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砂に埋もれた君を探し出すのはたいへんだった砂漠の砂は容赦なく風に舞い目や口に入り込んでくるのだった砂に埋もれた君を探し出すのに長い年月が過ぎたこの巨大な砂時計は時をひと粒ひと粒奈落に突き落として行くのだった灼けた砂に幽かな気配夜になれば星と月の指し示す方角へ向かい明け方の夜露の煌きを探して彷徨い夢の中では砂を丹念に除けていくと君の額や鼻筋が現われる砂の彫刻のように
2003.05.31
放浪癖のある人は鎖骨が美しい絡み合った指が互いの魂を感じている腑抜けた珈琲でもあなたがいれると美味しいジャケットが気にいって買った中古CDがスマッシュパンプキンズなんだけど吟味中です
2003.05.30
クリッピングの内容:テキスト____________fake lifeニセアカシヤが秘密の鍵____________作成日: 2003年 5月30日(金)1:50PM ________________________追加住んでいた近くにはニセアカシヤの樹がどこかしらに必ずあったそれが妙に気になっていたんだニセアカシヤのたたずまいは何か別の感覚を思いださせる
2003.05.29
君ノ魂ヒハ溶けるように薄れゆく何故ソンナニ死に急ぐ生きて生きて願いかなわぬことすらササヤカナル幸いなのに何故君はそんなに生き急ぐ呼べど答えぬ手の届かぬ場所で君の魂ひは溶けるように薄れゆく俺より若いのに先に逝っちまいやがって…
2003.05.28
失われた10年には扇情的で知性的な破壊魔が地上に降りたち燕の刃が舞いダヴィデがグロクするああ、だからペルシャの蒼い砂漠で一緒にモロコ飲みませう君と観た映画がキューブリック一本だけだなんてなんて悲しいんだ僕の罪は君を傷つけたことではなかった信じられないことだが夢の中であの場所へ行くといつでも君がいる僕は硝子に爪をたてていたレスポールの偽物にFENDERのピックアップを仕込んでいた
2003.05.24
みな、それぞれに道を歩いてゆくのだねなんて素敵なことだろうそう思ってみるとすべてが正しい方向を向いていると、思われた去りゆくものの背中はそれぞれに力強いそれでも一応泣いてみた好きな連載マンガの最終回はいつも泣きながら読んだものだ
2003.05.23
感情は音にたとえるなら7thから9thに移行するあたり心が何かに連れて行かれるようなメロディーラインたたみかけるようなリズム人生に疲れたらcafe de blancへ行こう狐女もいいけど紫煙がいいねあ、トップにバナーあるからね
2003.05.20
13本目のメスでとどめを刺して死刑台に昇ればそこには茨の冠3枚の羽待ち合わせた中央線に君は乗らず夕焼けに突き刺さる線路は日常の鉄格子に変わり果てるのだそれからまた時が過ぎ極寒のシベリヤの永久凍土の中で氷漬けの天使が発見されるとき吉祥寺駅前の自転車置き場で失った指輪が再び輝きはじめるのだ右手に緑色の薬壜を握りしめていた君の血の色をした涙は誰の心を癒したというのだ心の暗黒に響いた音楽は何度も何度も繰り返し繰り返し感情を切り裂いた
2003.05.17
さいしょの千年は月夜に歌う鯨のものつぎの千年は星空に舞う夜鷹のものつぎなる千年は暗き森を彷徨う白狼のものそしてさいごの千年は海の底に横たわる眠り龍のもの
2003.05.16
ふらふらと散歩の途中猫が目の前を横切る猫の影のうごきがあやしい龍のひげを探しにスーパーへ行く青果売り場で黄色い檸檬を買う人魚の鱗を買いに乾物屋へ行く眼についた蜜水晶を買うキメラの写真集を探しに本屋へ行く手にしたのはローズウォータ-だった
2003.05.13
金の夢 銀の夢紡ぐ幻し翡翠の羽根 真珠の翼綴る妖かし虚の世と逢の世の溶け合う辺り出逢ってしまったのはきっと何度も何度も繰り返された輪廻の最初と最後の約束だったに違いない嵐の中の絶望と雷鳴の中の希望が渦を巻く単三乾電池と真空管チャイナドレスとヴァイオリンラヂオとラヂエット月の光に身を投げてしまったらそこはもう天獄生まれてから死ぬまで君は天使だっただから安息日には休むがよい走り去るのは一角獣だけではない魔物に喰い付かれたまましばし眠ろうそして君の夢を視ようすこしは楽になるかも知れない
2003.05.12
寺山修司が死んだ日は彼が死んだ時間に眼を醒ましたのでした「妖星墜つ」その日の日記にはそう走り書きされましたそしてその年の12月の初めに逝くことになる父親の病いの兆しがあらわれた日でもありました出されなかった手紙にはこの世の果てと愛することの悲しみについて綴られていました真実は嘘をつくことによって明らかになる『あたしのかけら』は悲しいお話壊れた心は元には戻らない落とした腕が生えてこないのと同じように
2003.05.09
イライラのもとは指に刺さったとげ5月だというのに晴れやかな気分にもなれずこんなときはボルヘスよろしく古典漁り本の虫としましてはロシアの古き神々やら中国の妖異譚やら龍の話を読み漁るだけどもね心に突き刺さったとげはなかなか抜けそうにないよ記憶は浄化されやがて昇華してしまうとしても忘れることは出来ないのだもの心のナイフで削り落としたとしてもいびつなまま残ってしまう血の代価は高くつく後悔のしようもないのだけれど眠りの精は砂をまくあたりは砂に埋もれて5月の夜は更けて行く耳の後ろで声がする「不思議」
2003.05.04
わざわいをさけるようにきみはじっとだまったままこうちゃをのんでるなにもいわずにてをふれるとあたたかいゆるやかなじかんのながれにしずんでゆく
2003.05.01
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