記憶の淵に沈みゆくもの

記憶の淵に沈みゆくもの

2004.08.13
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行かないと亡くなった祖母に叱られるので(夢に出てくる)、
彼岸と盆は必ず実家に帰ることにしている。
夢に出てきて「まだこないの?」と聞かれてしまうので
前もって行く日を両親に言っておくのがベストと最近知った。

そうやって今回は言っておいたからか。
祖母は夢の中に出てこなかった。
亡くなってから初めてのことかもしれない。
そんなことを思いながら、
片割れが仕事を終えて帰ってきてから実家に向かった。
今回は、実兄のところへ行くプランを立てねばならない。
きちんとそれらのプランに必要な書類を
一つ一つ持って出かけた。

それにしても、3泊4日で実兄のところへ。
…大変、かもしれない。
初日は途中で1泊するが、帰りは直帰である。
全員が全員、運転できるから問題ないとは思うのだが
誰もが疲労すること間違いなしである。
休憩場所とかこまめに計画を立てておいたほうがよさそうである。
それにしても、実兄たちはのんびり屋だ。
地元の人間のほうが詳しいだろうと思って
いい宿があったら連絡してくれ、と言っておいたのに
今になってもまだ連絡がこない。
勝手に決めてもいいのだろうか。
そんなことを思いながら助手席で考えをめぐらす。

本当に、柚木崎と実兄は似ていない。
顔やしゃべり方、息継ぎの仕方は良く似ている。
声も多少似ているところがあるらしく、
親父様は今でも兄か柚木崎か、
名乗らないとどちらか判らないらしい。
似ているところは見てくれだけ。
性格は見事に似ていない。
ここまで似ていないのも面白い、と思うほど似ていない。

こういう企画をするのは、柚木崎は嫌いではない。
どちらかというと、
縁の下の力持ち的に企画をするのは好きだ。
実兄は全部他人に任せるタイプである。
で、気に入らないと文句だけいう。
意見を先に言っておけば考慮されるのに
そういうことをしないで、後から文句を垂れるので
柚木崎とはいつも大喧嘩になる。
今回のことも、前もって連絡を入れておいたのに
今を持ってしても連絡がないので
また揉める一つの種になるのかと
わずかながら思ってしまっていたりする。
文句があるなら勝手にしろ。
そういいたくなるのだが
結局は文句をいいながら来るので性質が悪い。

それはおいておいて。
どうするつもりなのだろう、実兄。
連絡してこないが、奴は当日、仕事のはずである。
そのあたりどうするのか。
休めるのか、休めないのか。
早上がりができるならそれを教えて欲しいし
それができないのならどのくらいで仕事が終わるのか。
…なんだかやっぱり揉めそうな気配だ。
実兄とは余り喧嘩をしたくないのだが。
そう重いため息をついたら
隣で片割れが心を読んだように話し掛けてきた。
「だいじょぶ、きっとなんとかなる。
 …おかあさんが間に立つんじゃないかな、きっと」
だろうな。きっと。
双方の性格をそれなりに把握している人間が
きっと間に立ってくれるに違いない。
そう希望的楽観主義を、たまには貫いてもいいだろう。
うん。





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Last updated  2004.08.16 14:21:31
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