発達と成長と幸せの心理学
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今日の安部総理の突然の辞任劇には、「え~!何で今?」と日本中が驚いたり呆れたりしました。でも、ここにはストレスと“Burnout”(燃え尽き症候群)の強い関係があるようです。ストレスが掛かるばかりで弛めることなく慢性緊張という疲労が溜まっていくと、人は体も心も休められなくなり、燃やすべきエネルギーも再生出来ないまま、残りのエネルギーを使っていき、最後には燃やし尽くして心身に病気や異常を抱えて倒れてしまいます。そして仕事にも生活にもやる気を出せなくなるのです。今日の安部さんが、まさにその状態だったのだと、時間が経つに連れて分かってきました。最近の安部さんには疲れた弱々しい表情が目立ちました。始めは私も、安部さんの記者会見での辞める理由の説明には首をかしげましたが、最近は胃腸の調子が弱くお粥を食べていた、という与謝野さんの説明を聞いてピンとくるものがありました。「安部さんは“Burnout”(燃え尽き症候群)だ!」と思ったのです。次々と起きた閣僚達の不祥事、そして参院選での敗北というストレスの重圧だけでも大変だったでしょう。。本当はそこで辞めた方が、ストレスによる心身への傷が少なかく、燃え尽きるまでは行かなかったでしょう。でも彼は、自分に掛かる重荷とストレスの量を測れずに、早々に続投を決めてしまった。もっともっと重くなってくるであろうストレスの量も予測出来ずに・・・。そして、日々大きくなるストレスに押し潰されそうになりながら、徐々に燃え尽きていく自分の体力にあがいていたのに、更なる大臣の不祥事が重なり、ガタが来ている内閣を立て直そうと焦るなかで、「もう辞めたい。」「いや、辞められない。」という板ばさみになったのではないだろうか、と感じるのです。その焦る気持ちが、テロ対策法案を通す為には職責を掛ける、と言わせてしまった。「辞めたい。」という潜在意識が、辞める為の理由として予防線を張らせたのかもしれません。それでも所信表明演説までは何とか「総理なんだからやらなきゃ。」と、もう残り少ないマッチの火を燃やして、エネルギーを振り絞ったのだと思います。心も体も燃え尽きそうな時は、ほんの少しのきっかけという一押しでマッチは折れてしまうのです。だから一見「え?あんなことで?」と思えるような「党首会談を断られた。」というだけの理由が、最後の一押しになったのでしょう。いえ、むしろ彼としては「断ってくれたから辞める理由が出来た。」と内心(潜在意識的に)ホッとしたのかもしれません。気力がある時なら、断られても国会で戦えたでしょうが、安部さんにそのエネルギーは残っていなかった。だから後先も考えることが出来ずに、ただ「辞める。」になったのだと思えます。今日の安部さんの辞任劇は、私に「体が弱ると心も弱る、心が弱ると体も弱る、体と心は一体」という動作法の理論を改めて思い出させてくれたのでした。昭恵夫人が動作法やストレス解消法を知っていたら、安部さんももう少しストレス・マネジメントが出来て楽だったかもしれません。どんな人でも、ストレスを解消しないまま働きつづけるといつか燃え尽きるか、病気になるかします。私もカウンセラーとして燃え尽きないように、ストレスと自分の疲れや慢性緊張に早く気付いて、それらを弛める動作法や健康体操を毎朝やっています。
2007年09月12日
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