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2021.08.17
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テーマ: 読書(8190)
カテゴリ: 【読書】未分類

本のタイトル・作者



なぜ妻は「手伝う」と怒るのか 妻と夫の溝を埋める54のヒント (平凡社新書) [ 佐光 紀子 ]

本の目次・あらすじ


はじめに
第1章 変わる男の家事現場
1 手伝っても妻に文句を言われる夫達
2 「妻を喜ばせるための手伝い」という発想を捨てる
3 コロナ禍で家事の負担は女性に?
4 負担感の分かれ目
5 家事が老後の生活を支え、健康を守る

7 家事は子どもにも不可欠
8 お手伝いは喜ばれない

第2章 妻が苦しむ「家事の呪い」
9 妻は呪いにかかっている
10 「きちんと」の呪い
11 私が家の責任者
12 最後は逃げられない妻
13 世間のプレッシャー
14 世間は夫を褒めるもの
15 妻の面子を理解する
16 なぜ妻は「汚い」と怒るのか

18 呪いを解くのは夫?
19 呪いを解くのは相手への関心

第3章 仕事のスキルをフル活用して脱お手伝い
20 手伝うと家事をするは別物
21 家事をする=家事をシェアする

23 よい後輩になるには
24 最終目標はコ・マネージメント
25 仕事のスキルを家事に応用

第4章 もめないための家事シェア戦略
26 夫に足りないのは経験
27 言われる前に動こう
28 独占できる家事を探す
29 作業工程は見せない
30 もったいないに振り回されない
31 どこまでで「終わり」かを話し合おう
32 ルーティン化がカギ
33 家事を分解する
34 場所別ではなく、作業別に掃除を分担
35 掃除以外の作業別分担
36 目指すは男の家事
37 good dad という領域を確立する

第5章 なぜ買い物はもめるのか?
38 買い物はお手伝いの筆頭
39 正解の商品を買うための二大ポイント
40 全てご判断を仰ぐべきか?
41 自分から積極的に買いに行くのも手

第6章 なぜ妻には話が通じないのか?
42 以心伝心は幻想
43 なぜ妻は「あとで」「ちょっと待って」にキレるのか
44 なぜ「ピラフがいい」がよくて「ピラフでいい」ではダメなのか
45 なぜ妻は「どうする?」にキレるのか
46 なぜ妻は「どっちでもいい」「なんでもいい」にキレるのか
47 なぜ妻は「やってみたら?」という夫の提案にキレるのか

第7章 妻とうまくいく話し方
48 職場でのコミュニケーションスキルをフル活用
49 先にありがとうと言ってみる
50 作業はお尻を明確に
51 作業の理由を確認する
52 参考までに……聞いてみる

終章 家事シェアの工夫で、夫婦関係がもっと良好に!
53 完全な縦割り分業で摩擦の少ない家事シェア
54 細かい注意を受け流すことで、コミュニケーションに成功

あとがき

引用



誰から言われなくても、常に周りに目を配りながら、常識から逸脱しないレベルに横並びで家事をすすめるのは、日本ならではの習慣らしい。そして、「常識はずれにならないように、悪目立ちしないように、ものすごく気を配っている」というのが、私のまわりの外国人女性達の目に映る日本の女性の姿だ。


感想


2021年読書:163冊目
おすすめ度:★★★

家事について色々書かれている佐光さん。
この本は男性向けに書かれていて、随所に「仕事だったら~」という比喩が出てきて、これが (恐らく男性には特に)分かりやすくてよかった。

2020.08.06  主婦をサラリーマンにたとえたら想像以上にヤバくなった件 [ 河内瞬 ]

みたいな感じ。

四人家族は社員三人の零細中小企業。妻は社長(総務・人事・教育・経理・現場監督・経営)、夫は営業部長(売上)。子供は戦力外社員…。
祖父母というパートタイム社員を導入しつつ、社長が東奔西走する。
営業部長は部門外のことを断ることができるけど、社長はできない。
時間外勤務もそうだ。

この重圧って、すごいんだよね。社長だから。経営の最高責任者だから。責任をとるのは自分だから。
「自分がやらなければ、他にやる人がいない」。
この辛さ。

「逃げるは恥だが役に立つ」で、ふたりは家庭の「共同経営責任者」になるんですよね。
その重さを半分にすること。当事者意識を持つこと。
これが大事なんですよ!ここだよ!

読みながら夫に「聞いて聞いて!」と随所で話していたら(家事をしないことが離婚の原因になるとか)、夫がお皿を洗ってくれました。
データやグラフも登場し、数字で見せられたい男性脳好み。

本の中に、「DEWKS/バリキャリ/シングルワーカー/DINKS」という括りが出てきて(製薬会社エーザイによるHAPPY WOMAN実行員会の調査)、「DEWKS?」となったのですが、

デュークス(DEWKS)は Dually Employed With Kids (あるいは Double Employed With Kids)を略した頭字語(アクロニム)



そんな単語があるんですね…!
で、このカテゴリだと、単親は「シングルワーカー」なんだろうか?
そもそも「バリキャリ」って何…??どういう定義…?

本の中に排水口の掃除の仕方が出てきた。
排水口のパイプにぴったりのゴム栓を買って、過炭酸ナトリウムに漬け置きする、という…という方法。
そこにゴム栓するんだ?!新しいな!
確かにここに栓できたらめっちゃ便利。

NPO法人ファザーリング・ジャパン理事の塚越学さんが紹介していた。
夫婦がチームを組んで子育てを成功させるために必要なのは、「ヘルプシーキング志向」。
必要な時にヘルプを求め、人に助けてもらうことは良いことだ、という認識。
この「良いことだ」っていうのが難しいんですよねえ…。とくに女性は。
頑張っていることを褒められる、大変だよね、と繰り返し言われる。
そして「頑張って、大変なこと」が当然になる。

この本の中に、外国人で日本で子供を育てている母親が出てくる。
彼らは言う。暗黙のルールでがんじがらめ。
夫が娘を連れて保育園へ行く。
ぐしゃぐしゃの髪で登園―――やめて、「私が」後でなんて言われるか。
このエピソードのくだり、「わかる…!」

妊娠した時、「たまひよ」的なものを読んで、その息苦しさにびっくりした。
そこには細かなルールがあり、覚えなければならないしきたりがあり、新たな世界の常識があり、私はそのいずれにも馴染めないと思った。
こんなにもガチガチに決められて、その中で生きていかないといけないの?
ただ、母親になるというだけで?
何千年も何万年も続いてきたことの末端に、私が加わるというだけで?
ねえ、そんなことはないよね?
それで私は、比較社会学や幼児教育の本を読み漁った。
答えが欲しくて。あるいは、「答えがない」という答えを求めて。
そうじゃない、と思った。
でも、実際に子どもを育て始めれば―――日本で子供を育てることは、暗黙のルールにあふれている。
気づかないふりをするほど、鈍感でもいられない、臆病な私。

本の中で、「後ろ指をさされないように」という言葉が出てくる。
家族全員が、そう暮らしていけるようにマネジメントすることが、妻であり、母の役目。
ああこれ、

2021.03.22  女性差別はどう作られてきたか [ 中村敏子 ]

で、その昔、戸主制度において、妻は「有能なマネージャー」であったそうだ。
それが現代にまで至っているんだよね。
プラスでもあったものが、転じて今や呪いとなる。

この本に、妻の呪いを解くのは夫なんだよ、と出てくる。
キスでプリンセスを目覚めさせた王子様みたいに。
まず、王子様に目を覚ましてもらわないといけないな。

これまでのレビュー


2019.10.05  家事のワンオペ脱出術 [ 佐光紀子 ]
2020.06.27  もう「女の家事」はやめなさい [ 佐光紀子 ]




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最終更新日  2021.08.17 03:48:12
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