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箱根の老舗旅館オーナーの若月は、オルゴールを蒐集しており、その演奏を客に披露するのが趣味でした。
ある日の演奏会、最後のオルゴールの音は滅茶苦茶でした。調律していた麻倉の体調が悪かったのが原因のようでした。

不倫関係の愛人を誘って先に宿泊していた男性、夫が義妹にかまけて家庭を顧みないので家を出てきた子連れの女性、老夫婦、ひとりで宿泊している女性、…それぞれに訳ありの男女が思いがけない関わりを持つことになります。
ばらばらな人間関係がつながっていくのは、赤川次郎氏の手法。現実には、こんな偶然が重なることはまずありませんが、エンターテインメントとしては楽しい。
滅茶苦茶な音楽に涙して感激する人や素晴らしかったと称賛する人がいたのはなぜ?がミステリー。
また、調律したはずのオルゴールがここまでずれた音楽を演奏することになったのはなぜ?もミステリー。
「オルゴールを聴く人は、音楽を聴くのではなく自分の中の音を聴いているのだ」というオーナーの心情通りの展開でした。
引用および参照元;高田崇史『クリスマス緊急指令』から『オルゴールの恋唄』
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