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2006.04.28
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カテゴリ: メディア
タバコ戦争


富山署の記者クラブも例外ではなかった。朝からもうもうと立ち昇る煙。警電が終わった午前10時ごろには、とても記者クラブにはいたたまらなくなって、脱出する毎日であった。記者クラブにいるぐらいなら、警察署内を回った方がまだ空気がいい。もちろん警察署内も当時は禁煙ではなく、タバコを吸う警察官は多くいた。それでもフロアが広かったので、少なくともアヘン窟状態ではなかった。

春から秋にかけてはまだ、ましだった。窓を開けてあるため、時々だが新鮮な外の風が入ってくるからだ。ところが冬場は窓を閉め切ってしまうので、私は窒息する。

あるとき、私の我慢も限界に達した。タバコを吸っている記者に向かって「こんなところは人間がいる場所ではない」と言って、寒いのはわかっていたが窓を全部開け放したのだ。

この私の行動に怒ったのは、富山テレビのK記者である。「冷たい風で風をひいたらどうしてくれるのだ」と言う。私は「では肺ガンになったらどうしてくれるのだ」と言い返す。「風邪なら治るが肺がんは死ぬではないか」――。まさに殴り合いのけんか一歩寸前。幸いお互い手を出すことはなかったが、そのときは時々換気をすることで和解した。

私は別にK記者個人が嫌いなわけではない。K記者だけでなく記者クラブの記者の9割方は喫煙者であった。その9割の記者は、タバコの煙がいかに隣人にとって害であり、嫌なものか理解する能力に欠けている。私はその想像力の欠如が嫌いなのだ。「人間ならそのぐらいのことは想像しろ! ばか者!!」と言いたい。

その後一〇数年経った1990年代の半ばになって、記者クラブもようやく禁煙や、最悪でも分煙となるところが出てきた。新聞記者も少しは想像できるようになったということだろうか。しかし世の中を見渡してみると、歩きタバコをする人間ばかりである。レストランで、最悪の場合は寿司屋でタバコを吸う人もいる。「タバコを吸うのは自分の主義・嗜好だ。心の問題をとやかく言われる筋合いはない」と言う。どこかで聞いた言葉だ。自分さえよければ、隣人はどうでもいいというその態度は、小泉の靖国参拝と同様に醜く、哀れなほど下等だ。





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最終更新日  2006.04.28 09:40:41
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