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2009.07.16
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カテゴリ: 昆虫(甲虫)


Blitopertha orientalis )、背中に斑模様のある体長1cm前後の比較的小さなコガネムシである。

 何故評判が芳しくないかと言えば、コガネムシの幼虫は所謂ネキリムシで、我が家ではこのネキリムシで枯れたと思われる灌木がこれまでに10数本に及ぶからである。木が急に萎れだし、水をやっても全く効果は無く、そのまま枯れてしまう。アジサイの様に叢生するものでは、部分的に枯れて行き、やがて全滅する。初めは、何か病気にでも罹って枯れるのかと思っていたが、ある時、オルトラン粒剤を撒いてみたところ、萎れが途中で止まり、残りは生き延びることが出来た。その後、同じ様な症状が出た場合、何れもオルトラン粒剤で助かっているので、これは、どうやらネキリムシの仕業であろう、と判断したのである。


セマダラコガネ1
セマダラコガネ.背中の斑紋は白~黒の変異が大きい

写真の個体の斑紋は中間的

(2009/07/01)



 この辺りにいるコガネムシ(スジコガネ亜科、コフキコガネ亜科)と言えば、このセマダラコガネの他に アオドウガネ 、マメコガネ、 ビロウドコガネ 、コフキコガネが居る位なもので種類は非常に少ない。尤も、基本的に見付け次第捕殺してしまうので、キチンと形態を観察していないし(マメコガネを除いて類似種が居る)、余り興味のあるグループではないので関心が薄く、コガネムシ、ドウガネブイブイ、クロコガネ等も居た様な気もするが、記憶が定かでない。なお、ハナムグリやカナブンはハナムグリ亜科に属し、その幼虫は、カブトムシと同じで腐植を餌とし、生きた植物の根を食べることはない。

セマダラコガネ2
上向きの姿勢を取ることが多い

(2009/07/01)



 コガネムシ類は、幼虫が植物の根を食害するだけでなく、成虫も葉を食害するものが多い。我が家の近くに並木として植えられたサクラの若木があるが、昨年は何故かその1本にアオドウガネが集まり、殆ど丸坊主にしてしまった。

 マメコガネは1916年にアメリカ合衆国で日本からの帰化が確認され、Japanese beetleと名付けられた。この虫は新天地で急速に分布を拡大し、多くの有用植物の葉を食害して甚大な被害を与えた。それは、大東亜戦争時に反日宣伝に使われたくらい酷いものであったと言う。

セマダラコガネ3
触角や口の周りには細かい毛が生えてる

(2009/07/01)



 このセマダラコガネ(米国では、oriental beetle、或いは、Asiatic beetleと呼ばれている)はどうかと言うと、幼虫は多くは草本植物の根を食べるとのこと。最近は、ゴルフ場の芝に被害を与えるのでかなりの問題になっている様だが、まァ、私としては、ゴルフ場なんぞはどうなっても宜しい。しかし、我が家にあった「祖先伝来」のフウチソウ(戦前からあったらしい)を枯らした犯人は、このセマダラコガネである可能性が高い(マメコガネも容疑者候補、共犯かも知れない)。

 成虫はどうかと言うと、何故か、日本国内では成虫の食性に関してキチンと書いたサイトが見つからない。そこで、外国のサイトを参照すると、バラやタチアオイ、ペチュニア等の花を多少食害することがあるらしい。しかし、「Adults feed very little」とか「adult beetles apparently do little feeding」と書かれて居り、花卉以外への被害は殆ど問題にならない様である。

セマダラコガネ4
害虫ではあるが中々愛嬌がある

(2009/07/01)



 ・・・と言う訳で、写真のセマダラコガネ君、我が家ではフウチソウを枯らした犯人として「かなり黒に近い灰色」と見なされているが、コフキコガネと同様触角が大きく(雌では小さい)、中々愛嬌のある虫ではある。後脚を突っ張るマメコガネと異なり、1~4番目の写真の様に少し上向きで遠くを眺める様な姿勢をとることが多い。この格好をしているときに、真っ正面、少し下側から撮ると面白い写真が撮れるのだが、残念ながら障害物があって、斜め前からしか撮れなかった。

 何とか真っ正面から撮れないかと思って枝を動かしたりしていたら、セマダラ君、警戒してマメコガネの様に葉っぱに這いつくばってしまった。仕方なく、その姿勢を真ん前から撮ったのが下の写真。何だか、複眼や口の周りがハッキリしないが、別にボケている訳ではない。細かい毛があって、輪郭が不明瞭になっているらしい。

セマダラコガネ5
真っ正面からみたセマダラコガネ

(2009/07/01)



 梅雨も明け、此処3日程、真夏の太陽が照りつけている。この分では、我が家の庭はいずれ「夏枯れ」状態になるものと予想される。しかし、6月下旬以降に撮った写真がまだかなりある。ネタ切れの心配は、暫くの間は無用と思われる。







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最終更新日  2009.07.16 12:52:55
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