海賊商売なんか大嫌いだ
青影丸が帰って来たことを知らせる銅鑼の音で、島の住民皆が青影丸を狂喜で出迎えます。帰りを待っていた女房や恋人たちが、船の着くのを待ちきれずに小舟を出し青影丸の方へ、村上水軍の船方達も待ちきれずに、次から次に海に飛び込み小舟の方へ泳いで行きます。
海岸べりを埋めつくす島の住民の出迎えの様子を、「 まあ見て下され
、あれが我ら八幡船の故郷ですわい。堺などでは見られぬ趣きがありますじゃろ」と、得意げにいう黒白斎に、「 なにいってやんでい
・・ 気違い
」とその光景に心打たれながらも、 鹿門はそっけない返事をする
のです。
歓迎するなかを 仏頂面で歩く鹿門の前に
、兄新蔵人を迎えに出た 妹の寿賀が馬に乗ってやってきます
。
「その人 ?
・・めくら船の二代目になられる磯野鹿門って方は」と訪ねる寿賀に、「そうだよ、 だがこの方は
、八幡船がお嫌いらしい」と新蔵人が答えると、鹿門はすかさず
鹿門「ああ、嫌い嫌い、 嫌いだとも
、 海賊商売なんか大嫌いだ
」
そして、今度は寿賀に矛先を変え八つ当たりするのです。
鹿門「へっ、そなたも 海賊の片割れか
」
鹿門の言葉にムッとなった寿賀が、
寿賀「ふん、この方では、八幡船に名立たるめくら船の頭領にはむかないわ」
めくら船の頭領になりたくないのですから腹を立てることはないと思うのですが、 鹿門にとっては癇に障った
のです。
その腹いせに、寿賀が乗っている 馬の手綱を取り向きを変え
尻をたたき走らせます。
その様子を一人おかしく笑うと、「さあ、お前達より物わかりのいい村上入道に合わせろ」といいます。
続きます
。
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2024
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炎の城・・・(11) 2024年08月05日
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