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緑陰に網を逃げたる蝶白し
虚子『六百五十句』
捕虫網をかわして、白い蝶が木の陰に飛んで行く情景を写し撮った句です。ただそれだけなのですが、緑の樹陰にひらりと飛ぶ蝶の白が鮮やかに目に浮かびます。
光の中の緑と白は夏にふさわしい彩に思えます。
「緑陰」は旧歴4~6月(新暦5~7月)の季語。暑い時期、少しでも日差しが防げる樹陰は心地よい場所です。近年は、暑すぎて緑陰でも長居は無用ですが。


この句を「AIに聞いてみますか?」に入力したところ、丁寧に語句の説明をしてくれ、「全体的に夏の日の生命力と、自然の中の小さなドラマが感じられます」と鑑賞していました。
ただし1回目は「松尾芭蕉の句ですね」2回目は「これ、吉原文子の素敵な句ですよね!」…違う!「吉原文子」さんって誰?AIは「知らない」が言えないそうなので…。
作者は高浜虚子。子規の弟子で、「虚子(きょし)」は、本名の「清(きよし)」から子規がつけた号です。
「客観写生」の排風で、虚子の『ホトトギス』は大正から昭和前期の俳壇の中心でした。

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