《櫻井ジャーナル》

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2012.11.01
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 シリアの体制転覆作戦は行き詰まっている。こうした状況から脱するため、 アメリカ政府はSNC(シリア国民評議会)に見切りをつけ、反政府派の再編成に乗り出した

 シリアの「前線で戦い、死に瀕している人々の代表」を中心に据えるとヒラリー・クリントン国務長官はクロアチアで語ったという。当初から反政府活動にアル・カイダ系武装集団は参加しているのだが、戦闘が長引くにつれ、「民主化運動」という「西側」や湾岸産油国の嘘が明らかになり、今ではその存在を否定できなくなった。

 クリントン長官などは自分たちとアル・カイダとは対立関係にあるかのように宣伝しているが、現在、反政府軍の主力は湾岸産油国の資金で雇われた外国人傭兵(アル・カイダ系の兵士)。シリアの民主化を願い、バシャール・アル・アサド体制に批判的だった人びとも多くは外国の軍事介入に同調していないらしく、反アサド派だったはずのシリア人を引き入れられない。そこで傭兵/アル・カイダ系の兵士を頼らざるをえない、ということになっている。

 傭兵の出身国はサウジアラビアやリビアが多いと言われているが、そのリビアからは昨年10月、つまりムアンマル・アル・カダフィが殺され、その体制が崩壊してから多くのアル・カイダ系戦闘員がシリアへ入ったと言われている。リビアの体制転覆作戦で地上軍の主力だった LIFG(リビア・イスラム戦闘団)はアル・カイダ系 。すでにリビアではアメリカ政府もアル・カイダと手を組んでいるということだ。

 その LIFGをアメリカ政府は「テロリスト」に分類 していたが、イギリスは1990年代から違った見方をしていた。 1996年にLIFGはカダフィの暗殺を試みているのだが、その際に資金を出したのはMI6(イギリスの対外情報機関) だという。MI5(イギリスの治安機関)に所属していたデイビッド・シャイラーの証言。

リビアではシリアへ武器や兵士を送り込む計画 が持ち上がり、実行された。 マークを消したNATOの輸送機が武器をリビアからトルコの基地まで運んだ とも伝えられている。

 これまで何度も書いたことだが、リビアやシリアの体制を転覆させる工作は1990年代に始まっている。その中心にはネオコン(親イスラエル派)がいた。

 まず、 1991年にポール・ウォルフォウィッツ国防次官(当時)はシリア、イラン、イラクを含む地域を「掃除」すると語り 、その翌年には国防総省の内部でDPG(国防計画指針)の草稿が作成されている。

 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターや国防総省の本部庁舎が攻撃された直後にジョージ・W・ブッシュ政権はイラク攻撃を決定、さらにイラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンを攻撃予定国のリストに載せた とウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官は語っている

 中東やアフリカを支配するシステムを再構築する一環としてシリアを攻撃している国もあるようだが、それだけでなく再びシリアを支配したい、地中海東部で発見された天然ガスを押さえたいなどといった思惑もあると指摘されている。そうした思惑通りになっていないのがシリアの状況であり、アメリカ政府は泥沼から抜け出そうと必死なようだ。





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最終更新日  2012.11.01 20:47:23


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