《櫻井ジャーナル》

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2015.08.21
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 アメリカには外国の勢力が政治に影響を及ぼすためのシステムが存在する。ロビー団体や宣伝会社だ。トルコ政府が雇っているロビー活動のチームに ポーター・ゴス

 ゴスはエール大学出身で、卒業したのは1960年。大学時代にCIAからリクルートされているが、これはジョージ・H・W・ブッシュ(1948年卒)と同じだ。1960年から62年まで陸軍情報部に所属し、62年からCIAで活動していると言われている。1974年に彼は政治の世界へ飛び込むが、CIAから抜けたということではない。

 彼がエール大学を卒業する前年の1月、キューバではフィデル・カストロをリーダーとする勢力が革命に成功し、その革命政権を倒すためにCIAのマイアミ支局は秘密工作を始めていたが、その支局へゴスは配属されている。

 ブッシュの母方の祖父はウォール街からナチスへ資金を供給するパイプになっていた金融機関を経営していた人物だが、その祖父と同じ名前も持つ叔父の資金でテキサス州ミッドランドに石油会社「ブッシュ・オーバーベイ石油開発」を設立、1953年には別会社を買収して「ザパタ石油」と名付け、54年にはその子会社「ザパタ・オフショア」の社長に就任した。1959年夏にブッシュはザパタ・オフショアを分離して本社をヒューストンに移している。この会社移転はキューバ工作を始めるためだったと推測する人もいる。

 1953年から61年までの間、アメリカの大統領はドワイト・アイゼンハワーが務めていた。つまり、キューバ革命の時の大統領はアイゼンハワーで、その時に対キューバ工作は始まるのだが、1961年から大統領はジョン・F・ケネディに交代する。

 ケネディ政権になって間もない1961年4月、CIAは亡命キューバ人を使ってキューバへの軍事侵攻を試みる。4月15日に4機の爆撃機がキューバの航空機部隊を攻撃、17日には1543名の亡命キューバ人部隊がピッグス湾(プラヤ・ギロン)への上陸を試みたが、約2万人のキューバ軍に撃退された。

 チャールズ・キャベルCIA長官は航空母艦からアメリカ軍の戦闘機を出撃させようと大統領に進言したが、アメリカ軍が前面に出た侵攻作戦の要求は却下されている。CIAは亡命キューバ人部隊の敗北を前提に、「救援」という名目でアメリカ軍を投入する計画を立てていたと言われている。その後、キャベル副長官はアレン・ダレス長官やリチャード・ビッセル計画局長とともに解任されている。ケネディ大統領は1963年11月22日にテキサス州ダラスで暗殺されるが、同市のアール・キャベル市長はチャールズ・キャベルの弟。

 ケネディ政権の時代、CIAだけでなく軍の内部にも好戦派が存在、1957年初頭に「ドロップショット作戦」をスタートさせ、300発の核爆弾をソ連の100都市で使い、工業生産能力の85%を破壊しようと目論んでいた。この作戦を1961年7月にライマン・レムニッツァー統合参謀本部議長らが大統領に説明したが、拒否されている。このレムニッツァーたちはキューバ政府の手先を装って米国の都市で爆弾攻撃を繰り返し、最終的には旅客機をキューバ近くで自爆させ、キューバ軍に撃墜されたとして軍事侵攻する作戦を練り上げていた。「ノースウッズ作戦」だ。ソ連に対する先制核攻撃とキューバ侵攻作戦はリンクしていると考えるべきだろう。(その理由は本ブログで何度も書いているので、今回は割愛する。)なお、レムニッツァーの議長再任をケネディ大統領は拒否、1962年9月に退任している。



 この計画局は第2次世界大戦中、アメリカの情報局OSSのSOがイギリスのSOEと共同で始めたジェドバラを源流とする人脈で編成されていた。大戦後、アメリカではOPCという秘密機関として復活、CIAの一部になったのは1950年10月。1970年代に入って議会などの調査で活動の一部が発覚、1973年3月には作戦局(the Directorate of Operations)へ名称が変更されたが、活動内容に変化はない。イラクを先制攻撃した後、2005年10月にはNCS(国家秘密局)を名乗るようになった。ヨーロッパ支配の仕組みとしても使われているNATOの秘密部隊(今回は詳しい説明を割愛する)もOPC人脈が関係、その人脈はシャルル・ド・ゴール仏大統領の暗殺未遂やケネディ大統領暗殺でも名前が出てくる。

 トルコもNATO加盟国である以上、秘密部隊が存在しているのだが、エルドアンが大統領に就任する頃にはアメリカから中国へ軸足を移動させていたとも言われている。その人脈をエルドアン大統領は一斉に逮捕して自らの権力地盤を強化している。

 現在、シリアの体制を転覆させるために戦っているIS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)はトルコを拠点にし、兵站の大半はトルコから運び込まれていると言われ、その兵站線はトルコ軍が守ってきた。

 ISが密輸している石油はレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の息子が所有するBMZ社が扱い、ISの負傷兵はトルコの情報機関MITが治療に協力、秘密裏に治療が行われている病院はエルドアン大統領の娘が監督しているとされている。

 昨年10月2日、ジョー・バイデン米副大統領はハーバード大学でISとアメリカの「同盟国」との関係に触れ、ISの「問題を作り出したのは中東におけるアメリカの同盟国、すなわちトルコ、サウジアラビア、アラブ首長国連邦だ」と述べ、その「同盟国」はシリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すために多額の資金を供給、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は多くの戦闘員がシリアへ越境攻撃することを許してISを強大化させたと語っている。

 そしてここにきて DIA(アメリカ軍の情報機関)が2012年8月に作成したISに関する文書 が公表され、アメリカ政府がISの勢力拡大を自分の意思で決断したことが明確になった。その中で、シリアにおける反乱の主力はサラフ主義者、ムスリム同胞団、AQIであり、反シリア政府軍を西側(アメリカ/NATO)、湾岸諸国、そしてトルコが支援しているとしている。反シリア政府軍を支援すると言うことはアル・カイダ系武装集団を助けることを意味し、現在の状況は予想されていた。 文書が作成されたときにDIA局長だったマイケル・フリン中将は文書が本物だと認めた上で、そうした勢力をDIAの警告を無視して支援してきたのは政府の決定だとしている

 ポーター・ゴスはアメリカの「テロ部隊」に属していたと言える人物だが、この種の人びとが平和的に組織を抜けることは困難。仕事をしなくなることはあるが、組織は抜けられないのだ。そのゴスがトルコ政府のロビーになったということは、トルコ政府が何らかの形でアメリカのテロ人脈とつながっていることを暗示している。





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最終更新日  2015.08.22 00:53:00


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