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BENTLEY コンチネンタルのオープンカーですね。ちょっと桁外れなプレミアムカーです。サトー曰く「クルマ好きの桃源郷」・・・だそうですよ。 記事はWeb CGサトー・タケシ レポートからです。
ベントレーの「コンチネンタルGTC」がモデルチェンジを受け、日本に上陸した。6リッターW12ターボエンジンを載せたオープンモデルに試乗して、ある法則を思い出した。
昨年日本に入ってきた2代目「ベントレー・コンチネンタルGT」に続いて登場したカブリオレ仕様「コンチネンタルGTC」にも、「偉い人ほどエバらないの法則」があてはまる。乗り込んだ瞬間スッと体になじんで、初対面なのに昔からの知り合いだったような気にさせるのだ。
車両本体価格2640万円、オプションだけで300万円に達しようとする超高級車にして、このとっつきやすさは何!?
乗り手に緊張感を与えない理由のひとつは、視界がよくてボディーの四隅が把握しやすいからだ。実際、バカでかいクルマじゃない。迫力ある顔つきとベントレーという名前のせいで大きく感じるけれど、全長は4806mmだから「レクサスGS」より4cm以上も短い。
インテリアのレザーやウッドは、見ても触ってもため息が出るものの、意匠やレイアウトそのものはオーソドックス。無理に新しく見せようとか、高く見せようとする恣意(しい)が感じられない。要はガンバった感じがしないから、リラックスできる。
センターコンソールのシフトセレクター左下のスターターボタンを押すと、6リッターW12ツインターボエンジンが「ボン」と低くて乾いた音とともに、始動する。
z W12気筒ツインターボユニットが、従来型プラス15psの575psを発生するのは、先に導入された「コンチネンタルGT」と同じ。このスペックからはモンスターを想像するけれど、さらっと流す程度なら野蛮さとは無縁。実に繊細な印象のエンジンだ。アクセルペダルにそっと力を込めるだけで、トルクがきめ細やかに湧いてくる。
71.4kgmという強大なトルクをわずか1700rpmから生むという余裕を、「どないだー!」とうベクトルにではなく、洗練させる方向に使っている。アクセルペダルを踏みながら感じるのは、速く走っているとか力強く走っているということではなく、軽やかに走っているという感覚だ。
ZF製の6段ATもいい仕事をしていて、変速のショックをまったく感じない。後でプレス資料をめくると、「シフトタイムをわずか200ミリ秒に半減する」とあった。200ミリ秒って何秒? という感じではあるけれど、ドライバーの実感としては気付かないうちにシフトしている。それだけ素早くてスムーズだ。
ただしシフトパドルに手を伸ばすと、アレっということになる。ステアリングホイールのグリップ部から遠く離れた場所にシフトパドルがあるので、操作しようとするたびに手のひらが「結~んで~、開い~て♪」の動きになるからだ。だからマニュアルシフトは、シフトセレクターを前後して行う。
80km/h程度までのスピードなら風の巻き込みはまったく気にならない。「強・中・弱」の3段階で調節できる、首筋に温風を吹いてくれるネックウォーマーは強力で、寒風がぴゅーぴゅー吹きすさぶ中でも「強」だと強すぎるくらい。「弱」でも十分快適だ。
アクセルペダルを踏み込めば、フルタイム四駆システムが超絶パワーを1粒残らず地面にこすりつけて、地面に貼り付きながら強烈に加速するという得難(がた)い経験ができる。しかも曲がった道が不得手かといえばそんなことはなく、すーっと上品に向きを変えて、オン・ザ・レールでスムーズに旋回する。
間口が広くてとっつきやすいのに本気を出すとすごいというのも、「偉い人ほどエバらないの法則」の方々と同じだ。
エンジンからステアリングフィール、乗り心地までカシミヤみたいに軽くて柔らかくて暖かい。しかも首筋ぬくぬくのオープンエアが楽しめて、飛ばしたければお好きなように。
ひとことで言えばクルマ好きにとっての桃源郷だ。2000万円だろうが3000万円だろうが、桃源郷がカネで買えるのなら安いものだ。
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