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結局、部屋の大きさは遮音壁で囲まれた部分が4.259m×3.441mで、高さは2.680mとなった。さらに吸音/反射壁が内側に貼られるため、内寸としては、4.032m×3.214mの広さとなって、10畳と言っても実際には7.8畳ほどになってしまった 壁の遮音については、ヘーベルハウスの標準防音仕様に準拠している。壁の構造を下図に示す。 実質的な遮音壁は、合板9t+遮音シート3t+石膏ボード9.5t×2、という部分になる。外壁の場合は、石膏ボードが1枚となる代わりにヘーベル板が入る。遮音シートは大建工業の標準品である。空気層が取られていないため、単純な足し算にはならないと思われるが、かなりの遮音性能である。 ドアも大建工業の防音ドア、窓は空気層を取った2重サッシとなっている。換気扇は壁取り付け型でダクトを引いていないため少し性能は劣るが、防音仕様のものである。これらを総合すると、500Hzで40dB程度の透過損失が期待できそうである。
2017.02.27
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リスニングルームの大きさによって、どのような定在波が発生するかはソフトで計算することができる。HOTEIさん(石井式リスニングルームの伝道師)という方のホームページから、Stndwave2というフリーソフトをダウンロードして使う。 広くするとダメと言うことなので、従来と同じ10畳の広さの部屋を縦方向に使うとすれば、そのシミュレーション結果は下図のようになる。90Hzあたりを中心とした大きな谷ができていることがわかる。これでは低音の良い響きは得られない。 困っていたところ、1階にリスニングルームを作るのであれば、ヘーベル板という断熱・遮音パネルを省略することでダウンフロアとして30cmほど床を下げることができると言う。早速これで計算してみよう。谷が少し浅く狭くなったことがわかる。さらに、石井式リスニングルームで推奨されている横型配置を採用してみよう。これなら文句のない特性である。50Hzと80Hzの2ヶ所に山があって、低域特性は滑らかに伸びている。部屋の縦・横・高さの比率は、1.000:0.808:0.629となった。天井高に制限のある鉄骨系の住宅としてはまずまずの比率が実現できたと思う。
2017.02.19
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リスニングルーム建設の顛末を紹介していきたいと思っている。もし、何かご参考になることがあれば、幸いである。 家を建てることになった。学生の時に建てて(もちろん親が)以来、40年ぶりの新居である。実は、40年前の時にすでに10畳の専用リスニングルームを建設していた。 このリスニングルームは加堂鉄平氏の本を参考にして自分で設計したものであった。難しかったのは、当時は建設業者に経験がなく、適当な既製部品もなかったことである。全て大工の手作りによるリスニングルームは、なかなか良い出来ではあったが、床やドアの遮音など、不満も多かったのである。 今回は旭化成のヘーベルハウスで建設することになった。もともと軽量コンクリートが使われているため、遮音が良く、楽器室やホームシアター用の標準防音仕様という設計があって、それなら遮音は問題がなさそうである。 ところで、石井伸一郎氏の「リスニングルームの音響学」という本によれば、部屋の縦・横・高さの理想的な比率は1.00:0.845:0.725だそうである。ぜひこの比率を採用したいところだが、ここで問題が発生した。ヘーベルハウスは天井高が2.36mしか取れないのだ。この理想的比率を適用すると、部屋の広さは3.26m×2.75mとなって、6畳も取れないことになる!
2017.02.15
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