニンティアゴ・ボァディン☆やっぱりボァディンの今まで見た踊りで一番溌剌としてました。さすがのできばえ。「マクベス」 振付:ウラジーミル・ワシーリエフ/音楽:キリル・モルチャノフスヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ☆ザハロワは登場した時からレディ・マクベス・オーラを発散してます。彼女の世界に引き込まれてしまいます。マクベスを激励するさまがよかった。「ロミオとジュリエット」より "寝室のパ・ド・ドゥ"振付:ケネス・マクミラン/音楽:セルゲイ・プロコフィエフシオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ☆レイエスは不安なジュリエットの心情を見事に表してます。そしてそれはカレーニョの完璧なサポートがあるからこそでしょう。今回ねカレーニョはサポートに撤してましたが、それで作りだす二人の心情が本当によく伝わります、すばらしいです。「じゃじゃ馬馴らし」振付:ジョン・クランコ/音楽:クルト・ハインツ・シュトルツェマリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ☆とにかく楽しい!そしてバランキエヴィッチは本領発揮、息をもつかぬジャンプや回転連続に大喝采。やっぱ冒頭いきなり3回転ジャンプ3連続はすごかった!今日5度目の3回カーテンコールでした。<休憩15分>■第4部■ 20:55~21:55「パリの炎」振付:ワシリー・ワイノーネン/音楽:ボリス・アサフィエフヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ☆Bプロの若手二人に負けていません!サレンコはグランフェッテで、1回・1回・4回を繰り返してました。この二人はすごい技をこなしてそれがシャープさでなくロマンティックで暖かい感じになるのがいいですね。「三人姉妹」振付:ケネス・マクミラン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキーマリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス☆ピアノソロバックに、ヌニェスは本当に哀愁ただよわせ、美しかった!「ザ・ピクチャー・オブ」振付:パトリック・ド・バナ/音楽:ヘンリー・パーセルマニュエル・ルグリ☆全身で表現するってなんてすばらしいことなんだろうと、感動しました。もちろん3回カーテンコールです。「ロミオとジュリエット」振付:アンジュラン・プレルジョカージュ/音楽:セルゲイ・プロコフィエフオレリー・デュポン ローラン・イレール☆ラストの死の場面ですが、この振付や設定の斬新さに息を呑みました。迫力すごい!3回カーテンコールでした。「春の声」振付:フレデリック・アシュトン/音楽:ヨハン・シュトラウスアリーナ・コジョカル ヨハン・コボー☆立った状態そのまま肩の高さにリフトってすごすぎです。3回目カーテンコールでアンコールでやってくれました!コジョカルは相変わらず愛らしい。「ドン・キホーテ」振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス上野水香 デヴィッド・マッカテリ☆トウ立ちしたり、最後は盛り上げてくれました。で、フィナーレの前に佐々木氏現れ、パロディを告知!ジゼルやパリの炎などを男女入れ代わりでやってくれました、いやぁ笑った、楽しかった!パリの炎は女性が男性舞踊手のジャンプや回転真似しましたが、細い体なのにおみごと!青い鳥のパ・ド・ドゥでは青い鳥が踊り始めたら猟師に撃たれてしまった。男性もトウ立ちや女性舞踊手技を真似して笑い誘いましたが、しかしなんといっても見た目が筋肉質なだけで、ポージングはきれいでみごと、さすがです。フィナーレ 「眠れる森の美女」よりアポテオーズ (ピョートル・I.チャイコフスキー作曲)指揮:ワレリー・オブジャニコフ 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 ピアノ:高岸浩子チェロ:遠藤真理結局おわったのは23時近く、第一部の舞踊手たちは、化粧おとして着替えてました。遅いし当然ですね。でも遅くまで本当に楽しめました。おまけに、12回目・33年目ということで、各列12と33の席の人には記念の出演者名染め抜き手拭いプレゼントに、ラッキーにも当たり、いただいてきてしまいました。3年後また見にこられたらうれしいです。
2009年08月13日
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やっぱAプロから比べて盛り上がってます。表現と技巧も十分酔いしれました!今日はタマラ・ロホとダニール・シムキンに魅せられた日!!そして私はシルヴィ・ギエムにますます入り込んでいきそうです。NBS掲載のプログラムを使って私なりの感想です。 第12回世界バレエフェスティバル [プログラムB] 8月9日(日)15:00開演 会場:東京文化会館■第1部■ 15:00~16:10序曲「戴冠式行進曲」 (ジャコモ・マイヤベーア作曲)「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキーマリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス*二人とも優雅な感じで心和み、これからの演目への期待を感じさせる非常によい踊りだったと思います。私的にはけっこう気に入りました。「コッペリア」振付:アルテュール・サン=レオン/音楽:レオ・ドリーブヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ*サレンコは3回転を三回くらい見せ付けてくれた!Aプロの「くるみ割り」より個性や良さがでてずっとよかったです。「アレクサンダー大王」振付:ロナルド・ザコヴィッチ/音楽:ハンス・ジマーポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル*よかったですね~!若い二人の離れがたい愛を感ました!!「海賊」より "寝室のパ・ド・ドゥ"振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴシオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ*カレーニョひたすらサポート、そのうまさが際立つ、とにかくうまい!ほとんど肩で倒立みたいなリフトやラストの逆転リフトなのです!レイエスのバランスもすばらしいと感じました。 「白鳥の湖」より "黒鳥のパ・ド・ドゥ" 振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー上野水香 デヴィッド・マッカテリ *スタンダードにきちっと踊っていました。サポートされながらサイド移動する際の上野さんの足の開脚が本当にきれいでした。が、たぶんみんな情報で色々知っていて心は「早く次のシムキン!」だったんでしょうね、そういう意味では少しかわいそうです。 「パリの炎」振付:ワシリー・ワイノーネン/音楽:ボリス・アサフィエフマリア・コチェトコワ ダニール・シムキン*シムキンは空中で一体いくつのポーズをこなしているんですか!?スローモーションで見てみたい!!!高さといい見栄えといい抜群!7回転で終えたときの拍手が大きすぎて、本当にコチェトコワのグランフェッテのオケが聞こえなくなりました。「彼女がやっているんですよ!」と手をコチェトコワに向けてエスコートします。彼女も負けじと「1と1/4回転」フェッテ続けるし、大歓声!!カーテンコール3回でした。 <休憩20分>■第2部■ 16:30~17:35「ナイト・アンド・エコー」振付:ジョン・ノイマイヤー音楽:イーゴリ・マルケヴィッチエレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン*女性が滑るように移動してフィギュアスケートみたいでした。でもやっぱAプロでやった「オテロ」のエロティシズムと共通するものを感じました。「スリンガーランド・パ・ド・ドゥ」振付:ウィリアム・フォーサイス/音楽:ギャヴィン・ブライアーズアニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス*音楽のテンポの割に振りやポーズか非常に多いようで、踊るほうが大変に感じました。見る方もストレス溜まる割に印象薄いです。 「白鳥の湖」第3幕より 振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキールシンダ・ダン レイチェル・ローリンズ ロバート・カラン *センセーショナルの一言。王子(チャールズ皇太子)白鳥(故ダイアナ妃)黒鳥(カミラ夫人、現コーンウォール公夫人)がスキャンダラス記事の三角関係とピタリ一致する優雅さと嫉妬の表現です。訴えかけがすばらしい。 「マノン」より第1幕のパ・ド・ドゥ振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネアリーナ・コジョカル ヨハン・コボー*コジョカルは立ち居振る舞い、手の動きやしぐさが本当に可愛らしく、愛を楽しむ様を感じました。 「アパルトマン」より "ドア・パ・ド・ドゥ"振付:マッツ・エック/音楽:フレッシュ・カルテットシルヴィ・ギエム ニコラ・ル・リッシュ*Aプロでこの二人が演じた「クリティカル・マス」同様、二人絡み付くような振りが多く、しかも離れて踊ってもピタッとそろう一体感はすばらしい。単純な主題ゆえ、訴えかける大きさを感じて私は惹かれました。「ベラ・フィギュラ」振付:イリ・キリアン/音楽:アレッサンドロ・マルチェッロオレリー・デュポン マニュエル・ルグリ*ラスト、サイドから射すライトにむかってスローモーションの動物のようにゆっくり歩く二人が印象的、とても綺麗と感じました。第二部は総じてフィギュアスケートのペア演技みたいに感じました。スケートの振り付けが今こんな傾向なんでしょうね <休憩15分>■第3部■ 17:50~19:10「海賊」振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ *オシポワもサラファーノフもジャンプが高く切れあってすごい。「ル・パルク」振付:アンジュラン・プレルジョカージュ/音楽:ヴォルフガング・A.モーツァルトディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ *二人にどうにもならない愛の表現を感じました。Aプロ「カシミールの色」よりも、ドラマチックで物語を感じて、私はこちらのほうが好きです。二人とも直後のカーテンコールはまったく笑顔なし。フィナーレではキラキラの笑顔でしたから、それだけ役や設定に入り込んでいるんでしょうね。 「ブレルとバルバラ」 振付:モーリス・ベジャール/音楽:ジャック・ブレル、バルバラエリザベット・ロス ジル・ロマン*Aプロでの「フォーヴ」といい、偉大なモーリス・ベジャールとその後継者は、私には受け入れの範囲ではないこと再認識です、残念ながら。「エスメラルダ」振付:マリウス・プティパ/音楽:チェーザレ・プーニタマラ・ロホ フェデリコ・ボネッリ*タマラ・ロホは今日のトウ立ち全く揺れず、ピタッ!なんと長時間のこと!10秒以上では?これが2回。フェッテでは4回転?私には5回転に見えた!のを連発、しかも全然力んでる感じなくさらりと!さらになんと「2と1/4回転」でぐるりと正面にもどって、もう超絶技巧欲求をみごとにみたしてくれました。終了前から怒濤のような 拍手です、当然のことながら3回カーテンコール。 「オネーギン」より第3幕のパ・ド・ドゥ振付:ジョン・クランコ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキーマリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ *こんなあとなのに、オネーギンは一転心に染み入り、別なベクトルの欲求を大満足させてくれます。やはり3回カーテンコールでした。 「ドン・キホーテ」振付:マリウス・プティパ 音楽:レオン・ミンクススヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ *いきなり片手でリフト2回に度肝ぬかれました。二人の回転スピードあること。さすがラスト! フィナーレ 「眠れる森の美女」よりアポテオーズ (ピョートル・I.チャイコフスキー作曲)指揮:デヴィッド・ガーフォース管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 ピアノ:高岸浩子フィナーレは、出演者のみなさん満たされた笑顔でした。私も大満足です。
2009年08月09日
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入口にあったオブジェです古典だけじゃなく、なかなか単独で見に行くのは足が向かない演目も入り、やっぱ醍醐味です。しかしみんな身体能力すごいです!加えて表現力があって、超一流ダンサーだらけのイベントを満喫してしまいました。 NBS掲載のプログラム使って感想を第12回世界バレエフェスティバル [プログラムA] 8月2日(日)15:00開演 会場:東京文化会館■第1部■ 15:00~16:10「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」 振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキーマリア・コチェトコワ ダニール・シムキン *ダニール・シムキンの空中で止まるようなジャンプ!盛り上げてくれます!!「くるみ割り人形」より "ピクニック・パ・ド・ドゥ" 振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキールシンダ・ダン ロバート・カラン*とにかくかわいい!可憐!「海賊」 振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴマリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス *マリアネラ・ヌニェスの4回転はびっくり!「エラ・エス・アグア ‐ She is Water」 振付:ゴヨ・モンテロ/音楽:コミタス、クロノス・カルテットタマラ・ロホ*タマラ・ロホは常に上下左右屈伸を繰り返し水面を表現し、モダンな中にも映える技に感嘆!カーテンコールでも大拍手もらってました。 「くるみ割り人形」 (金平糖の踊りの音楽)振付:レフ・イワーノフ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキーヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ *最初の方は見方が厳しかった面はありますが・・サレンコは「少女」には見えませんでした。「コッペリア」 振付:アルテュール・サン=レオン/音楽:レオ・ドリーブアリーナ・コジョカル ヨハン・コボー *アリーナ・コジョカルはやはりかわいらしい。トウ立ちに果敢に挑戦しテクニックも見せ付けてくれて大満足。 <休憩20分>■第2部■ 16:30~17:45「ジゼル」より第2幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー/音楽:アドルフ・アダン上野水香 マチュー・ガニオ*上野水香はリフトとかまるで体重を感じさせない。妖精というよりアジアンテイストの「精霊」という印象でした。でもエキゾチックな感じが良かったです。 「クリティカル・マス」 振付:ラッセル・マリファント/音楽:リチャード・イングリッシュ、アンディ・カウトンシルヴィ・ギエム ニコラ・ル・リッシュ *今日一番前衛的では?ジャズダンステイストで同じ振りをひたすら繰り返す。力強さと変革のアピールに感銘受けました。二人一緒に左手旋回するのが変身のポーズにみえておもしろかった!まさにこの企画ならではの演目、シルヴィ・ギエムの挑戦にカーテンコールは大拍手でした。 「ライモンダ」より第3幕のパ・ド・ドゥ 振付:マリウス・プティパ/音楽:アレクサンドル・グラズノフマリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ *打って変わった超古典ライモンダは、フィリップ・バランキエヴィッチのジャンプしての連続3回転にびっくり。 「スカルラッティ・パ・ド・ドゥ」(「天井桟敷の人々」より) 振付:ジョゼ・マルティネス/音楽:ドメニコ・スカルラッティアニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス *ジョゼ・マルティネスは、今回男性舞踊手で一番ジャンプの切れがあったのでは。スカルラッティのピアノ曲にあわせて、古典的なパ・ド・トゥを踊るのが、薄暗いライティングの中、シンプルでかえって鮮明な印象でした。アニエス・ルテステュも切れ味よく、小品ながらとてもすばらしかったです。 「ディアナとアクティオン」 振付:アグリッピーナ・ワガノワ/音楽:チェーザレ・プーニシオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ *シオマラ・レイエス、ホセ・カレーニョ、二人の溌剌さと若い動きが圧巻。とにかく新鮮さがいいです。「オテロ」 振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:アルヴォ・ペルトエレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン *スローな振りなのに醸し出すエロティシズムがすばらしいです、こんな表現ができるのかと驚きました。<休憩15分>■第3部■ 18:00~19:15「椿姫」より第1幕のパ・ド・ドゥ 振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパンオレリー・デュポン マニュエル・ルグリ *なんだかんだいって、椿姫一番良かったです。派手な振り付けはないけど、あんな短時間の間に二人の愛を感じるのですから、オレリー・デュポンとマニュエル・ルグリの表現力ははやっぱすばらしいです。シヨパンの音色も良かった! 「フォーヴ」 振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:クロード・ドビュッシーベルニス・コピエテルス ジル・ロマン*う~ん、二つの箱が出てきて割れて・・でもこのころになると疲れちゃってあんま印象がないんです、すいません。「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキースヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ *ザハロワは32回グランフェッテはじめ、完璧こなしました、すばらしいです。「カジミールの色」 振付:マウロ・ビゴンゼッティ/音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ *シュツットガルト・バレエ団のために創作された作品だそうです。シュツットガルトってこういうダンスするのか!ヴィシニョーワ&マラーホフで拍手はものすごかったですが・・私は「クリティカル・マス」みたいな自己主張アピールは違和感無く受け入れられるのですが、プログラムによると「色彩の喜びと輝きをドラマティックで表現豊かなパワーに組み合わせ・・」というもろ芸術表現というのはすごく苦手です。ダンスは素晴らしかったですが、個人的趣向にあいませんでした。「マノン」より"寝室のパ・ド・ドゥ" 振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル *一度タマラ・ロホのをテレビで見ましたが、本当にリフトだらけなんですね!セミオノワってけっこう背が高いので、リフトする方よりリフトされる方がバランスとるの大変ですね!なんなくスムーズにこなしてしまうのは本当にすごいです!「ドン・キホーテ」 振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクスナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ *やっぱ最後は盛り上がります。オシポワは回転を全部2回転づつしたのでは?サラファーノフのジャンプも迫力大、トリの見ごたえ十分ありました。 やっぱこれだけまとめて見るとすっごいですよね~~個人的には、前衛的なダンスはなかなか見に行く機会がないんで、そういうのを垣間見れることはイベントの企画趣旨にもあって非常に有意義だと思います。Bプロも行くので楽しみです! 指揮:ワレリー・オブジャニコフ 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 ピアノ:高岸浩子 平成21年8月2日東京文化会館にて
2009年08月02日
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