温故知新

2005.04.14
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カテゴリ: 摂食障害
通常保育も4日目。

食事中、椅子から逃げ出したり、
遊びの時間が終わりだ、と告げても「いやぁ」と動かなかったり、
すでに、好き勝手、やり始めたようで、恐縮だが安心した。

ただ、まだ、保育園で排泄するのが難しいようだし、
お昼寝も、家では、たっぷり2時間眠るのに、保育園では1時間足らずで起きてしまうようなので、
日常生活、というよりは、まだまだ旅行気分の興奮状態で過ごしているようだが。

保育園の効果は目を見張るものがあって、
それは、とてもこんなスペースでは書ききれないので、また、おいおい書き記していきたいのだが、

私と娘の両方に効果があり、且つ、最大の懸案事項だった事について記したいと思う。

それは、摂食障害、だ。

もう、しつこくなるので、娘がどれだけ摂食障害なのか、を、書くのは止めたいと思う。

が、そんなに、しつこく書いても尚、娘の症状として『摂食障害』と、公に書いて助けを請うことは出来ない。

何度か栄養不良で入院し、栄養面やらで手厚くフォローしてもらっている主治医のいる病院でも、
娘が摂食が苦手で、新陳代謝が良すぎるのか、普通に摂取した栄養では足りない身体的特徴を持つ、と知っていてくれて、
何か病気をすれば、そういったことも加味して早め早めの治療をしてくれはするが、
だからといって、『摂食障害』である、という診断名がついて、
そのための治療やら、指導やら、をしてくれるわけではない。

このことは、私を、孤独、にしていた。

誰にも分かってもらえない、苦痛。

落ち込むだけの毎日。
ようやくネットで同じような症状のお子さんを持った方に出会えて、心の負担は減ったものの、実際にお互いの子供の様子をみている訳ではない。

私のやり方が悪かったのではないか。
今でも、私さえ、やり方を上手にしたら、食べられるような状態なのではないのか。

どうしても、自責の念を拭えずに、苦しんでいた。




私はもともと、食事面での入院の件や、経管栄養であった経緯を説明して、
そのフォローに積極的だった園を選んだので、問題はなかった。

が、娘は人前に出ると張り切るタイプであるし、
娘なりに雰囲気を察して外面を出していたので、
母子通園の最中は、保育士さんの手から食べさせてもらえば、口を開けていた。

が、やはり量を食べることは出来ず、家に帰って、気が狂ったように彼女の好物を食べていた。

私はそれでもいい、と、思った。

どんなに空腹でも、彼女の好物でも、それでもテンション低くしか食べない、
それが娘であったから、
こうやって、肉体的精神的に疲れて、家でばかばか食べてくれたら、
それも保育園効果だ、と、思い、連絡帳にも、そう書いた。

ところが、母子通園を終えて初日で既に外面を止めてしまったようで、
連絡帳からは苦慮がにじみ出ていた。

『納豆と白飯と汁物、さえあれば、なんとか食べます。』

と、事前に言っておいたので、その日は、特別にそのメニューで乗り切ったようで、
私は、それでも、有難い、と思っていた。
私は、その旨を書き、最後に、
『食事に関して、私たち母娘の関係は壊れてしまっていて、
食べさせることはテクニックで出来るのですが、食事の楽しさを教えてあげることは、もう出来ません。
どうか、お友達との楽しい雰囲気の中で、それを教えてあげてください。』
と、書いた。

ところが、その一連のことが、障害児保育に長けている、この保育園側に火を点けてしまったようで、
娘の食事のことが会議に諮られ、調理場と担任保育士たちがタッグを組み、
徹底的に娘を研究してくれているようなのだ。

調理場では、娘の食べ易い大きさ、調理方法など。
保育士側では、娘の食べさせ方、食器の使い方、癖、性格。

その研究成果が連絡帳から溢れるほどに書かれ、
お迎えに行っても、まず、その話からしてくれる。

私の方も、家で分かっている範囲のことを書き、
ただ、家でのやり方が正しいことはないし、
保育園では保育園での娘の顔があるだろうし、
最低限にとどめて、保育園に一任します、と、付け加えて書いた。

そんなやり取りをしながら、この4日目。

担任保育士さんから今日の成果を伺っていると、
思いがけない言葉をいただいた。

「お母さん…今まで大変だったでしょ、一日3回、作る作業もあるのに、よく一人で頑張ってきたね。」

どう工夫しても、どうも娘には1時間は食事時間がかかる、と、判断し、
お昼寝の時間に食い込んで食べさせているようなのだ。


よく、食事時間は30分、それ以上はダラダラ食いになるから、と、言われているが、
うちでは娘の1回の食事時間が、ゆうに1時間を超える。

そのことについて、もう誰にも相談していなかった。
説教されるに決まっているからだ。

でも、誰がなんと言っても、娘の食事時間に1時間はかかる。
これは、もう説明しようのないことで、
本当に、普通に1時間、娘は食べているのだ、トロトロと。
椅子に座って。
一口食べるごとに、警戒したり、必死で飲み込んだり、気が散ったり、しながら。
彼女の周りだけ、時間の流れが違う、ように。


担任の保育士の言葉を聞いて、私は思わず、人前で泣いてしまうところだった。

娘を保育する同士を見つけたような安心感。
今までの自分に対する自信。

そして、確信した。
やはり、子供の摂食障害は家庭だけでの治療ではなく、
こういった良質な第三者が必要だ、と。


「お母さん、昼食とおやつだけで悪いけど、この二つは保育園が全力で請け負うから、少しゆっくりしてね。
△△(娘の名前)ちゃんの情報を交換して、一緒に頑張ろうね。」

本当に本当に、涙があふれ出てしまうところだった。






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Last updated  2005.04.17 19:32:22
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