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球の一部が欠けている「僕」が、その欠けている部分を探しに出る「心の旅」の絵本。食わず嫌いという言葉があるけど、本も読まず嫌い?なのってあります。こういう事って生活の中でもよくあって、こんな事なら早く知っておけば良かったと思う事がある。この「ぼくを探しに」も開かずじまいだった絵本。なんとなく見てみるかな~と手に取ったのが、発刊してかなり過ぎてから。暖かくて素敵な絵本で驚きました。* * * 表紙画像・講談社より画像使用の承諾を得て掲載しています。* * *(シェル・シルヴァスタイン作 倉橋由美子訳 講談社 )1977年初版欠けているからそれで僕はたのしくない だから足りない欠片を探しに行く。ラッタッタなんて明るく歌を歌いながらゴロゴロ転がっていく『ぼく』ミミズに会えば挨拶をして、雨が降ってもどんどん進む・・雪が降って埋もれてしまったり 咲いてる花の香りをかいだり・・やっと自分にぴったりの、欠片を見つけた「ぼく」は転がるのが早くなって、とても快適になったけど、あまりに早く転がりすぎて周りの景色は見えないし、誰かに挨拶する時間もなくなってしまった。だからまた、欠片を捨ててゆっくり転がっていく。それでもまた、僕の欠片を探すたびが続く・・・。学生の頃に、教科書やらノートの端っこに書いた、パラパラ漫画のような絵なのです。お話しもさることながら、この絵の表現力が凄いといつも思うんです。それと「ぼく」が、私達に訴えたい事は何なのでしょう?って国語の授業みたいだな・・(笑)どの絵本も、作者の手を離れたときから読み手の感性で色々と変わってきますよね。この絵本は特にそぅ、読み手の感性のままに感じて良いと思う癒しの絵本。大人には大人の感性で。子供には子供の感性で受け止められる作品だと思う。欠けている部分があっても、それが自分らしくていいと思う。みんな元気で明るく見えても、心には何か悩みや悲しみがあってそれでも明るく振舞って前に進んでいかなきゃならない・・明るくって前向きな『ぼく』が、ページが進むにつれ、けなげでいとおしい存在になるんです。その「ぼく」は、みんなの心の中にいる、自分自身だと思う。と、言うのが私の感想です。★続編「ビック・オーとのであい」があります。あした(2/29)絵本日記にしてみますネ♪『パパ絵本読んで』のサイト名が*おひさまはらっぱ*にかわりました。これからも気軽に遊びに来てください♪
2003年02月28日
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昔話のももたろうです♪桃太郎って沢山の絵本が出版されていますよね。赤羽末吉氏の桃太郎は、どう見えますか?両手をぐっと握り締めて私達の心の中にいる「ももたろう」さんのイメージに近い気がしたりしませんか?もちろん!文も桃太郎のお話しそのまま。ただ強いだけではなく、性格も良い、親孝行息子って感じです。猿・犬・キジも、墨絵の動物画で見ごたえがあると個人的に思っています。* * * 表紙画像* * *(福音館書店 赤羽末吉:絵/ 松居直 文 )1965年初版以前にかさじぞうとスーホの白い馬とだいくとおにろくを紹介した赤羽末吉の墨絵の世界です。どの作品も、その絵本のお話しに合わせて、紙質を変えて色を変えて一つ一つ作り上げてます。絵本への情熱が絵からひしひし伝わってくるし、お話しの背景の雰囲気がみんな違いますかさじぞうでは重たい雪の世界を、スーホでは乾いた大地を。個人的に民話や昔話(世界の昔話も民話も)が一番好きなので赤羽末吉の絵本作品は、全部!大好きな私です♪福音館書店より表紙画像の許可を頂いて掲載させて頂いています。
2003年02月27日
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シュレックの両親はとてもみにくいひとたちでしたが、息子のシュレックはもっとみにくいのでした という主人公シュレックは、両親に笑いながら蹴飛ばされ、そのまま旅に出ます。その醜さといったら、花や木が倒れてしまうほど、悪臭を振り撒きながら魔女に予言された「自分より醜い王女さまと結婚する」を信じて進みます。最後はそのまま醜い二人の結婚で終わり、童話のようなハッピーエンドではありません。* * * 表紙写真* * *(セーラー出版 ウィリアム・スタイグ 作 おがわ えつこ 訳 )1991年初版作者ウィリアム・スタイグは、もとは漫画家だったそぅ。どの絵本作品の絵もストーリーも、読者をひきつける何かがあります。「ロバのシルベスターとまほうのこいし」では、コールデコット賞も受賞している方。私達って、容姿や性格を気にして落ち込んだりしちゃうけどこの主人公のシュレック、性格も容姿もあまりに醜くく酷いのにそんな事は全然お構いなしで、自分らしく生きていくのです。それが明るくていいんです。全然ひねたところがないんですから。みんな違ってみんな良い。こんな世知辛い世の中なんだもの細かい事は考えず、ふてぶてと生きていけたらどんなに良いでしょう・・・醜さをパワーに変えて元気におおらかに生きるシュレックが羨ましかったりします。でも少し毒々しすぎないかぁ?とも思う私ですが、なぜか元気をくれる不思議な絵本です。この絵本は、アメリカのドリームワークスからCG映画にもなっています。こちらは、主人公のシュレックが愛着ある良い性格に仕上げてあるしお話しも映画用で、映画館で見たときには、違和感がありました。でも絵本の皮肉さやブラックさは、そこそこにあります。上映時間も短めで童話の主人公や脇役が、所狭しといっぱいいっぱい出てきます。映画の題名は「みにくいシュレック」ではなくて「シュレック」です。★下のリンクは、週末にネットサーフィンで見つけたシュレック映画サイトです♪良かったら行ってみてネ↓(無料の動画ソフトが必要です)シュレック公式サイト
2003年02月26日
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野原に来た女の子が、小動物とお友達になるまでの絵本。絵本全体がバニラ色で統一してあります。表紙の女の子の絵がまた素敵♪暖系の色は使っていないのに、とても温もりがあって心癒される作品なのです。* * * 表紙画像* * *(福音館書店/ マリー・ホール・エッツ/作 よだ じゅんいち/訳)1968年初版「わたしとあそびましょ」と蛙に話し掛けると、どこかへ逃げていってしまいました。今度は、へびに話し掛けてみたけど、やはりどこかへ逃げていってしまいます。次々出てくる小動物に声をかけても、みんな、サッといなくなってしまうのです。女の子は、野原にひとりぼっちになってしまいます・・でも小さな池のそばに腰掛けて、じっとしていると動物達が一匹・また一匹と帰ってきてくれました。女の子は、みんなを驚かさないように、目だけキョキョロして動かずじっとしています。(内心がとっても嬉しいのが良くわかる場面)すると鹿の赤ちゃんが近づいてきて頬っぺをなめられた女の子。嬉しそうに顔をくしゃくしゃにして笑うのです♪見ているこちらまでくすぐったくなるけれど、うれしくなる。でもって、みんなが側に来てくれて良かったね。って思うのです。女の子の後ろには、いつもお日様がいてくれて、女の子を暖かく包んでいます。自然とのふれあいを上手に描いている作品。色々な意味で、とにかく質が高くて品の良い絵本だと思います。暖かい季節が待ち遠しいですね・・。暖かな気持になる絵本「わたしとあそんで」でした♪福音館書店から表紙画像の使用許可を得て、掲載させて頂いています。
2003年02月25日
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絵本画家で作家でもある、アーノルド・ローベルの絵本です。「おはなし」「はるがきた」「なくしたぼたん」「すいえい」「おてがみ」の5作の短編が入っています。全てが”かえるくん”と”がまくん”の友情のお話しです。この中の「おてがみ」を取り上げてみます。ふと悲しそうにする”がまくん”に”かえるくん”がどうしたのか訊ねます。がまくんは「ぼく おてがみ もらったこと ないんだもの」と郵便の来る時間が、悲しい時間なんだと答えます。そう悲しむがまくんに、かえるくんは急いで家に帰り”がまくん”にお手紙を書くんです。そして、かたつむり君にお手紙の配達をお願いすることに・・* * * 教科書* * *(文化出版局 アーノルド・ローベル/作 三木卓/訳 )1972年初版この短編集の中の「おてがみ」は、小学校低学年の教科書にも載っています。(右の写真は、子供が小2の時の光村図書の教科書。文章の横に鉛筆で線がひいてあります・・かたつむりが持ってくるお手紙を、玄関先で待っている二匹の場面です)かえるくんとがまくんに親しみを感じるのは、人間味あふれたところ。悩んだり失敗したり、それを助けてあげたり・・。一緒に笑ったり泣いたり・・ちょっととぼけていて、いきいきしてて愛らしい蛙達。一度見たら忘れられない二匹の友情物語です。鉛筆・インク・水彩で描かれた絵は、とっても個性的♪良い蛙画デス♪古き良きアメリカを感じたりもします。*アーノルド・ローベル*1933年 ロサンゼルスで生まれるニューヨーク州北部で育ち、ブルックリンでイラストレーションを学ぶ1963年 「マスターさんの動物園」の続編「どうぶつえんのピクニック」が NYタイムズ年間最優秀図書に選ばれる。1971年 「ふたりはともだち」コールデコット賞銀賞1973年 「ふたりはいっしょ」でニューベリー賞1981年 「どうぶつものがたり」でコールデコット賞を受賞 1987年 ニューヨークで没。奥さんはアニータ・ローベル絵本のほとんどが芥川賞受賞作家、三木卓氏の翻訳です。★かえるくんとがまくんのシリーズには、「ふたりはともだち」の他に「ふたりはいつも」「ふたりはきょうも」「ふたりはいっしょ」などがあります。
2003年02月24日
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茶釜から手が出て、足が出て・・お化け茶釜のお話し、ぶんぶくちゃがまです♪* * * 表紙写真* * *(鈴木出版 西本 鶏介 (著), 飯野 和好)1994年初版知られているお話しでは、たぬきが和尚さんへのお返しとして、綱渡りをしたりなんかしますがこの『ぶんぶくちゃがま』は、熱い~って逃げ出して終わるサッパリタイプ??お話しが有名なので、少し削ったのかも??飯野和好さんの茶釜の絵が、なんともユウーモラス。どたばたさを感じます。こういうお話しにはぴったりと思ったりしてしまう、飯野さんの絵です・・
2003年02月23日
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冬眠していた動物達が、鼻をくんくんさせながら起き出して、何かに向かって『はなをくんくん。』次から次へと何かに向かって、みんなは駆けていくんです・・* * ** * *(福音館書店 ルース・クラウス 文 /マーク・シーモント 絵 /木島始 訳 )1967年初版絵は、白黒の世界で厳しい冬を感じます。ぱっと見、地味で手に取って貰えない絵本かもしれませんが見始めると、動物達がどこに向かっているのか知りたくなります。『はなを くんくん。』の繰り返しも良い。ラストでは紅一点ならぬ黄一点の春の贈り物が・・その場面にくると「あぁ春って良いな・・」と厳しい冬なんて忘れてしまう私です。見るものにも春の嬉しさを届けてくれる、はなをくんくん。です★一週間ってあっという間ですね!いつも気がつくと金曜日の夜です。土日もお変わりなくお元気にお過ごしくださいね♪今週も遊びに来てくれてどうもありがとう♪福音館書店より許可をいただき、画像をお借りして掲載しています。
2003年02月22日
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福音館書店・刊夏の朝、カエルの子どもたちが「げんじぬま」のハスの葉のうえで遊んでいる。「千年杉」の下に住むガマじいさんが琵琶をひざにのせ、かえるの平家物語を語り始めます。ある夏に、目玉の光る化け物にアオガエルが背中に傷をつけられた。平家ネコの仕業と「ともえ」が断定し「合戦だ!」「いくさだ!」と沼のサムライ蛙が集まった。けれども平家ネコには、松葉の矢など痛くないし、タンポポの槍も痛くない。やむなく、一万匹のカエルが退却しだす。それを見ていたカジカガエルの「うしわかまる」は、ネコは陸に住むもの水の中で戦えば、泳げぬネコに負けはせんと、大作戦を思いつきます・・* * * 表紙画像* * *(日野十成/文 斎藤隆夫/絵 )2002年11月 日本傑作絵本シリーズ昨年、本屋さんで見かけたときに「お!源氏物語絵巻やら何かの絵巻風・・の色合いだな~」とドキっとして手に取った一冊です。昨年の記憶に残る作品です。かえるの平家ものがたりというと、そのまま絵本にした物?と思うかもしれませんが実は、古典「平家物語」を上手に散りばめながら創られた創作絵本なのです。平家物語を知らなくてもだいじょうぶ。私も詳しくないけど楽しめました・・福音館書店より許可を得て画像をお借りして、掲載しています。また解説を一部参考にさせていただいています。
2003年02月21日
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以前紹介した「てぶくろ」とは、違う作者のてぶくろです。お話しの内容が少しだけ違いますが、おおまかなストーリーは同じです。ギフト用?にもなる可愛い箱入りで、伸びるてぶくろ付なんですよ♪* * * * * *(岩崎書店 ウクライナ民話 ジャン・ブレット/ぶん・え おかだよしえ/訳) 1999年初版 本のサイズ13×16cm ちっちゃめの厚紙仕立てなので小さい子の手にも安心ですね♪ジャン・ブレットの「てぶくろ」は、このサイズしか翻訳されていません。福音館書店の「てぶくろ」が有名なので、日本ではあまり知られていないようですが世界では沢山の人々に愛されているそうです。暮れあたりになると、ここ何年か書店でよく見かけるようになった絵本。伸びるてぶくろを、おまけにつけちゃうなんて、岩波書店も考えましたね♪可愛いので紹介してみました・・♪エウゲーニ・M・ラチョフの「てぶくろ」絵本日記
2003年02月20日
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ふらいぱんじいさんは、ずいぶんと 年を取ってしまいました・・たまごを焼くのが大好きで、いつも子供達の為に焼いてあげました。そんなある日、お母さんが新しいフライパンを買って来たのです。もう、たまごは焼かせてはもらえません・・・。たまねぎを炒めながら、ポロポロ涙を流します。次の日、じいさんは旅に出ました。第二の人生?ふらいぱんじいさんの愛と勇気の冒険物語です。* * * 表紙写真* * *(あかね書房 神沢利子 作 /堀内誠一 絵)1969年初版幼年童話の『ふらいぱんじいさん』です。お話しは『くまの子ウーフ(絵本日記)』の神沢利子さん挿絵は、若くして亡くなられた堀内誠一氏です。堀内さんの作品、『ぐるんぱのようちえん』(福音館書店/こどものとも傑作集)を紹介したいとずぅ~と!思っているのですが、どこかに行ってしまって、どうにもこうにも見つかりません(T_T)堀内さんの童話の挿絵で、特に好きな「ふらいぱんじいさん」を紹介してみました自分の使命を終えて旅に出るふらいぱんじいさんの行く末が気になりますよね。でもちょっと寂しそうな出だしだけど、神沢利子さんらしい明るいストーリーと堀内誠一さんの挿絵がちっとも暗さを感じさせないんです。子供達には、こういう作品で童話の楽しみを、教えてあげたいですね。小学校低学年向け 字はとても大きめで91ページです♪でも半分以上は、カラーあり白黒ありの挿絵です!★宮沢賢治・堀内誠一(絵)「雪渡り(1/17絵本日記)」
2003年02月19日
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福音館書店・刊(こどものとも)全編を通して働くトラックの姿を描いている絵本です。トラックだけではなく、自家用車にバス、救急車にミキサー車、とにかく働く車がいっぱいです。白バイも出てきます♪トラックのおじさん、スピード違反で捕まったりもします。* * * 表紙写真* * *(福音館書店 渡辺茂男 作 / 山本忠敬 絵))1961年初版 こどものとも傑作集より「しょうぼうじどうしゃじぷた」でもコンビを組んでいるお二人の作品。初版をみても分かるように、古い作品ですから車の形も今と全然違います!でも、それがなぜか?レトロで素敵で色あせて見えないんです。長年見てきたからでしょうか・・?そうではなさそう・・!背景をさっぱり描いているので、それぞれの車が際立って見えます。車の絵の絵本は、山本忠敬さんがやっぱり良いと思ってしまいます。子供の頃から乗り物好きで沢山描いてきた方なのだろうなと、思ったりします。★過去の日記へ渡辺茂男・山本忠敬「しょうぼうじどうしゃじぷた」絵本日記福音館書店より画像使用の許可を得て掲載しています。
2003年02月18日
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主人公のジュディとピーター姉弟が、古代の不思議なボードゲームを始めた事から世にも奇妙な体験をする、ハラハラドキドキのファンタジー作品です。そのボードゲームの名前は『ジュマンジ』ダイスを振り、駒の止まった場所に書かれている言葉が現実化して、家の中はジャングルと化してしまうのです。それに、どちらかが上がらない限りゲームは終わらない・・・*1993年・エドガー賞受賞作品として『魔法のホウキ』(原題 THE WIDOW’S BROOM)など他にも数々の賞を受賞されているクリス・バン・オールドバーグの作品です** * * ほるぷ出版より画像使用の承諾を得て掲載しています。* * *(ほるぷ出版 クリス・バン・オールスバーグ 著/ 辺見 まさなお 翻訳)1984年初版★1981年・コールデコット賞/ボストングローブ・ホーンブック賞オナーブック★映画『ジュマンジ』として映像にもなっています。やはり原作が良いと良い作品になります。でも映画よりも絵本の『ジュマンジ』が私は好きです・・・絵本のほうは、白黒仕立てで不気味な雰囲気を感じるかもしれませんがクリス・バン・オールスバーグの作風として楽しんで頂けたらと思ったりしますその不気味なファンタジー、やはり絵本ならではの面白さがあると私は思います。小学校低学年位~大人も楽しめます♪---映画ジュマンジのポスター---- 映画版/ロビン・ウィリアムズ主演/------------------------------2/16絵本日記をおやすみしました。大変失礼いたしました。今週もみんなお元気で
2003年02月17日
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屋根のない人形の家に住んでいるケースとケーチェはハリネズミのカップルです。ケースはケーチェがだいすきでしたし、ケーチェもケースがだいすきでした。ケースが御飯を食べる時、音をぴちゃぴちゃさせてもお茶をずるずるすすっても、時々おならをしてもケーチャはケースが大好きでしたから何も言いませんでした。そんなある日、喧嘩をした二匹は、次の朝まで険悪なムードです。お互いに小さな癖が気になりだして別々に暮らす事に。最初は一人が気が楽だって言っていたケースとケーチェですが段々寂しくなってきます。でも大丈夫♪二匹がばったり道で出会うと、ケースがケーチェのこう言います。「かわいいなぁ」ケースとケーチェは きゅっと抱き合いました。* * * 「きゅっ」と抱き合っている裏表紙* * *(ヤンティーン バウスマン:作 よこやま かずこ :翻訳 ) 2001年発刊(初版は1998年・はりねずみのケースとケーチェ)改題してケースとケーチェになりましたきゅ っと抱き合う場面も、ケーチェが怒ってまるまる場面も、みんなかわいくて。よくある出来事を、上手に描いている作品です。週末、どうぞお気をつけてお過ごしくださいね♪
2003年02月15日
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葉っぱのフレディは この春 大きな梢に近い 太い枝に生まれました。生を受けてから楽しい季節を送りますが、いつしか冬が近づき生まれてきたものは、いつかは死ぬのだと知ります。一枚の葉として生まれたフレディの物語です。* * * 表紙写真* * *(レオ・バスカーリア 作/ みらいなな 訳/ 島田光雄 画/ 童話屋)1998年初版私達は何処から来て何処へ行くのか?生きるとはどういうことなのだろうか?死とは何だろう。葉っぱの「フレディ」を擬人化して、誰もが直面する生と死を見つめなおす-いのちの旅-の童話。
2003年02月14日
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どんよりした灰色の空から、ひらひらと雪が舞い降りてきました。「雪がふっているよ」 と通り過ぎる大人たちに、主人公の男の子が声を掛けますが「これじゃあ ふってるとはいえんな」とか 「すぐにとけるわ」とか言って誰も相手にしてくれません。でも雪は、後から後から降り積もり、街は白銀の世界になりました。* * * 裏表紙写真* * *(あすなろ書房 ユリシュルヴィッツ作 さくまゆみこ 翻訳) )初版1998年*1999年コールデコット賞銀賞作品*お話しの中にマザーグースブックスという本屋さんに、ハンプティダンプティも出てきたりします。渋い濃いグレーの背景色に雪が綺麗にマッチして、人物・町並み・犬も目に焼きつくような綺麗さ。大人になると感動を忘れがちで何でも知っていると、子供に自分の考えを押し付けてしまいがち。子供に何かを伝えるだけではなく、逆に学ばせて貰っていると誰もが気づくといいなと思う。★コールデコット賞とは何か?のページへいつも掲示板に書き込みを沢山ありがとう♪とても励みになります!少しずつお返事に伺っていますのでもう暫くお待ちいただけますか?どうぞ宜しくお願いいたします♪
2003年02月13日
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以前紹介した「きたきつねのゆめ」の手島圭三郎サンの作品です。北海道の湖で、春が近づいて北の国に帰る為、おおはくちょう達がいっせいに飛び立ちます。でもその中に、病気の子供がいる出発できない6羽のおおはくちょうの家族がいました。* * * 表紙画像* * *( ジブリオ出版 手島圭三郎/絵・文 1987年)私の家の側にも池があります。毎年寒い時期になると白鳥でいっぱいになります。朝方には群れをなして飛んでいるのでしょう、鳴き声が聞こえてきます。そんな時いつも、この絵本が頭をかすめるんですよ・・あの白鳥達も同じような事があるのかしら?って。病気の子供を置いていかなければならない、白鳥家族の気持を思う時そして置いていかれる子供の悲しさを思う時、胸がいっぱいになってしまいます。手島圭三郎の版画絵本のどれもが、北国の厳しい自然とそこに生きる動物たちのたくましさを描いています。一貫したテーマの中に、家族愛・絆・生命というものが見えます。また手島圭三郎の絵本の中で「おおはくちょうのそら」は、特に絵の線がはっきりしていると思う。遠くからも良く見え、大勢の子供達への読み聞かせにも最適かもしれません。自然の素晴らしさを子供達にも、忘れてしまった大人も感じて欲しいなと思います。*作者紹介*1935年 北海道紋別市生まれ。北海道学芸大学札幌校卒業。 教員生活を経て版画家として独立。日本版画協会会員。現在、北海道江別市在住。 1982年 「しまふくろうのみずうみ」絵本にっぽん賞はじめ数々の賞を受賞1985年 「カムイチカプ」で厚生省児童文化福祉奨励賞1986年 「きたきつねのゆめ」イタリア・ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞受賞1987年 「きたきつねのゆめ」「おおはくちょうのそら」ニューヨークタイムス紙選世界の絵本ベストテン(2年連続) 1992年 「ニューヨーク国連地球サミットポスター製作1997年 「おおはくちょうのそら」ドイツ文学賞絵本部門ノミネート手島圭三郎(きたきつねのゆめ)過去の絵本日記へ
2003年02月12日
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タヌキのゲンタが人間の女の子に恋してしまう、ほんのり甘酸っぱい初恋のお話し。たぬきのゲンタは人間が大嫌い。キツネのツネジが人間を騙してきたと楽しそうにしているのを見て自分も人間の男の子に化けて、里におりてゆきます。人間を騙して楽しんでいたある日、知り合った女の子・あかねに恋をしてしまうんです。少しずつ仲良くなってきたけど自分がタヌキである事は言えぬまま。そんなある日、ちょっとした事故からタヌキである事が分かってしまい、山に帰っていったのですが・・* * * 講談社より画像の許可を頂き掲載しています* * *(講談社 きむらゆういち:作 /村上豊:絵)2001年初版「あらしのよるに」の木村裕一先生の作品をもうひとつ紹介してみました。これも童話です。あかねにもらった、貝殻のペンダントをして、あかねにある贈り物を持って戻ってくるんですよ。この辺りで胸がキュンとなってしまいます。どんな風にかはぜひ読んでいただきたいなと思います。挿絵もお話しにぴったり。素朴で素敵な水彩画です。小学校2~3年生から♪
2003年02月11日
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雷を避けて山小屋に避難してきた狼と山羊の、お互いを知らずに過ごすあらしの夜のお話し。山羊のメイは雷が大嫌い。山小屋で雷の止むのを待っていると、誰かが入ってきました。コツコツコツと、ヒズメの音がします。メイは山羊だと思い込んだけどそれは足をくじいた狼のガブの杖の音でした。ガブはガブで、メイが狼だと思い込んで世間話やら思い出話しを始めます。真っ暗闇の中で、いつのまにか意気投合したガブとメイ。メイ「そうだ。どうです、こんど てんきの いいひに おしょくじでも」ガブ「いいっすねえ。ひどい あらしで さいあくのよるだと おもってたんですけど、いい ともだちにであって さいこうの よるかもしんねえす。」「あらしのよるに」を合言葉に、あした会う約束をして別れる二匹のおはなしです♪* * *講談社より画像の許可を頂き掲載しています* * *(講談社 木村裕一 作 /あべ弘士 絵)1994年初版 ガブの話しっぷりが凄く良い。憎めない性格とお嬢風のメイとの思い違いの会話、とにかく面白い。赤ちゃん絵本を沢山作っている木村先生らしい、分かりやすい短い文章の童話絵本なのでサクサク読めて、読み聞かせにも、自分で読むのにもお勧めしたいです。この「あらしのよるに」を読んで、第2部の「あるはれたひに」を見たくない人はいません。(言い切ってしまいます・・)これは6部の「ふぶきのあした」まで続く6巻のシリーズもの。ごちそうなのにともだちで、なかよしなのに美味しそう?!ってキャッチフレーズ?があります。
2003年02月10日
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主人公の男の子の家は、とても貧しい家です。家には雌牛が一頭いるだけでしたが、そのエンブラ(雌牛)も”釘"を飲んで死んでしまいました。この雌牛を可愛がっていた少年は「貧乏なものを助けてくれる人もいないし、神様だって何もしてくれないんだ!」と、悲しみにくれます・・。そんな次の日の朝、雪の中に子牛が居るのを見つけますがそれは、お隣りの牧場ベックフルトさんが酔っ払ってソリからの落した子牛でした・・・* * * 表紙画像* * *(金の星社 A・リンドグレーン作 M・テーンクヴィスト絵 今井冬美 翻訳)1997年初版あらすじの説明が下手ですね。実はもっともっと奥深い良いお話しなのですが言葉がちょっと浮かんできません。これはクリスマス前のお話しです。スエーデンの田舎町の景色が浮かんでくるような綺麗な文章と、繊細な絵で、とても素晴らしい作品ですよ。『長くつ下のピッピ』の作者・アストリッド・リンドグレーン(児童文学作家)の作品です。
2003年02月09日
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表紙にある木と大地が、見開き事に春夏秋冬と変わっていきます。冬の大地から春、冬眠していたリスが目覚め木に登り夏が来て秋が来る、そしてまた冬に。見開き事に変化する自然を、木と大地の絵のみで文字を使わずに表現しています。冬の場面では、白とグレーを使って描いていて、木の根元にはリスが冬眠しています。見ごたえのある絵本です!12ヶ月前後の赤ちゃんにも見せてあげたい一冊です。* * * 表紙画像* * *(イエラ・マリ 作 ほるぷ出版)1977年作者はイタリアでグラフィックアート絵本を発表しているイエラ・マリさん。芸術的にも高い水準を保ちながら、科学性をも失わない知識絵本として、欧米でも高く評価されている絵本です。他の作品には「りんごとちょう」「あかいふうせん」などがあります。
2003年02月08日
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二日間お休みをありがとぅございました♪日帰りですが、お見舞いで遠方まで行かないと成らなかったので、お休みを頂きました。またどうぞ宜しくお願いいたします・・このピーターラビットの絵本集は、作者ビアトリクスポターが元家庭教師をしていた方の子供さんに送った絵手紙がもとになっていて、その後絵本になったものです* * * 表紙画像* * *(ビアトリクス・ポター作・絵 いしいももこ 翻訳)福音館書店 1971年発刊 ピーターラビットの絵本4よりこの「こねこのトムのおはなし」は、自宅でお茶会がある日、お母さん猫に綺麗なよそいきの服を着せられた3匹の子猫。でもいたずらをして服が汚れて脱げてしまって、通りかかったあひるのジマイマ達に服を持っていかれてしまうというお話しです。ピーターラビットも躾の為に、いつも叱られていますが、やはり子猫のトムも叱られています。悪い事はしてはいけませんよ・・と、子供達に絵手紙を通して教えていたのでしょうね。ピーターラビット公式ホームページへ(読み込みに時間が掛かる場合があります)福音館書店より画像掲載の許可を得ています。
2003年02月07日
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これはデンマークの絵本。暖かい南の国にレオポルドというライオンがいました。太陽は毎日照らしてくれて幸せだけど、毎日が退屈で寂しい日々を過ごしていますある日「このほうがくへすすめ」という看板を見つけて「なんだかわからないけど 寝転んでいるよりはましだ」って歩き出します。あるいてあるいて、おおきな森を通り高い高い山を越え、広い広い砂漠を行きますその先に待っていたのは、素敵な友情と音楽でした。そして二人は・・?(二匹??)* * * 表紙画像* * *(らくだ出版/ ラルス・トリアー作者/ すぎやまじゅんこ翻訳)1977年音楽活動をしているという作者が15歳の時に描いた絵本。曲線と直線を使って、伸びやかに描いています。お話しの進行と共に主人公のライオンと「このほうがく」へ歩いているような気持になるから不思議。中の挿絵は、色を塗る前の”ぬりえ”のような感じ。表紙にある太陽の絵が全てのページに描いてありこの太陽だけが橙色に塗ってあるんです。たいくつでしかたないけど、寝転んでいるよりはましだ。って歩き出したレオポルドが羨ましかったりする。地味に見えるけど決して地味ではない絵と若い感性で描かれたお話しが初々しい。
2003年02月04日
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ショウガパン(生姜パン)で作られたパンのウサギが自由を求めて逃げ出し、自分自身をみつける幼年童話です。ひとりっこのメアリのお母さんは、メアリが学校から戻る前に何かビックリするような物をつくっておいてあげましょうと、庭に来たウサギを見て、ウサギの形のショウガパンうさぎを作る事にします。成形をして後はオーブンに入れるだけの所で、野菜売りが来たのでキッチンを留守にしてしまったお母さん。するとショウガパンうさぎが「ぼくはどこにいるんだろう?」とキッチン道具達に話しかけます。自分が食べられてしまう事を知り、走りに走り森へ逃げるのですが、お母さんが追いかけてきます。リスに狼にうさぎに遭いながら自分自身を知り、最後は自由を手に入れて幸せになるお話しです。* * * 表紙画像* * *(岩波書店/R・ジャルレ:作/ 長田 弘:翻訳/ G・ウィリアムズ:絵)1979年刊行アメリカ・イギリスなどでは、生姜パンはお母さんの手作りのお菓子として幼い頃に食べる懐かしい物なのだそうです。ショウガパンの物語は、兵隊や動物などになって色々な物語に登場していて西洋では絵入りのビギニングブックとして、必ず読むお話しだそうです。日本では馴染みの薄い生姜パンですが、アメリカやイギリスなどの子供達には親しみもって読めるお話しで、大人になったかつての子供達への思い出の贈り物であるのかもしれません。この童話の挿絵はガース・ウィリアムスです。表紙の左にいるウサギがまさに彼のウサギの絵だ~って嬉しかったりします。万年筆で描いたようなサッサッサッて毛先が可愛いなと思います。この「はしれ!ショウガパンうさぎ」は小学3~4年位からなら読める童話で、本や絵本の挿絵が好きな方にもお勧めしたい一冊です。<The Gingerbread Rabbit>洋書名岩波書店より画像使用の承諾を得て掲載しています。
2003年02月03日
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よもぎはらの真ん中で喧嘩別れした二人。次の日目を覚ますと、外は雪景色。その中に何かの足跡を見つけた”たあちゃん”は、続いている足跡を辿って行きます。そこにはねずみの家がありました。よもぎはらで喧嘩した二人を仲直りさせてあげようとネズミの家族が二人を招待してくれていたのでした・・・* * * 表紙画像* * *(PHP研究所 あまんきみこ/作 やまわきゆりこ/絵)1985年刊行”ぐりとぐら”のやまわきゆりこサンと、あまんきみこサンの文。ほんわか暖かい物語です。★2003.1.28/おにたのぼうし(あまんきみこ・いわさきちひろ)の関連絵本日記へ
2003年02月02日
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しかけ絵本です。写真はミニサイズのフェリックスですが、本来は大型のしかけ絵本なんです。大型本は1500円~ これは850円でした。ちっちゃくてかわいい絵本ですよ♪* * * 表紙画像* * *(ブロンズ新社/話:アネッテ・ランゲン/絵;コンスタンツァ・ドローブ/翻訳:栗栖 カイ )フェリックスはウサギのぬいぐるみです。夏休みにソフィーと空港で離れ離れの迷子になります。無くして悲しむソフィーに、エアメールが届きます。それは迷子になったフェリックスからでした。暫く旅行をするから心配しないでって元気そう。それから外国のあちこちを旅するフェリックスから、お手紙が届きます。しかけ絵本でフェリックスからくる手紙が見開き事に入っています。取り出して読んだり見たりして楽しむという絵本です。と、いうのが”フェリックスの手紙・ちいさなうさぎの世界旅行”でのお話しです。(フェリックスを知らない方の為にちょっと前置きです)この”わくわくたからばこ”は、そのフェリックスの宝箱の中を見せて貰えるというミニ絵本で続編です。中は、それぞれが楽しい仕掛けになっていてたのしい。切ったり貼ったりという仕掛け絵本ではないので、散らかることもないのでお片付けなし!ママにも優しい絵本です。ブロンズ新社より画像使用の許可をいただいて掲載しています。今週もどうもありがとう♪さて週末です・・お元気にお過ごしくださいネ♪お返事が遅れるかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします♪ではまた・・
2003年02月01日
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