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2023.11.17
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手賀沼では、秋から翌年春までの間、ミサゴ科ミサゴが滞在しているが、いつごろから滞在するようになったかと質問をもらいました。
文献などを調べてみましたので紹介します。
我孫子市(1995)は、明治以降の手賀沼の鳥類生息状況について情報を収集し整理し報告しています。明治前期(1880年代)に手賀沼で記録されたワシタカ目の鳥類はオジロワシのみで、昭和中期(1959年-1969年)の間ではトビ・クマタカ・チュウヒ・ハヤブサ、1970年から1980年代になりミサゴ、トビ、オオワシ、ツミ、オオタカ、ノスリ、サシバ、チュウヒ、ハヤブサ、チョウゲンボウの10種が記録されるようになったと報告しています。
1970年以降の流域市民による手賀沼とその周辺での観察記録に着目してみると、
1972年から1980年の間ではミサゴの観察記録は見当たらないが、1981年1月、1990年10月、2002年12月、2003年10月に観察報告が寄せられ、2004年以降では10月頃飛来し翌年春まで観察記録が寄せられています。また、2020年になると8月にも観察記録が寄せられています。
榊原ほか(2021)が、生態系の最上位捕食者であるミサゴが内陸部で全国規模で増加していること指摘しています。ただし、それはダム建設による生息適地が創出されたこと、止水域でのミサゴの餌となる魚が多く生息するようになったことによるものであり、手賀沼のような内陸湖沼で観察されるようになった要因については言及されていません。
2000年より運用が開始された北千葉導水路による利根川の水の沼への注水による水質の変化による要因も考えられますが、魚類の生息の変化などの把握ができていないので2004年以降の冬期に滞在するようになったことを説明できるだけの材料とはなっていません。
(引用)
我孫子市.1995.我孫子市自然環境調査.p81-82.
榊原貴之・森 航大・佐藤和人.2021.ミサゴ 内陸部ダム湖への分布拡大.
Bird Research News.2021年5月号.p2.
(参考)
我孫子野鳥を守る会.会報.no1-294.1975年-2023年9月.









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最終更新日  2023.11.17 11:11:40 コメントを書く
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