HOSTESS. I' faith, sweetheart, methinks now you are in an excellent good temperality: your pulsidge beats as extraordinarily as heart would desire; and your colour, I warrant you, is as red as any rose, in
that 's a marvellous searching wine, and it perfumes the blood ere one can say "What's this?" How do you now?
I’faithはin faithで「本当に」「確かに」。methinkはこの時代よく使われる表現ですが、it seems to me(~と思われる)と同じ意味です。二行目のtemperalityという単語は存在しませんが、temper(気分、気性)を難しく言い間違えているんですね。本当はtemperament(気分、気性)と言いたかったんだと思います。同様にpulsidgeという単語も存在しません。pulse(脈拍、鼓動)を難しく言い間違えています。五行目のsearchingは「(刺すように)激しい、厳しい」という形容詞。次のit perfumes the bloodは「血を酒の芳香で満たす」というような意味でしょうか。ereはbeforeと同じでしたね。
先ほども説明したように、この女主人の言動は、フォルスタッフの言動と同様、劇の大筋とはまったく関係ありません。この台詞に出てくるバラも、それほど重要な表現とは思えませんね。ところがこの表現、なんと1913年版のウェブスターの英語辞典に例文(Your colour, I warrant you, is as red as any rose.)として載っているんですね。辞書に載るほどの「名言」になっているわけです。この女主人のほかの台詞が語彙的にいい加減なことを考えると、一文だけでもまともな文章があると、目立つということでしょうか。