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本のタイトル・作者



万感のおもい [ 万城目学 ]

本の目次・あらすじ


ついでのおもい
京都へのおもい
色へのおもい
あけくれへのおもい
大阪へのおもい

感想


2022年270冊目
★★★

(一度投稿ボタンを押した瞬間にネット接続が切れていてすべて白紙に戻ったのでいまリライトのやる気を失ってます)

万城目さんのエッセイ第4弾。

2017年~2021年の頃に書かれたもののまとめ。

「(笑)わない作家」は共感。
私も高校生くらいのころ、(笑)が大嫌いだった。
なんやねん、わらって。
会話文のなかに突然描写が乱入してくるようなその暴力的なところが嫌だった。
でも、長じてみれば会話文にめちゃくちゃ(笑)を使っているのである。

それで思い出したのが、以前読んだ『幸せってなんだっけ? 世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な1年』。
デンマークでは言いにくいことを伝えるときにスマイルマークを添えて伝える。
「お前、デンマークでイギリスの国旗掲揚してる。ダメゼッタイ、お前、法律違反(スマイルマーク) 隣人より。」

敵意はない、他意はない、悪意はない。
それを伝えたいとき、文字だけのコミュニケーションではどうしても伝えきれない。

ハンズ・アップ。武器は持ってない。
それを示すために、(笑)うんだろうね。

だって子どもの文章には登場しないじゃない。
中学生か高校生くらい?
つまりある程度の社交性を身に着け、そのままでは角が立つという認識を持つようになって、(笑)うようになるのだ、人は。


「人にやさしく、自分にもっとやさしく」という言葉は私にも刺さり、
「無限の可能性」は「やってみたい」と思わなくなったことに気付き、
氏がお父上に初任給で贈られたオレンジ色のセーターの思い出に涙し、
湊かなえさんの、3つの味のガムで書く物語を切り替える方法に驚き、
森見氏と綿谷りささんと京極夏彦邸でボードゲームなんて羨ましすぎ、
寒梅が春の百花の魁となって咲く、という新島襄の漢詩に私も感心し、
梶井基次郎のカーンという以外に檸檬色を表現し得ないことに同意し、
明治32年の赤毛同盟は、禿頭倶楽部に翻案され麺麭屋街を舞台として、
万城目氏は映画の予告編の舞台を日本に置き換えて物語を作ると知り、
豊臣秀頼は、ちょっとわけわかんないくらいひきこもりのボンボンだ。

ちょうど『ヒトコブラクダ層ぜっと』を書いてらしたころのお話が多く、「へえ、そういうことがあってこうなったんだ」という舞台裏の話がきけたようで楽しかった。
作家さんのエッセイだいすき。

これまでの関連レビュー


ヒトコブラクダ層ぜっと(上) [ 万城目学 ]
ヒトコブラクダ層ぜっと(下) [ 万城目学 ]




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最終更新日  2022.12.03 23:29:51
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