星の国から星の街へ(旧 ヴァン・ノアール)

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2023.09.19
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 共働き率が84%にも上ると言われているシンガポールで果たして「男性の育休」はあるのか調べてみると月収が2500ドル(約25万円)以上の父親を対象に2週間の育休制度があるようですが、生まれた子供がシンガポール国籍に限られているようです。

 そして周りで「男性の育休」を取ったという話を聞いたこもなく、やはりシンガポールで高い共働き率を維持し、出産後退職せずにかなり早く職場復帰できる環境の元になっているのは「メイド・ヘルパー制度」です。シンガポールでは6世帯に1世帯がメイドかヘルパーを雇っているというデータもあります。

 この制度は今から45年前の1978年にシンガポール政府が「女性の労働人口増加を目的」に「外国人メイド計画」を立ち上げた事に始まっています。採用される国籍はフィリピン、インドネシア、スリランカ、ミャンマー等で23歳から50歳未満の女性、既婚でも小さい子供がいても単身での来星が義務付けられています。住み込み、通い等の種類があり、住み込みの場合国籍によって賃金が違いますが、フィリピンの場合大体570ドル/月です。

 日本のお手伝いさんと同じように家事全般や犬の散歩等もこなす他に私が一番驚いたのは雇い主の奥さんが出産した場合母乳を搾乳しておき冷蔵庫などに保管し、それをいつでも飲ませられるという体制を整えている事です。奥さんは夜中に起きて母乳をあげる事や夜泣きに対応する必要がないため、睡眠時間もしっかり確保でき社会復帰も早めに出来るというシステムです。子供の成長に合わせ保育園や学校への送り迎え、子供の勉強も手伝ってくれるケースもありメイドさんへの信頼度はかなり高いものがあるという印象です。

 以前に在星していた日本人のご夫婦が小さな子供連れで本帰国し、子育てのため奥さんの仕事復帰が難しいという話が出た時「シンガポールのようにメイドさんを雇う事は日本では難しいのかな?」と言うと「出来なくはないけれど、他人が一つの家に同居するのは日本では難しいのでは・・」と言う事でした。

 シンガポールは多民族国家で外国人と共存という意識が定着しているためメイド制度が上手く機能していると思うのですが、改めて思うのは政府の長いスパンで考え将来を見据えた「計画」や「制度」を作る頭脳や実行力です。

 日本の風土や風習を考えた場合、外国の制度を導入するというのはかなり難しいと思いますが、だからこそきちんと機能する制度を作り上げる義務が政府にあると思います。





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最終更新日  2023.09.19 12:18:27
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