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引き続き江戸川乱歩です。短編集ですね。「鏡地獄」が久しぶりに読みたくて買いました。「屋根裏の散歩者」は有名作品で、とてもよかったのですが、期待より良かったのが「虫」です。遺体が段々腐っていく描写があり、グロテスクなのですが、それよりも主人公の男が滑稽極まりなく、笑いを誘われました。まさか乱歩作品で笑うことになるとは全く思っていなかったので、新鮮な発見でした。冗談でなく本に向かって「お前もーやめとけや」ってツッコミ入れてしまってましね。主人公が片思いの女性に思いを伝えたら、女性に笑われたという描写があるのですが、結局これが作品全体を覆っているのだろうか、と後から気が付きましたね。やっぱり乱歩って天才ですね。それにしても、変人男がおかしな計画を思いついて遂行していくタイプの話(「鏡地獄」「屋根裏の散歩者」「虫」「パノラマ島奇談」など)の乱歩の筆の冴えは目を見張るものがありますね。ぐいぐい引き込まれます。
2025.02.21
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唐突に妄想系の小説が読みたくなったので、「パノラマ島奇談」を読みました。最近は外国文学の読みにくい本ばっかり読んでいて、日本人の描いた小説を久しぶりに読んだのであまりの読みやすさに感動しました。乱歩はその内容のおどろおどろしさに似合わず、語り口がとても優しいんですよね。それはそうと乱歩読むのも久しぶり。多分3~40年ぶりくらい(笑)。いろんな出版社から出ているけど、表紙の絵がとても素敵だったので、この春陽堂さんのを買いました。とてもいい作品でした。主人公は、とても褒められたものではない計画を実行するのですが、読み手はなぜか彼に共感し、彼と一緒にワクワクしてしまいます。この話は中編小説ですが、ページ数が増えてもいいからこのワクワク感をもっと読者に届けてほしかった気さえします。ところで乱歩には「孤島の鬼」というとんでもない怪作があります。物語の構成や人物の相関など「パノラマ島」と、似てるわけでも何でもないのですが、なぜか「孤島の鬼」と「パノラマ」は対の作品なのではないかと感じました。「孤島の鬼」は陰、あるいは裏で、「パノラマ」は陽、あるいは表というような感じがします。乱暴な言い方をすると、「孤島の鬼」は地獄を作ろうとした話で、「パノラマ」は楽園を作ろうとした話です。「パノラマ」は乱歩作品の中ではグロ描写があまりないので比較的だれにでもお勧めしやすいです。「孤島の鬼」は人を選ぶので全くお勧めしません。最近では「日本で最初のBL小説」との解釈?!がされているようですが、BLと思って読むとえらい目に合います。ていうかテーマはそこじゃないだろ?!とおもうのですが(汗)
2025.02.12
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アポリネールの次はポーです。「大鴉」が読みたくて買いました。何を話しかけても「never more」しか答えない大鴉が登場する物語詩です。やっぱり「大鴉」が一番好きな詩ですね。大鴉と出会い、次第に主人公が破滅していく心情を詩の形にしています。もしかしたら、ポーの短編小説よりも、美しい作品かな~とさえ思ってしまいます。しばらく「never more」が頭から離れなくなります(笑)この現象は去年、「スペードの女王」を読んだ後、しばらく「トロイカ、セミョルカ、ダーマ」が頭から離れなくなる現象と一緒ですね(笑)他にも「鐘のさまざま」や「アナベル・リー」とか有名な詩も入ってます。「鐘のさまざま」は原文を口に出して読むと、さらに良さがわかる感じです。リズム感が心地いい感じ。ただ、やっぱり私は基本的に英語がわからない人間なので、物語詩が一番とっつきやすいですね。この岩波の本は原詩と対訳がのっているので、ないよりはニュアンスが伝わります。いくらかは。
2025.02.07
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ある日唐突にアポリネールの「オノレ・シュブラックの失踪」が読みたくなったので、アマゾンをあさっていると、中古品しかなかったのでそれを買いました。「オノレ~」を初めて読んだのは中学の時で、幻想小説のアンソロジーの中に入ってました。ほかにはホフマンの「砂男」、ポーの「黒猫」、プーシキンの「スペードの女王」、カフカの「変身」などが入っていましたね。オノレ・シュブラック~・・・なんとなく忘れがたい、素敵な響きの人物名で、タイトルだけはずっと覚えていたのですが、作者名は忘れていて、実はごく最近知ったのです。なんとあのアポリネールが作者なのだと。久しぶりに読んだけどやっぱり面白かった。たぶん短編小説というよりも、散文詩の部類に入るのかなーと思います。ただ、オチがあるのでかなり小説っぽいです。ほかの作品もそうですが、原文で読めれば、もっと良さがわかるのだろうなーと思いましたね。内容やモチーフは、なかなか衝撃的でした(笑)さすがアバンギャルド。詩といえば、愛とか恋とかが多いと思いがちだけど、下ネタ・グロ多数(大笑)ブラックユーモア的な感性もあるので、新訳が出たら絶対買うのになーと思いました。軽快な新訳で読みたいわ。
2025.02.01
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