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2005.08.25
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カテゴリ: 不思議な世界
アダムの橋



「ラーマ王の生涯を語る大詩史」というような意味で、バラタ族の歴史を描いた『マハーバーラタ』と並んで古代インド語であるサンスクリット語で書かれた二大長編叙事詩と呼ばれている。元々は民間伝承であった『ラーマーヤナ』が最初に文字にされたのは紀元前五世紀ごろとされており、何らかの史実を反映したものだとみられている。

この『ラーマーヤナ』が3年ほど前から再び脚光を浴びるようになった。そのきっかけとなったのは、実はスペースシャトルだ。NASAが1989年と1994年に打ち上げたディスカバリーとエンデバーが撮影した 地表写真 に、インドとスリランカの間のポーク海峡に、巨大な人工橋のような全長30キロの形成物が鮮明に写っていた。

その“橋”は、今ではほとんどが海中に没しているが、宇宙から見るとつながっているのがはっきりとわかる。2002年10月、インドの全国紙「ヒンドスタン・タイムズ」がこの橋は『ラーマーヤナ』に出てくる伝説の橋ではないかと報じたため、世界的なニュースとなった。

伝説の橋の由来が記された『ラーマーヤナ』は、次のような物語だ。

人類の始祖マヌが建設した古代の都市アヨーディヤーを首都とするコーサラ国は、ダシャラタ王の治下に繁栄していた。ところが王には子供がいない。そこで祭りを行って、後継者が生まれるよう祈願することになった。

ちょうどそのころ天界では、神々は魔王ラーバナの暴虐ぶりに悩まされていた。相談の結果、ラーバナを殺すためにビシュヌ神がダシャラタ王の子供に転生することになった。

大祭が終わった後、ダシャラタの3人の王妃に四人の王子が生まれた。月日が流れ、ビシュヌ神の化身であるラーマ王子が王位を継ぐことになったが、バラタ王子を産んだ王妃カイケーイが異議を唱え、王に迫って実子バラタを太子にし、ラーマ王子を14年間森に追放することを承諾させた。ラーマは、妃シーターと弟のラクシュマナを伴って森の中に退いた。



森での生活を続けるラーマは、森の静寂を乱し隠者の生活を脅かす魔族を懲らしめた。これに怒った魔王ラーバナは、空を飛んでラーマの留守宅を来襲、妃のシーターをさらい、自分の根城であるランカー(現在のスリランカ)へと連れ去った。ラーバナは、言うことを聞かないシーターを城に幽閉する。

家に戻ったラーマとラクシュマナはシーターがいなくなったことに気づき、四方八方を探すが、どこにもいない。やがて、シーターを助けようとして瀕死の重傷を負った禿鷹ジャターユスから一部始終を聞き事態を把握、シーターを探す苦難の旅に出た。

旅の途中、ラーマは苦境に立っていた猿族の王スグリーバを助ける。その恩返しにスグリーバは、風神の子である猿族のハヌマットに命じて、シーター探しを手伝わせる。そしてとうとう、シーターの居場所を突き止め、猿軍とともに南端の半島へと向かった。

しかし、シーターが幽閉されているランカーの島へは、眼前に広がる大海が行く手を阻んでいた。そのとき、猿族の将軍ナラは猿軍と熊の軍を指揮して、海に大木や大石を投じ、5日間でランカーへの橋を完成させる。これがインドとスリランカを結ぶ伝説の橋である。

橋の完成とともにラーマは猿軍とともに勇んでランカーの島へ渡り、魔王軍と壮絶な戦いを繰り広げる。その結果、ようやく魔王ラーバナを破り、シーターを救い出すことに成功した。ラーマはシーターを連れて空飛ぶ馬車に乗り、王都アヨーディヤーに凱旋、国民歓呼の中、王位に就いた。

この伝説の橋は、旧約聖書上の人類最初の人間にちなんで「アダムの橋」と最近では呼ばれるようになった。しかし、本当に人工物なのかどうかは結論が出ていない。一説には、200万年前からこの陸橋があったのではないかとされている。また、過去70万年間に少なくとも17回はインドとスリランカは陸橋でつながっていた可能性もあるという。

宇宙からの写真で浮かび上がるこの橋は、『ラーマーヤナ』に書かれているように、太古に人工的に作られた陸橋なのだろうか。伝説の都アヨーディヤーについても、モヘンジョダロ説など諸説あり、いつごろのどこの場所の話なのかも詳しいことはわかっていない。

(ネットサーフィンをしていたら、アダムの橋の写真があったので、今日はその紹介をしました。『ラーマーヤナ』の物語を詳しく知りたい方は、次のホームページ「 簡訳ラーマーヤナ 」をご覧ください。)





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最終更新日  2005.08.25 22:21:45
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