《櫻井ジャーナル》

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄

寄付/カンパのお願い

巣鴨信用金庫
店番号:002(大塚支店)
預金種目:普通
口座番号:0002105
口座名:櫻井春彦

2009.07.16
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 アメリカに「殺し屋部隊」が存在することは「知る人ぞ知る」話。現在でも複数のチームが活動していると言われている。拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』(三一書房、2005年)の主要テーマは、そうしたチームの実態と背景を暴くことにあった。アメリカを「自由と民主主義」の国だということにしたい人々にとっては都合の悪い事実であろう。

 1970年代の半ばから暗殺作戦は実行されていないことになっているようだが、信用はできない。アメリカの外では特殊部隊のメンバーが実行、国内では犯罪組織が殺し屋を紹介していると主張する人もいるが、支配システムの暗部にメスを入れようとしたジャーナリストの死に方を見ていると、有りえない話ではない。

 ベトナム戦争では、レジスタンスの強い地域は、村ごと皆殺しにするCIAと特殊部隊による秘密作戦が展開されていた。「フェニックス・プログラム」だ。日本では学者もマスコミも触れたがらないようだが、日本以外では「悪名高い」虐殺事件である。ソンミ村事件(ミ・ライ事件)はその一環だった。詳しくは三一書房から出した拙著を読んでもらうとして、この作戦の関係者はブッシュ・ジュニア政権でも政府の仕事をしていた。

 このところ、ジョージ・W・ブッシュ政権がイスラム武装勢力「アル・カイダ」の幹部を暗殺するための殺し屋部隊を編成していたとする報道が欧米では盛んに流れている。こうしたチームの存在を知ったレオン・パネッタCIA長官は工作を中止したことになっているのだが、この報道自体が「ダメージ・コントロール」、つまり全体像が露見して大きなダメージを受けるのを防ぐため、一部の事実を自分たちにとって都合の良い解説つきで明るみに出した可能性がある。

 ブッシュ・ジュニア政権がイラクへの先制攻撃を始めて間もない頃、「121機動部隊」が編成され、バース党の中心人物を拉致、あるいは殺害していると調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは2003年12月に書いている。機動部隊のメンバーは陸軍のデルタ・フォース、海軍のSEALs、CIAの特殊部隊から集められたのだが、この工作はイスラエルの支援を受けていたとされている。イスラエルの特殊部隊や情報部隊がノースカロライナ州フォート・ブラッグ(陸軍特殊作戦コマンドの基地)とイスラエルでイラク戦に備えた訓練が行われたというのだ。同記者は今年3月に、リチャード・チェイニー副大統領直属JSOC(統合特殊作戦コマンド)が暗殺部隊として活動していると発言している。

 イラクでの暗殺工作は、2007年に起こった事件でも注目された。アメリカ陸軍のスナイパー2名が非武装のイラク人ふたりを射殺し、バグダッドで軍事法廷にかけられたのだが、殺人は許可されていたということで無罪になっている。こうした話はほかにもある。

 もうひとつ、アメリカのイラク攻撃にイスラエルが関わっていることを示す話。捕虜に対する拷問で有名になったアブ・グレイブ刑務所で所長を務めていたジャニス・カルピンスキー准将(刑務所の実態を暴露したため、大佐に降格)によると、所長の指揮下にない人たちが刑務所内で活動、記録にない「囚人」を取り調べていたとする報道もある。問題になった拷問が行われていた区域は、トーマス・パッパス大佐とスティーブ・ジョーダン中佐という二人の情報将校が管理していたと言われている。さらに、カルピンスキー所長は「イスラエル人尋問官」にも言及しているのだ。

 マーク・ホーセンボールとマイケル・イシコフがニューズウィーク誌に書いた記事によると、問題の暗殺作戦はイスラエルのやり方を真似たのだという。1972年のミュンヘン・オリンピックでイスラエル選手団が襲撃された報復として、実行グループ(黒い九月)をモサド(イスラエルの情報機関)が追いかけて暗殺していった手法だ。もっとも、この報復作戦では無関係の人間も殺しているが。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.07.17 02:41:10


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: