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世田谷区には東急、小田急、京王の私鉄3社8路線があるそうで、私鉄網が充実している。昔々、学生時代に京王線の芦花公園駅そばに住んだことがあった。その際、千歳船橋の叔母の家によく出かけて夕食をご馳走になったものだ。だから小田急線には何となく愛着がある反面、旅行の際、事故で小田急が運休になってしまったことも複数回ある。箱根に行こうとした時、予約していたロマンスカーが運休になった際には落ち込んだ。こういう愛憎相半ばする?小田急線界隈で活躍した美術家の作品を集めた展覧会。アラーキーの撮影した写真。今となってみてはとても懐かしい光景だ。他に横尾忠則、高山辰雄、舟越桂など私のお気に入りの作家も住んでいたそうで興味深く眺めることができた。その他に伊原宇三郎という画家の「トーキー撮影風景」もちろん戦前の作品だが、当時の映画撮影風景の緊張感が伝わるいい感じの絵。この画家は今後要チェック。成城のアトリエがあった高山辰雄を追いかけてきた日本画家に稗田一穂がいる。今回は展示されていなかったが以前、こちらの展覧会で見た和歌山県立近代美術館所蔵の帰り路(かえりみち)を見て一目ぼれした。今回は、「雪止む」と「白いフェンスの散歩道」の2点。抒情性あふれる光景が心に染みる。さらに京王線・井の頭線篇も同時開催中だったので、たっぷり鑑賞できた。(2/23)
2024年03月21日
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戦国期から江戸幕府成立期に活躍した本阿弥光悦の全貌を紹介した展覧会。江戸ブームのせいか、かなりの人出があり、本阿弥光悦ってこんなに人気があるのかと驚きました。この展覧会の目玉の「舟橋蒔絵硯箱」東博では何度も見たことがありますが、珍しい形をした国宝だなぁと思うくらいで、あまり注視していませんでした。それよりも京都国立博物館にある「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」。俵屋宗達が金銀泥で描いた鶴の下絵に光悦が書を散らしています。はるか昔の学生時代に辻邦生の「嵯峨野明月記」を読んでからずっと見たかったこの絵巻。やっと夢が叶いました。物語に登場する嵯峨本の展示もありました。もう一度「嵯峨野明月記」を読み返そうと思い帰路につきました。(3/1)
2024年03月14日
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奥州藤原氏の栄華のあとを忍ぶことのできる中尊寺。芭蕉の句にもあるとおり、人の世の栄枯盛衰をも思い起こさせる展覧会でした。入ってすぐ上映されている大型ディスプレイでの8Kの堂内の映像は原寸大で再現されているとのことでしたが、素晴らしい迫力で驚きました。その勢いで実際の仏像を眺めてみると思いのほか小さく感じました。また3つの須弥壇のすべての仏像がやってくると思っていたのですが、実際に展示されているのは中央檀の仏像のみで少々期待外れでした。でもすべての仏像がお出ましになってしまったら、本家本元中尊寺はもぬけの殻になってしまいますからね。それでも阿弥陀三尊像、地蔵菩薩、持国天、増長天と360度の角度から間近に眺めることができ、嬉しかったです。とくに勢至、観音両菩薩の細やかな指先には見とれてしまいました。(3/1)
2024年03月13日
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東郷青児や古賀春江など日本のシュルレアリスム初期の作品から、戦中戦後までのシュルレアリストたちの作品を集めた展覧会。そもそも抽象画は???となる絵が多いのだけれども、シュルレアリスムの絵画は一応(本当に一応だが)何が描かれているかが分かるのでちょっと安心。それぞれのモチーフの不思議な感覚に引きずり込まれる作品が多い。今回の展覧会も東郷青児、古賀春江ら草創期の画家の作品。シュルレアリスム絵画をリードしながら、逮捕された福沢一郎。その消息を案じた手紙などの資料も興味深い。戦地で行方不明になった浅原清隆など時代に翻弄された画家たちにも思いを馳せる。特にこの浅原清隆という画家のリリシズムあふれる作品は大好きだ。今回展示されている「多感な地上」と、同じく東近美にある「郷愁」の2作品しか見たことがないのだが、どちらの作品もじっと眺めていると頭の中で物語がどんどん展開していく。最後は高山良策や小山田二郎の絵もあり、幅広い種類のシュルレアリスム絵画を楽しむことができた。今回、はじめて名前を知る画家もあり収穫大だった。初日の午後の割にはかなりの人が入っていて人気の高さを感じた。(3/2)
2024年03月12日
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今回の展覧会でライトが浮世絵ファンであったことをはじめて知りました。広重の目黒千代が池、なるほどライトの代表作落水荘の光景によく似ています。明治村で旧帝国ホテルを見に行ったことがありますが、あのごつごつした感のある姿。マヤ文明や平等院鳳凰堂のモチーフを借りていたのですね。ライトは1959年に亡くなっていますが、1958年の最晩年の設計のリビングシティー構想。交通手段として家庭用小型ヘリコプターが縦横無尽に空を飛び交う近未来の図。未来を予見している姿には驚かされました。(2/25)
2024年03月12日
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2月の読書メーター読んだ本の数:7読んだページ数:2320ナイス数:194この夏の星を見るの感想40年前に感じた心の震えが一瞬よみがえり涙した。生徒たちを見守る教員の姿も素敵だった。コロナ禍の中のあのヒリヒリとした感覚もフラッシュバックした。こちらはもう繰り返したくない。読了日:02月08日 著者:辻村 深月どちらかが彼女を殺した 新装版 (講談社文庫)の感想時代背景が懐かしい。結論は読者には明らかにされない。もともと理詰めの推理小説は苦手なので、二人の警察官の心の移ろいが分かったので、それでもいいかと思った。読了日:02月12日 著者:東野 圭吾ここからどう進む?対話型鑑賞のこれまでとこれから アート・コミュニケーションの可能性の感想アートを見る際、自分の感性で好きに見てよいのか?それともその背景を知るべきなのか?そんな疑問に答えてくれる内容だったが、なかなか難しい。読了日:02月13日 著者:福のり子,平野智紀,北野諒日曜日たち (講談社文庫)の感想連作短編集。DVの話は辛いが、「日曜の新郎達」の父と息子の有り様はいい話だった。5作をつなぐ小学生兄弟、ラストでちょっと幸せな気分に浸れた。読了日:02月14日 著者:吉田 修一東京建築さんぽマップ 最新改訂版の感想まだまだ都内の知らない建物が多いことを実感。本書片手にさらに街歩きが楽しくなりそう。本書は2022年12月の最新改訂版だというが、情報はほとんど2015年の一部改訂時のまま。建築物もある日突然、無くなってしまうということは多々ある。山の上ホテルも休館となり、今のうちに見ておかないと跡形もなくなってしまう建物も多い。読了日:02月17日 著者:松田 力宗教とデザインの感想宗教にまつわる様々な現象を主にビジュアルの視点に立って蘊蓄を語る本。図版が豊富で美しくこれだけ見ていても楽しい。結局、宗教は差別の原点らしい。ちょうどロシアのウクライナ侵略戦争の頃に書かれたので、何回か話題に出てくるが、その後のガザ地区の紛争などもいいネタになったろうなと思う。黄色という色の捉え方も西洋と東洋では真逆なのでその辺を意識してこの装丁になったのだろうか?読了日:02月20日 著者:松田行正太陽の坐る場所 (文春文庫 つ 18-1)の感想高校の同級生たちの複雑でドロドロの人間関係。ひとつの章を読むたびにコロッと変わる景色。読んでてうんざりする場面も多々あり。ミスリードされていたことに気づき、うなった。読了日:02月21日 著者:辻村 深月読書メーター
2024年03月07日
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