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洋梨とアップルのカスタードシブーストケーキ私がスタバ大好きっ子であることは今さらなので、今回は前置きは割愛して食べたスイーツのご紹介をさっそく始めます。〈季節のおすすめ〉と言うくくりの中で、ひときわ気になって仕方がなかったのは、『洋梨とアップルのカスタードシブーストケーキ』です。この時期どこのカフェでもサクラシリーズで、ピンク色が目にも鮮やかに印象が残るところなのですが・・・もちろん、スタバと言えどもサクラシリーズは取り揃えておりますとも。『さくらシフォンケーキ』から始まり、『さくらドーナツ』『さくらとベリーのパウンドケーキ』レジ横には『アフターコーヒーミント(さくら)』までザックザックとございます。しかしそんな中においても、私の目は『洋梨とアップルのカスタードシブーストケーキ』を捉えて離しませんでした。何と申しましょうか。私の気分は、スシローで食べる『鯛だし塩ラーメン』だったのです。たとえ寿司屋でも、ラーメンが食べたくなることだってありますよね?私も、サクラシリーズがトレンドであることは百も承知の上で『洋梨とアップルのカスタードシブーストケーキ』を注文したのです。それを世間では〝あまのじゃく〟と申します。こちらの筆頭管理人の苦笑いするようすが目に浮かびます。でもいいじゃない、にんげんだもの。(by 相田みつを)余談はさておき、『洋梨とアップルのカスタードシブーストケーキ』のひとくちめは・・・?これは全く噛む必要のない柔らかさです。シブーストクリームは甘さ控えめ。上品な味わいです。洋梨とリンゴがザクザク入っているので、時折、思い出したように咀嚼するのですが、ほとんど噛む必要なし!一番底の部分は薄〜いスポンジ生地。表面は何だろうと思って、ひとまずスタバの公式HPで確認したところ、「カラメルソースで薄く覆い、ココアパウダーを振りかけています」とのこと。私の場合、ものの5分で完食してしまいましたが、きっと友だちと楽しくお喋りしながらケーキをつついていれば、もう少しゆっくりと味わうことも可能でしょう。『洋梨とアップルのカスタードシブーストケーキ』¥495(税込み)私にとっては甘美なひとときに捧げた癒しの空間のための対価でした。オシャレなケーキをオシャレな空間で楽しむ。ああ、よいかなよいかな(笑)
2022.02.23

今回、気軽な気持ちでドライブに出かけたのは、『月まで三キロ』の場所である。そうそう、運転してくれたのは我が息子。ペーパードライバーの私が車に乗れるはずもなく、まるで私自身が黒のミニクーパーかブルーのプジョーに乗って、一人優雅にドライブに出かけたかのように思われた読者には申し訳ない。実際に乗ったのは、日産のデイズ、の助手席である。(汗)やれ面倒くさいだの、自分勝手な親を持つと大変だなどとぼやきながらも、目的地まで車を出してくれた息子には感謝しかない。『月まで三キロ』の舞台となったのは、浜松市天竜区月というところである。浜松市天竜区は亡母の故郷でもあり、私も何度となく足を運んでいるところなので初めてではない。とは言え、〈月〉と言う地名があるのを知ったのは、わりと最近のことだ。ナビを確認しながら車をすべらせると、そこは本当に小説で描かれている世界にピタリと一致した。参考にその一部をここに引用する。「あった!!」と、息子と私は同時に声を上げてしまった。〈月 Tsuki 3Km〉と言う道路の案内標識を見つけたからだ。こんなこと地元の人にとってみれば大したことではないのに、よそ者である私には嬉しくてたまらない。心がほっこりするような幸せに、しばし浸るのだった。そのあとついでに(?)と、佐久間ダムまで足を伸ばした。そこが小説で言うところの自殺の名所かどうかは不明だが、私たち以外にも、他県ナンバーの車が停まっていて、何やら楽しんでいるようだった。世の中にはダムの愛好家という風変わりな方々がおられるようで、撮影したり、その場を散策したり、周囲も含めて景色を眺めたり、とにかく堪能するらしい。私もせっかくなので、スマホで佐久間ダムを撮影してみた。さらにはダムを渡って向こう側まで歩いてみると、そこはもう愛知県の標識が立っていた。静岡県と愛知県の境をまたいではしゃいでいる自分は、きっと子どものようだったと思う。(息子が離れたところから生温い視線を送って来るのを知らんぷりする私なのでした)今後はこうして小説の舞台となったところを訪ねてみるのも楽しいのではないかと考えている。時間とお金の都合がついたら、皆さんにも聖地巡礼(?)を楽しんでもらいたい。もしかしたら小説に描かれている世界観に、ヒョイと片足を踏み入れたような高揚感を得られるかもしれない。 (了)当ブログ掲載の小説『月まで三キロ』の要約はコチラをご覧ください♪
2022.02.06

第十三回男は大手広告代理店に勤務していたが、40才のとき独立を考えた。リーマンショックのせいで広告業界も大きな打撃を受けるだろうと、知人らに反対されてもなお、独立に踏み切った。順調だったのは最初の2年ほどで、開業から3年目に会社をたたんだ。妻とも離婚した。昔の知人に頭を下げて再就職の世話を頼んでみたものの、音沙汰はなかった。残ったのは莫大な借金だけだった。岐阜の田舎に住む父とは折り合いが悪く、気が進まなかったが、すでに貯金は底をつき、他にあてはなかったのだ。父は市役所を定年で退職したあと、年金暮らしをしていた。寡黙で、一人息子への干渉と束縛は酷く、否定的なことばかりを言う性質だった。「恥ずかしいやつや」と言われ、自分が心底情けなく思った男だが、住んでいたマンションを売却したところでとうてい借金返済の目処は立たなかった。父は田んぼを売りに出した。しかしそれを借金に当てたところで、まだ2500万円ほど残っていた。その後、母が急逝した。それからすぐ父は認知症の症状が出て、手に負えなくなり、老人ホームに入れた。男は、漠然と死のうと思った。浜松で有名なうなぎを食べてから死に場所を求めようと思った。とは言え、好物のうなぎにもろくに箸をつけることなくタクシーに乗った。高速に乗って富士の樹海まで行ってもらいたいと頼んだが、体よく断られた。人の良さそうな運転手が、何か思うことがあったのか、青木ヶ原はムリだが浜松にも似たような場所があるからと、車を出してくれた。運転手は自殺の名所だと言って、天竜川の佐久間ダムの話を始めた。男は、運転手が佐久間ダムへ連れて行こうとしているのかと思ったが、そうではなかった。運転手は、前日が中秋の名月だったと前置きをした上で、月についてのあれこれを話し出した。その詳しさと言ったら学者並みだと思うほどだった。運転手はこの先に、月に一番近い場所があるのだと教えてくれた。男は、おかしなことを言うものだと、それをぼんやりと聞き流した。天竜川沿いを北に走って行くと、前方にトンネルが見えた。トンネルの手前で左にウィンカーを出し、左側の側道へと入った。すると、青い金属板の道路案内標識が目に入った。〈月 Tsuki 3Km〉月まで3キロ、と書いてあった。運転手は種明かしをするように笑顔で言った。「月」と言うのは浜松市天竜区月という珍しい地名なのだと。運転手は、なぜ男をそこへ連れて来たのかをポツポツと語り出した。運転手は、たった一人の息子を自殺で亡くしていた。しかも15歳という若さだった。当時、運転手は高校の理科教師で、天文部の顧問をしており、月は身近な教材だった。一人息子のために買ってやった望遠鏡で、二人して毎晩のように月を見たのだと話した。その息子が中学2年のとき、いじめを苦に自殺。運転手は、人生には乗り越えられない悲しみがあるのだと言った。だが、満月を見たとき、それが息子なのだと思うことにしたと。だから地球で一番月に近い場所までやって来て、息子に語りかけるのだと話した。男は、運転手の話を聞き終えると、老人ホームにいる認知症の父を思い出した。ワイシャツの胸ポケットからタバコを取り出し、火を点けた。 (了)※『月まで三キロ』は他に5編の短編小説が収められている。今回取り扱った要約は、表題作である。追記:吟遊映人は〈月 Tsuki 3Km〉の道路案内標識を見に出かけました。その模様はをご覧くださいね。なお、次回十四回目の要約はを掲載予定です(^_-)みなさま、こうご期待♪《過去の要約》◆第一回目の要約はこちらのです。◆第二回目の要約はこちらのです。◆第三回目の要約はこちらの~(上)~です。◆第四回目の要約はこちらの~(下)~です。◆第五回目の要約は、こちらのです。◆第六回目の要約は、こちらのです。◆第七回目の要約は、こちらのです。◆第八回目の要約は、こちらのです。◆第九回目の要約は、こちらのです。◆第十回目の要約は、こちらのです。◆第十一回目の要約は、こちらのです。◆第十二回目の要約は、こちらのです。
2022.02.05
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