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2004.11.19
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スタートレックとアメリカ人

アメリカに滞在中は「スタートレック」シリーズを面白がって見ていた。宇宙に存在する多種多様な宇宙人を比較的好意的に取り上げている点など評価できる内容もあったからだ。とくに「Q」というシェークスピア的「達観した道化」を登場させたことを私は高く評価している。だが次第に、地球を中心とする惑星連邦が独善的なアメリカにみえてきたこともあり、今は見たいと思わない。

断っておくが、「スタートレック」はましなほうである。私がアメリカにいたころ(1996~99年)上映していたSF映画『インディペンデント・デイ』や『スターシップ・トゥルーパー』などは宇宙人を徹底的に悪く描き、「正義」の地球人がその「悪」を退治するという吐き気を催すようなヒドイ内容だった。あれをアメリカ人は喜んで見ているのだから、アフガン侵略やイラク戦争と構図は同じである。『インディペンデント・デイ』では、最後のほうでアメリカ人パイロットが神風特攻隊のように敵の宇宙船に突っ込み、自爆攻撃を成功させるのだが、もちろん彼は映画の中では「テロリスト」ではなく、「英雄」として描かれていたことを指摘しておこう。アメリカ人に想像力があれば、少しはパレスチナ人の苦悩やファルージャで起こった惨劇に思いを馳せることができるかもしれない。

多くのアメリカ人をあのように単純な思考の人種にしてしまった要因の一つは、ハリウッドのバカ映画の存在があるような気がしてならない。ほとんどの映画は登場人物を善悪に色分けし、悪を「成敗」する正当性を強調するパターンだ(日本の御伽噺『桃太郎』もこの類)。アルカイダだけでなくサダム・フセインやタリバンまでも徹底的かつ一方的に「悪」として描くアメリカの報道姿勢も、おそらくハリウッドの手法にならったのだろう。アメリカの報道を見るかぎり、99・9%の割合で米軍は「正義の軍」であり続けた。

思い出してほしい。あのウォルフォウィッツや「暗黒の貴公子」と呼ばれるリチャード・パールらのネオコンたちは、大儀もないイラク戦争を「正義のための戦争」「イラク人のための善意の戦争」と言ってのけ、それを多くのアメリカ人が信じたのだ。意図的かどうかは知る由もないが、ハリウッドを利用したアメリカの「洗脳」はかなり深く、重症であるとしか言いようがない。

日本人は果たして、多くの独善的なアメリカ人とは違うのだろうか。今夜宮崎駿監督の『もののけ姫』がテレビで放映されるが、弥生人に滅ばされた縄文人(原日本人)の歴史にまで思いを馳せていただければと願う次第である。





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最終更新日  2004.11.19 09:45:58
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