うたのおけいこ 短歌の領分

うたのおけいこ 短歌の領分

2012.12.18
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一の谷合戦図屏風 作者未詳 土佐派
平 敦盛 たいらのあつもり (左)と 熊谷直実 くまがいなおざね  (画像クリックで拡大)


大和田建樹(おおわだ・たけき)




一の谷の  いくさ 破れ
討たれし平家の  公達 きんだち あわれ
あかつき 寒き 須磨の嵐に
聞えしはこれか 青葉の笛

更くる 夜半 よわ に  かど たた
わが師に託せし 言の葉あわれ
今わの きわ まで 持ちし えびら
残れるは「花や 今宵」の歌



明治39年(1906)7月刊「尋常小学唱歌・第四学年用」
作曲:田村虎蔵
(初めは「敦盛と忠度」の題名)


一の谷の いくさ : 1184年旧暦二月(新暦3月)に摂津国福原(現・神戸市兵庫区、中央区付近)および須磨(同須磨区)で行われた源平合戦の一つ。 源氏・鎌倉方が圧勝し、平氏方は壊滅的惨敗。 『平家物語』『源平盛衰記』などに多数の逸話。 ○ 一ノ谷の戦い(平氏敗走)

わが師に託せし言の葉:いくさの前夜、 平忠度 たいらのただのり は、和歌(言の葉)の師・藤原俊成(ふじわらのしゅんぜい・としなり)に詠草を託して戦地に赴いたという。

えびら

「花や 今宵」の歌 : 平忠度辞世 「行き暮れて木のしたかげを宿とせば花や今宵のあるじならまし」(旅を行くうちに日が暮れて、桜の木蔭を一夜の宿とするならば、花が私をもてなしてくれる今宵の主人なのだろうなあ)。



200px-PD-icon_svg.jpg creative commons.jpg   パブリック・ドメイン  『一の谷合戦図屏風』





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Last updated  2012.12.23 12:17:25
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くまんパパ @ 新仮名づかいの悲劇ですかね、旧仮名に変更します(^^) 七詩さん、いつもありがとうございます(^^…
くまんパパ @ 短歌では、ありですね(^^) 七詩さん、そうですね、同感です。 私も…
七詩 @ Re:ニヒルなれども面白し(06/08) くまんパパさんへ あの「世の中にたえて…
くまんパパ @ ニヒルなれども面白し 七詩さん、いつもありがとうございます(^^…
くまんパパ @ めっきり蒸し暑くなってきました やすじ2004さん、いつもありがとうござい…
くまんパパ @ のんびり行きたいですね(^^) やすじ2004さん、いつもありがとうござい…

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