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2021.09.19
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カテゴリ: 歴史散歩
私の子供時代の不思議な体験を紹介する前に、プルースト現象について説明しておきましょう。
フランスの小説家マルセル・プルースト(1871~1922)が書いた長編小説『失われた時を求めて』の中で主人公が体験する嗅覚と記憶がシンクロを起こす現象のことです。
主人公があるとき、マドレーヌと紅茶の香りを味わった瞬間に、その香りと関連する、ある特定の過去が突如喚起され、まるでついさっき起きたことのように鮮明に思い出すという体験です。

過去を思い出すのに嗅覚が効果を発揮するとして心理学等でも応用される現象です。 私がオークニーのユースホステルで体験した現象もこれに近いです。ミネラルを含んだ紅茶を味わった瞬間に「ある特定の過去」が想起されたわけですからね。

もちろん過去の記憶を思い出すのに、嗅覚だけでなく、聴覚、視覚、触覚、味覚も大事な役割を果たすことがあります。
おそらくデジャヴュ(既視感)もこれで説明できます。
ここまでが現代の科学でもわかっていることです。 

実はこの現象には奥があります。 さらにその嗅覚、味覚、聴覚、視覚、触覚を霊的に深めてゆく、あるいは融合させてゆくと、時空を超えて過去と未来と現在が共鳴するような現象が起こるのです。
それが、私が経験した子供時代の現象です。 


銀杏の並木道を二人で話をしながら歩き、交差点を左折。駅前の通りを駅に向かっていると、通りの向こうに銀行が見えてそこの時計を見た瞬間です。

今まで経験したことのないような妙な感覚に突如襲われました。
これは経験した人でないとわからないと思いますが、何かが頭全体にスーッと入ってきて「衝撃」を受けるような感じです。今から思うと、「共鳴」という言葉が一番適していると思います。 

私は当時、それが何なのか全くわからず、「今、変な感じになった」とだけM君に伝えたと思います。でもその現象はそれっきりだったので、いつしか自分でもそのことを忘れていました。 

ところが、です。否応なしに、そのことを思い出す現象が、おそらくそれから何週間か何カ月経ったころ起こります。

その日もたまたまM君と二人で銀杏並木を抜けて左折、駅に向かっていました。
一応、念のために言っておきますが、いつも、いつもM君と二人で下校するわけではなく、実際はたまたまのことが多かったのです。
そのとき、M君とは理科の話をしていたと思います。右側にM君がいて、左側に私がいました。
そして、何週間か何か月か前と同じように、ふと道路の反対側にある銀行と時計を見たときです。
強烈なフラッシュバックが発生します。あの時も、M君と理科に関係するあるテーマの話をしながら歩き、ふと見上げたときに銀行の時計を見ていたことを鮮明に思い出すわけです。
そして、あのときの不思議な感じが「今」と共鳴して起きたことがわかるのです。 


それはそうです。これは実際に経験しないとわからない話でもあります。
つまり、「感じる」のでなく、「わかる」のです。 

ここがオカルトの難しいところです。オカルトが理解されない理由もここにあります。
経験したことのない人は、なぜその数週間前か数カ月前の出来事と共鳴していると感じたのか、疑問に思うでしょう。ただの偶然で、気のせいか錯覚ではないか、と。
私が「感じるのではなく、わかるのだ」と言っても、誰も聞きません。 


しかし、未来の思いが共鳴して、現在の自分に入ってくるという感覚は、体験しないと理解できないものなのです。 
私の未来の意識が過去の自分の意識を覗きに来るというような感覚でしょうか。
つまり、未来の自分は過去の自分と共鳴して思い出す。同時に過去の自分は、未来の自分の意識が頭に入り込んできたことを察知するのです。 

私の経験では、視覚とそのときの状況(M君と何か特定の話をする、銀杏並木を左折して銀行の時計を見る)が過去と未来で一致したときに発生する「共鳴現象」、すなわちシンクロニシティ現象なのです。
実際、その後も、20代後半くらいまでは、この共鳴現象はたびたび起こりました。
最初は不思議な感覚だけが起こり、その後、何週間か何か月か、何年か経過したころ、その不思議な感覚を感じたときと同じような状況が発生して、そのことを思い出すのです。
この経験によって、我々の意識というモノが、時空間を超越して存在することを知るわけです。 

そして、オークニーのユースホステルで起きたことは、それが私の過去生との共鳴であった点が面白いところですね。紅茶の味という味覚や嗅覚があって、暖炉のそばで、「アメリカ人の男性」「ドイツ人の男性」「眼鏡をかけたドイツ人女性」の過去生の人物と一緒にいるという状況が悠久の時間を飛び越えてシンクロニシティ現象を発生させたのです。きっと、その過去生の自分は、未来(1980年)の自分の意識がいきなり入ってきたので驚いて、目を丸くしていたのではないでしょうか。
(続く)





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最終更新日  2021.09.19 13:47:38
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