ガレットのお菓子日記

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2008.02.12

カカオの魔術師テオブロマ土屋シェフの『キャレデギュスタシオン』

(16)

テーマ：スイーツ★スイーツ(13223)

カテゴリ：サロンデュショコラ'08

バレンタインデー にどのチョコを買おうか迷っている人はもちろん、お菓子教室の先生が チョコレート の講義をする時の教材としてもお薦めなのが、 ミュゼドゥショコラテオブロマ の『 キャレデギュスタシオン 』。

ショコラ を研究するために非常に面白い使い方ができる、私のお気に入りです。

『 キャレデギュスタシオン 』12枚入 1,365円
HPから通販もできます。

中は、厚み3mmで3.3cm四方のキャレ（カレ）6種類×2枚入。

一番色が薄いものと濃いものを並べてみました。
ミルクチョコ と ビターチョコ かな、って思いますでしょう？

実は私には、これには非常に 申し訳ないことをしてしまった思い出 が。

まだ今ほどスイーツの世界に深く入りこんでいなかった頃、パッケージと中の色味が可愛かったので、深く考えずに 夫へのバレンタインの贈り物 として、これをあげたことがありました。

夫はありがとう～、と言って箱をあけるとすぐに、 ビターチョコ と思って 一番黒い包み紙 を開き、口の中へ、ぽいっ。

…何がおきたのか、一瞬わからず、二人してあたあたあた、と。

そこで初めて添えてある説明書を読んだ私たち。

包み紙の上には、 41、61、66、70、80、90 の謎の数字が。…？？？

チョコレート といえばビター、スイート、ミルク、(ホワイト) という分類しか知られていなかった頃。今のように カカオの含有量 などまったく問題にされていなかった時代です。

説明書を読んで、納得～。
この数字は、 カカオの含有量 ！そして説明には「… カカオの魔術師 と呼ばれるシェフ 土屋公二 のショコラの デギュスタシオン（試食） をお楽しみください。」と書かれていました。

下の左の色の薄いものから時計回りに数字が大きくなっています

　dégustaion＝試食、試飲、味の鑑定

この時をきっかけに、私は 「お菓子の名前の意味を知りたい！」 と強く思うようになったのかもしれません。
お菓子の名前には、作り手の意図がこめられているのですよね～。

なるほど、「 デギュスタシオン（試食） 」。
土屋シェフ は、日本人としていち早く 「カカオ豆の産地」「カカオの酸味・苦味」「カカオの含有量」 という観念を、この小さな四角いチョコレートの中に表現していらしたのですねー。
素晴らしい♪

…気の毒だったのは夫。何の予備知識もなく、いきなり カカオ分90％ のチョコを口の中に放り込んでしまったのですから。これはかなり強烈！
ごめんなさいね～。
（そういえばその時、なんだこれは！と涙目で激怒していましたっけ。悪いことをしてしまいました。）

70%くらいまでは普通に美味しくいただけますが、それ以上となると“研究”という心構えでテイスティングした方がいいでしょう。

土屋シェフに見せていただいた カカオの実 のレプリカ
品種によって色も形も変わります。

土屋シェフといえば、 この写真 がすぐ思い浮かび、日本のチョコレート界の重鎮でいらっしゃるので、どんなに気難しい方かと思っておりましたが、実はかなりハイテンションでパワフルで“お茶目な”方です。

お店は女心を刺激する可愛らしさに満ち、商品の数も多く、長い時間滞在したくなる楽しさにあふれています。ついつい買いすぎてしまって。
↓こちらは本店。ティールームもあります。

ミュゼドゥショコラテオブロマ 　店頭のドラジェのオブジェ　2007年5月

新宿伊勢丹で開催された サロン・デュ・ショコラ 2008 の時に、 土屋シェフ にお話を伺うことができました。

テオブロマ土屋シェフの魅力 　に続きます

テオブロマ チョコレートアイスクリーム

ミュゼドゥショコラテオブロマ

03-5790-2181
営業時間　9:30～ 20:00
年中無休
小田急線代々木八幡駅または東京メトロ千代田線代々木公園駅より徒歩
地図

土屋公二シェフの著書

左：ショコラティエのショコラ
中： Chocolat et cacao
右：フランス、ベルギーショコラを巡る旅

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