うたのおけいこ 短歌の領分

うたのおけいこ 短歌の領分

2011年01月31日
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カテゴリ: シネマ/ドラマ
蘭奢待(らんじゃたい) 」を、ちゃっかりもらってきちゃったよ~

昨晩のNHK大河ドラマ「 江 姫たちの戦国 」の一場面である。

おうちで待ってたお市ママの驚いたのなんの。僕らも驚いた。
おいおい、それは、おそれおおくも 正倉院 御物である天下第一の名香を、覇王・信長が切り取った歴史的宝物なんですけど~

・・・しかしこの挿話、絶対にあり得ないとも言い切れないところが、信長という男の破天荒な凄さであり、おそろしい。

冒頭シーンの、加藤茶ばりの (* >ω<)=3 ヘ~ックション! が伏線になっているこの田渕久美子脚本の仕掛けは、なかなか悪くなかったのではないかと思う。

そういえば、田渕さんは前作「篤姫」でも、縦横に張りめぐらせた伏線の使い方が上手くて、しばしばまんまと泣かされたことを記憶している。

近年の大河は、時代考証的にあり得ないトンデモ設定が多いとネット上では批判が強いし、その意味では僕も同感するところは少なくない。

特に数年前の「天地人」は、歴史ファン諸兄の嘆きの語り草になったぐらいに、無理・無茶な展開が多かったのは事実と思う。前途有為な若手役者たちの熱演が気の毒になるほどのトンデモ脚色だったと言わざるを得ない。

・・・が、他方、しょせんは娯楽(エンタテインメント)時代劇ドラマではないかと割り切るのも有益かも知れない。
あんまり文句ばっかり言ってても楽しめないし、ストレス溜まる一方じゃなかろうか。

僕なんかは、特に今年の大河は、お姫様三姉妹トリオをフィーチャーした「戦国ファンタジー」だと達観しており、初手から何があっても驚かない覚悟を決めている。

幻想的なアニメとかゲームの一種と思って見ていればいいんじゃなかろうか。画面も女優さんたちもキレイだし~

ちなみに、「本能寺の変」が起こった前後、つまり大河ドラマでいうと今週・来週あたりの時点で、主人公の江は8~9歳だった。

ウチの娘がまもなく7歳になるところなので、発達段階が割と比較しやすい。

ウチの子の場合だと、今「プリキュア」シリーズに夢中で、戦闘美少女たちに思いっきり感情移入しながら、日曜朝の本放送と土曜日宵の過去シリーズの再放送まで、飽くことなく熱心に大騒ぎして見ている。初夢もプリキュアだったとのたまっている。

どうやらこの世には善と悪というものがあって、正義の味方の善玉たるものは、正々堂々と戦って悪玉をやっつけなくてはならないという単純素朴、新明解国語辞典な世界観を会得しはじめているようである。

それに比べて、天下人目前の最高権力者・信長と丁々発止渡り合い、宗教談義・神学論争(?)の末、諫言までしてしまう江姫の豪胆・老成・博識ぶりには、ただただ口あんぐりで感服するばかりである(笑)

・・・ただ、江が非常に気が強く、歴戦の戦国武将たちや、のちの夫である徳川二代将軍・秀忠に対しても物怖じせず、時に煙たがられることさえあったというのは歴史的事実らしいので、「栴檀は双葉より芳し」ということなのだろうと、一応解釈しておこう。

ところで、きのう前半の豪壮なシーンの、天覧をも仰いだ名高い「京都馬揃え(馬閲)」には、のちの土佐藩祖・山内一豊も一兵卒として参加していたはずである。彼は、妻・千代の嫁入りの持参金・十両で買った天下の名馬に乗っていた。
・・・ああ「功名が辻」はよかった。懐かしい。

このブログのはじめの方で、この「十両」が、現在の貨幣価値でいったいいくらぐらいに当たるのかを、物好きにも検証してみたことがある。

その結果は、貨幣経済があまり発達していなかった戦国時代当時の十両は、現在の1000万円超、すなわちメルセデス・ベンツSクラス1台分であると結論付けた。この点は、今もだいたい妥当なのではないかと思っている。

この大盤振る舞いが派手好みの信長の目に止まり、秀吉配下の役付きを命ぜられ、以後の出世の糸口になったというのは、戦前の教科書にも載っていた(らしい)有名な逸話真弓である。
このエピソードは、今年のストーリーの本筋から若干逸れるとは思うが、僕としては、30秒ぐらいでいいから、省略しないでちょこっとは触れてほしかった~





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最終更新日  2011年02月07日 12時55分32秒コメント(0) | コメントを書く


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