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少し前のことになるが、ベランダで一服していると、4mm位の小さなハエがやって来て、目の前の日本スイセンの葉に留まった。 急いでカメラを掴み、マクロレンズで覗いてみる。妙なハチのような格好をした真っ黒で艶やかなハエである。立て続けに数枚撮ったら、始めは無反応だったハエが、段々シャッター音に敏感になり、やがて逃げて行ってしまった。 早速撮影した画像を調べてみると、スイセンの葉しか写っていないコマがあった。アシナガキンバエの時と同じように、ミラーの跳ね上がった音で飛び上がり、ストロボが光ったときにはもう視野の外へ出てしまっているのである。全く、素早い連中で呆れてしまう。 数枚しか撮れなかったが、被写体が低い位置に居たおかげで、等倍撮影なのにも拘わらず、チャンと撮れていた。ツヤホソバエの1種(その1)(2007/04/11) ハエの分類は良く分からないので、図鑑の検索表を辿ってみる。短角亜目(アブ、ハエの仲間)であることは明らかだが、それ以降は翅脈が分からないとどうにもならない。しかし、幸にして翅脈はキチンと写っているし、写真を拡大するとかなりの細部まで見える。検索は比較的楽で、「頭部はほぼ球形」と言うところでツヤホソバエ科に落ちた。ツヤホソバエの1種(その2)(2007/04/11) 表による検索はこれでお終い、それ以降の詳細は手元に文献がない。そこで、Internetで「ツヤホソバエ」を検索してみた。するとこのハエと同一種と思われる写真も幾つか見つかったが、残念ながら種の決め手になる様な情報は何も得られなかった。 何れにせよ、本種はツヤホソバエの1種として間違いない様である。雄の前腿節には雌を捕まえるための棘があるそうなので、写真の棘のない個体は雌と言うことになる。実際、眼と眼の間が非常に広い(ハエやアブでは一般に、眼と眼の間隔が雄では狭く、雌では広い)。ツヤホソバエの1種(その3)(2007/04/11) このツヤホソバエ、一見したところツヤツヤして綺麗な感じのハエだが、幼虫は腐敗物や獣糞から発生するとのこと。やはり虫の清潔不潔を外見で判断してはいけませんな。
2007.04.30
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ツツジの花と言うのは、沢山咲くと華やかで中々良いものである(・・・茶花にはならないが)。我が家には10種(含品種)近く植えてあるが、地植えにした方は日当たりが余り良くないせいか花着きが宜しくない。しかし、鉢植えの方はビッシリと花が着く。 今、リュウキュウツツジとヒラドツツジ(品種は「曙」)の2つが咲いて居る。株の大きさがほぼ同じなので、中庭の入り口の左右に置いて玄関を飾る様にしてある。 今日は、その内のリュウキュウツツジを紹介する。満開のリュウキュウツツジ(2007/04/23) 最近庭や生垣として植えられるツツジには、クルメツツジ(久留米躑躅)かヒラドツツジ(平戸躑躅)が多く、リュウキュウツツジ(琉球躑躅)は余り見かけない(昔は結構多かったらしい)。クルメツツジの花は小さくて直径2~3cm、ヒラドツツジは大きく6~8cm、リュウキュウツツジはその中間で径4~5cmである。 クルメツツジには花の形や色の異なる数多くの品種があり、また、ヒラドツツジにも幾つか花色の異なる品種あるのに対し、リュウキュウツツジには白花1種類しかない。 他の園芸用ツツジ(ヤマツツジ節)との違いは、花は白で雄蕊が10本あり、芽の鱗片だけでなく花柄や若い枝にも線毛があってベト付くこと、雌蕊が花弁よりもずっと長いこと等で、容易に区別が出来る。リュウキュウツツジの花(2007/04/23) クルメツツジやヒラドツツジは丸い樹形に仕上げ易いのに対し、リュウキュウツツジは株の周辺部が良く生長するので、上部の平らなテーブル状の樹形に成り易い。 また、どんな花木でも、かなり早い時期に花が1つ2つ咲いてから次第に咲く数が増えて行き、やがて満開になって花期が終わるが、その後にまた少数の花が咲くものである。リュウキュウツツジはこの傾向が甚だしく、満開になる1ヶ月以上も前から花がポツポツと咲き始める。今年は暖冬のせいか、1月から咲き始めたと言う(私は不在だったので直接は知らない)。雌蕊が非常に長いのがリュウキュウツツジの特徴(2007/04/23) 実はこのツツジ、種類も分からず、どんな花が咲くのかも知らずに買って来たものである。我が家は代々質素を旨としているので、花木や多年草の場合、花期が過ぎて安くなったものを買って来ることが屡々ある。 このリュウキュウツツジも花が終わって売れ残っていたのを確か500円で買って来た。名札が付いていないので種類を訊いたら、もう花が1つも着いていないので店員も分からない。久留米でも平戸でもない余り見ない種類なので、面白半分で買って来たのである。 正体が分かるまでの1年間、どんな花が咲くのかな、と期待と不安の入り交じった気持ちで植木を眺めているのもまた楽しいものである。
2007.04.29
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30年ぶりに実家に戻ってビックリしたのは、庭に見慣れぬスミレが沢山生えていることであった。特に蹲踞(つくばい)の横では1平方メートル位の「大群落」になっていた。 更にビックリしたのは、花も大きいが、花後に出て来る葉が丸く大きく、長さ10cm近くにもなることで、とてもこの辺りに生えるスミレの葉とは思えなかった。まるでウスバサイシンの葉の様。 ・・・此奴、余所者に違いない!! 調べてみると、やはり帰化種で、北米原産のViola priceana(当時)と言うスミレであった。アメリカスミレサイシンの若い株(2007/04/11) しかし、このスミレはその後、濃い青い花を着けるので屡々ニオイスミレと間違えられるViola papilionaceaと同一種とされてViola sororiaと名が変わり、また、日本では和名も付いてアメリカスミレサイシンと呼ばれるようになった。 今回はこのアメリカスミレサイシンの淡色種を紹介する。アメリカスミレサイシンの大きな株に着いた花(2007/04/06) アメリカスミレサイシンには色々な色のものがあり、我が家に生えているのは写真に示した通りで大した変異はないが(濃青色の種類は別に紹介する)、白花や斑模様のものもある。 花は大きく、縦横3cm位にもなり、側弁基部には沢山の毛がある(タチツボスミレやスミレサイシンには毛が無い)。 また、このスミレは山葵の様な形をしたかなり大きな地下茎を形成する。アメリカスミレサイシンと言う名が付けられたのも、日本のスミレではスミレサイシンが大きな地下茎を持つからとのこと(スミレサイシンの葉も非常に大きい)。アメリカスミレサイシンの花.側弁に毛が密生する(2007/04/11) ところで、スミレはヒョウモンチョウ類の食草である。この辺りではツマグロヒョウモンが産卵にやって来る。一昨年の秋はツマグロヒョウモンの幼虫が大発生して殆どのスミレが丸坊主となり、日本産のスミレは衰弱し、弱ったところをダンゴムシに食害されて殆ど枯れてしまった。しかし、このスミレは地下茎にシッカリ栄養を蓄えているらしく、ツマグロヒョウモンに丸坊主にされても平気の平左、全然枯れない。咲き始めたアメリカスミレサイシンの花.花弁の先の方は真っ白(2007/04/17) アメリカスミレサイシンは余りに繁茂するので、御近所のNさん宅では雑草と見なし、気が付いたら抜いているそうである。しかし、我が家では、この北米原産の余所者をヒョウモンの食草として「栽培」している。他のスミレに付いたツマグロヒョウモンの幼虫を見付けると、直ちに捕まえてアメリカスミレサイシンの葉に移すのである。 こうすれば、私の好きな日本のスミレとツマグロヒョウモンの双方を生かす事が出来るし、また、アメリカさんもこれで枯れる訳ではないから、八方(三方か?)丸く収まり目出度し目出度しと相成る。
2007.04.28
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先日ネコハエトリの雄が居たので写真を撮っていたら、プーンと羽音を立てて、何かが30cm位左にあるサンザシの葉上に止まった。 急いで、且つ、慎重に体の向きを変えて見てみると、見慣れぬハチが留まっている。体長20数mmとかなり大きく、何だか知らないが妙に精悍な感じのするハチである。そのままの姿勢で立て続けに数枚の写真を撮った。続いて、識別用にもう少し近づいて細部を撮り始めたら、このハチ、身の危険を感じたらしく、羽音を立てて逃げて行ってしまった。 この間、僅か10数秒。種不明の大型ハバチ.クロムネハバチに似ているが、明らかに翼端が黒い(2007/04/20) さてこのハチ、一体何者か? 素早く飛ぶこと、脚に棘の多いこと、葉上に止まってからの動きが敏捷なこと等から、始めは狩人バチの類であろうと思った。ところが、データをコムピュータに移して詳しく見てみると、触角が太くて短く7節しかない。どうも狩りをするハチではない様だ。 科が分からなければどうしようもないので、図鑑の検索表を頭から辿ることにした。 写真を撮っているときは、羽を閉じていたので気が付かなかったが、写真を見ると、明らかに胸部と胴部の間が括れていない。広腰亜目である。 支脈は残念ながら羽を畳んでいるので良く見えないが、前脛節の端刺は2本、触角は糸状で7節。簡単にハバチ科に落ちた。私の余り得意にしていない連中である。クロムネハバチに類似のハバチ.肩の所に三角形の突起がある.触角は7節(2007/04/20) 手元の図鑑では写真が小さ過ぎるし、解説も簡単で大した手がかりにもならない。そこで、Internetの昆虫図鑑でハバチの項を探してみた。色々なサイトを参照した結果、クロムネハバチに酷似していることが判明した。 しかし、写真のハバチは翅の先端が明らかに暗色で触角も全体が黒いのに対し、クロムネハバチの翅にはこの様な斑は無いし、触角の先端は必ず黄色である。どうやら、別種らしい。 また、図鑑にはツマグロハバチとかオオツマグロハバチという翅端が濃色の種類があるが、小盾板の色や触角の長さが異なる。 結局、何と言うハチかは分からなかった。そこで此処では、「クロムネハバチの近縁種」としておいた。 ハエやハチの同定は、一部を除いて詳細な図鑑その他の文献が無い(種類が多過ぎる)ので専門家以外には不可能である(専門家は研究施設に保管されている種の記載をした膨大な学術論文や総説のコピーを利用出来る)。クロムネハバチに類似のハバチ.こちらの方に向き直った.何となく攻撃的な雰囲気(2007/04/20) Internetを検索していて驚いたのは、ハバチの成虫には捕食性のものがかなり多いらしいと言うことであった。Wikipediaのハバチの項には「成虫は基本的に肉食であるが・・・」と書かれているし、クロムネハバチと酷似するハバチがバッタの幼虫を補食している写真を掲載しているサイトもあった。 この写真のハバチに感じた狩人バチ的な行動も、擬態ではなく捕食性ハバチ類本来の性質なのかも知れない。 しかし、ハバチと言えばバラに付くチュウレンジ類や、ツツジを食害するルリチュウレンジの様なナヨナヨブヨブヨしたハバチしか見たことのない者にとって、ハバチの成虫が基本的には肉食とは全く意外であった。またまた、自分の無知を思い知らされた。
2007.04.27
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今日は久しぶりの雲一つ無い青空。3日間強風が吹き続け、その後は雨模様の日がまた3日も続いて、すっかり憂鬱になっていたが、こう言う空を見ると実に晴れ晴れとした気持ちになる。私は天候で気分が左右される性格なのである。 少し早く起きて、ベランダの椅子で朝のコーヒーを飲んでいると、目の前にあるヒュウガミズキの葉に雨雫が溜まって、朝日に輝いている。 普段は正確な写真を撮るのを宗としているが、今日は一寸趣向を変えて、雰囲気のある写真を撮ってみることにした。ヒュウガミズキの葉に宿った雨雫(2007/04/26) 私の写真はストロボを使うことが多い。接写にはストロボは不可欠だし、庭の構造上、日陰や逆光になることが多いので、やはりストロボを使わざるを得なくなる。しかし、ストロボを使うとどうしても生硬な写真になり易い。 そこで今日は自然光で撮り、また、深度も浅くしてボケの綺麗な写真にしてみた。否、ボケの綺麗な写真にして見たかった、と言うべきであろう。雨雫の溜まったヒュウガミズキの葉(日陰)(2007/04/26) 結果は御覧の通りである。我ながら余りよい点数はあげられない。 ヒュウガミズキの葉の写真と言うよりは、雨雫の写真になってしまった。
2007.04.26
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今、オダマキが丁度良い咲き具合である。勿論、日本のオダマキである。 昔はこの日本オダマキが庭の彼方此方に生えていて中々風情があった。そこで改築後も植えたいと思って色々探して見たのだが、何処の園芸店に行っても西洋オダマキしか売って居らず、残念ながら入手出来なかった。 ところが暫く経ってから、ある園芸店の責任者に日本オダマキが手に入らないか訊ねてみたところ、何処からか探して来てくれて、今では我が家の庭の色々な場所で咲いている。オダマキの花.もう少し下から撮りたかったが花の背が低いのでこれが限界(2007/04/23) しかし、西洋オダマキのあの品の無さに較べて、何と言う高貴さであろうか!!「典雅」と言う言葉すら頭に浮かんで来る。我が家の庭に咲く花の中でも、ヒゴスミレと並んで最も高潔な感じのする花である。オダマキの花の拡大.花弁の様に見える外側に開いている部分は、クリスマスローズ等と同じく実は萼片である(2007/04/23) オダマキは多年草ではあるが、スミレと同じく、数年経つと地下茎が浮かび上がって来てやがて枯れてしまう。しかし、種子で容易に繁殖するので、自然に世代交代が行われ、庭全体としては絶えることがない。 文献によると、このオダマキはミヤマオダマキ(Aquilegia flavellata)の園芸品種らしい。しかし、学名はAquilegia flavellata var. flavellataとなっており、「var.」(variety:変種)であって「cv.」(cultivar:栽培品種)ではない。古くからある植物なので、変種か栽培品種か確定出来ないのであろう。後ろから見たオダマキの花.西洋オダマキと異なり距が内側に回り込んでいる(2007/04/22) 最近ではこの日本のオダマキが、普通の園芸店でも売られる様になって来た。大変良いことである。我が家の庭でも沢山の種子が採れるので、希望者には配布したい位である。
2007.04.25
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今日は「家のマルハナちゃん」を紹介する。「家の」と付くのは、我が家の使用していない排気口に毎年巣を作るからである。 マルハナバチの寿命は1年だから、毎年新しく生まれた女王蜂が自分の育った場所にまた巣を作っているのだろう。ハナカイドウで吸蜜する「家のマルハナちゃん」(2007/04/07) 日本には10数種のマルハナバチが生息する。しかし、マルハナバチと言うのは「氷河時代の生き残り」の様で、北海道、或いは、中部山岳地帯のみに生息するものが多く、この辺り(東京都世田谷区)に居るのは、胸が橙色で腹にトラ模様のあるトラマルハナバチと、真っ黒で尾端だけが橙色のコマルハナバチの2種だけらしい。 「我が家のマルハナちゃん」はコマルハナバチである。黒い熊のぬいぐるみみたいにコロコロしていて、実に可愛らしい。ブルーベリーに留まるマルハナちゃん.ブルーベリーは虫媒花なのでマルハナちゃんには大いに頑張って貰わないと困る.後肢に花粉を一杯着けている.(2007/04/11) 写真の様にかなり大きなマルハナバチなのに「コ(小)」が付くのは、働き蜂はずっと小型(時に女王の1/2近く)だからであろう。コマルハナバチは春最も早くから活動を開始し、先日(4月18日)には既に働き蜂が巣に出入りしていた。なお、今日の写真は、総て女王蜂の写真である。マルハナちゃんの顔(2007/04/13) ところで、「家のマルハナちゃん」はリッパな一城の主で女王様である。女王様なのに「ちゃん」は不敬ではないか、と言う気もするが、家来(働き蜂)の数は少ないし、かなりドジだから「マルハナちゃん」でも構わないと思っている。 どんな風にドジかと言うと、余り飛ぶのが上手でない、或いは、目が悪いのかも知れないが、巣に戻るとき着地に失敗し排気口のフードに激突して跳ね飛ばされたり、ツツジの花に上手く止まれなくて落下し、下にある花と花の間に挟まれてもがいていたり・・・と、まァ、「御本人」は真剣なのに違いないが、見ている分には滑稽で中々楽しませてくれる。リュウキュウツツジで吸蜜するマルハナちゃん.脚の踏ん張り方が何とも言い難い(2007/04/17) コマルハナバチは、活動の開始も早いが巣立ちも早く、残念ながら6月下旬にはもう居なくなってしまう。秋に生まれたのならば、新女王はそのまま冬眠に入ればよいが、コマルハナバチの場合は夏を越さなくてはならない。7月以降この辺りでコマルハナバチを見ることはない。一体何処に行っているのであろうか? 色々調べてみたら、コマルハナバチは6月下旬から来年の早春まで地下に掘った穴蔵の中で永~い間休眠しているらしい。夏の高温高湿を耐えて生き残れるのは極僅かであろう。
2007.04.24
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シャガの花が咲いた。と言っても花軸たった1本だけの寂しい咲き方ではあるが・・・。 昔は庭の一角に余り陽の当たらない場所があり、其処にシャガが群生していて、春になると沢山の花を着けたものである。それに較べて何とまァ慎ましい咲き方!! しかし、茶人であった祖母の勲等を受けたものとしては、これはこれで中々良いと思っている。一本だけ咲いたシャガの花(2007/04/16) シャガは一日花なので、生けた場合には毎日花を整え直さなければならない。上の写真でも、右側にある花の上下に3個の咲きかけの花があるので、此が咲いてから写真を撮り直そうと思って待っていたら、咲いたときには先頭にある花は既に萎れ始めていて写真にならなかった。シャガの花.多くのアヤメ科植物の花とは異なり内花被が外花被と同じ高さにある(2007/04/15) この花、実は植木鉢に咲いたものである。改築した時に庭師が植えたシャガは、植え方がいい加減だったのか直ぐに消えてしまった。シャガは母も好きな花だったので、また植え直そうと思って探してみたが、何処の園芸店に行っても売っていないし、Internetの通販でもヒメシャガはあっても只のシャガは何処にも見当たらなかった。 そこで出入りの植木屋さんに聞いてみると、「家にあるのを差し上げますよ」と言うことで一鉢貰った。しかし、12月なので植木鉢から地面に移すには不向き。春になって植え換えようと思ったが、植え場所に困ってしまって、そのまま数年未だに鉢の中である。今年こそは、直植えにして植木鉢を返さなくては。
2007.04.23
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今日は少し前の写真だがホソヒラタアブを紹介することにする。先日のアシブトハナアブよりずっと小さく、体長10mm前後。成虫越冬なので、冬でも暖かい日があると、空中静止と移動を繰り返しながら庭先を飛び回っている。この辺り(東京都世田谷区)では最も普通のヒラタアブである。 アシブトハナアブと同じハナアブ科に属すが、アシブトハナアブの幼虫は汚水に育つ尾長蛆で、謂わば卑しい身分なのに対し、ヒラタアブ類の幼虫は枝から枝へ渡り歩いてアリマキを片っ端から退治する正義の味方、否、園芸家の味方である。サンショの若葉で日向ぼっこするホソヒラタアブ(雌)(2007/03/30) ハエやハナアブでは、両方の複眼の間が広いのが雌で、狭いのが雄である。ホソヒラタアブの写真は昨年の秋に撮ったも多少はあるのだが、何故か写っているのは全部雌で雄の写真がない。雄は交尾を済ませたら、早々に死んでしまうのかとも思ったが、そうではなく只の偶然らしい。ブルーベリーの葉上で日向ぼっこするホソヒラタアブ(雌).上とは別個体(2007/04/05) オスの写真が無いので、代わりに空中静止している雌の写真を出すことにした。昨年撮ったもので、庭の片隅に生えているセイタカアワダチソウを切って花瓶に入れ、ベランダのテーブルの上に置いておいたら、ホソヒラタアブがやって来たのである。空中静止するホソヒラタアブ(雌)(2006/10/31) 今年は風の強い日が多い。突風的な吹き方をすることが多く、我が家では18号の大鉢に植えたカラタネオガタマが倒れ、鉢が割れてしまった。24,000円の損失!! 今日もかなり強い風が吹いている。3日連続の強風である。ベランダで一服していても落ち着かない。全く厭になる。 しかし、ヒラタアブやテントウムシはもっと困っているだろう。強風のせいで、彼らの餌になるアリマキがゴマンと付くはずのツルバラ(約20mに亘り垣根を覆っている)の新芽に、今年は殆どアリマキが居ない。アリマキ捕食者にとっては厳しい春の様である。
2007.04.22
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先日メダカの鉢の横を通ったら、水面に変なものが浮かんでいる。何かと思ったらハエトリグモである。 五十路を過ぎてからは、遠くのものは良く見えても、近くにあるものには焦点が合わない。そこでマクロレンズで覗いてみると、普段は家の中にいる筈のアダンソンハエトリ(雄)であった。 夏になれば庭にも出てくるが、まだ少々早過ぎるのではないか。前日に大風が吹いたので、何処かの家から吹き飛ばされてきたのかも知れない。水面に浮かぶアダンソンハエトリ(2007/04/14) 水面に浮かぶクモを撮るのも面白いと思って、助ける前に写真を撮ることにした。すると、表面張力で歪んだ水面にストロボの光が当たって、ダイアモンドの指輪(脚飾りか?)を指一杯(脚一杯)嵌めた様なアダンソンハエトリの写真が出来上がった。 しかしハエトリ君、アメンボの親戚じゃあるまいし、やはり水の上では身動きがままならない。何となく、途方に暮れてしょげている様にも見える。余り格好良くない感じ・・・。 写真を撮り終わってから、水面に浮かぶハエトリグモを指で掬い上げた。何処か草の葉の上にでも移し、しょげていない写真を撮って名誉挽回を図ってやろうと思ったのだが、自分から跳んで草むらの中に逃げてしまった。獲物を求めてクリスマスローズの葉上を徘徊するアダンソンハエトリ(2006/09/22) そこで、昨年撮ったアダンソンハエトリの雄姿を紹介することにする。 如何にもハエトリらしい元気さが感じられ、今にもピョンと跳ね飛びそうである。
2007.04.21
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我が家の庭には春に花を着ける植物が多い。だから、写真は撮ってあっても中々出番が回って来ない花が沢山ある。このハナズオウも花は既に終わってしまったが、写真が沢山あるので、少し時期遅れではあるが紹介することにする。 ハナズオウの花は、普通の花の様に樹冠内に拡がらず、何かゴチャゴチャしているという言う感じがする。これはこの植物が、温帯の植物としては珍しく、古い枝や幹から直接花芽が生じる幹生花を着けるからである。 ボケなども一見幹に花を着けるように見えるが、これは幹に生じた短枝に着くのであって、幹に直接着くのではない。枝に密生するハナズオウの花(2007/04/06) 幹生花は熱帯の植物に多い。幹生花は生長して幹生果となる。ドリアン、ジャックフルーツ、カカオ、パパイア等の他、余り有名ではないがランサ(Langsat:Lansium domesticum)、アメダマノキ(Star gooseberry:Phyllanthus acidus)なども幹生果である。 また、熱帯にはイチジク属の植物が多いが、その多くは幹生果を着ける。幹に隙間無くビッシリと果実を着けた様は一寸不気味ですらある。咲き始めのハナズオウ(2007/03/28) ハナズオウはバラ目マメ科ジャケツイバラ亜科、或いは、マメ目ジャケツイバラ科に属す。 日本で馴染みの多くのマメ科植物(或いはマメ科マメ亜科)は複葉を着けるが、ハナズオウの葉は複葉ではなく心臓形で、多くの人は葉だけを見せてこれがマメ科だと言うと驚く。しかし、果実は正に豆である。 ハナズオウの属すジャケツイバラ亜科には、先端の窪んだ「蝶の様な形」の葉を着けるハマカズラ属(Bauhinia)の様なグループもあり、また、ジャケツイバラ亜科の多くは豆の花(蝶形花冠)をしていない方が普通で、ハナズオウの様な一見蝶形の花を着けるものは多くない。 (因みに、「この樹何の樹、気になる樹・・・」で有名になったSamanea saman、東南アジアで食用にする巨木に成るマメ「ネジレフサマメ」の仲間(Parkia spp.)、アカシア(Acacia)属、ネムノキ(Albizia)属等が属すマメ科ネムノキ亜科(マメ目ネムノキ科)は、蝶形ではなく、放射相称の花を着ける。Parkia属の花などは、長いコードの先に裸電球が付いた様な形でぶら下がり、およそマメ科の花とは思えないが、果実は典型的な豆である)ハナズオウの花(2007/04/06) しかし、ハナズオウの花を良く見てみると、典型的な蝶形花冠とは少し異なっている。蝶形花冠(先日の「フジ」を参照)では、上側に大きな旗弁が1枚、その下の左右に翼弁が1枚ずつあり、更にその下に2枚の竜骨弁(舟弁)がある。ハナズオウでは、下の写真で見るように、上側に3枚、下側に2枚で、翼弁が旗弁の外側に回って上に出、竜骨弁が左右に開いた形になっている。ハナズオウの花の拡大.典型的な蝶形花冠ではない(2007/04/06) この様にハナズオウは中々面白い花なのだが、我が家では全く人気がない。昔は余り花を着けなかったせいもあり、母などは生前「彼処に生えている木、一体あれなァに?」などと言っていた位で、殆ど邪魔者扱いであった。 しかし、最近は写真の様に矢鱈と沢山花を着ける様になり、少しは注目される様になってきた。折角の珍しい幹生花である。来年はハナズオウの花芽がどんな風にして幹から現れて来るのかを観察してみたい。
2007.04.20
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先日庭に小さな甲虫が飛び回っているのを見付けた。手ではたき落してやろうと思って追いかけたが、その前にシャクヤクの葉に止まった。 近くで見てみると、体長12mm程度、余り見慣れないコメツキムシである。写真を撮り難い位置に居るので、一寸チョッカイを出したら、地面の上に落ちてしまった。裏返しになったまま、気絶していると言うか、死んだふりをしていると言うか、とにかくジッと動かない。 暫くそのままにして見ているとやがて動き出した。コメツキムシらしくピンと跳ね上がるかと思ったのだが、此奴、手足をゴソゴソやって向きを直した。余りコメツキらしくない奴!!地面を這い回るトラフコメツキ(2007/04/07) マクロレンズで覗いてみると、上翅の表面に多くの溝状の縦筋があり、体の中心線に近い部分が色濃く、また、辺縁部に3対の暗色斑がある。かなり特徴のハッキリしたコメツキである。 暫く地面の上を歩き回っていたが、やがて羽を広げて跳んで行ってしまった。飛ぶ直前のトラフコメツキ.上翅を広げ始めた。しかし、飛び出す瞬間は撮り損ねた(2007/04/07) この辺りでは春にコメツキムシを見ることはない、と言うか、記憶にないし、また、上翅に模様のあるコメツキムシも珍しい。 調べてみると、トラフコメツキと言う春にしか現れない種類と判明した。保育社の図鑑では「早春平地でみられるが多くない」と書いてある。しかし、Internetで調べてみると「普通種で個体数も多い」と言う記述もある。まァ、この辺りに居るのだから珍種ではあるまい。 後日、またこのコメツキムシを見付けた。早速捕まえて今度はスレートの上でひっくり返してやった。手足をゴソゴソやっても触れるものが無く、やがてピンと跳ね上がって向きを直した。やはり、コメツキムシである。
2007.04.19
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今、フジ(藤)が満開である。と言っても小さな鉢植えのフジ、他界した母が昔の家にあったのを懐かしんで買って来たものである。 かつての家には居間の前に大きな藤棚があり、毎年4月下旬になると沢山の花を着けて庭に彩りを添えていた。しかし、昭和34年の伊勢湾台風で棚からずり落ち、これは直ぐ棚に引き上げたが、20年後の通称第2伊勢湾台風(昭和54年の台風20号)で再度棚から落ちて、遂に根元から折れてしまった。フジの花.少し前の咲き始めの頃(2007/04/08) 実は母が買ってきたフジは2鉢ある。最初買ったときは、当然チャンと花を着けていた。しかし、その後何故か花が着かなくなってしまった。そこでまた1株買って来たのだが、これもまた直ぐに花が着かなくなってしまった。 その後10年以上経ち、私が家を引き継いでから色々面倒を見たせいか、最近になって漸く小さい方の株だけ花を沢山着ける様になった。しかし、もう一方の大きい方は、昨年1房今年は4房咲いただけで、後は葉がボウボウ。フジの1房(2007/04/08) 何故始めは花が着いていたのが着かなくなったのかは良く分からない。しかし、フジではこういう事がよく起こるらしい。普通は栄養生長していたのが生殖生長するようになれば、これが持続するはずなのだが・・・。 大きい方のフジもずっと前から余り栄養生長をしなくなっているのに、花は殆ど着かない。窒素肥料を与えないで(フジは根粒バクテリアが共生するので窒素は与えなくても供給される)、水も出来るだけやらないようにして「いじめて」みたが、全然効果無し。植え換えない方が良いとも言われるが、小さい方は植え換えてから沢山花が着いている。フジの花の拡大.蝶形花冠(2007/04/08) また、蔓は切らない方が良いと言う人と、花芽の着く前に先の方はバッサリ切った方がよいと言う人がいる。両方やってみたが大して関係ない感じ。 何れにせよ、大きい方のフジも少しは花を着け始めた。気長に来年、再来年を期待するより仕方がない様である。
2007.04.18
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クモと言う生き物は、世間様では余り評判が芳しくない。確かに、ユウレイグモやゴケグモなどに頬擦りしたいとは思わないし、薄暗い木々の間を歩いていて蜘蛛の巣が顔にベチャッと張り付いた時、それで気分が爽快になるという人も決して多くはないだろう。 しかし、クモの中にも愛らしい種類がいる。その代表はハエトリグモ。脚は長くないし(短足が評価されるのは珍しい)、動作は機敏でピョンと跳ねる。それに何と言っても蜘蛛の巣を張らない。 今日はその中からネコハエトリを紹介する。色々写真を用意したのでハエトリグモの可愛さを大いに楽しんでいただきたい。なお、ハエトリグモの和名には「クモ」を付けないのが習慣だそうで、此処でもそれに従うことにする。クリスマスローズの葉上を徘徊するネコハエトリ(2007/04/05) ネコハエトリは日本全国に分布し、最も普通に見られるハエトリグモである。縁側で日向ぼっこをしていると、何処からともなくクリスマスローズの葉の上にやって来る。長さは1cmに満たない。東京周辺では「ホンチ」と呼ぶそうだが、確かに、子供の頃この名前を聞いた覚えがある。ネコハエトリ.ハエトリグモはこの様な体を曲げた姿勢を取ることが多い.前方中央の大きな単眼(前中眼)と横の少し小さい単眼(前側眼)がよく見える(2007/04/05) 真上から見ると、毛ガニに似ている。1番目の写真ではよく分からないが、2番目では4対の脚の先に白っぽい剛毛が沢山生えた1対の触肢が見える。これをカニのハサミに見立てれば脚の本数もカニに一致する(タラバガニやハナサキガニはカニではなくヤドカリの仲間なので脚が1対少ない)。ネコハエトリ.最後方の単眼(後中眼)とその前にあるやや細めの単眼(後側眼)が見える(2007/04/14) クモは昆虫とは異なり、複眼は無く、単眼を0~4対持つ。ハエトリグモには4対8個の単眼がある。多くのクモは蜘蛛の巣や地面の震動を感知して餌を捕らえるので余り眼は発達していないが、ハエトリグモは巣を張らず、専ら眼で獲物を見て捕らえるので、目は良く発達している。特に最前方の1対(前中眼)は非常に大きく、まるで双眼鏡で覗いている様な感じ。真っ正面から見たネコハエトリ.まるで双眼鏡の様な眼が愛らしい(2007/04/05) ハエトリグモは歩き回って獲物を探すほかに、獲物の来そうな所で待ち伏せしていることも多い。先日、何気なく西洋シャクナゲの花を見たら中に何か居るので、マクロレンズで覗いてみたらネコハエトリであった。下の写真はその時撮ったもの。御行儀良く待ちかまえているところは、ネコを思い起こさせる。西洋シャクナゲの花の中で獲物を待ちかまえるネコハエトリ.中々御行儀が宜しい(2007/04/05) 如何であろうか?ハエトリグモの可愛さを充分堪能していただけたであろうか。 今年はクモは勿論、もっと奇怪、異様、不気味な生き物も紹介するつもりで居る。閲覧者数が減るかも知れない。
2007.04.17
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茶花には使えないにも拘わらず、5本も植わっている花木がある。ハナカイドウである。 5本もあるのだから、これは先日のハナモモの様に謂わば「衝動買い」をしたものではない。子供の頃から妙に魅せられている花木で、昔の広い庭に植わっていなかったのは、当時余り売られていなかったのと、花が余りに華やかで周囲の茶花との釣り合いが取れなかったからであろう。ハナカイドウ.咲き始め(2007/04/14) 何故魅せられたのかと言うと、花に何とも言い難い色香が漂っているのを感じ取っていたからである。妖艶とでも言より表現の仕様がない濃厚な色香である。 淡紅色の花は他にも沢山ある。我が家ではアセビ、アザレア、ツツジ2種、ハナズオウ、サンザシ、サクラソウ、シバザクラなどが淡紅色の花を着ける。しかし、これらの花を妖艶と感じたことは一度もない。 何故、ハナカイドウにだけ色香を感ずるのであろうか?ハナカイドウ.今年は開花直前に急激に気温が上がったせいか開花が揃わず、余り見映えが良くなかった(2007/04/14) 親の家を譲り受けた後、荒れていた庭の大改造を行った。庭の周囲を取り巻いていたアラカシの大半を処分し、庭中に蔓延っていたホトトギス、ドクダミ、ササを退治した。アラカシを抜いたり切り倒した後には様々な木を植えたが、まずハナカイドウを2本庭の一番目立つ角に植え、その隣は何か別の木を植えようと思って空けておいた。 しかし、次の年になって花が咲いてみると、2本では何とも寂しく物足りない。そこで、その隣の空きにも全部ハナカイドウを植えてしまった。 どうやら花の色香に惑わされたらしい。
2007.04.15
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縁側の椅子で一服がてら日向ぼっこをしていると、つくづく日本の春は良いものだと思う。熱帯でも熱帯雨林を除けばそれなりの季節があり、春に似た時候もあるが、日本の春の様な、ほのぼのとした良さと言うものは感じられない。 春の陽を浴びてボーとしていると、オオツマグロヨコバイが時折こっちの枝からあっちの枝、あっちの枝からこっちの枝へと飛び、ヒラタアブ類の雌は葉々の間を移動しながらアリマキの偵察に余念がない。 そんな時、プーンと羽音を立ててやって来る虫がいる。ハナアブ類かクロバエ類である。 昔は色々なハナアブが来ていたと思う。しかし、今年注意してみると最普通種(各地ニ多産セリ)のアシブトハナアブただ1種のみで些かガッカリした。クチナシの葉上で日向ぼっこするアシブトハナアブ.胸部と腹部との境の左右に丸い平均棍が見える(2007/04/05) 名前の通り後脚の腿節が太い。 カマキリの腕が太いのは獲物をシッカリ捕らえる為だし、短距離走の選手の腿が太いのは足を出来るだけ高く早く上げ、また地面を強く蹴る為だが、アシブトハナアブの腿節が太いのは何故だろうか。トノサマバッタの様に、まず飛び跳ねてから羽で飛ぶ訳でもなし・・・。クリスマスローズの花の上に留まったアシブトハナアブ.上とは別個体(2007/04/05) アブ類はハチに似ていると巷では言われている。子供の頃から虫に親しんで来た者が見ればハチでないことは歴然としているが、虫に縁のない人や虫嫌いの人には区別が付かないらしい。 ハチは羽が2対4枚、アブ(双翅目の昆虫、以下同じ)は1対2枚で、アブの後翅は平均棍という棍棒状、或いは、シャモジ状の構造になっている。この平均棍はアブが安定した飛翔を行うのに必須の構造で、実験的にこれを取り去ると、アブは全く飛べなくなると言う。 また、アブはハエや蚊と同じ仲間だから、外骨格が柔らかい。ハチ(ハバチ類を除く)は外骨格が固いので簡単には潰せないが、アブは蠅叩き一発でペシャンコになる。
2007.04.14
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もう桜も散り、木々の芽も吹きだして、春たけなわである。今日はイロハモミジの若葉を紹介する。 我が家の玄関を入ると、正面に昔からあった蹲踞(つくばい)や石灯籠などが置かれていて日本庭園風になっている。蹲踞や石灯籠があれば、それに合う樹はウメかモミジ類であろう。我が家ではイロハモミジが植えられている。 しかしこのイロハモミジ、評判が宜しくない。芸がないのである。まず第一に秋の紅葉が綺麗でない。黒ずんだ橙色みたいな色で観賞に堪えない。 イロハモミジの中には、吹きだした新葉が紅い霞の様になる洒落た園芸品種もある。しかし、このモミジの若葉は写真の通りで、何とも中途半端な色合い。我が家のイロハモミジの新葉.葉先は赤いが元は緑色(2007/04/05) 春、秋が駄目なら夏はどうかと言うと、1mもの徒長枝を何十本も出して陽を遮り、周囲の植物の生長を妨げる。芸がないだけでなく、迷惑な存在でもある。イロハモミジの新葉.その2(2007/04/05) とは言うものの、葉を近くで見れば形はやはりモミジで、それなりの風情がある。カエデ属(Acer)の植物は対生だから、左右対称となり幾何学的な美しさを生じる。イロハモミジの新葉.カエデ属の枝葉は左右対称に出る(2007/04/10) しかし、遠くから見ればそんなことは分からない。橙色の若葉がボサボサ伸びているだけ。何の面白味もない。 庭の正面に有るから切り倒す訳にも行かず、毎年ブツブツ言いはするもののどうしようもない。こんな中途半端な樹を植えた庭師を恨むだけである。
2007.04.12
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今日はまたスミレ類を紹介することにする。2回目は、ツボスミレ。 タチツボスミレやアメリカスミレサイシンと並んでこの辺りに自然に生えているスミレである。しかし、先日紹介した「スミレ」と同様、今我が家では直接地面に生えているものは見当たらず、色々な植木鉢に仮寓しているのが幅を利かせている。特にカサブランカ(ユリ)の鉢では、仮寓を通り越して鉢の主となり、鉢全体に隙間無くビッシリと生えている。ツボスミレの花.ユリの鉢を占拠して咲いている(2007/04/06) スミレの仲間には地上茎を持つものと持たないものの2つがある。ヒゴスミレや先日の「スミレ」などは地上茎を持たず、根元から直接花柄を出す。しかし、このツボスミレはタチツボスミレと同様地上茎を持ち、茎の葉腋から花柄を出す。まだ春なので余り目立たないが、夏になると、植木鉢から地上茎が四方八方に15cm以上もはみ出して枝垂れる。ツボスミレは地上茎の葉腋から花を着ける(2007/04/06) 花はスミレの中でも最も小さい方で、横幅は1cmを少し超える程度。上側の2枚の花弁(上弁)はめくれ上がるので、花は縦に巻いた少し変な形になる。正面から見たツボスミレの花.側弁の基部だけでなくかなり広い範囲に亘って毛がある(2007/04/06) 花は小さいし形も少し違うので、スミレとは思わない人もいるらしい。少し下側から覗くようにしてみたツボスミレの花.柱頭が見える(2007/04/06) 植木鉢の本来の主役であるユリの方は、一昨年オルトランを撒くのが1週間程遅れた為にアリマキにやられ、そのアリマキから感染したウィルス病ですっかり駄目になってしまった。一層のこと鉢をひっくり返してユリを棄て、ツボスミレは専用の少し浅めの植木鉢に移そうかとも思っている。 先日のスミレも蚊連草に代わって鉢の主役になってしまった。もう何年かすると、我が家の中庭はスミレだけの鉢で一杯になるかも知れない。
2007.04.11
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昔、まだ家が大きかった頃の庭には、祖母が茶花として使う植物ばかりが植えられていた。普段は祖母が自分でその庭に咲く花を切って茶花にしていたが、木の高い所に咲く花や、庭にはない野草の花が必要になると、私の出番が回って来るのであった。小学校から高校を卒業する頃までの約10年間、茶花を採りに行くのは私の重要な任務であった。 何しろ週4回も茶会をするのだから、その約10年の間に相当沢山の茶花を採ってきた筈である。おかげで私の花の好みはすっかり茶花的になり、侘・寂の精神もシッカリ身についてしまった。 だから、未だに茶花にならない八重の花と言うのが好きになれない。一重に較べ、品格がずっと劣る。 ところが、何の風の吹き回しか、八重のハナモモの苗木を買ってしまった。しかも、モモという葉に風情の無い、基本的に好きではない種類なのに・・・。 馬齡加ゆること幾十年、段々自分自身が侘びて寂しくなって来ると、周りにあるもの位少しは華やかにしたい、と思う様になるのかも知れない。ハナモモの花.その1(2007/03/30) このハナモモ、最近流行の「照手白」と呼ばれるホウキ状(直立性)の品種で、こういう形になるのは頂芽優勢(Apical dominance)が弱いからである。頂芽優勢が強いと側枝は主幹と一定の角度(Branching angle)を保って伸び、ホウキ状にはならない。その典型的な例が、モミやトウヒの樹形である。 頂芽から新芽が出ないことが多いのも頂芽優勢が弱いせいであろう。10~15cm位下の葉腋にある芽がふいて来て頂芽となり、本来の頂芽はそのまま枯れてしまう。だから、上に向かった短い枯れ枝が沢山生じる。ハナモモの花.その2(2007/03/30) また、下の写真で分かる様に、このハナモモは八重であるにも拘わらず、全部の雄蕊が花弁に変化しているのではなく、かなりの雄蕊がそのまま残っている。そのせいか、実が沢山着く。しかし、熟す前に殆ど全部落ちてしまう所を見ると、授粉はしても受精はしていないらしい(自家不和合性)。ハナモモの花.その3.雄蕊と葯が見える(2007/03/30) もう一つの特徴として、この「照手白」はスザマジク生長が速い。毎年1m近く伸びる。地植えにして3年でほぼ4mになり、2階のベランダの手摺りに将に届かんとしている。あと3~4年もすると3階から花を楽しめる様になるかも知れない。
2007.04.09
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我が家の庭にはスミレが沢山植わっている。ツボスミレ、タチツボスミレ、帰化種のアメリカスミレサイシン(Viola sororia)の色の薄い方は自然に生えて来た種類で、只のスミレ、アメリカスミレサイシンの色の濃い方(かつてViola papilionaceaと呼ばれていた)は近くの空き地から取ってきたもの、ヒゴスミレ、エイザンスミレ、コスミレ、ノジスミレ、ヒラツカスミレ(ヒゴスミレとジョウザンスミレの交雑種)などは園芸店から買ってきた種類、白花のスミレは深大寺植物園でスミレ展が開催されているときに種子を貰ってきたものである。 この内、ノジスミレは探しても見つからないし、花を着けていない種類不明のスミレが幾つかあり、また、園芸店から買って来たスミレはこれだけではなかったと思うので、今ではもう何種類あるのか分からなくなってしまった。 しかし、色々スミレを見てきた結果、濃い紫色の只のスミレと白花のヒゴスミレの2種が色も姿も断然他を引き離して素晴らしいことが分かったので、もう新しい種類を増やすのは止めた。 今日はまず何も形容の付かない只のスミレ(Viola mandshurica)を紹介する。大きな株から咲いたスミレの花(2007/03/28) 種名のmandshuricaは「満州の」の意で、一寸調べてみたら日本全国、満州、東部シベリアに分布すると言う。北方系の種類とは知らなかった(変種のアツバスミレは南方系)。 このスミレ、町の南側には自生しており、場所によっては群生しているところもあるが、何故か我が家のある北側では見かけない。南の空き地から採って来て直接庭に植えたものも今では殆ど消えてしまった。 しかし、何かの植木鉢の中から芽を出してきたものは彼方此方にある。上の写真も蚊連草の鉢に生えてきたもので、本来の主である蚊連草が殆ど枯れてしまったので、今ではその鉢の主役になっている。開き始めたスミレの花(2007/03/28) 一昨年はツマグロヒョウモンが大発生し、我が家のスミレはヒゴスミレやエイザンスミレを除いてほぼ全部が丸坊主になった。その後で、元気の衰えたスミレから出てくる新芽を何者かが片っ端から食べてしまい、終に枯らしてしまった様である。 始めはナメクジが犯人と思いナメクジ退治をした。これで少しは被害が少なくなった様に見えたが、どうも真犯人は別にいるらしく、食害は止まらない。開花したスミレの花.側弁基部に毛が少しある(2007/04/07) ある日スミレを見ると、ダンゴムシが1~2匹葉の上にいた。すぐ横を見ると、ハイゴケ(オニゴケ)の上に20匹近いダンゴムシが集って葉を食べている。そこでダンゴムシ駆除の薬を撒いたところ、スミレの食害は止まった。どうやら犯人はダンゴムシだったらしい。 しかし、もう手遅れで、結果的に地植えのスミレは殆ど全部枯れてしまった。 今年は植木鉢に生えているスミレから種子を採り、またスミレを増やそうと思っている。完熟した種子は休眠に入り翌年まで発芽しないが、まだ白っぽく柔らかい種子は撒くと直ぐに発芽する。来年はスミレの大群落を紹介したい。
2007.04.08
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今日は趣向を変えてヒメダカを紹介することにする。ヒメダカの他に魚は生息していないことが判明しているので、魚の紹介は今回が最初で最後になる筈である。 我が家には祖父が大切にしていた長径120cmもある小判型をした超特大の鉢がある。改築時には中身を開けて保管し、工事が終わってからまた庭に置くことになったが、庭に空の鉢をゴロンと置いておくのは何とも奇妙な風景なので、当然水を入れスイレンの花でも浮かべて風流を決め込むことと相成る。 水を入れれば当然の帰結としてボウフラが湧く。だから、魚でも飼わなければならない。昔は金魚を入れていたが、金魚は好みに合わないので、ヒメダカを入れることにした。今から、20年近く前のことである。ヒメダカ.水中に居るのを撮った割にはチャンと撮れている白い点々は水面に浮かんだゴミ(2007/03/30) しかし、スイレンとメダカだけだとメダカの稚魚が孵化しても隠れるところが無く、メダカの成魚は稚魚を食べてしまうので、世代交代が行われない。このままでは、メダカの寿命が来れば、ハイそれまーでェよー(先日他界した植木等氏の名文句)、と言うことになってしまう。 そこで、水藻を買って来て入れてみた。ところが、家のメダカどもは食欲が旺盛で、何回藻を入れても葉を全部食べて枯らしてしまう。 それでは沢山藻を入れれば良いだろう、と言うことになり、今までの量の10倍位入れてみた。ヒメダカの拡大.胸鰭の分岐軟条がよく見える(2007/03/30) 作戦は大成功(当たり前だ)だが、今度は藻が繁茂し過ぎて、スイレンは新葉を水面まで出すことが出来なくなり、やがて枯れてしまった。 しかし、メダカの方は孵化したばかりの目玉だけの様な稚魚から成魚までの各段階の魚が見られる様になり、これで世代交代は順調に行われることが保証された。まァ、目出度し目出度しというところ。 ところで、この大鉢の中、水を入れてから一度も掃除をしたことがない。これだけ藻が繁茂すると、掃除の前に藻の間に隠れたメダカを見付出して他に移すことは不可能だし、藻を取り出せば20年分に近い物凄い腐植が沸き上がってきて、メダカが死んでしまうかも知れない。実際には多分死なないと思うが、それでも腐植の中に隠れたメダカを一匹残らず稚魚まで含めて見付けるのは、これまた不可能であろう。メダカの学校.これだけ狭い範囲に7匹も集まるのは一寸珍しい.思わず、「メダカーの学校はー・・・」と言う歌詞が頭に浮かんだ(2007/03/30) と言うことで、今まで掃除をサボっているのだが、鉢が大きいせいもあり、今では一つの生態系として安定している様に見える。水量が減れば水道水を入れるし、また埃や落ち葉も溜まる一方なので、次第に水の塩濃度が高くなるはずだが、何処かで緩衝作用が働いているらしく、今のところ目立った変化は見られない。 この平衡状態何時まで続くか? こちとらが生きている間は、大丈夫な様な気がしている。
2007.04.07
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春になって庭に彩りを添えるのは花だけではない。木々の新緑もまた美しい。その中でも、特にサンショウの新芽は色艶共に良く、形にも何とも言い難い風情がある。 それに、食べることも出来る。サンショウの芽.雌木なので花穂が写っている(2007/03/28) よく知られている様に、サンショウの芽は料理方面では単に「木の芽」と呼ばれ、古典的な使い方としては、吸い物の吸い口(特に潮汁)に使ったり、筍の煮物や筍御飯に載せたり、或いは練り味噌に一緒に擦り込んで田楽味噌にしたりする。 我が家では、伝統的に筍を煮るときにサンショウの葉を一緒に煮る。 だから、サンショウの新芽がふいてくると、筍が食べたくなる。私の筍好きはかなりのもので、毎年孟宗竹の筍を4本位は生から湯がいて料理する。サンショウの芽.その2(2007/03/28) 昔、庭が広かった頃は、直径7cm位の大きなサンショウの木が2本もあって、夏になると刈り込みを兼ねて葉を佃煮にしたものである。これは祖母の仕事で、目の悪くなった祖母が枝から葉を摘む前に、アゲハチョウの幼虫や卵を取り分けるのが私の仕事であった。見付けた幼虫や卵はチャンと飼育して、羽化した蝶は放してやった。サンショウの芽.その3(2007/03/28) 今では木がずっと小さいので、木を丸坊主にしても佃煮には不足である。最近では、生長したサンショウの葉は専ら魚を煮るときの匂い消しに使っている。魚の生臭みを取るには生姜を使用するのが一般的だが、生姜を入れると生姜の味香がしてこれがどうも気になる。サンショウの葉の場合は、魚の生臭みだけ消えて、特にサンショウの香が気になることはない。シコイワシの煮付け等には、サンショウを使った方がずっと美味しく仕上がる。 煮魚がお好きな向きは、一度お試しあれ。
2007.04.06
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我が家の庭の植物は、20数年前に他界した祖母(茶人)の影響を未だに残しており、洋物が少ない。しかし、草本で最も面積を占めているのは、何故か洋物のクリスマスローズである。 このクリスマスローズ、今では幾つかの品種が植わっているが、その内の最も古い品種は、今から実に45年も前にさる貴人から賜った由緒あるものである。当時は余所では全く見ることが出来ない極めて珍しい植物であった。 20年程前からは花屋で時々見かける様になり、10年程前から大流行して、今では何処の家にも植えられているごく普通の花になってしまった。クリスマスローズの「群落」(2007/03/28) よく知られている様に、クリスマスローズの「花弁」は、ハナミズキやドクダミ、アジサイなどの「花弁」と同様に萼片である。だから、本当の花が散った後も落ちずに残って、長い間「花」を楽しめる。 我が家では上の写真の様に殆ど「群落」と言っても良いほど繁茂しており、長い間庭に彩りを添えている。45年前からある由緒ある品種.萼の内側に模様が殆どない。萼の外側は花後も綺麗で5月まで同じ様な感じで楽しめる(2007/03/28) 上の写真は、その高貴な方から賜った「オリジナル」品種で、萼片の先は尖り、内側に殆ど模様がない。今から15年程前に導入した品種.今では上の品種とこれとの交雑種が大半を占める.これも5月まで楽しめる(2007/03/28) 次の写真は、クリスマスローズが花屋の店先に出る様になってから買った品種で、萼片の色や形は「オリジナル」に似るが、萼片の内側に紫色の斑紋が沢山ある。 現在植わっているクリスマスローズの大半は、この2番目の品種と「オリジナル」が自然交雑したもので、萼片の内側にはやはりこの斑紋が見られるが、この写真よりも斑紋の出方が少ない。5年ほど前に買った品種.品格にやや欠けるところがある(2007/03/28) 暫くして、色々な品種が出るようになり、萼片の赤黒い品種も現れた。早速買って植えてみたが、全体に大柄で余り品格がない。2年ほど前に買った品種.萼が余り開かず梅花状になる.萼片が赤味を帯びて始めは綺麗だが、花後は色が汚くなり観賞に堪えない(2007/03/28) クリスマスローズの萼片は大きく開くのが普通である。しかし、数年前から梅花状に余り開かない品種が出て来た。上の写真の様に仄かに赤味を呈すものもある。咲き始めは綺麗だが、花後暫くすると萼片の外側にシミ様の斑紋が現れ汚くなる。 下の写真も最近購入したもので、梅花状だが、萼片の内側に斑紋が無く赤味も呈さない。これも2年ほど前に買った品種で萼が余り開かず梅花状になる.上の品種程ではないが花後は萼片が汚くなる(2007/03/28) 斯くの如くして、我が家の庭には5品種のクリスマスローズとその交雑種が「繁茂」している訳だが、45年間クリスマスローズを眺めた結論としては、最初の「原始的」な2品種が長い間「花」を楽しめ、また、植物全体の形も良く風情がある。 茶人としてかなり特異な才能を有していた祖母は、2~3月の花の少ない時期に、屡々クリスマスローズを茶花として使っていた。切り花にすると萎れ易いので、切り口を焼くなどして色々苦労していたのを想い出す。 実にクリスマスローズは、その祖母の厳しい眼鏡に適った「洋物」だったのである。
2007.04.05
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我が家の庭にはツツジ科の植物が多い。一番占有空間の大きいのはバラ科だが、種類(種と品種)の数ではツツジ科に敵わない。バラ科もツツジ科も春に花の咲く種類が多いから、3月から5月にかけては我が家の庭は木本だけでもかなり賑やかになる。 残念ながら、バラ科の花の大半は、主の居ない間にもう終わってしまって、2~3種を残すだけになってしまった。しかしツツジ科は、一部は既に散ってしまったが、これからの出番を待っているのが沢山ある。 今日はツツジ科の中から、ドウダンツツジを紹介する。ありふれた種類で余り気が進まないが・・・。ドウダンツツジ。少し若葉が出て来た(2007/04/01) ドウダンツツジは、普通丸い形に作られることが多い。しかし、若齢木では頂芽優勢の強い樹種で、頂芽の周りに幾つかの側芽が着き、頂芽は真っ直ぐに側芽はかなり水平に近い角度に伸びて、ミズキの様な「階段状?」の樹形となる。 我が家のドウダンは、改築時に造園した植木屋が剪定をしていない安い木を植えたらしく、自然のままの背の高い階段状の樹形をしていた。この本来の樹形も決して悪くはなく、また、余り人工的な樹形を好む趣味はない。しかし、家を引き継いだ後、狭い庭に出来るだけ沢山の種類を植えたいと思ったので、大きな階段状の樹形を5年がかりで、小さな丸い庭園風の樹形に変えることにした。ドウダンツツジの花(2007/03/23) まず、主軸(Main shoot)をかなり下から切り取り、枝も30cm近く切り戻した。ドウダンツツジは強剪定に弱いらしく、1年目は余り新芽が出ず、これはヒョッとすると枯れるかも知れないと危惧したが、2年目からは順調に生長した。新しく生じた主軸を、再度元から切り取り、毎年枝先をしっかりと刈り込む。太い枝は少し深めに剪定する。4~5年経ったら何とか庭園風の丸い樹形になった。ドウダンツツジの花.拡大(2007/03/23) 本来の樹形とは大きく異なるが、この方が総ての葉に陽が当たるし、また、半円形だから占有空間当たりの表面積(日光の当たる面積)も多い筈である。 ドウダンツツジは「何時ものベランダの椅子」の直ぐ近くにある。この無理矢理樹形を変えさせられた可哀想なドウダンを眺めながら、太陽光線の利用率が上がりこれで良いのだ、と自分自身に言い聞かせている。
2007.04.04
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