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2022.03.09
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テーマ: 読書(8289)
カテゴリ: 【読書】時間術

本のタイトル・作者



TIME SMART(タイム・スマート) お金と時間の科学 [ アシュリー・ウィランズ ]

"TIME SMART"
by Ashley Whillans

本の目次・あらすじ


序章 タイム・スマートの技法と科学
第1章 タイム・トラップとタイム・プアの蔓延
第2章 時間を見つけ、時間に投資するためのステップ
第3章 タイム・リッチになる習慣
第4章 長期展望

結論 未来における時間
付録 よくある質問

引用


ところが、50歳の人、60歳の人、70歳の人は働き続け、人生の目標を先送りし、死ぬまでにしたいことのリストの項目を毎年「来年」に回し、その挙句、時間を使い果たし、私の友人の父親のように亡くなり、棺の内側を未使用の航空券で覆い尽くす羽目になる。


感想


2022年057冊目
★★★★

これ、良かったです。
というのが、今の私にぴったりの本だったから。

時間がない。時間の使いかたが下手くそ。
ついついダラダラしたり、ムダな時間を過ごす。
仕事に多大な時間を割く。
お金をとるか、時間をとるか。
ここのところずっと、その二者択一でグルグルしている。
だから、「ああもうこれ、私のための本だ…!」となった。

この本では、

「時間よりお金を優先する人(時間<お金)」「タイム・プア」
と呼ぶ。

どちらになりたい?
私は間髪入れず答えられる。タイム・リッチだ。
お金より時間を優先したい。

1日に8時間の労働。
1時間~1時間半のサービス残業(時間がお金になっていないのにも関わらず!)。
往復2時間の通勤時間。Twitterとネットサーフィンに1時間~2時間?
そこから睡眠時間と家事に費やす時間を差し引いて、私の手元にはいったい幾ばくの時間が残されるだろう。
やりたいことは、山ほどある。
こんなことをしている場合ではない。
分かっている。のに。

この本によると、「1回1回、お金よりも時間を優先する」という決断を下すことが大切なのだそうだ。
文中に「お金は悲しさから守ってくれるけど、喜びは買えない」という言葉があってハッとした。
よし、これからは毎回思い出すようにする―――私は、お金よりも時間を優先する。
マントラのように繰り返すのだ。
私は時間を優先する。

タイム・リッチになるためには、


②大切な決定を下す場面になったら、自分の価値観を思い出す。
③何日、何週、何か月、何円にもわたって以前より多くの時間を手に入れられるような、周到で戦略的な決定を下す


というマインドセットが必要だそうだ。

本の中で「タイム・コンフェッティ(時間の紙吹雪)」と呼ばれていたもの。
細切れのメールや通知で認知機能に負荷がかかり、余暇が寸断される状態。
一つ一つは数秒、数分。それが積もり積もって何時間、何日にもなる。
スマートフォンやe-mailによって便利になったけれど、その分時間もなくなったように感じる。

私は寂しいとき、悲しいときにひたすらネットの画面をスクロールしている自分に気づく。
満たされない、のだ。
いくらネットの海を漂っても、その虚無が癒されることはない。
分かっているのに、人恋しくて、ネットを彷徨う。

仕事もそうだ。
何か難しい・時間のかかる作業に取り掛かる前、「先にメールチェックをしておくか」とメールを見て、その処理に結局時間がかかる…。
これも「○○に取り掛かる前」より、逆に「○○を終えたら」の方がよいのだろうし、四六時中メールに貼り付いているより、「勤務開始時」「昼休み前」「午後3時ごろ」に時間を取る、というようにしたほうがいいんだろうな。

「ワーキズム」という言葉が紹介されていた。
これは、「仕事をアイデンティティの中心に据え、人生の目標にする」というもの。
「信者を求めて争う、最新の宗教」。
私はそうなりたくないのだけど、気持ちは分かる。
そして残業や休日出勤をしていると、周囲から「頑張っている」と評価されるのだ。
(時間内に仕事が終わっていないにも関わらず!)

私は自分が残業していて、思った。
これって、「代理ミュンヒハウゼン症候群」(子供の病気を作り出し、世話を焼くことで承認欲求などを満たす。映画「シックス・センス」にも登場した)に似てる。
仕事はやって当たり前。
時間当たりに求められるパフォーマンスを発揮することで時間をお金に変えている。
そこに+αのもの(残業)があると、「承認」「評価」されるのだ。
だから、それに代わる仕組みが必要なんじゃないかと思う。
当たり前を当たり前じゃなくする…というか。

著者は、時間の使いかたについて「こんまりメソッド」を取り入れるよう提唱する。
自分の使いかたを観察し、「それにときめくか?」を自問するのだ。
そして「なぜ私はこれをやっているのか?」と問う。
これ、有効だと思う。
寂しくてネットサーフィンしている自分にときめくか?NO。
本当は何にときめくのか?

良い行動を強化し、悪い行動を減らしていく…というのは行動科学と同じ。
(2022.03.04「 053.無くならないミスの無くし方 成果を上げる行動変容 [ 石田淳 ] 」)
その対象が「時間」になっただけだ。

悪い時間、あるある。
今、朝活をしている。
子供を寝かしつける必要があり、21時~22時に寝てしまうので、必然的に自由時間が早朝になっただけなのだけど。

朝起きる。
お湯を沸かしている間に、ラジオ体操をする。
NHKの英語ニュースを聞きながらコーヒーを入れる。
ここまでは完全にルーチン化されていて無駄がない。

しかし、ここからネットタイムが始まってしまう。
気づけば1時間経っていることもざら。

英語の勉強、読書、アニメを見る、ドラマを見る、ブログを更新する、小説を書く…。
子供の書類の記入、夕食の準備、日用品の購入。日記も書かなくちゃ。
やりたいこと・やらなくてはいけないことは多々あるのに、ネットしちゃう。
そして後から自己嫌悪。

英語の勉強は1年以上続けており、すっかりルーチン化されて習慣になった。
毎朝最低1時間、だいたい1時間半、多ければ2時間ほど。
これはもう、なーんも考えなくても出来るし、楽しいから続いている。
そしてこの英語の勉強の配分を変えれば、他の勉強をすることも出来るだろうなと思っている。
気分がのらないときは、タイマーをセット。
カウントが始まるととりあえず手を付けるし、やる気がない時も「あと5分で60分になるからもうちょっとだけやろう」と思える。

…これをネットサーフィンにも導入すればいいのか。逆にカウントすれば。
よし、タイマーセットしてみよう。
この本の中にあったが、「日記をつける」「学習する」は幸福感を高めるのだそうだ。
同じく「だらだらネットサーフィンする」が自分の幸福につながるのであれば(同じ趣味の人と語らうのは楽しい)、時間を決めてやろう。

時間がない。
本当に、時間がない。
ハーマイオニーの「時をひっくり返す時計」があれば!と何度願ったことか。
けれど私は、傍から見ると「いったいどうしたら、小さな子供がいて、フルタイムで働いていて、そんなにたくさんのことが出来るの?」と思われているらしい。
年300冊読書、毎日1時間の英語学習。
かつての私が聞けばドン引きのゴリラ・ワーキングマム。笑
それでも、出来ている。

2022.02.22「 かあさんの暮らしマネジメント [ 一田憲子 ] 」で言っていた。
やると決めて、「できる」という状態を前提にするのだ。
時間を確保しよう。時間を捕まえよう。
私は、時間を優先する。
そのための戦略を立てよう。

本によると、有給休暇を10日多く取得すると、うつ病が29%減るそうだ(子持ちの女性では38%)。
スウェーデンのイェーテボリ市議会は1日の勤務時間を8時間から6時間に変更。
それにより幸福感が増し、ストレスが減り、生産性が上がり、病気休暇を取ることが減った。

どうすれば私は、時短勤務を再度取得できるだろう?
(1時間勤務時間を減らし、子供と過ごす時間を作りたい。)
どうすれば私は、有給休暇をちゃんと取れるだろう?
(休むこと=罪、というこの認識を、自分も職場も、どう変えていけるだろう?)

やりたいことをすべてやるには人生は短すぎる。
私の「やりたいことリスト」は永遠に先送りされるのか?
否。
私はここから始める。
淡々と、一歩ずつ着実に、水面下で狡猾に進めよう。
気づけばすべての盤面は色を変えているだろう。

これまでの関連レビュー


・隷属なき道 AIとの競争に勝つ ベーシックインカムと一日三時間労働 [ ルトガー・ブレグマン ] 
4月に読んだ本
1日が見えてラクになる!時間整理術! [池田暁子]
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WHY TIME FLIES なぜ時間は飛ぶように過ぎるのか [ アラン・バーディック ]




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最終更新日  2022.12.04 00:34:30
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