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驚きの暴露があって、そして改めて終わりなんだなと寂しさが募りました。グレンのママがちらっと出てきたのは、グレンへのオマージュかな、途中セリフにも「陸運局」という言葉あったのでそうかなと思いました。チームは早朝にレッドから呼び出される。先程まで知人と飲んでいて、フリードマン・レポートという空軍の機密文書が盗まれるらしいと聞いたという。レポートはアメリカ国内で多数存在する核ミサイルの地下サイロが老朽化し修理が必要にもかかわらず、多くが放置されたままで破壊工作の対象ともなりうるということで、安全上の血管と弱点を詳細に記述したものだった。盗むと言っているのが誰かについてはレッドは語らず、情報源についても言えないというだけでレッドは去っていく。クーパーはレッドの態度が変だと感じながら、レスラーとデンベを国家情報局へ向かわせる。ハドソンはプリチャードを呼び出し、さらにレスラーを探るように言う。「あなたは友人ではない」というプリチャードだが、レスラーがレディントンと関わっている疑惑が深まったとし、連邦判事から令状を取ってレスラーの携帯を盗・聴することにしたので、プリチャードにソフトウェアをレスラーの携帯に仕込んでくれと頼む。なぜ自分に?というプリチャードに、ハドソンはFBIや司法省には知られたくない、これはレスラーを悪党の手から救うことになるのだと言いくるめる。ラザフォード副長官はFBIの要求に当惑するものの、レポートは昨日フリードマン大将本人が会議のために自宅に持ち帰ったと明かし、レスラーらはフリードマン大将宅に急行する。そのころ、レポートが入ったノートPCを奪うため強盗団が妨害電波を出して工作中だった。大将に連絡がつかないため、デンベはビデオチャットを思いつく。FBIの警告を受けた大将はパニックルームに駆け込むが、強盗団も侵入してドアを開けようとする。ところがFBIの到着を知った強盗団が作業を途中で辞めて撤収してしまう。犯人の姿は隣家に2日前に取り付けられたカメラに写っていた。警備会社からくじに当選したので急遽取り付けられたという。犯人の男の身元は国会議事堂でメンテナンスの仕事をするシーモア・ジェイコブソンと判明した。昨日は職場に出勤しており、議事堂内のカメラで40分ほど所在がわからない時間帯があった。500もの部屋と長い廊下がある議事堂で、カメラの死角になっている417号室にジェイコブソンが入ったのではないかと考えられ、ドアを開けると、そこはおびただしい数のモニターが備えられた監視室だった。なんと、議事堂内のあらゆる部屋、場所に監視カメラが仕掛けられ、議員だけでなく連邦司法ビル内の映像もあり、DCの政治家の半数が監視されていた。さらに、古いFAX機があり使っていたようだ。履歴を見ると、最後のメッセージは「レポートが今夜コロンビア・ハイツに届く」となっており、この情報をレッドは傍受していたのか。レッドはFBIからの電話に応答しない。FAXの送信先を突き止めればジェイコブソンの雇い主が判明するかもしれない。ラザフォード副長官は事態の深刻さを受け止め各機関に連絡した上で犯人を突き止めるという。しかし、クーパーは情報源を明かさず自分たちでジェイコブソンを追うと押し切る。ハービーが議事堂のFAXが最後に送信した番号を突き止め、電気機械式交換機の会社に売却されているという。20年前に法人化されたイヴリン・ストラテジーズという会社で、オフィスにFBIが踏み込むと、無人で大量のFAX機が並んでいた。議事堂からのFAXが届くだけでなく、送信元は海外からのものがあった。つまりこれは、アナログなFAXを使った諜報情報のネットワークということになる。デンベはこれこそレッドの情報帝国だという。しかも、デンベでさえこれを今まで知らなかった。以前、レッドがリズに帝国を相続させるときにラトビアの情報センターに連れて行ったことがあったが、あそこでは、世界17か所から日々届く機密情報や権力を持つ人、犯罪者の秘密などを記録していた。つまりブラックリストの源の一つで、アナログであることが探知を避ける最大の武器だったわけだ。しかし、レッドはクーパーらが突き止めることをわかってフリードマン・レポートの強奪を告げたのか。偶然に隣家で防犯カメラが取り付けられたのもレッドの差金か。マリクはイヴリンという社名を実態のない企業を偽造するモルガナ・ロジスティクスのリストで見かけたことを思い出す。ガサ入れで逮捕されたカヴァーノは高額の保釈金で仮釈放されているが、レッドはFBIに調べさせることでロジスティクスと国内の情報拠点を自ら潰したことになる。プリチャードが仕掛けたソフトウェアで、レスラーの携帯からFBIでの会話がハドソンに筒抜けになった。クーパーが12年間レッドがタスクフォースの情報提供者であった事や、その間にレッドが国家を脅かす監視システムを仕込んだことなどでFBIも国家反逆罪の共犯になったと語ると、ハドソンは最重要指名手配犯を政府が保護していたことの揺るぎない証拠だと息巻く。帰宅したクーパーをレッドが待ち受けていた。クーパーは自分の帝国を崩壊させる結果になったのは、最初からの計画なのかと問う。レッドは犯罪組織の構成員が幸せに引退するため、FBIに追われているという危機感を与える必要があったと認める。帝国を崩壊させることについて、レッドは物事には終わりがあるという。最善の努力や意図をもって立ち向かっても、その努力や意図にも関わらず物事は終わるのだ。それはまた、始まりをもたらすとも言える。プリチャードは不安定になり再び薬に手を出す。何も知らないレスラーはプリチャードを新たな断薬集会に連れて行く。来週はついにタスクフォースに当局(といっても、どこの?という疑問がありますが)の捜査の手が入るということで、シリーズ最大の危機になりますね。みなさんお縄になって、最終回は刑務所の中ということはないように望みます。それにしても、プリチャードの不安定な行動はリアリティがあるなあ。彼はレスラーのことを善人だと信じて守りたいにも関わらず、ハドソンに強く言われると、公僕として断りきれない。その結果、レスラーは国家安全の敵という証拠が出て、自分を責めてしまう。彼が一番の被害者かも知れません。ハドソンは税金の無駄遣いを追及するまともな政治家から、今はレディントンとFBIの闇を暴くことに執着して変になっていく印象でした。レッドとしては先手を打ったはずだったのでしょうが、ハドソンとプリチャードの関係までは気が付かなかったのかな。でも、それこそハドソンの部屋に監視カメラを仕掛けることもできただろうに。ブラックリストのソース、システムは「Nachalo」で説明されましたが、今回のは映像的な衝撃がありました。FBIに出頭して情報提供者になることで、さらに政府への監視を深めたわけですね。まさにレッドの犯罪組織が一大帝国になるのを下支えしたようなもので、ブラックリストのネタが尽きることはなかった。さすがにクーパーは自分たちもレッドのスパイ行為の片棒を担いでいたことを知り、我慢の限界を超えた。レッドに「話のポイントはどこだ」ということにも、もうつくづく疲れ果ててしまったというのが、レッドとの決別を示していますね。だからといって、レッドへの怒りに震えることもなく、とにかく疲れたというのが切ないです。レッドはアグネスのためにも、クーパーを救ってほしいです。
November 30, 2023
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ヨモギというと、お餅の緑色のやつというイメージですが、こちらはニガヨモギですね。ニガヨモギはお酒アブサンの原料だとか、ヨハネの黙示録に出てくる星が落ちてくるやつとか、それなりにエピソードを知っているので、タイトルとしても文芸調で凝ったものだなあと思いました。監督がディエゴ・クラテンホフだったのですね。レッドはマイアミで、対立している2つのマフィアの和平会議の仲介役を買って出た。サンドバル家とモンターニョ家はドミニカのコバルト、アルミニウム鉱山を所有していたが、30年前サンドバル側のミスによる事故でモンターニョ家の家長が死に、すぐに報復が行われサンドバル家の2名が殺された。その後、両家は敵同士として対立し、レッドは鉱山の安定操業のために、その管理を申し出た。サンドバル家の別荘でサンドバル兄弟とモンターニョ家の当主と息子が食事をしていると、飲み物を口にしたヴィセンテとレオンが急に苦しみだす。アナフィラキシー症状のようだが、エピペンも効かず2人は命を落とす。毒を盛られたのかと緊迫するが、レッドは心当たりがあるという。ヨモギという殺し屋がターゲットの免疫システムに異常を起こし、僅かなアレルゲンでも命を奪うような状況をもたらす。何がアレルゲンになるかわからない。レッドは自分も含めこの部屋にいる者全員がヨモギの毒に晒されていると言い、この部屋で窓も開けずに待機するしかないという。レッドはハービーをマイアミに呼び、科学捜査で毒を突き止めるようにいう。しかしイサン・サンドバルに首を掴まれたラウル・モンターニョが苦しみだす。ハービーによると皮膚描画症という症状で、普通では死ぬことはないという。ハービーは食事が原因かと考え、免疫グロブリンEを大量に産出する化学物質を検出した。それらは血圧の薬をベースにしていることから、出どころを追跡できるという。別荘にはヴィセンテの娘ガブリエルがいて、父の死を知りショックを受ける。室内に残された者同士で緊張状態が続くが、外気を吸おうとダビド・モンターニョが窓を開けると急変して死亡する。ついに、部屋の中はレッドと跡目を継ぐマイケル・モンターニョとイサン・サンドバルの3人となった。マイケルは父と出席するはずの伯父のティトが欠席することになったため、急遽代理で出席していた。今回の食事会のシェフはレッドお気に入りのナオミで、自分自身が味見をしているので毒が入っているはずがないという。ただ、ヴィセンテとティトが言い合いをしているのを目撃していた。ティトはモンターニョとの和平に反対しており、デンベとマリクがティトを探し出し身柄を確保する。ヨモギとの関係については知らないと答えるが、急に苦しみだす。会議に出席せず食事も食べていないティトが同じような症状を見せたのは、シェフの前で激高して皿を割り手に怪我をしたからだった。問題の毒は皿に仕込まれたようだ。給仕は食事を出す時に手袋をしていたために、毒に侵されなかった。そうするように指示したのはガブリエラだった。レッドはガブリエラにヨモギをどこで雇ったのかと追及する。ガブリエラとマイケルは恋人同士で、ロミオとジュリエットのような関係だった。ガブリエラは和平に賛成のマイケルを家長に据えるため、殺し合いを続ける両家の父親を殺すことをいとわなかったのだった。ガブリエラはヨモギから渡された瓶の写真を提出し、瓶の出どころがヘリオドRX社とわかると、マリクとデンベが聞き込みにいく。マイケルはイサンに過去のわだかまりを水に流し、和平を申し入れる。ヨモギの一件で無実だという証拠がほしいというイサンに、レッドは犯人は「愛」だと明かす。マイケルは私達のためにやったというガブリエラに、失望の言葉を投げつける。Dr.ハリスが開発したアドゥマークという薬品が動物実験で失敗しており、FBIの目から逃げようとしたハリスをマリクが逮捕する。ハリスはアドゥマークについて、解毒剤はなく、24時間で自然に薬が排出させるのを待つしかないと明かす。少なくとも後7時間は生き残った3人は検疫状態で過ごさなければならないが、レッドは用があると言って姿を消す。レッドはアグネスのバレエの発表会に駆けつけたのだった。レスラーがスポンサーをしているプリチャードにハドソン議員が接触し、レスラーとレディントン、エリザベス・キーンの関係について聞き出してほしいと頼む。それはレスラーを助けることでもある。プリチャードはレスラーに困った立場にあると打ち明け、レスラーが過去に再び薬に手を出した時のことを教えてほしいという。レスラーが大切な存在だった女性が目の前で殺されたと答えると、プリチャードは女性の名前を聞き出す。プリチャードはハドソンにレスラーとリズとの関係を聞いた後、リズとレディントンについても調べたという。リズは司法長官を殺し、レディントンと逃亡した。そんなレディントンのために働くタスクフォースにレスラーは所属している。プリチャードはそんなことは今すぐ辞めさせなければならないという。クーパーは命の危険を顧みず姿を消したレッドを心配する。レッドはクーパーこそアグネスのバレエを見るべきだったという。クーパーはあれだけ用心して生き延びてきたレッドが、なぜ突如運任せになったのかと問う。レッドは今日一日で悪人を捕え、マフィアの数世代に及ぶ対立を解消し、アグネスのバレエを見ることができた。誰が見ても良い一日ではないか。レッドは人生の今この時に、世界が表す良さや美しさを思い出させるものがほしいという。アグネスのバレエほど、自分の命をリスクにさらして良い理由など思いつかない。ハドソンの悪魔の囁き?にあれほどレスラーに感謝していたプリチャードが乗ってしまった。というか、真面目なプリチャードはレスラーを自分が今度は助ける番だと思ったのでしょうか。そう、リズの悪名は今も消えることなく、レッドは重要指名手配犯のままで、信頼するレスラーはリズにたぶらかされたと思ったかな。あるいは、自分がレスラーに騙されたと思ったかな。せっかく断薬を頑張っているのに、これでまた薬に手を出すことがなければ良いが。それにしてもなるほど、レッドにとって最後の敵ハドソンと上手く絡めましたね。今回は絵面が久しぶりにゴージャスで、密室犯罪の謎の回でしたね。対立する一族と毒というところで、ハービーが「デューンだよね」と言ったところでツボでした。映像の方でディヴィッド・リンチのも見ましたけど(パトリック・スチュアートやブラッド・ドゥーリフが出ていたり、今思うとリンダ・ハントも出ていた)、Sci-Fiチャンネルのシリーズも見ましたけど、最新のジェイソン・モモアが出ているのはまだだったな。若手がマイケルという「ゴッドファーザー」風の設定が、ハービーの一言でぐっと文芸色が出て、両家を説得しようとするレッドの言葉にも重みが出たように感じました。レッドも懸案を一つ一つ片付けていくようですね。毒薬で命が危ない状態なのに、危険を犯してアグネスのバレエを見に行く、バレエを愛でるシーンは過去にもありましたね。女の子にバレエをさせるのはレッドの夢なんだろうな。そして人生を達観したようなレッドの姿には一抹の寂しさを感じ、クーパーとの会話は胸に迫るものがありました。ジェームズ・スペイダーの存在感が際立つ、それもディエゴの演出だったのでしょうね。追加。ウィーチャはまあわかるとして、クーパーに無断侵入されるレッドのセキュリティって。(笑)
November 23, 2023
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残り何話かになりましたが、いよいよ終わるのかなという雰囲気が漂ってきましたね。エリザベスが去った時に似た感じがします。そしてレッドは徐々に重荷を下ろしてより淡白になっていくように見えますが。NYのレッドの住まいにウィーチャが忍び込んで、レッドを驚かせる。クーパー宅のアグネスを訪ねたレッドに、クーパーはセキュリティを強化するべきだという。レッドは警備を手配する間、デンベを貸してほしいという。レッドが情報提供した海運会社トランスウィスク・インターナショナルについてチームで調べたが、積荷関係では特に問題は見つからなかったという。レッドは1万を超えるコンテナの中に2個の問題あるコンテナがあるという。エンタロン・エレクトロニクスというフロリダが本拠地の企業があるが、登録上は正式に存在するものの、実際は製品を作っているわけではなく、従業員も偽物でゴーストのような実態だ。それでも税務報告はしており、その背後には、モルガナ・ロジスティクス社という存在があるという。モルガナは実体のない企業を合法的に存在するように偽装する企業で、政府から正規の文書を入手して、従業員の身分も詳細に作り上げる。こうして作った企業は数千社に上り、エンタロンもトランスウィスクもそのうちの2つだ。大半の企業は密輸のためのカモフラージュで、モルガナの実態を暴くことでアメリカ市場最大の犯罪組織を潰すことができるだろう。エンタロン社が公表している役員の写真はAIによる合成だが、そこにどうやって現実の免許証や確定申告などの届けが行えるのか。レスラーとマリクがエンタロンの荷物を運ぶ海運会社の船を訪ねる。船長はエンタロンはお得意で、運ぶもののチェックはいちいちしていないという。エンタロンの実態が掴めない中、ハービーは税務処理をしている実在の会計士を見つける。しかし役員の連絡先にその人物は存在せず、エンタロンのタンパ本社を捜索してもオフィスには誰もいない。会計士が最近エンタロンの幹部と食事をしていたというので、レストランを捜索するが、使用されたクレジットカードの記録でDCの会社のものが使われたことがわかる。FBIがノースマイヤー社に踏み込むと、偽企業を作るための認可申請書類があり、あらゆるデータを扱うオフィスだった。ここで数千から数万の会社が作り出されていると見られ、それらを結ぶ輸送路は全米に及んでいる。従業員の姿はなく、責任者らしい男が一人いたため身柄を拘束して話を聞くが、ジェローム・カヴァノーと名乗る人物は実在しない。FBIは匿名のまま数千件の企業詐欺で起訴することはできると迫るが、この男は動じることもなく、さっさと送検してくれという。久しぶりにデンベと一緒の時間を過ごすレッドは機嫌がよく、昨夜の侵入者はウィーチャだったと打ち明ける。レッドは不動産屋のアンドレアに大切な客を招いてパーティを開きたいと、準備を依頼する。クーパーはノースマイヤー社の倉庫がモルガナの施設だと考え、大量の証拠を押収したことをレッドに告げる。ただ身柄を確保した男がIDを確認できないため、レッドに特定を頼みたいという。ハドソン議員は旧知のFBI特別捜査官ジョーダン・ニクソンに、タスクフォース836について調べてほしいと依頼する。しかしニクソンでもFBI内部から情報を得ることができなかった。クーパーはこの10年ほどで、200件の捜査を指揮しており、もたらされた情報の出どころが不明だ。ただ気になる会議の記録があり、クーパー以外にも3本部長が集まっていたという。ハドソンは他のメンバーから話を聞くことにする。レッドの情報で、FBIで拘束中の男はパリ在住のアンリ・ギョームとわかる。しかし、この男には各国で別の名前で正式なパスポートが見つかっており、それらも偽名だという。偽名でも正式なパスポートであることから、発行国から情報を得ることができ、出入国の記録を問い合わせることはできる。その結果、この男は様々なパスポートを使ってパリを訪れていたことがわかった。そこに拠点があると見られ、タクシーを利用した際に「LT&Z」という会社のビルに立ち寄っていることがわかった。酒類の倉庫のような場所であるが、クーパーは現地での捜索令状を取りレスラーとマリクをパリに送り込むことにする。そこはDCの倉庫とよく似た設備を持つもので、しかも運輸システムは世界中をカバーしていた。レッドがこれまでに提供した犯罪組織の中でも最大の規模のものだ。従業員は政府発行のIDを持ち、合法な機材で違法な商品を運ぶ大きな組織だったが、慌てて現場を去ったようだ。偽の会社を作って支社は世界中で数十か所あり、クーパーはこのシステムを停止させる。しかし、各地で従業員を捕らえることはできず、大した情報も押収できなかった。例のカヴァノーは本人が望んだように送検され、罪状認否まで済んでいる。レッドは一日デンベと過ごし、昔を思い出すと懐かしむ。デンベを家に送り届けると、レッドは裁判所に向かい、多額の保釈金を支払って出てきたカヴァノーを車に乗せる。レッドの拠点ではモルガナ・ロジスティクスの幹部が世界中から集まり、パーティが開かれていた。彼らは急遽「空輸」されて集まった。レッドは摘発を知って一足先に幹部を集め、モルガナ・ロジスティクスを終わらせると告げる。レッドが自分の組織の一部として設計し維持してきたが、存在していても見えず、一国のGDPを超える価値の物資を運んできた。レッドは共に生きた仲間に、大きくしてきた財産を分かち合うという。ハドソンは本部長の一人、シェーファーに本部長4人が集まった極秘会議について尋ねる。ファイルをちらつかせ、議事録がリークされたら困るだろうと迫るが、逆にシェーファーは危険になるのはハドソンのほうだと答え、連邦議会記録に「ズマ」とささやくだけで司法省長官から連絡がくると助言する。ハドソンはズマはFBI捜査官で、6年前はレイモンド・レディントンと一緒にいたという写真を手に入れた。そんな人物がFBI捜査官になるのには4人の本部長が極秘の会議が必要だったのだろう。そして、レディントンを中心に、クーパーのタスクフォースが結びついていることに気づく。彼がタスクフォースを堕落させた鍵なのだ。レッドがモルガナのボスだというのはカヴァノーの保釈金のあたりで気づきました。レッドが自由自在に物を動かし、人を動かす原動力みたいな屋台骨ともいうべきシステムを自らクーパーに差し出したわけですね。これまでのリスト者の中で最大級の犯罪組織というのだから、まあ言ってみればレッド自らを差し出したようなものです。でも、クーパーたちは首謀者がレッドだとは気がついていない?レッドとすると、30人程度の関係者は企業活動をするだけでなく、共に人生を歩んできた仲間で富を分かち合う存在だという。今までの商売仲間以上の信頼する存在があったのですね。あのパーティ参加者はよくある制作陣を含めたお別れパーティだった、ということかなと思いました。レッドのスピーチ、つまりはジェームズ・スペイダーの言葉は10年間を共にした制作陣関係者への感謝の言葉だったのかも知れません。それにしても、規模の大きさと複雑な洗練されたシステムを作り管理する能力はすごいとしか言いようがない。たった一人の犯罪者がコントロールするのだから、そこはファンタジーかな。架空の人物が書類上は存在して当局からは感知されずにいられるアメリカ社会とは、やはり違うな。でも、役員の顔写真はAIで作り上げるなどは、今の時代らしいですよね。で、ハドソンに接触したブレア・フォスターはレスラーの情報を耳に入れたわけですね。かつてFBI特捜班でレッドを追っていた情報などはどこから入手したのかわかりませんが、エリザベス・キーンの名前はネットで検索したらすぐ出てくるはずです。(笑)こうして、ハドソンはあくまで透明性を求め正義の側からレッドに立ち向かってくる。最後の最後でレッドの敵は正義となるのだなあと感慨深いです。デンベと昔みたいに一緒で、無邪気に楽しんでいるレッドも切ないですが、ウィーチャの侵入はなかなかおしゃれで大人の雰囲気でした。彼女に抗うのはさぞ大変だったでしょう。全てを手放したレッドにウィーチャは付いてきてくれるのだろうか、かすかな期待を持ちますが。
November 17, 2023
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シリーズフィナーレ。あ~良かったですね。愛があったな。個人的には「バフィ」の最終回を思い出すような、満足感でした。カレンとサムは武器商人から賄賂を受け取っていたアダムス特別捜査官らとの激しい銃撃戦を制する。しかし、潜入中のニューサムが濡れ衣を着せられていたのか、あるいは本当に武器商人の一味なのかが判明しない。どちらにしても、ニューサム本人、あるいは監視任務中のケンジーとディークスが危険となる。海軍弾薬司令部のコリンズ中佐によると、流通している武器の9割はアルゼンチン軍が使用しているものだという。キルブライドはすぐに現地の諜報機関に武器リストを送るように命じる。武器商人のニーナ・バーンズはまだ首謀者の名前は掴めないというが、彼らが使う闇の送金システムがあり、ニーナはその口座を持っているという。売り手の情報は連中が持つ外部から遮断されたPCにあるということで、ニーナとサムが拠点に客として潜入することになった。ニーナが連れのサムに借金があり大金を支払うため金を下ろしたいというと、ブライアントという男が確認のため奥に下がる。カレンは建物の屋上から侵入し、PCを操作するブライアントを襲いデータを盗む。ニューサムの監視をしているケンジーとディークスはキルブライドの命令を無視して、武器商人のアジトに停めてある車に直接カメラを仕込み、中を確認する。アルゼンチン軍からの武器と表示されている証拠もあるが、キルブライドは2人の命令違反を知り武器の回収は組織の首謀者が判明してからで、ケンジーらは元の監視任務に戻れと叱責する。カレンが盗んだデータでアルゼンチンとのつながりを示す取引があり、LAの起業家マキシミリアン・デイナという人物が82万5000ドルを支払っていることがわかった。キルブライドは2つのチームに突入を命じ、カレンが一味の男に見つかり銃撃を受けたのをきっかけに、ニーナとサムも反応して敵を倒す。ケンジーとディークスは敵のアジトに侵入して手下を制圧する。ニューサムも身近にいた2人の手下との厳しい戦いに勝つ。ニューサムはディークスらに礼を言う。ラウンドトゥリーの妹は面接で医学部入学の良い手応えを得る。警察への苦情を申し立てているラウンドトゥリーに、警察側から示談の申し出があった。不本意ではあるが高額の金を手にすることになり、ラウンドトゥリーは現実的な解決を受け入れることにする。結婚式のあれこれにストレスが高じるアナに、カレンは今日市庁舎で結婚式を挙げようという。ドレスは職場で借りれば良い。付添人はケンジーに頼むつもりだ。ケンジーに医師から連絡があり妊娠していることがわかった。ディークスとローザも思いがけない喜びに涙する。親しい仲間が集まり、市庁舎で結婚式が執り行われた。そこにカレン宛てにヘティから手紙が届く。カレンとアナの結婚を祝し、自分たちには素晴らしい家族がいることを感謝していた。ハネムーンのためにミコノス島の別荘を用意すると共に、サムとカレンにはその前にモロッコで手伝ってほしいことがあるという。2人がモロッコに到着すると、なんとそこにネルがいた。ネルはヘティが今困った状況にあり、助けるために自分のチームを連れてきたという。そこにはサバティーノとネイトと新人がいた。ヘティの状況については未だ手がかりはない。情報も不十分だ。信頼できるのはサムとカレンだということで、彼らはチームとして動き出すことになった。(完)大体は予定調和的に多分そういう形で終わるのだろうなと思ったら、ラストにまさか、サプライズゲストのネルとネイトとは!ネイトには私は思わず涙ぐんでしまいました。サバティーノは最後なのになあと思っていたところ、そしてnew guyは一見してわかるクリス・オドネルの息子ですよね、声もそっくり、名前もオドネルなので間違いないでしょう。ヘティの手紙については録音してあったのかなあ。形の上ではネルが書いたように見えますが、まあそれはそれで声の登場ということで良かったなと思います。ハネムーンの前にやっつけ仕事で片付くかどうかわかりませんが、新しい冒険というのが単にヘティを探すだけではないのかなと思いました。将来的にはネルが指揮を取るような立場になるということか。ラストシーンのバックに流れていた曲は"Hold On, I'm Coming" (Sam & Dave)ですが、個人的には大好きな「ブルース・ブラザース」の印象が強くって、まるで神聖なミッション「ヘティを探せ」なのかと笑ってしまいました。それにしても、各人にそれぞれ見せ場がって、ケンジーがガラス戸に飛び込むところなどはスタントの人かも知れませんが、アクションが凄かったですね。クリスとLLの2人きりの会話も、多分感極まるものだったでしょうし、あのFOXの番宣でダニエラが来ていたドレスは結婚式のシーンの撮影直後だったんだろうなと思うと、これまた感慨深い。14年間もよく続きましたよね。オープニングの若いキャストもご愛嬌。みなさん、仲良さそうだったし、こういう風に一つ一つ綺麗に終わってくれるのは本当に作品に対して愛があるなと思いました。
November 15, 2023
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今回のリスト者は番号が若いだけに、かなりの実力者だと見て良いですね。これって、女レディントンでは?と思ったら、まさにそうだった。(笑)クーパーのタスクフォースの予算問題で、ついにハドソン議員とドーフ議員がパナベイカーとクーパーと直接会って話すことになった。FBIの総予算の3%未満とはいえ、2億8270万ドルを費やす部署が一体何をしているのか。クーパーは世界的な犯罪者を捉え、犯罪、テロを阻止するなど成果を並べるが、もちろんハドソンたちは満足しない。具体的な内容を公表することはFBIの極秘活動に支障をきたすとパナベイカーが援護射撃するも、ついに議員たちはチームの記録の開示命令を求めるという。しかしその記録がレッドによって消された事を初めて聞かされたパナベイカーはクーパーに何とかしろという。クーパーは困ってレッドに泣きつく。最近はレッドからの紹介がないので、議員たちに示す成果も少ない。今日判事の前に立つというと、レッドはボルティモア港に入港するコンテナ船と、ブレア・フォスターという弁護士の名前を挙げる。フォスターはDCのフィクサーとして悪名が高いといわれ、闇のサービスで稼いでいるらしい。その隠された不正を暴くことで、チームをアピールできるだろう。フォスターの顧客には「モーダー&サンズ」という化学メーカーがあり、製品に発ガン性物質が含まれるとされているが、現在訴訟は1件も起こされていない。フォスターの法律事務所はスキャンダルなどを示談に持ち込んでしまい、そのためなのか、大勢の調査員を雇っている。実はモーダーの社員ウィテカーが交通事故で一命をとりとめていたが、彼は内部告発をしようとして口封じをされそうになったと見られる。チームは早速ウィテカーの妻に話を聞く。夫は何か会社の秘密を知ってしまい、辞めるしかないと言っていた。尾行されているとも言っていて、精神的に参っていた様子だったという。確かに怪しい男がウィテカーを付け回していたことが監視カメラに写っているが、人物を特定することができない。デンベはレッドに男の写真を見せ、タトゥからキューバの特殊部隊の男だと割り出す。レッドはハバナのマニーに尋ねるという。ウィテカーの意識が戻り、会社の製品「スプリング・シャイン」に発ガン性物質が含まれるという機密文書をなにかの間違いで入手してしまったという。会社としては売上トップのクリーナーで、CEOは危険性を知りながらリコールもせず出荷し続け、結果死者が出た。ウィテカーはいたたまれなくなり、公表したいと同僚に話したところフォスターがやってきたという。最初は買収しようとしてきたが、断ると今度は脅してきた。告発しようと持ち出した文書は車の中にあるという。ウィテカーの車は廃車置場に移動され、レスラーらが駆けつけたが、一足先にキューバの男に文書の入ったカバンが持ち去られてしまった。ハバナのマニーはレッドの持ち込んだ写真を見て、危険な男でしゃべれば殺されると口を閉ざす。レッドは歴史的ボクサーのグローブをプレゼントすると言い、ウィーチャに連絡をとって欲しいと頼む。モーダーのCEOはFBIが動き出したことでフォスターに解決を依頼する。フォスターは良い方法があると言い、依存症の会に出席していたレスラーを訪れてウィテカーは嘘をでっち上げようとしているという。レスラーが取り合わないとわかると、今度はレスラーの地元デトロイトで議員にしてやるという。レスラーはきっぱり断ってFBIに戻る。ウィテカーが見た製品調査書は、7年間モーダー社の製品分析をしていたファインバーグ博士が作った。FBIがファインバーグの自宅を訪ねると、すでにフォスターが弁護士としてその場にいた。スプリング・シャインについての分析については、中途で完了していないという。さらなる質問はフォスターを通してくれというが、レッドはマニーから調査員のフローレスの名前を聞き出し、本人に接触して親族など7人の亡命に手を貸していた。フローレスはフォスターに不利なことをしゃべるという。クーパーのタスクフォースの記録開示について判事はクーパーの主張を認めた。極秘活動の安全性と機密保持を守ることはFBIの透明性に勝ると判断したわけだが、ドーフは逆にここまで隠そうとするのは当に金鉱ならぬダイヤモンド鉱山を掘り当てたに等しいといきり立つ。これからハドソンと記者会見を開くという。しかし、フローレスの証言でフォスターが数々の連邦法違反で逮捕される。フォスターは慌てることなく、取引を言いだしたため、レスラーはフォスターが持っている顧客リストを全て渡せば話に乗るという。フォスターはFBIがここまでやるには背後に相当な大物がいるのだろうと言い、個別の案件なら相談に乗るという。記者会見を開くドーフ議員に、万策尽きたクーパーはレッドに助けを求める。レッドはフォスターに2013年12月31日の記録を求めろという。フォスターはモーダー社とその記録で手を打つという。ドーフはクーパーの脅しに屈し、記者会見で上院議員を辞めると表明してしまう。ドーフの息子はアルコールの影響下で2013年12月31日に交通事故を起こし、被害者に大きな障害を与えた。その際にフォスターが動いて血液検査をさせず、刑事責任は問われなかったのだった。クーパーはドーフに被害者の少女に対して生涯医療費を払うという取り決めを認めさせた。ハドソンは突如ドーフが降りたことに納得がいかない。ドーフもまた、将来があるハドソンはこの件から降りろと勧める。しかしハドソンは諦めず、そこに取引で自由の身になったフォスターが近づく。弁護士事務所の調査員という仕事は「グッドワイフ」で初めて詳しく知りました。法律スレスレの事をして情報を手に入れたり、頼めばなんでもやってくれる。優秀な彼らがいなければ裁判には勝てない。それが傭兵みたいな存在だったら怖いです。ウィテカー役の人は「ウォーキング・デッド」で長らく中心的な役柄を演じていましたね。なかなか死なないで生き残った。(笑)今回のリスト者は当にレッドの縮小版ですよね。最初は甘い言葉、便宜を図ってやると言って、それが通用しないと脅しにかかる。そして、悪人でも普通の人間でも自分の身を守るためだったら簡単に宗旨変えする。マウントの取り合いのようでおもしろかった。これは際限がないですね。もしかして、判事にもレッドの手が伸びていたのかなとも思いましたけど。正義の側のはずのクーパーも使う手は同じで、パナベイカーから正義とチームを手に入れたわねというところが皮肉が効いていてよかった。ハドソンはそれでも諦めないというのだから、パナベイカーもクーパーもそういうハドソンを称賛するというわけです。もちろん、そのハドソンも目的達成のためにはフォスターの力を借りてしまうのかな。レッドは叩いてもホコリの出ないハドソンを陥れるのを辞めましたが、さてハドソンはいかに。でも、正義を振りかざして一歩も引かないから戦争が起きるわけで、問題の解決法は裏で取引することなのだろうなと思ったり。マニーはシーズン1からハバナの人として出ていますし、最終シーズンにはふさわしい。しかも、そこにウィーチャを持ってくるわけだ。レッドからのラブレターをウィーチャは「諦めの悪い人」と言って、まんざらでもない様子ですが、レッドが落とせない存在というのもかっこいいかな。最後はこの2人どうなるのでしょうね。
November 10, 2023
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いよいよ、最後の2話となりましたね。でも、全然そんな感じがしないです。シリーズフィナーレでも、マイペースというか、捜査官たちの日常をメインの事件とほぼ同じくらいの分量で描く、それがこのシリーズのスタイルなんだなあと改めて思いました。邦題の「船出」はフィナーレにふさわしいかも知れませんが、みんなで一緒に船に乗っているのか、それぞれが別の船なのか、気になるところです。多分、カレンとアナの結婚式に引っ掛けていると予測。原題にはシリーズは終わるけれど、キャラクターたちには何かが始まるのだという感じがして、良いなあと思いました。ATF・LA支局ケリー・アダムス特別捜査官からキルブライドに、部下で潜入捜査中のウィリアム・ニューサム特別捜査官の件で協力依頼があった。ニューサムは経験豊かで優秀な捜査官で、軍用の盗まれた武器が売買されているのを捜査している。出どころを知りたいので、国防総省の保管状況を調べてほしいという。ニューサムに関しては定期的な連絡が3回連続でなく、アダムスはニューサムが潜入した組織の側に寝返ったのではないかと懸念していた。ニューサムは人生をかけてこの仕事に取り組むタイプで、その度合が強い。娘を薬物の事故で亡くしており、妻とは離婚したが、最近の行動に変化が見られるのが心配だという。そのことに留意した上で真相を探ってほしいといい、合同捜査としてNCISはニューサムをボートハウスに呼び捜査の進捗状況を聞く。潜入している組織のメンバーが薬漬けで、ニューサムは自分も武器ディーラーとして商売をしつつ、組織の首謀者と武器の出どころを突き止めようとしている。今のところ、隠し場所は不明だという。売買される武器は高性能のものでNCISは武器商人のニーナ・バーンズに情報を求めることにする。一方、組織は山間地域にアジトを持っており、ケンジーとディークスが身柄がバレた時のこともありニューサムの監視を始める。ニューサムの金銭面での動きを探ると、収入がないのに娘が高級車を乗り回していたことがわかる。ニューサムのサラリーでもまかないきれない。ニーナによると、潜入している組織の人間はサイコパスだという噂で、閉鎖的で近づいたものは殺されるという。リーダーの名前は不明で、組織に近づこうとする人間は姿を消すことになり、それを恐れて情報が得られにくい。ニーナは組織が当局内に情報提供者を持っていると考え、探っているという。ニューサムは自分に疑いが持たれている事を知っているのかどうかわからないが、なぜあっさりと合同捜査を受け入れたのか。監視されることで逆にアリバイ工作にしようとしているのか。ファティマがニューサムの臨時収入を見つけ出し、上司が部下を疑う理由にも疑問を持つカレンがATFのアダムスをボートハウスに呼んで質問する。何か隠していることがあるのではないか。例えばATF内部の情報漏洩など。アダムスによると常に捜査の一歩先を行く犯罪組織について、ニューサムが捜査の情報を漏らしているのではないかという。ニューサムは地元当局との合同捜査を行っていて、そこに汚職警官がいるのかもしれない。ニューサムの娘のカネの出所は祖父の教育資金だった。組織のアジトには盗まれたものと見られるブツが大量に運び込まれた。海軍弾薬司令部のコリンズ中佐は闇で出回っている武器のリストにある武器のほとんどは施設に保管されていると言い、厳しく管理をしているという。問題になっているのは対戦車ミサイルや対人地雷などだが、機関銃などは他の軍でも使われており改めて調べるという。ケンジーとディークスが監視しているアジトに組織の人間が入っていたため、内部の様子を探る。家の中で男たちはゲームなどをしているようだ。ボスがOKしたので、前倒しでブツを届けなければならない。ニューサムが武器はどこにあるのかと問うと、仲間がいきなり襲いかかった。ニューサムは力で相手をねじ伏せるが、その様子を見てケンジーとディークスは疑問を募らせる。ファティマは決定的な情報を掴む。アダムスが何年もにあたって、賄賂を受け取っていたというのだ。しかし、令状請求しないで知ってしまった情報なので、これを裁判では使えない。アダムスが武器を手にしているところを押さえれば逮捕できるだろう。カレンとサムはアダムスを追い、地下駐車場で部下を連れたアダムスの前に立ちふさがる。しかし、アダムスはいきなり強力な武器でNCISに向かって銃を向け撃ち始める。to be continued.チーム最後の戦いが盗まれた軍の武器商人が相手、ということですが、ちょっと物足りないかな。(笑)アダムスはなぜNCISに関わらせたかったのでしょうね。自分の立場を脅かすニューサムを裏切り者に仕立ててNCISとの追跡の中で殺させたかったのかな。まあ、真の首謀者がよほどの大物だということ次週を待ちますが、アダムスがそれだったらもう終わっています。(笑)それ以外の、カレンとアナの結婚式あるある(マリッジブルーになるアナとか、ぶちこわそうとするアルカディとか)、サムと認知症を抱えた父との日々、警察との訴訟でナーバスになっているラウンドトゥリーと医学部進学を目指す優秀な妹、そしていつものままのケンジーとディークスのいつも通りの話題が続いて、これがまあそれなりの終結を迎えるのかなという感じですね。次週を待ちます。
November 9, 2023
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最近はリストナンバーのないエピソードが多いですね。そして、終わりに近づくということは「ブラックリスト」から毒が抜けて、らしくない形になっていくのかと思いました。クーパーは距離を置かれているレッドに直接「事件」を提供するようねだる。レッドはまとめて3件を紹介し、自分自身はタスクフォースの予算問題を追及しようとするハドソン議員の対応をするという。一つ目は不妊治療を行うクリニックで停電が起こり、温度管理ができなくなって預かっていた受精卵がだめになったというもの。採卵には高額な費用がかかるため、クリニック側に問題があるとなると裁判が起こされるだろう。レッドは、ハッカーによる犯行ではないかという。その目的は不妊治療に対する抗議活動か、あるいは特定の顧客への攻撃だったのか。2つ目は入院中の患者が次々と不自然な死を迎えた事件で、「救いの天使」と言われる存在が疑われるという。3つ目の事件は、依頼人の和解金を盗んでいるという弁護士、レベッカ・アンダース。数百万ドル単位の和解金を勝ち取る弁護士だが、依頼人にはその金額が渡っていないという。アンダースは盗んだ金をどこに隠しているのか、あるいは投資しているのか。なぜレッドが3件も一度に渡したのか分からないが、クーパーはチームで分担して捜査を行うよう指示する。アンダースの依頼人クライブは100万ドルの和解金を勝ち取ったアンダースに感謝しているというが、実際は350万ドルが支払われており、その額についてはクライブは知らされていない。アンダースは秘密保持を建前にして居直り、額の違いについては法廷で証明して見れば良いと、余裕を見せる。レスラーは奪った金をどこへ流したか情報を提供すれば、取引に応じるというが、アンダースは個人的な消費生活、子供の教育費、野生動物保護協会の理事などに使ったと説明する。それが真実なら事件解決だ。ウェクスフォード不妊治療クリニックでは、嵐の夜に停電が起き、予備発電機も作動しなかったという。温度の異常を示す警告システムも稼働しなかった。クリニックのシステムを担当するアダボ・コムテック社の責任者ワグナーが対応し、シーヤとデンベはハッキングの可能性をFBIのサイバーチームが調査すると告げる。ハービーの知り合いの情報で、死亡したという3人の検視では心不全が死因となっている。さらに詳しく調べたところ、いずれも塩化カリウムが投与されていた。これは大量に与えられると死亡する、処刑にも使う薬品だが、一般に死亡した場合人間はカリウムを過剰摂取したような状態になり、それが生前に摂取されたものかどうかが検視では見分けられないという。不審死を起こしたDCの医療機関で働く医療従事者の中で、複数の職場を転々とするドーン・ジャコバスという看護師がいることがわかった。人員不足の科を渡り歩いており、レスラーが現在の職場へ出向き身柄を確保する。レッドはハドソンの自宅に不法侵入し、鍵のかかったキャビネットからシカゴの監視対象の女性の情報を入手する。それを調べた私立探偵を脅して、女性の名前を特定したレッドはシカゴへ向かう。不妊治療クリニックのシステムを調べた結果、ハッカーではなく内部から発電機が停止されたことがわかった。これは保守作業用のバックドアを使ったもので、犯人は内部の人間ということになる。しかも、メンテナンスをしているアダボ・コムテック社のCEOアレクサンダー・アダボ夫妻が受精卵を預けていたことがわかる。アダボは若い妻と結婚し、自身のガンの手術の前に受精卵をクリニックに預けていた。攻撃の対象になるような心当たりを問われ、妻はアダボの実子を挙げる。実はセキュリティ担当のワグナーはアダボの前妻の子で、会社の技術最高責任者だった。父のために一生懸命働いてきたのに、新たに兄弟を作って財産を分け合うことが許せなかったという。ジャコバスは患者を楽にしてあげたかったというが、塩化カリウムを点滴したことは否定する。ハービーが輸液を調べたところ、病院にはラベルに表記されている量の10倍の塩化カリウムを含むパックがあった。ジャコバスはそれには触れておらず、製薬会社が間違った製品を医療現場に納入していた可能性が出てきた。クーパーがFDAに通報しリコールが行われることになり、レスラーがコルベック・メディカル社に向かう。ハドソンが監視していたアビー・ライダーは大学生で、逮捕歴があった。ハドソン議員について尋ねると、彼に人生を壊されたという。アビーの両親は犯罪に関わり、8年前当時連邦検事局にいたハドソンにより刑務所に入れられた。その後アビーは身寄りがなくなると施設に入れられ、それも転々としたという。しかし、ハドソンはアビーを気にかけ、福祉の担当者を通じて学校や生活に必要な物を送っていた。18歳になるとアビーが福祉のシステムから外れ、ハドソンが連絡が取れなくなったため、私立探偵を雇って再びアビーに支援を始めたという。アビーはハドソンの支えに感謝していた。コルベック・メディカル社の経営陣は輸液の不良問題について曖昧な態度をとる。隠蔽しようとする姿勢に見え、シーヤは不良品が出荷された1週間後に工場を閉鎖したのは実態に気づいていたのではないかと追及する。品質管理部長は工場を閉鎖したのは通常のメンテナンスだったと答えるが、帰り際に免責を条件に事実を話すという。実際は数ヶ月前からCEOは不良品について知っており、すでに何十万個も出荷していることから1%未満の不良には目をつぶる事にした。おそらく今回の捜査がなければ表には出なかっただろう。これで3件とも事件は解決したが、ブラックリストの犯罪者としてはタスクフォースが捜査するレベルではない。なぜレッドはこれらをクーパーに紹介したのか。デンベはレッドには考えがるはずだという。レスラーは3件ともに「野生動物保護協会」の共通点があると気づく。ワグナーもアンダースもコルベック・メディカルのCEOも理事としてパーティに参加していた。クーパーは本当の捜査はこれからだとして協会の理事に面会し、事情を聞く。すでに当該の3名は除名されたが、クーパーは大口寄附者の名簿を見て、5250万ドルの匿名の寄附者がいることを指摘する。10年間顔を出さず寄付を続けてきた人物は一度だけ姿を見せた。名前がスティーブン・ホーマンだと聞いて、クーパーはレッドだと理解する。新世紀に協会をつなげるため、理事を徹底的に調べ、3名をFBIに片付けさせたのか。それであっても、クーパーは気分が良いという。レッドはデンベにハドソンを調べたが空振りだったという。手を付けずに置いておく方が良いこともある。ハドソンの人生を邪魔してまで自分の人生を守る価値があるのだろうか。最近財産を手放しているが、アグネスの未来のために自然環境や野生動物を守りたい、自分の力が及ばないことには寄付をしているという。レッドはこれまでも気前が良かったが、今度のは桁違いだ。今回の3人の犯罪者たちは権力も尊敬も自由も持っていたのに、金に目がくらんだ。人は足るということを知らなければならない。心配するデンベにレッドは自分は大丈夫だという。私はレッドはドーフ議員の方を陥れるのじゃないかと思いましたが、ハドソンの方に行って落ち度を見つけようとしたわけですね。どんな人にも叩けばホコリが出てくるので(特に政治家なら)それを狙ったのでしょうが、ハドソン議員はまともな人で、正義感だけでなく思いやりのある人でした。もちろん、それでも以前のレッドならハドソンを陥れるとか、何か細工ができたでしょうが、正直、そういうことに疲れたのかな。疲れたというか、ばかばかしくなったというか。アグネスの未来のために、少しでも自然破壊を止めてこの地球を守りたいという、人類の叡智を目指し、人類愛にあふれるレッドに変わったような感じです。となると、レイモンド・レディントンは静かに舞台から去るということになりますね。仕事にやりがいを感じることができたチームは、レッドがいなくても大丈夫だと感じられたかな。レスラーはスポンサーとして面倒を見ているプリチャードの相談にのり、適切なアドバイスを与える。弱気になるプリチャードの悩みを親身になって聞いてやり、支えになっている姿は長年見てきて良かったなと思います。彼にとっても、真っ当な人生を送るのに支えとなっているのではないでしょうか。
November 3, 2023
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少し前の「Sleeping Dogs」の後日談。タイトルからして、ここで某かの決着が付くのだろうなと思いました。サムの不在は言及があったにしても、ディークスは途中からどこへ行った?カットシーンでもあったのかな。身柄を保護されているリア・ノヴァクの意識が戻りそうなので、リハビリ施設に移動することになった。CIAのクリス・ベアとエイヴリー・ラミカが搬送を担当し、行き先はカレンには知らされない。そのラミカを含む4人が広場で何者かに狙撃され、リアを運ぶ救急車はベアと共に行方をくらました。ドローナ計画とも関係があると見られ、カレンは殺害現場に向かう。NCISにはCIAのラファエル・コルテス局員が現れ、カレンに捜査の指揮を執らせないという。現場はFBIが捜査を担当することになっており、カレンがリアの病室でベルトランを取り逃がした事を聞きたいという。ラミカもベアもドローナ計画の被験者で、広場で同じ被験者たちと会っているところを狙われたと見られる。ペンブルックはベローナ計画で子供を対象に工作員を養成してチームを作り、隠密作戦で国防総省やCIAやNSAなどに雇われた。ペンブルックはモンスターを作り上げることになったが、ベルトランらがペンブルックから虐待されたことを訴えようとしている中、内部で殺し合いをしている。カレンもまた元CIAで被験者であることから、モンスターの一人であり命を狙われる恐れがある。ケンジーが狙撃現場を調べ、ヘリコプターから狙ったのではないかという。その時間帯に広場の上空を飛んでいたヘリコプターがカマリロ空港から飛び立っていることがわかり、乗客の情報を求める。支局に戻れと言われたカレンに、ペンブルック本人から「話がある」と連絡が入る。もし自分を苦しめ、殺そうと思うのならその機会を与えよう。一人だけで指定の場所に来いという。ペンブルックは広場にいたのだった。指定された一軒家のプールに次の指示が沈められており、カレンはNCISとの連絡を遮断してプールから車の鍵を回収し、停めてあったバンに乗り込む。ペンブルックはバンの後部座席から銃を向け、カレンに話を聞いてもらいたいという。ヘリコプターの乗客の映像には、ベルトランの他に3人が写っていた。コルテスは残り3人の身元をCIAで突き止めるという。カレンがプールから所在がわからなくなり、NCISはバンの行方を追う。CIA情報でベルトランの連れはロシアの傭兵とわかる。とあるビルの地下駐車場に車を停めると、ペンブルックはカレンと話をしてその気持を理解したいと言い、お互いの命もリアの命も守りたいんだというが、カレンはセラピーは必要ないと反発する。カレンは怒りに駆り立てられ、長年答えを求め続けた結果、執着することになった。ペンブルックはベローナ計画で自分がしたことは否定しないという。当時は訓練方法を正当化し、社会や国家の大義のために子どもたちを訓練した。それは今は過ちだったと認め、日々自責の念に苦しんでいるという。ペンブルックはこの35年間、ずっとカレンを始め被験者たちを見守ってきた。もし今回無事に生き延びることができれば、カレンに全ての情報が詰まった個人ファイルを渡したいという。反省や言い訳を重ねるペンブルックに、カレンはもっと前に渡すべきだったと言い、自分の人生から根本的な要素を壊されたと訴える。人を信頼できるようになるのに何年もかかった。各職場を渡り歩いたのも、過去から逃げるためだった。謝罪の言葉を口にするペンブルックに、カレンは許さないという。ファティマはコルテスが提供した情報を調べ、ベルトランの部下がロシア人ではないことに気づく。キルブライドがコルテスをオフィスに呼び、真意を問いただすがコルテスはCIAなので真実は明かせないとはぐらかす。それでもキルブライドはペンブルックとベルトランに関して全て話せと迫る。カレンはペンブルックが被験者たちを気遣うのに、なぜ殺すのかと疑問をぶつける。ペンブルックは被験者たちのチームを率い、隠密作戦を行ってきた。ベルトランもそのメンバーの一人だが、他の工作員と暗殺依頼を受け始めるようになったという。金目当てで民主党候補者の家族をまるごと殺すなどしたので、ペンブルックとしては殺すしかなかった。その結果、ペンブルック本人がベルトランらの標的となってしまった。その時、カレンとペンブルックが乗ったバンがベルトランらの激しい銃撃を受ける。カレンはペンブルックと協力し、車を脱出するとビルの中へと逃げる。その際、ペンブルックが撃たれて怪我をしてしまう。ファティマはコルテス本人も隠密作戦チームと組んでいることに気づく。その事をキルブライドに知らせると、キルブライドはコルテスも被験者の一人でベルトランと組んでいることを追及する。開き直ったコルテスはキルブライドに銃を向けるが、ファティマは支局の職員を配置した上でオフィスに入る。コルテスはキルブライドを人質にして支局から出ていくつもりだが、キルブライドが身を伏せた瞬間、キャスターらがオフィスに銃弾を撃ち込んだ。ファティマは隠し持った銃でコルテスを撃つ。カレンとペンブルックはサーバー室に立てこもるが、ベルトランに見つかってしまい、鍵をこじ開けようとする。しばらくは時間を稼げるが出口がない。コルテスはペンブルックの位置をベルトランに送っており、携帯の位置からケンジーとラウンドトゥリーが現地に向かう。ペンブルックはヘティがドローナ計画の訓練内容を知って、すぐにカレンを連れ戻したという。ついにサーバー室のドアが開き、ベルトランが虫の息のペンブルックに銃を向ける。しかし、天井に張り付いたカレンがベルトランを撃ち、ケンジーらが到着して部下を捕らえる。ペンブルックは救急車で運ばれることになり、カレンは回復した後にドローナ計画について尋問するというが、国防総省とNSAが現れペンブルックの身柄を引き取るという。ベアは自分たちの仲間はたくさんいて、ペンブルックが自分たちを作り上げたのは事実だという。その後ペンブルックはカレンに会いに現れた。あの場ではそうするしかできなかったという。約束通り分厚いカレンのファイルを手渡し、ヘティはカレンをドローナ計画に参加させたことを悔やんでいたという。優秀で才能があるカレンの成長を期待しての親心だったが、ヘティにとってカレンは当に息子同然だったと本人の口から聞いたという。ヘティはカレンを深く愛した。これからは過去にとらわれず、今、未来を生きて幸せになって欲しい。カレンの相棒としてサムをヘティに紹介したのも自分だ。サムなら親友になると思っていた。君を守りたかった、償いたかったと言い、ペンブルックは去っていく。おじさん同士が涙目という珍しい展開でしたが、結局ペンブルックは悪い人ではなかったということですね。やったことは酷いことだったが、それも国のレベルでいうと必要悪というか、この国の法執行機関、政府機関、軍関係の人材を大量に作り出した功労者ということになるのでしょう。一応、先日のエピソードで感じた疑問は解決して、長いカレンの自分探しに終止符が打たれました。優秀なエージェントを使ってBlack Opsをする人が、血の付いた手で自分のいる証拠を残すというのは、なんだかなーと思いましたけど、まあ良いでしょう。ただ、国に雇われた暗殺部隊が独自に動き出すという展開は、この前の3シリーズクロスオーバーと似たような感じになりましたね。ヘティがカレンの事を息子のように愛しているというのは、言わずもがなですが、ペンブルックとヘティのつながりは結構強い、今も続いているという感じですね。この先もペンブルックはカレンを見守るのでしょう。良かったじゃん。後は、ファティマの頑張りとキャスターが活躍の場が与えられたのが良かったかな。現役のCIA局員をNCIS捜査官が殺害したことは、後で問題にはならないのかな。ケンジーが「ディークスを待てない」と言っていたので、ディークスはどこかで別件の仕事があったということにしておきます。
November 1, 2023
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