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『The Lost Boys』 ロストボーイ 監督: ジョエル・シュマッカー(Joel Schumacher) 脚本: ジャニス・フィッシャー(Janice Fischer)、ジェームズ・ジェレミアス(James Jeremias)、ジェフリー・ボーム(Jeffrey Boam) 製作: ハーヴェイ・バーンハード(Harvey Bernhard) 製作総指揮: リチャード・ドナー(Richard Donner) 出演: ジェイソン・パトリック(Jason Patric)、コリー・ハイム(Corey Haim)、キーファー・サザーランド(Kiefer Sutherland)、ダイアン・ウィースト(Dianne Wiest)、エドワード・ハーマン(Edward Herrmann)、バーナード・ヒューズ(Barnard Hughes)、コリー・フェルドマン(Corey Feldman)、ジェイミソン・ニューランダー(Jamison Newlander) 公開: 1987年7月31日 一昨年7月、コリー・フェルドマン(Corey Feldman)の生誕50周年を記念して当駄BLOGにて彼のバースデイ・パーティーを人知れず開催はしたものの、膵臓に影があると言われて検査を受ける羽目になり意気消沈し、強制終了してしまった。80年代にコリーが出演した作品は全くハズレがなく、映画の面白さに加えてコリーも魅力に溢れており、どの作品も見ごたえ十分なので是非とも御紹介したく、再開した次第である。ちなみに膵臓くんは何ともなかったです。 青春映画の傑作と名高い『スタンド・バイ・ミー(Stand By Me)』の翌年公開された『ロストボーイ』(The Lost Boys)は若者向けのヴァンパイア映画なのだが、コメディ要素もあるお洒落なホラー作品という感じで、『グーニーズ』(The Goonies)のホラー版だという声も。「グーニーズ」を監督したリチャード・ドナー(Richard Donner)が製作総指揮なので、テイストは若干似てるかも!? カリフォルニア州の海辺にある町サンタ・カーラは太陽あふれる良い町だが何故か行方不明者が多く、マイケルとサムの兄弟は、離婚した母のルーシーと共に、剥製を作っている変わり者の祖父宅に同居するため、アリゾナから引っ越してきた。兄のマイケルは町のイベントで、美女であるスターに惹かれ声をかけるが、彼女はマイケルを気にしつつも、チンピラのデイヴィッドのバイクに同乗して去っていってしまう。弟のサムは漫画雑誌屋でエドガーとアランのフロッグ兄弟と出会い、仲良くなる。フロッグ兄弟は、町には吸血鬼が出て、行方不明者が多いのはそのせいだと真面目にサムに用心を説く。翌日、マイケルはスターと会うもデイヴィッド達に連れられて洞窟に行き、デイヴィッドがさし出す酒を挑発されるままに飲んでしまう。翌日の真昼に目を覚ましたマイケルは太陽光を嫌い、おかしなそぶりをし始める。その変化をいぶかしんだサムはフロッグ兄弟に相談し、三人はマイケルが吸血鬼化しているという結論に達する。漫画によれば、まだ人の生血を吸わないハーフ吸血鬼のうちに親吸血鬼を倒せば元の人間に戻ることが出来、そうでなければマイケルは完全な吸血鬼になってしまうという。マイケルを人間に戻すために、少年たちは力を合わせて戦う――というストーリー。(Wikiさんより) 後に “Wコリー(The Two Coreys)” と呼ばれるほど女の子に大人気となり、9作品で共演しているコリー・ハイム(Corey Haim)とは、今作が初共演。 コリー・ハイム演じるサム(Sam Emerson)の母親・ルーシー(Lucy Emerson)役はダイアン・ウィースト(Dianne Wiest)。どこかで見覚えがあるような…と思っていたら、彼女は84年公開の『フットルース』(Footloose)でケヴィン・ベーコン(Kevin Bacon)演じる主人公・レン(Ren McCormack)のGF・アリエル(Ariel Moore)のお母さんを演じた方だった。ダイアンさんは86年公開の『ハンナとその姉妹』(Hannah and Her Sisters)でアカデミー助演女優賞を受賞しており(94年にも再受賞し、アカデミー助演女優賞を2回受賞した史上2人目の女優さんである)、メインキャストを務める若手俳優陣の未熟さを見事にカバーしてくださっている。でもって、越してきたばかりのルーシーが職を得るビデオ屋の店主・マックス(Max Lawrence)役のエドワード・ハーマン(Edward Herrmann)の怪演もなかなかだ。 ヴァンパイアのデイヴィッド( David Powers)を演じているのは、今や『24 -TWENTY FOUR-』(24)のジャック・バウアー(Jack Bauer)役で絶大な人気を誇るキーファー・サザーランド(Kiefer Sutherland)。コリー(フェルドマン)とは『スタンド・バイ・ミー』でも共演していたが、今作でも敵対している。 そのコリーが演じているエドガー・フロッグ(Edgar Frog)と、ジェイミソン・ニューランダー(Jamison Newlander)演じるアラン(Alan Frog)のフロッグ兄弟が面白い。本人たちは大真面目に吸血鬼退治をしてしているのだが、何せまだ少年なので、どこか抜けていて微笑ましい。 作品はそこそこヒットし、サターンホラー映画賞を受賞。続編を待ち望む声も多かったようだが、結局09年にコリーが再びエドガーを演じた『ロストボーイ:ニューブラッド』(Lost Boys: The Tribe)と、10年にジェイミソンのアランも加わった『ロストボーイ サースト 欲望』(Lost Boys: The Thirst)がDVD&Blu-rayでリリースされた。『ニューブラッド』には最後にチラッとコリー・ハイムも出演していたが、うーん……。これらを含めて「ロストボーイ」3部作と一応はなってはいるが、コリー・フェルドマンのファン以外は認めないだろうなぁ。 ネオン・トゥリーズ(Neon Trees)が10年にリリースしたデビュー・アルバム「Habits」からの2ndシングル “1983” のPVは『ロストボーイ』に登場する遊園地が舞台で、コリーがエドガー・フロッグに扮してカメオ出演していて嬉しいがぎり。 また、主題歌 "Cry Little Sister (Theme from The Lost Boys)" も非常に良く、マリリン・マンソン(Marilyn Manson)やL.A.ガンズ(L.A. Guns)など、様々なアーティストがカヴァーしている。 DVD特典を観ると、製作者さん達は続編として女子ヴァンパイアの『ロストガール』を撮りたかったようで、実際に21年秋には女性を主人公にした新作の発表があったようなのだが、どうなったのだろう? ただ、製作総指揮のリチャード・ドナー(21年7月逝去)を始め、監督のジョエル・シュマッカー(20年6月)、脚本のジェフリー・ボーム(00年1月)、出演したコリー・ハイム(10年3月)、エドワード・ハーマン(14年12月)、祖父役のバーナード・ヒューズ(06年7月)など皆さん既に鬼籍に入っておられるので、続編はやめておいた方がよいかも。 Cry Little Sister (Theme from The Lost Boys) - Gerard McMann 1983 - Neon Trees
2023.02.27
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コリー・フェルドマン(Corey Feldman)の生誕50周年を記念して彼のバースデイ・パーティーを人知れず開催し、この数ヶ月間で買い集めたコリーの出演作を紹介していこうと思っていたのだが――。 8月に突然の職場異動があり、仕事に馴染めずモチベーションだだ下がりで、全くテンションが上がらない今日この頃。おまけに会社の健康診断で要治療項目があったため、外転神経麻痺治療でお世話になっている総合病院にて軽い気持ちで診ていただき、念のために血液検査とCT検査をしたところ、どうもあちこち気になるところがあるらしく、その日のうちに甲状腺のエコー検査と造影剤を入れて再度腹部CT検査を受けた。私もついにHeavenly Rock Town(亡くなったロック・スター達が暮らす架空の町の話)の住人になるのかもしれない。85年10月に亡くなったリッキー(Ricky Wilson / The B-52's)と36年ぶりに同じ世界にいられるのは嬉しくもあるが…。 というわけで、どうにも気分が上がらないのでコリーの誕生パーティーは不完全燃焼のまま強制終了。ごめんね、コリー… いつの日か追々紹介できればよいのだが、どうなることやら。 手持ちのコリー出演作品は13本。・Friday the 13th: The Final Chapter (1984) 13日の金曜日 完結編・Gremlins (1984) グレムリン ・The Goonies (1985) グーニーズ・Stand by Me (1986) スタンド・バイ・ミー・The Lost Boys (1987) ロストボーイ*・License to Drive (1988) 運転免許証*・The 'Burbs (1989) メイフィールドの怪人たち・Dream a Little Dream (1989) ドリーム・ドリーム*・National Lampoon's Last Resort (1994)*・Dream a Little Dream 2 (1995)*・Hooking Up (2009) アメリカン・チェリーパイ ・Lost Boys: The Tribe (2008) ロストボーイ : ニューブラッド*・Lost Boys: The Thirst (2010) ロストボーイ サースト 欲望 邦題にリンクを貼っているものは既に紹介済のもの。お気に入りコリー作品を3作挙げるとしたら、「スタンド・バイ・ミー」「メイフィールドの怪人たち」「ドリーム・ドリーム」かな。5作なら「運転免許証」と「Dream a Little Dream 2」をプラス。 「ロストボーイ」で共演して以来、コリー・ハイム(Corey Haim)とは “Wコリー(The Two Coreys)” と呼ばれるほど女の子に大人気となり、9作品で共演している。邦題に*マークが付いているものはWコリー出演作だ。 「メイフィールドの怪人たち」は、トム・ハンクス(Tom Hanks)主演のおもしろホラー・コメディで、監督は「グレムリン」と同じジョー・ダンテ(Joe Dante)。トム・ハンクス作品の中ではあまり評価は高くないが、こういうしょうもない作品が好きなので、個人的には一押し。当時既にお薬漬けだったコリーも楽しんで演じているように見える(けど、実際はどうだったのかな)。 「ドリーム・ドリーム」は若干複雑なストーリーではあるのだが、Wコリー作品3作目にして初のコリー・フェルドマン主演作である。「ロストボーイ」や「運転免許証」はコリー・ハイムがメインなので。幼少期に母親から髪をブリーチされて以来、ずっと金髪で通してきたコリーが、この作品からは本来の黒髪に戻している。 80年代のコリー出演作は本当に外れが無くて、どの作品も面白い。但し、私はホラー映画が苦手なので「13日の金曜日」シリーズは除く。「ロストボーイ」もヴァンパイア映画ではあるが、そこまで怖くないのでこちらは良しとする。ちなみに吸血鬼を演じているのは、「スタンド・バイ・ミー」で不良のエース役だったキーファー・サザーランド(Kiefer Sutherland)だ。 近年は3流ゾンビ映画や、自身でプロデュースした児童性的虐待に関するドキュメンタリー映画ぐらいでしかスクリーンではお目に掛からないが、InstagramやTwitterを拝見する限り、私生活は充実しているようで一(ひと)安心♪ お綺麗な奥様と仲睦まじい様子で、時折登場する息子さんも逞しく育っているようで何より。 コリーの第一線復活を祈りつつ、今回は中途半端な誕生祭でかたじけないっす m(_ _)m The Goonies (1985) 口達者なマウス Stand by Me (1986) 無鉄砲なテディ The Lost Boys (1987) 吸血鬼ハンターのエドガー License to Drive (1988) 主人公の親友・ディーン The 'Burbs (1989) メイフィールドの住人リッキー Dream a Little Dream (1989) 高校生のボビー
2021.09.18
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『Gremlins』 グレムリン 監督: ジョー・ダンテ(Joe Dante) 脚本: クリス・コロンバス(Chris Columbus) 製作: マイケル・フィネル(Michael Finnell) 製作総指揮: スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg) 出演: ザック・ギャリガン(Zach Galligan)、フィービー・ケイツ(Phoebe Cates)、ホイト・アクストン(Hoyt Axton)、フランシス・リー・マッケイン(Frances Lee McCain)、コリー・フェルドマン(Corey Feldman) 公開: 1984年6月8日 『グレムリン』(Gremlins)は『13日の金曜日 PART4 完結編』(Friday the 13th: The Final Chapter)の2ヶ月ほど後に公開された作品で、コリーは主人公・ビリー(William Peltzer)の家の隣に住む少年・ピート(Pete Fountaine)役を演じている。少年時代のコリーは本当に可愛い♪ 元々コリーは82年に公開されるや空前の大ヒットを記録した、スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督作品『E.T.』(E.T. The Extra-Terrestrial)で、主人公・エリオット少年(Elliott Taylor)の親友役で出演予定だったが、役自体がカットされてしまった。スピルバーグは電話でその残念な決定をコリーに告げてから、こう伝えたという。「友人の一人といった小さな役柄でよければ歓迎する。だけど君は主役の類の人だと思うんだ。君への僕からのアドバイスは、次を待つことだよ」「次は何?」と尋ねるコリー少年に、スピルバーグはこうきっぱりと答えたそうな。「まだ分からないんだ。でもコリー、僕は君にこの言葉を与えよう。それが何であれ、君はそれに参加するだろう」 それこそが製作総指揮をスピルバーグが務めた『グレムリン』であった。 クリスマス。ビリーは発明家の父親からとっても不思議な生き物モグワイをプレゼントされた。このモグワイを飼うには3つの大切な約束がある。1つめは水に濡らさないこと。2つめは光をあてないこと。そして3つめは、真夜中の12時過ぎには絶対食べ物を与えないこと…。 ビリーはギズモと名付けて可愛がるが簡単に思われた約束は次々に破られ、なんとギズモの体からいたずら好きのグレムリンが誕生してしまった!どんどん増えるグレムリンに街中は大パニック。ヤツらを退治するために、ビリーとギズモの大奮闘が始まった!――DVDパッケージより 当時の私は『E.T.』が苦手だったので、見るからに作り物っぽいモノの映画が好きではなく、今年になってコリーに興味を持つまで『グレムリン』を見たことがなかった。同時期に公開された『ゴーストバスターズ』(Ghostbusters)は劇場で鑑賞して笑った記憶があるのだが…。 初めてこの作品を見てみたが、うーん、やっぱり作り物は苦手かな。そもそも動物が苦手だし だけどコリー少年は勿論のこと、主人公のビリー・ペルツァーを演じているザック・ギャリガン(Zach Galligan)も見るからに好青年っぽくて可愛いし、ストーリー自体も面白い。 ビリーの恋人・ケイト(Kate Beringer)役のフィービー・ケイツ(Phoebe Cates)は当時大人気で、日本でもお酒のCMなどに出てたっけなぁ…個人的には全く興味がなかったけど。 そのケイトは珍しくクリスマスが大嫌いな女の子。その理由というのが衝撃的で、「9歳の時のクリスマスだったわ。ママと二人でツリーの飾り付けをしてた。パパはなぜか帰ってこなかった。会社に電話してもいない。クリスマスが終ってもパパは戻らない。警察に届けて――私とママは食事も睡眠も取らず待ち続けた。不安だったわ。外は雪、寒いので暖炉に火を起こそうとしてにおいに気付いたの。消防士が煙突を壊した。猫や鳥の死骸ではなかったわ。…パパの死体だった。サンタの服を着ていたわ。クリスマス・イブに私たちを驚かせようと――煙突に入り――滑って首の骨を折ったのよ」 90年には続編である『グレムリン2 新・種・誕・生』(Gremlins 2: The New Batch)が公開された。コリーは出てないので未見だが、ビリー&ケイトのカップルは続投しているそうなので、機会があれば見てみたい。 でもって脚本のクリス・コロンバス(Chris Columbus)曰く、『グレムリン3』の脚本は既に書いており、現在は権利問題に取り組んでいるところなのだとか。実現するかな? 今年2月にマウンテンデューのCMで、ザック演じるビリーとギズモが復活♪ ビリーの娘も登場! CMを見てみよう!→こちら
2021.08.02
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『Friday the 13th: The Final Chapter』 13日の金曜日 完結編 監督: ジョセフ・ジトー(Joseph Zito) 脚本: バーニー・コーエン(Barney Cohen) 製作: フランク・マンキューソ・ジュニア(Frank Mancuso Jr.) 出演: コリー・フェルドマン(Corey Feldman)、キンバリー・ベック(Kimberly Beck)、エリック・アンダーソン(E. Erich Anderson)、クリスピン・グローヴァー(Crispin Glover) 公開: 1984年4月13日(金曜日) 僅か3歳でマクドナルドのCMに出演して以来、100本を超えるTVCMや50作以上のTVシリーズに出演していたコリー。彼が初めて映画に出演したのは、1979年公開の『タイム・アフター・タイム』(Time After Time)という作品であったが、コリーの名を一躍知らしめたのは、本国では84年4月13日の金曜日に公開された『13日の金曜日 PART4 完結編』(Friday the 13th: The Final Chapter)だ。 シリーズ4作目にして『完結編』(となってはいるものの、その後も続編がわらわら製作された)であるこの作品、ストーリーはというと…。 「ホッケーのマスクを着けた殺人鬼ジェイソンは、病院の死体安置所からよみがえった後、復讐の矛先をジャービス一家と無防備なティーンエージャーたちに向けた。トミー・ジャービス少年はホラー映画が大好きで、マスクやメーキャップに関して特別な才能を持った子供だった。衝撃的な殺戮と死体の山がまだまだ続く中、トミー少年は極悪非道なジェイソンとまともに戦う相手となるのか?」――DVDパッケージより 主人公である12歳のトミー・ジャービス(Tommy Jarvis)少年を演じているのが、役柄と同じく当時12歳だったコリー少年で、めっちゃ可愛い。2013年に発売された彼の自伝「Coreyography」によると、この綺麗なブロンドヘアは幼少期から母親に脱色されたものらしいけど。 ホラー映画は苦手なので13日の金曜日シリーズは1作目ぐらいしか知らないが、この完結編はどうやら前作での惨劇が終わった日の夜からの話らしい。トミーは特殊メイクと怪物のマスク作成の才能を持つ12歳の少年という設定なのだが、どう見ても子供が趣味で作ったものとは思えないモノで、何故こんな無理な設定なんだろう?と不思議に感じていたら、終盤でその特技が生かされるのである。 2作目でジェイソンに殺された妹・サンドラの復讐を果たすべくやって来たロブと親しくなったトミーと彼の姉・トリッシュ。ロブとトリッシュが隣の家(若者たちが借りている別荘)を調べに行っている間、一人で家に残っていたトミーはロブのかばんからジェイソンに関する新聞記事を見つけ、ジェイソンの子供の頃の姿が描かれたイラストに目をやる。 隣家の若者は全滅しており、ロブも殺され、トリッシュが慌てて家に戻ると、ジェイソンも強引に侵入してきた。自分が囮になるからその隙に逃げるようトミーに言いつけ、トリッシュはジェイソンに追いかけられるよう仕向けながら、再び隣の家へ。何とか命からがら自宅へ戻ったトリッシュは、トミーがまだ家に残っていることに驚く。 しかしトミーには秘策があったのだ。自ら髪を剃ってメイクをし、ジェイソンを子供時代の自分と錯乱させ、その隙にトリッシュがジェイソンを倒す。二人で喜ぶも、ジェイソンの指が微かに動いているのを見つけたトミーは、ジェイソンに何度もマチェーテ(山刀)を振るって殺害。その後、病院でトリッシュと会いハグするもその目は何かに目覚めたのか、邪悪に光っていた――。 そう、終盤で子供の頃のジェイソンになりきるために必要な設定なのであった。 またまた彼の自伝によると、この映画のキャスティングディレクターはコリー少年が大きなマチェーテを手に取って振り回すことができないのではないか、と心配していたという。しかしコリーの心配はそっちではなく、頭を剃ることの方だったらしい。結局、最後のシーンではハゲのカツラを被って撮影したそうで、マチェーテに関しては無事マスターしたものの、何ヶ月も血まみれの残忍な悪夢を抱えていたのだとか…。 死んだジェイソンに代わり、次作からはトミーが殺人鬼となる予定だったらしい(しかし5作目の興行収入が期待したほどではなかったため、この話はなかったことに)
2021.07.20
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『グレムリン(Gremlins)』(84年)や『グーニーズ(The Goonies)』(85年)、『スタンド・バイ・ミー(Stand By Me)』(86年)など、80年代の数々の大ヒット映画に出演したコリー・フェルドマン(Corey Feldman)は71年7月16日生まれで、今日でちょうど50歳の誕生日を迎えた。Happy Bday, Corey コリーとはほぼ同世代だが、共に10代を過ごした80年代当時、2歳下のコリーには全く関心がなく、彼の出演映画はいずれも大ヒット作でありながら、今まで一本も見たことがなかった。 それが今年になってたまたまブログで『マイ・プライベート・アイダホ(My Own Private Idaho)』を取り上げた際、何度かDVDを見返しているうちにすっかりリヴァー・フェニックス(River Phoenix)の魅力にハマってしまい、リヴァー見たさに『スタンド・バイ・ミー』のDVDを購入して何度か鑑賞したところ、次第に複雑な役どころを見事に演じていたコリーに目が行くようになり、いつの間にやらコリー少年に夢中になっていたのである。 80年代にコリーが出演した作品は全くハズレがなく、映画の面白さに加えてコリーも魅力に溢れており、どの作品も見ごたえ十分なのであるが、90年代以降はお薬の影響によりすっかり一線から遠のいてしまった… いい役者さんだったのに、本当に残念。 でもって90年代からはミュージシャンとしても活躍。アルバムを数枚リリースしているのだが、これがまた、いやはや何とも… 80年代頃のキュートなコリーと、近年の若干イタいコリーがどうしても同一人物とは思えないのである。この30年間で色々と苦労したんだろうなぁ、おそらく。 というわけでコリーの生誕50周年を記念して、彼のバースデイ・パーティーを人知れず開催したい この数ヶ月間で買い集めたコリーの出演作を紹介していこうと思う。 Happy Bday, Corey ♪
2021.07.16
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5月14日はロナルド・レーガン高校の “Rock 'n' Roll High School day♪” である。――なんて、いきなり言われても、ロナルド・レーガン高校ってどこ?ロックンロール・ハイスクール・デイ? 91年公開の「ハイスクール・ドリーム(Rock 'n' Roll High School Forever)」は、コリー・フェルドマン(Corey Feldman)演じるジェシー・デイヴィス(Jesse Davis)が通っているロナルド・レーガン高校で、ロックンロール・ハイスクール・デイに生徒たちがバカ騒ぎするところから物語が始まる。今日でちょうど30年!ということで取り上げてみた。と同時に新たにコリーのカテゴリーも設けてしまった。今頃になってコリー・ブームが到来してしまったのである 自由奔放な高校生活を送っていたジェシー達だが、マクグリー校長は理事会で責められ、新たにベイダー副校長がやってきた。鉄の爪を持つベイダーは新たにRHSSSP(Reagan High Super Secret Security Program)なるプログラムで生徒たちを締め付ける。ジェシーは級友たちとThe Eradicatorsというバンドを組んでいるが、校内コンサートで騒ぎを起こし演奏を禁じられてしまう。プロムで演奏予定のバンドを騙してステージに立ったジェシー達は、密かに録画しておいたベイダーらの恥ずかしい映像を流して復讐する。怒ったベイダーは愛車でジェシー達を追いかけているうちに校舎に激突!学校は爆発炎上してしまう 79年に公開された「ロックンロール・ハイスクール(Rock 'n' Roll High School)」の続編であるらしいが、特につながりはない。前作の舞台はヴィンス・ロンバルディ高校(Vince Lombardi High School )で、今作はロナルド・レーガン高校(Ronald Reagan High School )である。まぁヴィンス・ロンバルディ高校も最後は炎上してたからね。マクグリー氏は前作にも登場してたけど、役者さんも違うし、前作と同一人物なのかは不明。前作ではロックを目の敵にして厳しく取り締まっていたイヴリン・トーガー校長を演じたメアリー・ウォロノフ(Mary Woronov)が今作でもベイダー副校長を演じている。それだけが唯一のつながりだ。 前作ではラモーンズ(Ramones)が本人役で出演しており、演奏シーンもたっぷりあって、中盤以降はラモーンズのライヴビデオみたいになっていて面白かったが、今作ではそれがThe Eradicatorsに取って代わっている。コリーの歌声を堪能できてファンには嬉しいけど…。何曲かは曲作りにもコリーが関わっているようで、元々音楽が好きだったのかな。何枚かアルバムをリリースしており、今年も「Love Returns」というアルバムが出るのか出たのか…。コリーは好きだけど、アルバムは怖くて聴けない。あ、16年にリリースされた「Angelic 2 the Core」を恐る恐る聴いてみたが、まぁ聴けないことはなかった…。 そうそう、ラモーンズのベーシスト、ディー・ディー・ラモーン(Dee Dee Ramone)が今作でも1曲だけ提供していて、ちょっと嬉しい♪ この映画や89年の「ドリーム・ドリーム(Dream a Little Dream)」などでもコリーはダンスを披露しているが、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)に感化されすぎ(^^; 親交があったから影響を受けまくったのだろう、ということにしておきたい。 そういえば、今作でジェシーの友人でバンド仲間でもあるマグを演じているエヴァン・リチャーズ(Evan Richards)という役者さんが、「ドリーム・ドリーム」等でコリーと共演し、80年代末~90年代初頭まで “The Two Coreys” としてコリーと人気を二分していたコリー・ハイム(Corey Haim)にパッと見がそっくりなのは意図的なもの?それだったらコリー・ハイム本人で見たかったなぁ、エヴァンさんには悪いけど。麻薬中毒とかで無理だったのかな。コリーも90年にはヘロイン所持で起訴されてるけど、撮影中は大丈夫だったのかしらん!? それともおクスリのおかげで、バカ映画を演じきれた…とか 何だかんだ書いたけど、コリーを応援しております(*^^*)
2021.05.14
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前回『スタンド・バイ・ミー(Stand By Me)』について書いた際に、テディ役を演じたコリー・フェルドマン(Corey Feldman)にちょこっと触れた。それまではリヴァー・フェニックス(River Phoenix)にばかり注目して観ていたが、改めて見返しているうちに今度はコリーが気になりだして、またしても今更ながら85年に公開された『グーニーズ(The Goonies)』も観てみた。 スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)が製作・監督を務めて大ヒットした82年公開の『E.T.』を当時は快く思っていなかったため、子役が活躍するスピルバーグ作品はどうも苦手だった。大人になってからたまたま『E.T.』をTVで見たが、純粋さなどとうに失い、濁りきった目で鑑賞したE.T.はあまりにショボく、全く感動出来なくなっていた。まぁ今回もそんなものだろうと期待せずに観てみたが、子供たちが可愛かったので楽しく見られた。だけどやっぱり10代にうちにスクリーンで観ておく作品だったなぁ…。Too Late For Regrets ! 落ちこぼれ少年団 “グーニーズ” がある日偶然、屋根裏で17世紀の古地図を発見。なんとそれは海賊ウィリーが隠した宝の地図だった!彼らは早速宝探しの大冒険に挑む――というストーリー。 “グーニーズ” のメンバーは、立ち退きを迫られているウォルシュ家の次男坊で、幼い頃から海賊伝説を聞き、冒険を夢見るマイキー、口達者でスペイン語が堪能なマウス、発明好きのデータに、太っちょで手にしたものは何でも壊してしまうチャンクの4人組。この4人組にマイキーの兄・ブランド、ブランドが想いを寄せているアンディ、アンディの友人・ステフも成り行きで加わり、7人は地図が示す廃墟となったレストランに忍び込むが、そこはギャングのフラテリ一家の隠れアジトであった…。 コリー演じるマウスはスペイン語が堪能ということで、地図に書かれているスペイン語を訳したり、マイキーの母が雇った家政婦(スペイン語しか離せない)にまるっきり嘘の通訳をしたりと、そこそこ見せ場があって嬉しい。ラストの、洞窟から脱出した子供たちがパトロール中の保安官に保護され、連絡を受けてやってきた家族と再会するシーンでは、子供たちの本当の家族が出演しているそうで、コリーを出迎えているのは彼のおばあちゃんだそうな。『スタンド・バイ・ミー』のメイキング・ドキュメンタリーで監督のロブ・ライナー(Rob Reiner)が、オーディションでテディの怒りを表現できたのは、実際に家庭が崩壊していたコリーだけだった――というようなことを話していたのをふと思い出した。だからおばあちゃんだったのかな…。 ステフを演じているマーサ・プリンプトン(Martha Plimpton)といえば、88年公開の『旅立ちの時(Running on Empty)』でリヴァーの相手役を演じ、実際にも一時お付き合いしていた女の子だ。マーサの14歳の誕生日にコリーは香水をプレゼントしたらしいが、まさか後にリヴァーのGFになろうとは。 シンディ・ローパー(Cyndi Lauper)が歌った主題歌 “The Goonies 'R' Good Enough” のPVは、当時洋楽番組でしょっちゅう流れていた。PVはPart1、Part2の2部構成で、グーニーズの子供たち(アンディは除く)や、製作総指揮であるスピルバーグもちらりと登場していて、楽しくて微笑ましいPVであった。だけどシンディ自身はこの歌が嫌いだったらしい…。 The Goonies 'R' Good Enough (part1) - Cyndi Lauper The Goonies 'R' Good Enough (Part2) 昨年、80年代の映画のキャストがZoomで集う「Reunited Apart」というのをYouTubeでやっていて、初回がグーニーズであった。大人になったマイキー、マウス、チャンク(現在は何と弁護士に!)、データ(今は武術指導をしているそうな)、アンディ、ブランド、ステフ、それにフラテリ一家の長男と次男、更に製作・監督のリチャード・ドナー(Richard Donner)、脚本のクリス・コロンバス(Chris Columbus)、製作総指揮のスピルバーグ、主題歌を歌ったシンディも出演。悲しいかな、何を言っているのかほとんど分からなかったけど、皆さんお元気そうで何より♪ The Goonies Are Back!! | Reunited Apart with Josh Gad
2021.03.30
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およそ10年ぶりに80's 洋画カテゴリー(※)の記事を書く気になったのは、先月のリッキー・フェス 26夜で『マイ・プライベート・アイダホ(My Own Private Idaho)』を取り上げた際、何度かDVDを見返しているうちにすっかりリヴァー・フェニックス(River Phoenix)の魅力にハマってしまったからである。誕生日も同じだし…って、しつこいなぁ。座布団運びの山田君も同じだよ!? で、リヴァー見たさに今更ながら『スタンド・バイ・ミー(Stand By Me)』のDVDを購入して観てみた。86年の公開当時は高校生だったこともあり、子供映画なんて全く見る気にもならなかったが、大人になってからこういう映画を観ると何だか妙に感動…というか、胸にくるものがある。子供たちのホッケー映画『飛べないアヒル(The Mighty Ducks)』とかもそう。お母さん目線で観ちゃうからなのかな、一生懸命演じている子供たちが本当に可愛くて愛おしい。 ※ 80's洋画カテゴリーからCorey Feldmanカテゴリーに移動しました 1959年オレゴンの小さな町。文学少年ゴーディをはじめとする12歳の仲良し4人組は、行方不明になった少年が列車に轢かれて野ざらしになっているという情報を手にする。死体を発見すれば一躍ヒーローになれる! 4人は不安を興奮を胸に未知への旅に出る。たった2日間のこの冒険が、少年たちの心に忘れえぬ思い出を残した…。(DVDパッケージより) ウィル・イートン(Wil Wheaton)演じる文学少年・ゴーディがこの映画の主人公なのだが、4人の中では最も影が薄いような…。ジェリー・オコンネル(Jerry O'Connell)演じるちょっとノロマなぽっちゃり君・バーンは、いかにも米国映画に出てくる少年という感じ。 まぁその2人は置いといて(いや、2人とも可愛いけどね)、残る2人のうちの一人は、戦争で精神を病んだ父親にストーブで耳を焼かれながらも父を敬慕し、軍隊に憧れている眼鏡の変わり者・テディ。演じているのは『グレムリン(Gremlins)』(84年)や『グーニーズ(The Goonies)』(85年)などで既にお馴染みだったコリー・フェルドマン(Corey Feldman)。流石に芸達者である。4人が冒険の途中で休憩するために忍び込んだゴミ捨て場の管理人から父親のことを侮辱され、激昂するシーンではコリーの演技力が光っている。 子役時代から活躍していたコリーだが、ドラッグ依存で苦しんだり、当時大人たちから受けていたという性的虐待について告白したり、ミュージシャンとして天使の格好をした女性(Corey's Angels)を引き連れてTVで茶の間ドン引きのパフォーマンスを披露したり、と何だかエラいことになっている。ハリウッドの有名子役たちが辿る道は、何故こうも険しいのだろう。負けるな、コリー! Go 4 It - Corey Feldman & the Angels そしてお目当てのリヴァーが演じているのは、酒に溺れた父親と不良の兄を持ち、その家庭環境の悪さのせいで教師からも裏切られて自身の将来に希望を抱けない、賢くて正義感の強いリーダー格・クリス。主人公・ゴーディの才能を評価し、小説家になるよう強く勧めたのも彼である。この映画は作家のゴードン・ラチャンス(少年時代の愛称はゴーディ)が、「弁護士クリストファー・チェンバーズ刺殺される」という新聞記事に目をとめ、少年だった頃をふと思い起こすところから物語が始まる。クリスは劣悪な家庭環境下にもかかわらず必死に努力をして弁護士になったものの、子供の頃からの持ち前の正義感が災いし、たまたま入ったレストランでもめていた客を仲裁していて刺殺されたのだった。 リヴァー少年が時折見せる子供離れした表情が非常に印象的で、惹き付けられた。時には子供っぽく、時には大人顔負けの演技で魅了する、素晴らしい役者だと感心した。ルックスの良さだけじゃなかったんだ。だからこそ亡くなって30年近く経った今でも語り継がれているのね。 この映画の原作はスティーヴン・キング(Stephen King)の中編作品集「恐怖の四季(Different Seasons)」の内の一編「The Body(スタンド・バイ・ミー 秋の目覚め)」。 原作ではゴーディから見たクリスが主人公であり、見つけた死体のことでクリスやバーンの兄たちがいる不良グループともめた際、リーダーのエースに銃口を突きつけたのはゴーディではなくクリスである。それ以外は原作にほぼ忠実に実写化されており、クリスがゴーディに聞きたいとせがんだゲロまみれのパイ食い競争の話も原作どおりだ。嘔吐恐怖症の気がある私は、2回目以降そのシーンだけは飛ばして観るようにしている。男の子ってエロとかゲロとか好きだからなぁ…。 DVD特典で監督のロブ・ライナー(Rob Reiner)による音声解説があるが、クリスのラストシーンはリヴァーのその後を暗示しているようで観るのが辛い――というようなことを言っていた。テディとバーンは普通にさよならを言って別れるのに、最後にクリスだけはスーッと消えてしまうという…。この去り際のクリスの表情が本当に大人びていて、クリスにしろ演じているリヴァーにしろ、近い将来に起こる悲劇を否応無く感じさせられて胸が痛む。 死体探しの冒険という内容はどうかとも思うが、少年たちのピュアな魅力溢れる素晴らしい映画だった。名作や感動作にはほとんど興味がなくて今までスルーしてきたが、随分と勿体無い人生を過ごしてきたのかもしれない。これを機にもっと映画に触れてみようかな。 12才の夏、誰も大人になんかなりたくなかった…。
2021.03.24
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